フルスクラッチのECサイトの構築費用はいくら?相場や制作会社も紹介

2022.10.13
ラボ型・オフショア開発
安藤 大海
目次

こんにちは。Wakka Inc.のWebディレクターの安藤です。

「ECサイトを構築するなら、自由に開発できるフルスクラッチを選びたい」

と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、フルスクラッチでECサイトを構築する場合の費用がわからず、実際に構築には踏み出せないこともあるはずです。

そこで今回は、フルスクラッチでECサイトを構築する際の費用について、その内訳から相場まで詳しく解説いたします。

また、フルスクラッチ以外の構築方法の費用との比較結果や、フルスクラッチでECサイトを構築するメリットやデメリットもまとめました。

カスタマイズ性の高いECサイトを構築したいと考えている方にとって、この記事がフルスクラッチ開発に取り組むきっかけとなれば幸いです。

フルスクラッチのECサイトとは?

フルスクラッチとは、ゼロから完全に独自のシステムを構築していく開発方法のことです。
オリジナルのシステムを構築することをスクラッチ開発といいますが、まったく何も流用せずに作る場合には特にフルスクラッチと呼ばれます。

つまり、フルスクラッチのECサイトとは、他社のカートシステムなどを利用せずに、完全に独自に開発したECサイトのことです。
多額の費用と開発期間を要する、最も大規模なECサイト構築方法と言えます。

そのため、フルスクラッチでECサイトを構築している事例は、大手企業が多いことも特徴です。

例えば、大手アパレルメーカーのユニクロでは、フルスクラッチのECサイトを採用しています。

フルスクラッチのECサイト構築の費用相場

一般的に、フルスクラッチのECサイト構築は、500万円以上が相場となるでしょう。

サイトの規模が大きくなったり、連携システムが多くなったりすれば、数千万円から数億円の開発費用がかかることも少なくありません。

フルスクラッチのECサイトを開発する場合、たいていはECサイトの構築を得意とするシステム開発会社への依頼が多くなります。

なぜなら、自社開発するには経験を持ったシステムエンジニアが少なく、結果的に外注したほうが低コストかつ短期間で構築できるからです。

とはいえ、開発期間に1年以上要する場合もある大規模な構築作業となるため、他の手法と比べると費用の相場は高くなっています。

では、数千万円するようなフルスクラッチの構築費用は、どのような内訳となっているのでしょうか。

初期費用

フルスクラッチ開発でECサイトを構築する場合、その内訳のほとんどは初期費用となる構築費用が占めます。

一般的に、ECサイトなどのシステムを開発する場合には、以下の費用がかかります。

  • 要件定義・設計費
  • 開発人件費
  • ライセンス使用料
  • その他コスト(電気代など)

構築費用のなかでも、開発にかかる人件費が大きな割合を占め、ライセンス使用料やその他コストはごく一部です。

開発人件費は、人月単価に人数と開発期間をかけ合わせて計算されます。

人月単価とは、システムエンジニアやプログラマー1人当たりの雇用費で、1人1か月あたり80万~120万円ほどです。

構築が複雑なフルスクラッチ開発は、開発にかける人数や期間が増えるため、開発人件費も高くなるということです。

相場を想定するなら、初期費用だけで500万~1,000万円ほどかかると考えておいた方が良いでしょう。

月額費用

基本的に、フルスクラッチ開発のECサイトでは、サービス側に支払うような月額費用がありません

ただし、月々のコストがまったくかからないわけではないので注意しましょう。

フルスクラッチのような独自に開発する仕組みで構築されたECサイトは、運用や保守作業を怠らずに、維持していく必要があります。

特に、システムがアップデートされた場合には、ECサイトの大規模なメンテナンスが必要になるケースもあるのです。

そのため、具体的な金額は明らかではないにしろ、自社でシステムを維持するランニングコストがかかるでしょう。
社内にシステムを運用できる人材がいなければ、外部にシステム運用を外注する方法もあります。

