【WordPressで爆速構築】オウンドメディアの立ちあげ方

2023.04.25
オウンドメディア
後藤 昌平
【WordPressで爆速構築】オウンドメディアの立ちあげ方
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みなさんこんにちは。Wakka Inc.の後藤です。
一昔前には、BtoC向けにオウンドメディアを構築する会社が多かったのですが、最近ではテレワークの普及によりBtoB業界のサービス・商材でも『リード獲得やプロモーションのためにオウンドメディアを構築したい』というご相談が増えてきました。
Webでの認知形成からリード獲得まで、オウンドメディアを活用して進めていくマーケティング手法が認知されてきたのだと思います。
しかし、オウンドメディアといってもどうやってつくったら(構築したら)よいのかがわからない方も多いかと思います。今回は当社にご相談いただくことが多いBtoB系企業に向けて、企業のオウンドメディア立ち上げを素早く行うためのポイントやWordPressでの運用手法を開発会社として解説していきます。
単にWordPressで構築するというだけではなく、どうやったら効果を上げることができるのか、またそのためにどのような運用をしていけばよいのか、といったマーケティング視点でのコツも解説していますので、ぜひチェックしてみてください。

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あなたにピッタリのヘッドレスCMS選定ガイドでヘッドレスCMSの特徴と自社に合うかどうかの診断をすることができます。

目次

オウンドメディアでまずやることとは?

目的を決める

最初にオウンドメディアを構築してどのようなビジネスゴールを達成したいのか、顧客に対してオウンドメディアで何を伝えていきたいのかを明確にしていきます。なんでもそうだと思いますがまずは目的を明確にすることが最初の一歩です。
基本的には企業によって目的はさまざまだと思いますが、集客(リード獲得)やブランディングをしたいからオウンドメディアを作りたいというリクエストが一般的です。(最近は採用面への貢献を目的に始める方も多いです。)

オウンドメディアは基本的になんでも発信することができますが、情報を発信するためにはコンテンツ・記事制作やCMSの仕様構築、運用、更新など多くの工数やコストがかかります。こうした作業を外注しているとすればなおさらです。まず目的を明確にすることによりコンテンツやターゲット選定の精度を上げ、コストを集中投下し無駄な動きを減らしていく計画を立てていきましょう。

戦略の設計をする

戦略設計では既存の『市場、顧客、自社』といった3Cの分析からはじまり、オウンドメディアでターゲットとするべき顧客やステージを明確にします。
具体的には、まず市場における自社のポジションから見て、サービスの訴求ポイントを明確化します。
その後、オウンドメディアのターゲットの検討では自社のサービス・商品を既に認知理解している層向けにするのか、ある程度の関心を示している層向けにするのか、関心の有無に関わらず自社のサービス商品とある程度近い事象やサービス、商品に興味関心がある層を狙うのかなどを考えていきます。

この戦略設計の一部をカスタマージャーニーと呼ぶ場合もありますが、これはターゲットをペルソナとして設定し、そのターゲットが無関心状態から検討、購入までの各フェーズでどういった行動ニーズを持つか定義し、その各フェーズに対して施策を決めていく戦略フレームです。
ペルソナ設計を行うにあたっては、既存顧客をモデルにする手法が効果的です。既存の関係性が強く構築されている顧客に対してインタビューをし、なぜ自分達のサービスやソリューションを選んでくれたのか、どこで自分達のサービスを知ったのか、検討における課題はなんだったのかをヒアリングしペルソナ像とフェーズごとの課題やニーズを明確にします。これでペルソナ像に共通する課題を解決するためのコンテンツを作る計画を立てたり、商品戦略にフィードバックすることも可能になっていきます。

