プロトタイプ開発とは?メリットやアジャイルなど他の手法との違い

2023.11.06
DX・システム開発
Wakka Inc. メディア編集部
プロトタイプ開発とは?メリットやアジャイルなど他の手法との違い
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こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。

プロトタイプ開発とは、システムの機能や仕様を簡易的に示したプロトタイプを作り、システム開発の初期段階でクライアントとのやりとりを行いながら、システムの要件を洗い出す開発手法です。

プロトタイプとは試作品という意味で、製造業で使われますが、システム開発においても有用なツールです。
本記事では、プロトタイプモデルの概要や特徴を解説した上で、メリットやデメリット、他の開発手法との比較についても説明します。

プロトタイプモデルを理解し、効率的な開発に活用しましょう。

目次

プロトタイプ開発とは?

プロトタイプ開発とは、完成品に近い形で試作品を作り、実際に動かして検証しながら最終的な製品を作り上げる開発手法のことです。

プロトタイプ(prototype)とは試作品のことで、実際の使用環境やユーザーのニーズに合わせて改良していきます。

まず、プロトタイプ開発の目的や種類について紹介します。

  • プロトタイプ開発の目的
  • 2種類のプロトタイプ開発

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

プロトタイプ開発の目的

プロトタイプ開発は、要件定義をベースに試作品を作り、ユーザーのフィードバックを受けて改善を加えた後、完成版の開発に移るという流れが特徴的です。
一方、通常の開発(ウォーターフォール開発)では、要件定義・設計が終わったら、そのまま完成版の開発に着手します。

プロトタイプ開発では、事前に試作品の評価を行うことで、

  • ユーザーニーズに対する開発者の認識ずれを修正
  • 要件定義で不明確だった仕様の明確化
  • 予想外のバグやエラーの対応

などについて早い段階で対処できるため、大がかりな手戻りでコストや時間がかかるリスクを低減できるでしょう。

2種類のプロトタイプ開発

システムの要件や設計を検証するために、実際に動く簡略版のシステムを試作することをプロトタイプ開発と言います。
プロトタイプ開発には、2つのアプローチがあります。

一つは使い捨て型プロトタイプ開発(ラピッドプロトタイピング)で、仕様が決まったらプロトタイプは廃棄して本番システムを新たに開発する方法です。
もう一つは進化型プロトタイプ開発(ブレッドボード・プロトタイピング)で、最初に作ったプロトタイプを改良しながら完成版のシステムに仕上げていく手法をとります。

上記のアプローチはいずれもプロトタイプ開発と呼ばれますが、目的や実施方法は同じではありません。
詳しく見ていきましょう。

ラピッドプロトタイピング

ラピッドプロトタイピングとは、最低限の機能と品質でシステムを迅速に作り上げることを目指す手法です。
工業製品開発の試作品構築にも用いられる手法で、ソフトウェア開発においては使い捨て型プロトタイプ開発で用いられます。

プロトタイプは仕様を決めるためだけに使われるため、本番システムとは別の技術やツールを用いて作成されることも少なくありません。
画面の見た目や操作感を重視したプロトタイプをスピーディーに作り上げるため、操作性が高く変更に対応しやすい開発ツールが使われます。

使い捨て型プロトタイプの欠点は、変更要求が増えすぎて、開発期間やコストが膨らむリスクがあることです。
そのため、変更要求の範囲や回数を事前に定めるRAD(Rapid Application Development)という手法を採用するなど、開発期間やコストを適正にコントロールする工夫が必要でしょう。

この手法では、プロトタイプを作成する過程で、ユーザーとのやり取りやフィードバックを大切にします。

ブレッドボード・プロトタイピング

ブレッドボード・プロトタイピングは、進化型プロトタイプ開発の一種です。
この手法では、最初に作成したプロトタイプを段階的に改良して最終的なシステムに仕上げていきます。