フルスクラッチのECサイト構築のご相談はWakka inc.まで

Wakka inc.では、専門性の高いチームがお客様のニーズに寄り添い、それを実現するアイデアをご提案します。

フルスクラッチ開発によるECサイト構築の具体的な進め方や費用感などが知りたい場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。(構想段階で形になっていないアイデアでも問題ありません。)

発想力と細部にわたる設計・開発力で、成功に向けて着実にサポートします。

その他のECサイト構築方法と費用相場

ECサイトの構築方法は、フルスクラッチのほかにも以下の5種類あります。

  • クラウドEC
  • ECパッケージ
  • オープンソース
  • カートASP
  • ECモール

フルスクラッチの費用相場が分かっても、その他のECサイト構築の費用相場が分からなければ、本当に開発費用が高いのか安いのかを判断することは難しいでしょう。

そこでこのパートでは、フルスクラッチ以外のECサイト構築方法の相場もご紹介いたします。

ECサイトの構築費用を、簡単な表にまとめました。

 開発費用相場想定売上規模開発期間
フルスクラッチ500万円~月間2億円以上1年程度
クラウドEC100万~500万円月間500万~1億円3か月程度
ECパッケージ100万~600万円月間500万~1億円3か月程度
オープンソース50万~500万円月間100万~500万円1~6か月
カートASP10万~300万円月間100万円以下1か月程度
ECモール10万~50万円月間100万円以下1か月程度

上記の表を見ると、フルスクラッチの開発費用は、ECサイト構築の相場の中で最も高額なことが分かります。
一番安いECモールでの構築と比較すると、10~50倍の費用がかかるのです。

とはいえ、費用相場だけを見ると、本当にフルスクラッチの構築費用が高いのかを判断できません。

なぜなら、各構築方法にはそれぞれ特徴があり、費用が高いということはその分大きなメリットもあるからです。

フルスクラッチでECサイトを構築すべきか判断するためにも、各構築方法の特徴や費用の内訳を整理していきましょう。

クラウドEC

クラウドECとは、ECサイトに必要な機能を備えたプラットフォームに、クラウド経由でアクセスできるサービスのことです。

ショッピングカート機能や決済機能からデザインまで簡単に実装して、ECサイトを構築できます。
ECサイトで販売を開始できるまでには、3~6か月程度の期間がかかるでしょう。

高いカスタマイズ性に加え、プラットフォームを定期的にメンテナンスしてくれるので、自社でECサイトの保守を実施しなくてよい点が特徴です。

提供サービスebisumart、メルカート、カスタムMakeShop forクラウド、aishipR
ECサイト事例YAMAHA、象印、ラルフローレン、CASIO、吉野家、伊藤園、西松屋

クラウドECとフルスクラッチの違い

クラウドECとフルスクラッチの違いは、カスタマイズの幅と運用コストの負担です。

カスタマイズの幅の面では、フルスクラッチ開発のほうが自由に拡張可能です。
クラウドECでは実装できる機能に限りがありますが、フルスクラッチ開発なら、専門スキルさえあれば独自の機能も追加できるでしょう。

クラウドECの場合、月額5万~10万円程度の料金を払えば、セキュリティなどのアップデートはサービス側が負担してくれます。
一方、フルスクラッチの場合、月額料金の支払いはありませんが、自社でECサイトの保守や運用をしなければなりません。

そのため、内部にシステムを扱える人間がまったくいないケースでは、クラウドECが向いている場合もあります

クラウドECの費用相場

クラウドECの費用相場は、100万~500万円程度です。最初に50~300万円程度の初期費用をかけて構築する場合が多く、その後は月額5万~30万円程度の料金を支払って利用します。