戦略をKGI・KPIに落とし込む

戦略を実現するための、ゴールとそのゴールを達成するための指標を設定します。ゴールがKGI、ゴールを達成するための指標をKPIと言います。KGIを設定した後に、その目標に向かって進むためのマイルストーンとしてブレイクダウンした指標をKPIとして設定します。オウンドメディアを構築する前に、サイト内でどのような行動をしてもらうとビジネスゴールが達成できるのかという戦略を考え、それをKGI・KPIに落とし込んでいくことでオウンドメディアで最適なサイトを設計することが可能になります。
この部分がブレると、せっかく作ったオウンドメディアサイトが機能しなかったという結果になってしまいますので、時間をかけてしっかりと検討することをお勧めします。
また、KPIから予測できる施策の予算(コスト)も考慮する必要があります。ターゲットのニーズ喚起やアテンションにホワイトペーパーが必要になる場合、その制作コストなども考慮しなければなりませんし、オウンドメディアサイトまでの経路に広告やSNSを利用することもあるでしょう。こうしたKGI・KPIの設計を通じて全体の戦術施策まで落とし込んだ計画を練ることができます。

キーワードを選定し、コンテンツを制作する

ここまで来てようやく具体的にオウンドメディアに実装していくコンテンツやその元になるキーワードなどを決定していきます。
ここで言うキーワード決定とは、戦略設計で設定したターゲット(ペルソナ)が、どういったニーズを持ちどんなキーワードで検索を実行するかを調査し仮説をたてていくことを指します。そのキーワードで表示される検索結果で上位表示できる記事やコンテンツを作成していくのです。
選定したキーワードは、各種ツールを使って月間に検索される予測数値を算出できます。これによって集客数を仮説することができるので必ず調べるようにしましょう。
また、選定したキーワードに関連する周辺キーワードや、Googleでサジェストされる関連キーワードについてもコンテンツや記事内できちんと言及することで検索エンジンに見つけてもらいやすくすることができます。
こうしたキーワード調査で手軽に利用できるおすすめは

こうしたサービスなどです。
Googleキーワードプランナーといったツールもありますが、利用にはGoogle広告の設定が必要になりますので事前に準備をしておきましょう。

オウンドメディアの構築に着手する

さて、今度は実際のオウンドメディア構築、開発についてのトピックです。
オウンドメディアを運用する場合、ほとんどの方はコンテンツ管理を行うシステム(CMS)を導入することになると思います。まずどのCMSを利用するかという視点で構築を考えていきたいと思います。選択肢としては大きく以下の選択になります。

・有料のCMSを利用する

・無料のCMSを利用する

国産のCMSかグローバルで利用されているようなCMSにするかなど選択肢は多いのですが、弊社では無料で利用できるWordPressをおすすめしています。

なぜ、オウンドメディアにWordPressがオススメなのか

おすすめの理由としては、オウンドメディアを立ち上げ運用していくためには一般的に利用者が多く運用しやすい(運用に慣れている人材の多い)CMSの方が運用保守をしやすく、また特殊なCMSに比べて安価に構築できるからです。
もうひとつは、コスト面で安価でありながら、プラグインやテンプレートが豊富で使いやすくカスタムしやすいため、ご要望にあわせた構築が比較的簡単に実現可能になります。
また、既に企業のWebサイトをWordPressで運用されている方であれば、今運用しているサイトをベースにオウンドメディア機能としてブログ機能を追加実装することもできます。
WordPressで構築しておけば、コンテンツの一括移管を支援する有料CMSなどもあるので、将来的に他CMSに移行したい、オウンドメディア代行サービスとセットで利用したい、マーケティング投資としてCMSの利便性を高めたい、といったようなご要望にも後々お応えしやすくなるというメリットもあります。
弊社ではこれまでの導入実績や、自社でのWordPressオウンドメディア運用において便利だった成果を上げるためのプラグイン集を独自に作成しており、すぐにそれを実装することができます。ご興味があればぜひご相談ください。

WordPress以外でオウンドメディアにおすすめのCMS

お客様のビジネス要件やご要望でおすすめできるCMSは変わってくるのですが、素早くかつ開発は最小限で良いといった場合にはSaaS型のCMSをおすすめしています。セキュリティ対策などもパッケージ化されているので高度なセキュリティをすぐに利用できるのもメリットのひとつです。
以下のようなCMSはサービスによってカスタマイズ性や管理画面の仕様、サポート体制などがガラッと変わるので、よく検討することが重要です。