例えば、本記事も最初の草稿から改良を重ねる過程を経て完成しています。
つまり、基本的には進化型プロトタイプ開発の考え方と同じと言えるでしょう。

進化型プロトタイプ開発で作成するプロトタイプは、最終的に本番システムとして利用するため、開発に使用するツールは本番環境と同じものでなければなりません。

そのため、開発ツールは作成しやすさだけでなく、変更しやすさも重要な要素です。
しかし、実際に進化型プロトタイプに適したツールは、Sapiensなど数少ないものです。

進化型プロトタイプ開発では、設計段階で細部までシステム仕様を決める必要はありません。
大まかな仕様を決めたら早期にプロトタイプの作成に着手し、プロトタイプを検証しながら詳細な仕様を検討していきます。

そのため、開発期間と開発コスト(費用)を大きく削減できます。

プロトタイプ開発とその他開発手法の相違点

プロトタイプ開発とは異なるシステムやソフトウェアの開発方法には、MVP開発やアジャイル開発、ウォーターフォール開発などが挙げられます。

これらの開発方法は、プロトタイプ開発と比べて、どのような特徴や違いがあるのでしょうか。

本章では、以下の3点について解説します。

  • プロトタイプ開発とアジャイル開発の違い
  • プロトタイプ開発とウォーターフォール開発の違い
  • プロトタイプ開発とMVP開発の違い

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

なお、それぞれの開発手法は下記の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。

①プロトタイプ開発とアジャイル開発の違い

アジャイル開発とは、システム開発を小さな単位に分割して、短期間で繰り返し開発を行う方法です。
開発の全工程を複数のサイクルに分け、各サイクルで完成品に必要な機能を追加していきます。

一方、プロトタイプ開発とは完成品に近い形でシステムを作り、ユーザーのフィードバックを得ながら改善していく方法です。

このように、アジャイル開発とプロトタイプ開発の違いは、完成品の作成工程自体を分割するかどうかです。


プロトタイプ開発とアジャイル開発の違い

プロトタイプ開発・原則として、試作品作成サイクルと完成版作成サイクルの2つ・試作品を作る必要があるため、サイクルが複数になる
アジャイル開発・機能の数などの基準で作業工程を分割した分だけサイクルがある
・部分的に開発を行うたびにユーザーのフィードバックを確認し、ニーズを反映したり不明確な部分を確定させたりする必要があるので、サイクルが複数になる

上記のように、プロトタイプ開発は、試作品を作っては改良するサイクルを繰り返すことで、完成品に近づけていく方法です。
一方、アジャイル開発は、完成品を作る工程を小さなサイクルに分割して、各サイクルで機能や仕様を確定させていく方法です。
そのため、プロトタイプ開発は、最初から必要な機能や仕様が明確な場合に適しており、アジャイル開発は不明確な場合に向いています。

アジャイル開発については下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

➁プロトタイプ開発とウォーターフォール開発の違い

ウォーターフォール開発は、開発の最初から最後まで一貫して完成版を目指す手法です。

ウォーターフォール開発は、プロジェクトのスコープと要件が明確で変更が少ない開発に適しており、事前に仕様を決めて開発していくことが特徴です。

そのため、開発の初期段階で試作品を作り、ユーザーやクライアントからの意見を反映させながら改良していくプロトタイプ開発との違いは、プロジェクトの不確実性の高さの違いと言えるでしょう。

プロトタイプ開発とウォーターフォール開発の違い

プロトタイプ開発・プロジェクトの要件が不明確で、テストで仮説検証するプロセス
ウォーターフォール開発・プロジェクトの要件が明確で、段階的な開発プロセス

上記のように、プロトタイプ開発とウォーターフォール開発のどちらの方法を選択するかは、検証の必要性によって決めることができます。
また、開発の流れやスピード、ユーザー参加の度合いなどとも関係するでしょう。