ECサイトの機能や連携システムを増やすほど、初期費用や月額費用は高額になります。

クラウドECを利用するなら、年間で1億円以上はECでの売上があった方がよいでしょう。

ECパッケージ

ECパッケージとは、ECサイトを構築できる環境が備わっているパッケージソフトウェアをダウンロードして、ECサイトを構築できるサービスです。

ECパッケージでの開発期間は、半年程度かかるのが一般的です。

デフォルトで利用可能な基本的なECの機能に加えて、社内エンジニアチームや外部制作会社がさまざまな機能を追加していくこともできます。
連携可能な外部システムの数も多いため、理想のECサイトに近い状態で構築できるはずです。

導入時の初期費用が高く、運用や保守も社内で負担する必要があることはデメリットと言えます。

特に、サーバー上にインストールしたパッケージが老朽化していくので、自社でメンテナンスする必要がある点には注意しましょう。

提供サービスecbeing、EC-ORANGE、コマース21、SI Web Shopping
ECサイト事例JR東日本、KOSE、Columbia、GODIVA、HIS、トイザらス、ブックオフ

ECパッケージとフルスクラッチと違い

ECパッケージとフルスクラッチは、自社のサーバーでECサイトを自由に構築できる点など、似ている点が多くあります。

そんなECパッケージとフルスクラッチの違いは、カスタマイズ性の高さと構築費用です。

ECパッケージはあらかじめカートシステムなどがデフォルトで備わっており、利用できる機能にも多少の制限はあります。
フルスクラッチでのECサイト構築のほうが、より自由度の高いデザインや機能の実装が可能です。

ただし、自由度が高いぶん開発までの期間が長くなることで、構築費用が高くなる傾向にあります。

「どこまでカスタマイズしたいのか?」が、ECパッケージとフルスクラッチを選択する判断基準となるでしょう。

ECパッケージの費用相場

ECパッケージの構築費用は、100万~600万円程度が相場です。

構築費用の内訳はほとんど初期費用によるもので、ECサイトに追加する機能を多くするほど、料金も高くなります。

ただし、ECパッケージの場合、構築費用には含まれないランニングコストがかかるのが注意点です。

特に、ベンダーのソフトウェアがアップデートされた場合には、自社でメンテナンスをする必要があり、追加の構築費用がかかることもあります。

月間で1,000万から1億円の売上、年商では1億~10億円ほどの規模のサイトであれば、ECパッケージでの構築が適しているでしょう。

オープンソース

オープンソースとは、誰でも無料でアクセスできるソースコード(プログラム)のことです。
オープンソースをサーバーに設置して、ECサイトを制作すれば、サービスの利用料自体は無料になります。

また、自社の努力次第で様々な機能を組み合わせることが可能なので、オープンソースはカスタマイズ性も高いです。

ただし、オープンソースのECサイトは、運用面でデメリットがあります。

オープンソースは全世界にプログラムが公開されているため、セキュリティ面でのリスクが高いのです。

そのため、他のECサイト構築方法よりも、運用保守のコストが高くなる傾向があります。

オープンソースでECサイトを構築する場合、小規模のサイトであれば1か月程度の期間で開発できるでしょう。
大規模なサイトを構築すると、半年程度の期間がかかることもあります。

提供サービスEC-CUBE、Magnto、Zen Cart、CS-Cart、WordPress
ECサイト事例ドトール、ミキモト、Paul Smith、小田急電鉄、国立美術館、キッコーマン

オープンソースとフルスクラッチの違い

オープンソースとフルスクラッチの大きな違いは、セキュリティなどの安全面です。

先ほどもご紹介したように、オープンソースは無料公開されておりセキュリティに脆弱性があるため、ECサイトの運営に多少のリスクがあります。

一方のフルスクラッチなら、自社サーバーの中で独自のECサイトを構築できます。
継続的なメンテナンスが必要など、ランニングコスト面では大差はありませんが、外部要因によるセキュリティ被害のリスクはオープンソースよりも低いでしょう。

要するに、

  • セキュリティに多少の不安がありながらも安いオープンソースを取るか?
  • 多少高くても独自構築できるフルスクラッチを選ぶか?