Movable Type.net (https://movabletype.net/)

Clipkit (https://clipkit.co/)

コストもSaaS型なので継続してかかってくる点も忘れてはいけません。重要なのは用途や目的に応じて最適なCMSを選択することなのです。

オウンドメディアで成果を出すためのUI設計ポイント

CMSが決まったらデザインやコーディング、開発のフェーズに入ります。ここではオウンドメディアにおけるUI設計で成果を出すために重要な設計ポイントを解説していきます。
UI設計の大枠はターゲットがどういった層になるかで大幅に変わってくることがあります。例えばBtoC系のサービスで一般の若年層をターゲットとする場合はスマートフォンでオウンドメディアを閲覧するケースが多くなります。
また、スマートフォンの表示で従来型の文字ベースの記事を読むことに慣れていないこともあるので、対話形式のコンテンツにしたり工夫が必要になります。
加えて、表示開始時点からできるだけ興味関心を広く拾うために関連記事表示をするなどの施策が必要になったりします。

逆にBtoB向けのオウンドメディアでサービスや製品などを紹介する場合は、PCでの閲覧が多くなる傾向があり、資料ダウンロードなどホワイトペーパーコンテンツが必要になることが多いです。こうしたオウンドメディアは、記事コンテンツからサービスページへ回遊させ、サービス資料DLを促すなど、各コンテンツ同士の回遊導線や設計が重要となります。
ひと昔前までは高単価商材を持つ製造業BtoB企業などがWebマーケティングの一環としてメディアを作ること自体が少なかったのですが、こうしたニッチな業界でもしっかりと設計を行うことで確度の高いリードを獲得したりすることが当たり前になってきました。このようにマーケットや業界特性にあわせたUI設計が非常に大切です。

オウンドメディアで意識すべきCTA

CTAとは『Call To Action』の略称です。オウンドメディアへアクセスしたユーザーを、具体的な行動(資料請求やお問い合わせ)に誘導するボタンやバナーリンクなどを指します。
CTAは当然ながら見込み顧客やリード獲得に有効な施策のため基本とされる施策ですが、単に設置するだけでは効果を発揮しない場合が多いです。
大事なのはコンテンツとの関連性があるかどうかという点が大きく影響をしてきます。例えば、今みていただいているこの記事はオウンドメディアについての記事ですが、CTAに『顧客管理システム構築のお問い合わせ』ボタンがあったらどうでしょうか。
記事との関連性はゼロではありませんが限りなく少ないため、きっとお問い合わせはうまれません。ですので、できるだけ記事内容に関連した資料のダウンロードや、記事を検索してくる人物像が抱える課題に対して応えることができるであろうCTAにすることが必要です。
UIとしてはCTAの設置場所は基本的に常に見える位置であったり、記事の最下部に掲載するのが良いとされていますが、これらも業界や商品、サービスによって変わってくることがあります。
CMS上でCTA設定を適切にできるようにしておくことや、MAツールを使ってCTAを出現させる方法など沢山の手法がありますので管理しやすく、効果を出しやすいCTA設置を心がけてください。

回遊導線

オウンドメディアを構築しても、すぐにユーザーに離脱されてしまいコンバージョンが生まれないという壁にぶつかる企業様は非常に多いです。これらを解決するために回遊導線を設計していくのですが、コンバージョンにたどり着くまでのルートはこれもまた企業やサービスによって違います。
これらは運用のなかでアクセス解析を利用して最適な導線を見つけていく部分になりますが、基本的な施策としては閲覧記事と同ジャンルのおすすめ記事を表示することや、記事と関連するサービスページへ誘導することが必要です。