➂プロトタイプ開発とMVP開発の違い

MVP(Minimum Viable Product)開発は、プロトタイプ開発とは違って、市場の要求に応えられるかどうかを検証するのが目的です。

新規の製品やサービスなどをリリースする前に、最低限必要な機能だけを持ったものを作って市場の反応を見る方法のことです。

プロトタイプ開発とMVP開発は、正式な開発に先立って試作する開発手法である点では共通ですが、以下のように確かめたい内容が異なります。

プロトタイプ開発とMVP開発の違い

プロトタイプ開発・機能面や使い心地を確認する【例】「このアプリは使いやすいかな?」
MVP開発・市場やビジネスモデルの反応を見る【例】「このアプリ売れるかな?」

MVP開発は、必要最低限の機能を持つ製品を作ることを目指しています。
プロトタイプ開発との違いは

  • 開発期間が短い
  • 製品をそのまま市場に投入できる

などです。

プロトタイプ開発とMVP開発どちらを選ぶかは、試作の目的によって決めると良いでしょう。

MVP開発については下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

プロトタイプ開発の3つのメリット

本章では、プロトタイプ開発の3つのメリットについて解説します。

  • 完成像を早い段階で共有できる
  • 想定外のリスクを回避できる
  • システムの品質を確保できる

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

①完成像を早い段階で共有できる

プロトタイプ開発は、早期に試作品を作ることで、完成イメージを持ちながら開発を進められます。

試作したプロダクトを実際に操作して理想の形に近づけるアプローチは、机上だけで考えるよりも効率的かつ的を射た設計ができるでしょう。

また、試作品を通して発注側と開発側が同じ完成イメージを持ちながらコミュニケーションを取れます。
そのため、発注側の要望が正しく伝わらないなど、意思疎通の不足による手戻りが起きにくくなるでしょう。

➁想定外のリスクを回避できる

プロトタイプ開発のメリットは、発注側と開発側が同じ目線で製品の完成イメージに向かって協力できることです。
発注側の要望や仕様を開発側が正確に理解し、実現可能な形に落とし込むことができます。

また、プロトタイプをテストやレビューすることで、発注側も開発側の技術や工程について詳しく知ることができます。
このように、双方のコミュニケーションがスムーズになり、予期せぬトラブルや誤解が防げます。

プロトタイプ開発のもう一つのメリットは、品質の向上です。

プロトタイプを繰り返し改良することで、不具合や使い勝手の悪い部分を早期に発見し、修正できます。
改良した結果を反映し、本開発ではより洗練された製品が構築できます。

また、プロトタイプ開発では、新しいアイデアや技術を試すのにも効果的です。
新しいアイデアや技術を検証することにより、製品の付加価値を高め、他社との差別化を図るのも可能になるでしょう。

➂システムの品質を確保できる

プロトタイプ開発のテストやレビューは、プロダクトの品質向上に欠かせないプロセスです。
アイデアを出し合い、課題を洗い出し、改善策を実装しながら、プロダクトをより良くしていきます。

フィードバックを受けながら段階的に改良することで、発注側の期待やニーズに応えるシステムに仕上げられます。
開発側で仕様を決めたプロダクトを受け取るよりも、具体的なイメージを共有しながら協同開発することで、より高品質で満足度の高いプロダクトになるでしょう。

プロトタイプ開発のデメリット2選

本章では、プロトタイプ開発のデメリット2点について解説します。

  • リリースまでに時間がかかる
  • 開発会社の負担が大きくなる

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

リリースまでに時間がかかる

プロトタイプ開発は、試作品の検証やフィードバックなどに時間が必要です。
試作品の検証やフィードバックを繰り返すと、完成版の開発に進めなくなり、開発の時間とコストが大きく増加してしまいます。

試作品の検証に時間がかかりそうな例として2つあります。

  • 関係者が多くてスケジュール調整が難しく、全員の検証に時間がかかる
  • 関係者の開発に対する考え方や立場が異なるため、フィードバックが一致しない可能性が高い