の2択になるということです。

オープンソースの費用相場

オープンソースでECサイトを構築した場合の費用相場は、50万~100万円程度です。
しかし、オープンソースでの開発は費用に幅があり、最低10万円から、高いものだと500万円程度の料金がかかることもあります。

この費用のばらつきは、構築するECサイトの機能の複雑さによるところが大きいです。

最低限のカートシステムのみを実装するだけなら無料でも構築できますが、多くの機能を複雑に実装するために外部制作会社に依頼する場合には、100万円以上の料金がかかるケースも多いでしょう。

そのため、年間の売上額で1,000万から10億円程度まで、あらゆる規模のサイトで導入しやすい構築方法とも言えます。

カートASP

カートASPとは、ECサイトに欠かせない買い物かごや決済の機能、テンプレートのサイトデザインを簡単に実装できるサービスのことです。

ソフトウェアをインストールする必要がなく、簡単な設定でECサイトを構築できるので、1か月程度あれば販売を開始できるでしょう。

カートASPの特徴は、Webシステムに詳しくなくても簡単にECサイトを構築できる手軽さです。

テンプレートから感覚的にデザインを設定できたり、数百種類の機能から必要なものを選択したりできるので、ITやプログラミングの知識がなくても、十分なレベルのECサイトを構築できます。

利用料金もあまり高くないため、はじめてECサイトを始める方にも使いやすいサービスです。

ただし、複雑な機能の追加や自社システムとの連携はしにくく、カスタマイズ性には難があります。

提供サービスSTORES、BASE、Shopify、MakeShop、カラーミーショップ、ecforce
ECサイト事例会津産コシヒカリ、渡邉製本、Base Food、キズナアイストア、ロバート秋山のクリエイターズ・ファイル

カートASPとフルスクラッチの違い

カートASPとフルスクラッチのECサイト構築には、まったく真逆の特徴があります。

ひと言でいえば、カートASPとフルスクラッチの違いは以下の通りです。

  • カートASP……誰でも手軽に導入できるECサイト
  • フルスクラッチ……カスタマイズ性に富み、作り込まれたECサイト

カートASPは、簡単なデザインや機能の実装と、安価な利用料金で、誰でも簡単にECサイトを開設できる点を売りにしています。
そのため、個人や小さな法人がECサイトを構築する際にオススメの構築方法です。

一方で、フルスクラッチは、実装できる機能の複雑さやサイトのデザイン、外部システムとの高度な連携が特徴の構築方法です。
そのため、フルスクラッチは、大手メーカーや販売店が大規模なサイトを構築するのに向いています

カートASPの費用相場

カートASPの費用相場は、30万円~100万円程度です。費用の内訳は、初期費用や月額料金に加えて、売上ロイヤルティや決済手数料などです。

とはいえ、初期費用や月額費用を取らないサービスも多く、10万円前後で利用できる場合もあります。
一方で、有料プランかつ売上が多いサイトでは、100万~300万円ほどの費用がかかるでしょう。

月間の売上規模が100万円以下、または年商が1,000万円を下回る場合には、カートASPでECサイトを構築するのがオススメです。

ECモール

ECモールも、非常に手軽にECサイトを構築できる方法のひとつです。

ECモールは、Amazonや楽天市場のようなサービスのことで、プラットフォーム内にオンラインショップを出店できます。

簡単に集客できるECサイトを、誰でも手軽に開設できるのがECモールの特徴です。
個人運営のショップから大手メーカーのオンラインショップまで、様々な規模のオーナーがECサイトを設けています

ECサイトを開設するまでの期間も非常に早く、最短1か月程度でオープンできます。

一方で、ショップではなく価格によって商品が選ばれる傾向にあるため、価格競争が起こりやすい点は大きなデメリットです。

価格の安さを求めているユーザーが多く、繰り返し顧客となるようなファン層の形成も、他の構築方法より難しいでしょう。

提供サービスAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、auPayマーケット、ZOZOTOWN
ECサイト事例GronG、ohora、ロコンド、ノビル―ノ、Joshin、アルペン