例えばBtoB向けのサービスや商材であれば、

1. 記事 → サービスページ → 事例ページ → お問い合わせ

2. 記事 → よくある質問 → 資料ダウンロード

といったような導線がコンバージョンする場合によく見られるルートです。このコンバージョンに至るまでのルートをしっかりと用意していく設計が重要で、意外と見落としがちなので注意が必要です。
また、この回遊動線の最適化は実際にオウンドメディアを企業で運営しながら整えていくものでもあります。GA4でのアトリビューション設定などを行い、なにがコンバージョンに寄与しているのかをしっかりと分析していきましょう。

効果のあがるオウンドメディアの運用手法

次は運用についてです。せっかく構築したオウンドメディアですが、効果があがらないまま更新がなくなって自然消滅してしまったというケースをよく耳にします。
弊社の運用経験や、まわりのWebコンサル企業の話を聞いていると、BtoB向けのオウンドメディアであれば記事については50記事前後の投入、PVは1万〜2万PV程度からがようやくリード獲得ができてくる段階という肌感です。
ここまでたどり着くようにしっかりと運用を行っていくことが大切ですが、ゼロから始める方にとってはどのように進めていくか迷ってしまうことも多いでしょう。そこで次に、オウンドメディアで効果があがりやすい運用手法のポイントをまとめてみたいと思います。

記事コンテンツのリライト

記事やコンテンツはオウンドメディアでのリリースが終わった段階からしっかりと管理していきましょう。狙っているキーワードや、そのキーワードでの検索順位、Imp数、CTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)などです。
CTRはクリック率のことですが、検索結果で表示された回数(Imp数)が多いのにCTRが極端に低い場合は、その記事のタイトルやディスクリプションに問題があることがあります。対策としてユーザーの検索ニーズにあわせたタイトルに変更しましょう。これらの数値を定点観測しながら各数値を改善させるために記事のリライトを行っていきます。
検索順位が他競合サイトの記事に負けるようであればその競合記事を凌駕する優れた内容や、適切なボリュームの記事にリライトしてください。この時には狙っていたキーワードの関連ワードもしっかり盛り込むことが重要です。

アクセス解析

オウンドメディアのアクセス解析の大きな目的のひとつは、各KPI指標の向上を行なうための施策の裏付けを得るためです。
前述した記事のリライトにつなげるための解析や、コンバージョンにつながっている記事の特徴分析、コンバージョンに至る回遊ルートの最適化などです。オウンドメディアにおいては再訪問も重要な指標になっており、長期的なユーザー観測とサイト改善が必須です。

またコンバージョンしたあとのリードの管理にはマーケティングオートメーション(MAツール)の利用もおすすめです。MAツールではコンバージョンしたユーザーの動向やスコアリングが可能になっており、メルマガ実施を想定したCRM機能も充実しています。

WordPressですぐにはじめるオウンドメディア

今回はオウンドメディアを構築するうえで重要なコツをマーケティングと開発の目線で解説してみました。
最上流となる戦略設計からKGI、KPI設定とそれを意識したUI/UX設計、そしてコンテンツマーケとアクセス解析と一連の流れが重要になります。また、オウンドメディアを運営するにあたっては、これらの各フェーズや施策、ツールなどをしっかりと準備しながら構築していくことが必要です。

また、実際にはじめるとなると、あらゆることを同時進行で行わねばならず、そうしたことからも最小限の労力で立ち上げを実現していくことが理想です。
弊社では、運用や構築の難易度からいってもWordPressでの構築をオススメしており、弊社独自のオウンドメディア構成も提供できますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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Wakka inc.では、専門性の高いチームがお客様のニーズに寄り添い、フルスクラッチでのオーダーメイド開発はもちろん、業務のIT化・開発リソースの確保など、ビジネスの成功に向けて着実にサポートします。
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この記事を書いた人
後藤 昌平

事業会社にてセールスやWebディレクターを経験後、フリーランスのWebプロデューサーとして活動。2015年にベトナム・ホーチミンシティに移住しWakka Inc.にジョイン。当社では数少ない非エンジニア。特技はお料理と早食いです。

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