以上のような場合は、プロトタイプ開発よりも通常の開発を選択するほうが良いでしょう。

開発会社の負担が大きくなる

プロトタイプ開発は、開発者にとって大きな負担を伴う手法です。
開発は専門的な知識や技術を持つ人が集中して行うことで、効率的に完成させることができます。

しかし、プロトタイプを作成し、発注側にテストしてもらい、フィードバックを受け取るプロセスは、多くの工数を必要とします。

プロトタイプは、完成品に近い品質で作らなければなりません。
中途半端なものでは、正確な検証ができません。

フィードバックに基づいて修正する場合も、回数が増えれば増えるほど、膨大な労力がかかります。
また、フィードバックを得るのに時間がかかったり、打ち合わせの日程が合わなかったりすると、開発期間が延びます。

本開発のあとに大きな修正が発生するのと比較すると、どちらの負担が大きいかは一概に言えませんが、発注側とのコミュニケーションの質によって負担が変わる可能性が高いです。

プロトタイプ開発の進め方5ステップ

本章では、プロトタイプ開発の進め方を解説します。
プロトタイプ開発は、一般的に以下の5つの流れで進めます。

  • 要件定義
  • 設計
  • プロトタイプ開発
  • 検証・改善
  • 本開発・リリース

それぞれ、順に詳しく見ていきましょう。

手順1.要件定義

プロトタイプの開発要件を定義する際には、検証したい機能や仕様を明確にすることが必要です。
また、プロトタイプの開発後の運用方針を決めるのも重要なポイントのひとつでしょう。

プロトタイプは、工業製品の場合は試作品として廃棄されることが多いのですが、ソフトウェア開発の場合はプロトタイプを改良して完成版としてリリースするのも可能です。
この選択肢は、要件定義の精度や設計の柔軟性に影響を与えます。

また、サービスの内容や事業計画にも関係します。
そのため、プロトタイプの目的やスコープを明確にし、適切な運用方針を決めることが必要です。

手順2.設計

要件定義に基づいて、プロダクトの見た目や機能面などの仕様や実装方法を決定する作業です。
プロトタイプ開発では、見た目や機能も最低限に抑えるのが重要です。

設計も同様に、まずは試作に必要な機能に重点を置いて進めていきましょう。

手順3.プロトタイプ開発

試作品の開発においては、検証したい内容を明確にすることが重要です。
そのためには、発注者と開発者が共通の目的を持ち、試作品の範囲と仕様を決める必要があります。

どの機能や画面をどの程度試作するかによって、試作品の品質や工数が変わってきます。
試作品の設計は、事前検証の効果を高めるだけでなく、無駄な試作を避けることで、開発コストを抑えることにもつながります。

プロトタイプ開発で十分な効果を出せるよう、入念な計画を立てましょう。

手順4.検証・改善

プロトタイプ開発の段階で作成した試作品は、実際にユーザーにテストしてもらうことで検証します。
ユーザーから改善要望などのフィードバックを収集し、プロダクトの改善に活かすべきポイントを検討しましょう。

プロトタイプにユーザーのフィードバックを取り入れたら、再度テストを実施してもらいます。
このサイクルを繰り返すことで、プロトタイプを完成品として十分な品質に引き上げるのが重要です。

手順5.本開発・リリース

検証・改善のプロセスを経て十分な品質が得られたら、本開発に向けて仕様を決定します。
本開発・リリースのフェーズでは、お客様の要望や市場の動向を考慮し、最適なプロダクトの方向性を確定します。

決定した仕様に沿って、細かい部分まで本格的な開発を行うのが本開発フェーズです。
開発中にも、お客様とのコミュニケーションは密に行い、可能な限りフィードバックを受け入れましょう。

本開発ではテストやデバッグを徹底的に行い、安全性や信頼性も含めたプロダクトの品質を保証します。

開発が完了したら、いよいよプロダクトのリリースです。
リリース後は、プロダクトの運用・保守を行い、品質の管理や導入効果の測定をします。

お客様の満足度やプロダクトのパフォーマンスを測定し、改善のためのアクションにつなげていきましょう。

プロトタイプ開発が適しているプロジェクトの特徴

本章では、プロトタイプ開発が適しているプロジェクトについて解説します。
プロトタイプ開発が適しているのは、主に次のようなケースです。

  • 前例が少ないシステムを開発するケース
  • システムの完成像が曖昧なケース
  • UIの使いやすさ・デザイン性が重要なケース

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

前例が少ないシステムを開発するケース

新技術やオリジナル機能を取り入れた、あまり前例のないシステムを開発する場合は、プロトタイプ開発が向いています。
新規開発案件では、参考になる事例が少なく、どのような機能や操作性が必要かを具体的に伝えるのが難しいものです。