ECモールとフルスクラッチの違い

ECモールは、フルスクラッチよりも集客のハードルが低いです。

既にプラットフォーム内に多くのユーザーがいるため、独自に開発したECサイトで集客するよりも、商品ページにアクセスしてもらえる可能性が高くなります。

また、カスタマイズ性が低い代わりに利用料金が安い点は、ECモールも例外ではありません。

ECモールとフルスクラッチのECサイトでは特性がまったく異なるため、すでにフルスクラッチのECサイトがある場合でも、チャネル拡大のためにECモールへ出店するのも有効なEC戦略でしょう。

ECモールの費用相場

ECモールでECサイトを構築する場合、費用相場は10万~50万円ほどです。

ECモールの月額利用料は数千円程度で、高くても20,000円前後、無料のプランを設けているプラットフォームもあります。

加えて、販売手数料や決済手数料が設定されており、取引金額の10%ほどはプラットフォーム側に徴収されます。

各種の手数料がかかるのがネックですが、月間100万円程度の売上であれば、ECモールでの販売のメリットもあるでしょう。

また、月間数十万円で運用できるので、中規模以上の企業がチャネル拡大のためにECモールに出店するのもオススメです。

以上が、フルスクラッチ以外のECサイト構築方法です。

フルスクラッチは費用が高い代わりに、自由度の高いオリジナルのECサイトが構築できるという点が、お分かりいただけたのではないでしょうか?

しかし、ここまでの費用に重点を置いた説明では、カスタマイズ性が高いフルスクラッチのメリットが具体的に伝わっていないかもしれません。

そこでここからは、フルスクラッチ開発でECサイトを構築するメリットを詳しく解説いたします。

フルスクラッチのECサイト構築のメリット

フルスクラッチでECサイトを構築するメリットは、主に以下の3つです。

  • デザインや機能のカスタマイズ性が高い
  • 他のシステムとの連携がしやすい
  • 社内での運用・改善が容易

ここまでに触れてきた内容もありますが、こちらではメリットを得られるケースを、より具体的に解説していきます。

「フルスクラッチでECサイトを構築することで、どのような課題を解決できるのか?」

を、明確にイメージしていきましょう。

デザインや機能のカスタマイズ性が高い

フルスクラッチの最大のメリットとも言えるのが、カスタマイズ性の高さです。
クラウドECやECパッケージでもある程度のカスタマイズは可能ですが、フルスクラッチはもっとも自由にECサイトを構築できます。

ブランドのイメージに合ったデザインでECサイトを構築できるため、ユーザーに対して訴求力の強いメッセージを届けやすくなります

また、自社のECサイトを利用する顧客に合わせて必要な機能を入れることで、ユーザビリティの高い設計にすることも可能です。

たとえば、SNSを多用する若い世代がターゲットなのであれば、

  • SNSとの連携機能を実装する
  • プラットフォームに縛られない決済方法を実装する

などは、フルスクラッチのカスタマイズ性を存分に活用した構築例といえます。

他のシステムとの連携がしやすい

他のシステムとの連携のしやすさも、フルスクラッチがずば抜けています。

ECパッケージやクラウドECなどの他の構築方法でも、外部システムとの連携は可能です。
しかし、連携できるシステムには限りがある場合も少なくありません。

専門的な知識を持った人材がフルスクラッチでECサイトを構築すれば、自社独自のシステムであってもECと連携できるはずです。
すべてのシステムを連携させて情報を一元管理すれば、管理コストを削減できるだけでなく、データ分析の質も向上します。

また、近年は様々な販売チャネルを組み合わせた戦略であるオムニチャネル※への移行が重視されています。

フルスクラッチで作られたECサイトは、他のシステムと連携させやすく、オムニチャネル化しやすいことも特徴の1つです。

今後、オムニチャネル化していくことを戦略として検討しているなら、フルスクラッチのECサイトが重要な役割を果たす可能性が高いです。

社内全体の販売チャネルを管理するプラットフォームの先駆けとして、フルスクラッチでのECサイト構築をオススメします。

≫ Wakka inc.のラボ型開発の3つの特徴

※オムニチャネル(Omnichannel)・・・実店舗、ECサイト、SNS、メルマガ、テレアポなど、複数の販売チャネルを活用して顧客へアプローチする方法

社内での運用・改善が容易

フルスクラッチで構築されたECサイトの特徴としては、社内での運用や改善が簡単なことも挙げられます。

フルスクラッチで内製化しているのであれば、ベンダーへ問い合わせることなく、不具合や改善点をスムーズに解決できます。
さらに、高速でPDCAを回すことで、ECサイトを最適化できる点もメリットです。

例えば、カートASPなどでECサイトを構築した場合、決済画面の変更は基本的にできません。
しかし、フルスクラッチのECサイトなら、買い物かごから決済完了までのページの遷移数やデザインを変更できるので、購買率を向上させるカートシステムに変化させていくことが可能です。

他にも、マーケティング施策として作成されたキャンペーンページや、商品写真の配置のA/Bテストも、容易に実現できます。

各種の解析ツールも自由に実装できるため、カートや入力フォームの分析・改善による効果も得やすいでしょう。

ECサイトの構成要素を工夫して改善できるのは、フルスクラッチならではのメリットと言えます。

フルスクラッチのECサイト構築のデメリット

他の構築方法との違いでも述べてきたように、フルスクラッチのECサイト構築にはいくつかのデメリットもあります。

こちらでは、その中でも顕著な3つのデメリットを挙げておきます。

  • 他の構築方法と比較して開発費用が高額
  • 運用・保守の費用(ランニングコスト)が高い
  • 自社内にECサイト構築に精通した人材が必要

これらのデメリットを承知した上で、フルスクラッチ開発に臨まなければ、構築してから後悔するかもしれません。

フルスクラッチのECサイトに魅力を感じている方も、念のため、しっかりと確認しておきましょう。

他の構築方法と比較して開発費用が高額

何度も繰り返していることですが、フルスクラッチ開発のECサイトは費用が非常に高額です。
相場で1,000万円以上、複雑な大規模サイトでは数億円のコストがかかる場合もあります。

フルスクラッチ開発では、ECサイトのデザインや機能が複雑になりやすいです。
このため、多くの人数や長い期間をかけて構築する必要があり、人件費がかさみ高額になりやすいのです。

とはいえ、必要な機能を減らしたり、デザインのカスタマイズをやめたりすれば、せっかくフルスクラッチでECサイトを構築する意味がなくなってしまいます。

フルスクラッチでECサイトを構築するなら、数千万円以上は予算を作れるくらいの資金的余裕をもっておきましょう。

資金的な余裕が無い中でもフルスクラッチで開発したいのなら、オフショア開発でECサイトを構築するのも手です。
人件費の安い海外で開発するオフショア開発なら、相場より数10%以上安い費用でフルスクラッチのECサイトを構築できる可能性もあります。

≫ Wakka inc.のラボ型開発の3つの特徴

運用・保守の費用(ランニングコスト)が高い

ECサイトのランニングコストを考慮しなければならない点も、フルスクラッチ開発のデメリットといえます。

フルスクラッチ開発のECサイトでは、セキュリティ対策やシステムのアップデートなど、運用・保守の作業も必要です。

ECサイトの保守を担当する人材を採用する場合や、運用・保守を外部に委託する場合には、開発費用に加えてさらに費用がかさむことになります。

開発費用を準備できたとしても、その後のランニングコストまで考慮して、コスト面よりも収益のほうが大きいのか判断しなければなりません。

自社内にECサイト構築に精通した人材が必要

社内で内製化するためにも、フルスクラッチで開発するなら、ECサイトの構築に精通している人材が必要不可欠です。

社内でフルスクラッチ開発を実施する場合はもちろんのこと、外部会社にECサイトの構築を依頼したとしても、社内で運用・保守を担当する人材が必要になります。

ECサイトを構築レベルで扱えるエンジニアは多くなく、採用のハードルが高いうえに、雇用するコストも安くはないでしょう。

エンジニアが採用できたとしても、高いスキルを保持していなければ、運用・保守を適切に実行できない可能性もあります。

また、運用・保守はできても、マーケティング施策を柔軟に実行できるレベルのスキルがなければ、フルスクラッチでECサイトを構築した意味がありません。

フルスクラッチでECサイトを外注する際には、その後の運用についても相談しておくとよいでしょう。
外注時点で人材を確保できなくても、ECサイトの構築が完了した頃に解決できるように力を貸してくれる可能性もあります。

≫深刻なエンジニア不足の原因4つと先端IT人材を採用する対策まとめ

ECサイトをフルスクラッチで開発する手順

ECサイトをフルスクラッチで開発する際の構築手順は、以下の通りです。

  1. 必要な機能の洗い出し(要件定義)
  2. デザイン・コーディング(ECサイト構築)
  3. ささげ業務・商品登録
  4. 動作確認・連携テスト
  5. 集客・販売開始

フルスクラッチ開発自体に携わらないとしても、各手順で協力や注意が必要な点があります。
一つひとつの手順の詳細を知っておくことで、素早い開発につながり、費用を抑えられる可能性もあります。

これから自社内でフルスクラッチ開発を検討している方はもちろん、ECサイト構築を外注する場合にも、各手順を詳しくチェックしておきましょう。

必要な機能の洗い出し(要件定義)

必要な機能やシステムを洗い出して、具体的にどのように構築していくのかまで検討していく工程を要件定義と言います。

ECサイトを構築する場合は、

「どのような機能を利用したいのか?」

「サイトをどのようなデザインにするのか?」

を具体的にイメージすることが重要です。

ECサイトを構想して実際に運用する人と、システムを構築する人の描くイメージがずれているほど、要件定義や開発に時間も費用もかかるでしょう。

「フルスクラッチ開発に関してはよく分からないから」といって躊躇をせずに、できるだけ具体的に構想を伝える意識が大切です。

特に、フルスクラッチ開発でECサイトを構築したい場合、通常のパッケージやクラウドサービスでは実現できない機能やシステム連携があるはずです。

技術的に実現できるかは別として、「どのようなシステムと連携して、どんな課題を解決したいのか?」を整理して伝える準備はしておきましょう。

デザイン・コーディング(ECサイト構築)

デザイン・コーディングは、要件定義で決定したECサイトのデザインや機能を実装していく作業です。

  • サイト全体の色味やロゴ・フォントなどを調整するデザイン
  • HTMLやCSS、PHP、JavaScriptなどのプログラミング言語で機能やシステムを構築するコーディング

を順番に進めていきます。

システムエンジニアやプログラマー、Webデザイナーが担当するこの工程は、構築期間全体の70%程度にもなります。

デザインやコーディングの段階では、ECサイトを運営するマーケティング部隊や外注を依頼した側が実施できることは、ほとんどありません。

そのため、最終的な納品物と想定しているECサイトとのずれを無くすためには、「要件定義や設計の段階でいかにイメージを共有できているか?」につきます。

ささげ業務・商品登録

ささげ業務とは、ECサイトで利用する商品の写真や採寸データ、商品説明文などを用意する作業のことです。

ささげ業務に関しては、エンジニアがシステムを構築し終わりそうな段階で、同時進行で進めておくと良いでしょう。
構築と同時にささげ業務まで依頼すると、ECサイトが完成するまでに時間がかかる上、開発費用も高くなってしまいます。

フルスクラッチのECサイトが試作段階まで完成したら、ささげ業務で準備しておいた写真やデータを利用して、商品登録を進めます。

フルスクラッチのECサイトは登録する商品数が多くなるケースがほとんどなので、商品登録がシンプルに完了する仕組みを実装しておくと便利です。

動作確認・連携テスト

商品登録まで完了したら、ECサイトがきちんと動作するのかを確認しましょう。

  • 買い物かご
  • 決済システム
  • 在庫管理システム

などが正常に利用できるのかを一つずつ確認していきます。

また、連携しているシステムがあるのであれば、「ECサイトともう1つのシステムが連動しているか?」のテストも必要です。

テストの際には、チェックリストを作成しておくことをオススメします。
公開後にエラーが発生しないよう、ECサイトとしての稼働や各ページの動作を、想定できる限りすべて丁寧に確認しておきましょう。

特に忘れやすいポイントとしては、スマートフォンやタブレット端末での実機チェックや、検索結果への反映が挙げられます。こちらも忘れずにテストしておきましょう。

集客・販売開始

動作確認や連携テストが終わり、すべての不具合を解消したら、いよいよ販売を開始できます。

ただし、フルスクラッチのECサイトでは、自社で集客をしなければ収益が上がることはありません。

事前にECサイトがオープンしたあとのマーケティング戦略を立てておき、構築完了後は施策の実行に専念できる体制を整えることが重要です。

ECサイトへの集客方法としては、以下のような施策があります。

  • リスティング広告やバナー広告などのWeb広告
  • YouTubeなどのSNS広告
  • InstagramやTwitterなどのSNS運用
  • インフルエンサーマーケティング
  • SEO
  • メールマガジン配信
  • 実店舗での広報活動

これらのマーケティング施策を組み合わせて、すぐにECサイトへ集客できるように対策しましょう。

フルスクラッチのECサイトなら制作会社への依頼がオススメ

ここまで、フルスクラッチでのECサイト構築の詳細や、その費用について解説してきました。

フルスクラッチのECサイトは、構築に資金が必要ですが、カスタマイズ性が高く、管理の効率もよいという特徴があります。

取引量の多い大規模なECサイトにおいて、柔軟なマーケティング施策や、一元管理された情報管理体制を求めているなら、フルスクラッチ開発での構築が適していると言えるでしょう。

自社の理想に近いフルスクラッチのECサイトを構築したいなら、実績のある開発会社への依頼をオススメします。

様々な機能の実装やシステム連携の経験がある開発会社に依頼することで、イメージ通りのECサイトを構築できます。

もし、社内にエンジニアがいる場合でもECサイトの構築経験が乏しいのであれば、制作会社に外注した方が結果的にコストを抑えられる可能性が高いです。

フルスクラッチのECサイト構築の外注先の選び方

フルスクラッチ開発のECサイト構築を外注したいなら、以下のポイントに気をつけて外注先を選びましょう。

  • 他企業でのフルスクラッチ開発実績
  • ECサイト以外のWebシステムへの精通度合い
  • 開発費用、見積額
  • コミュニケーションの質と量

他社の開発事例や費用面も気になるところですが、それ以外のポイントにも注意が必要です。

例えば、自社の独自システムとECサイトを連携させて開発して欲しい場合、「そのWebシステムにどれくらい精通しているか?」も、完成物のクオリティに影響します。

また、要件定義などの際には、密にコミュニケーションを取りながら進める必要があるため、「担当者と心地よくコミュニケーションができているか?」も重要な判断材料になります。

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サポートの概要や費用感など、下記のお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。(構想段階で形になっていないアイデアでも問題ありません)

この記事を書いた人
安藤 大海

学生時代にWebサイトを自作したことがきっかけでWebの世界に。制作会社でデザイン、WordPressテーマ開発の実務を経て、テクニカル・ディレクターとして大規模サイト構築のディレクションを経験。2021年からWakka Inc.の日本拠点でWebディレクターとして参画。最近はブロックエディタになったWordPressをもう一度、勉強しています。

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