仕様を最初に決めてから開発する手法では、要件定義や設計の段階で見落としがあった場合、大きな修正が必要になるリスクが高くなります。
その結果、開発期間の延長や費用の増加など、さまざまな問題が起こりかねません。

プロトタイプ開発では、試作品を使って評価や検証を行うため、完成品のイメージを早い段階で明確にできます。
また、自社のニーズを正しく伝えることもできます。

システムの完成像が曖昧なケース

プロトタイプ開発は、完成品のイメージを明確にするための有効な手段です。

プロトタイプ開発では開発の初期段階で試作品を作成するため、実際にクライアントに操作してもらうことで完成イメージをより明確にできるでしょう。
その結果、完成品のイメージをベンダーと共有しやすくなります。

また、機能性や操作性についても、実際の動きを見ながら評価や改善を行えるため、あとになって仕様変更が頻発するリスクを抑えられるでしょう。
そのため、システムの完成イメージが明確にならない場合はプロトタイプ開発がおすすめです。

プロトタイプ開発によって、完成品の品質や満足度を高めることができるでしょう。

UIの使いやすさ・デザイン性が重要なケース

プロトタイプ開発は、ユーザーのニーズや感性に応えるための有効な手段です。
ユーザーインターフェースやデザインは、人によって好みや要求が異なります。

そのため、実際に画面のイメージを見て操作してみることで、より細かな潜在ニーズが明確になり、早い段階で調整が可能です。

プロトタイプ開発ではユーザーの視点を重視しているため、ECサイトや業務用システムなど、UIが重要なシステムでユーザーの満足度が高い機能を構築できるでしょう。

自社での開発が難しい場合は専門家への依頼もひとつの手

プロトタイプ開発に慣れていない場合、外部パートナーに依頼することで、システム開発にかかるコストや時間を大きく節約できる可能性があります。

自社にプロトタイプ開発の経験があるエンジニアが少ない場合、プロトタイプ開発前に相当数の人材の採用や育成が必要となるため、多大な時間とコストがかかるでしょう。
その場合はシステム開発会社に開発を依頼することで、人材の育成に必要な時間とコストを節約できます。

また、システム開発に必要な人材を外部から調達できれば人手不足が解消し、自社の社員をより重要な業務にあてられるでしょう。

システム開発を外部の開発会社に依頼するためには、開発したいシステムの業務分野に詳しく、プロトタイプ開発の実績が豊富な信頼できる会社を選ぶのが重要です。

【失敗しないために】プロトタイプ開発の2つの注意点

本章では、プロトタイプ開発で注意すべき2点を解説します。

  • プロトタイプ開発の目的を明確する
  • 開発コスト・スケジュールを適切にコントロールする

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

1.プロトタイプ開発の目的を明確にする

プロトタイプ開発の採用について検討する際は、試作品で検証すべきことが何かを具体的に検討しましょう。
試作品で検証すべきことが明確でない場合や、試作品で検証するまでもない場合にプロトタイプ開発を採用すると、無駄な手間やコストが発生する可能性が高くなります。

試作品で検証したいことが明確にある場合に採用すれば、効率的に開発が進められます。
したがって、試作による検証の必要性をしっかりと判断し、コストや時間に見合った効果が期待できる場合にプロトタイプ開発を選択しましょう。

2.開発コスト・スケジュールを適切にコントロールする

プロトタイプ開発は、ユーザーニーズや問題点を早期に明確にできるのがメリットです。
しかし、試作を検証する範囲や期間を適切にコントロールしないと、仕様が決まるまでに多くの工数と期間を投入してしまう結果になりかねません。

そのため、プロトタイプ開発を採用する場合は、

  • 試作で検証する対象を重要な機能に絞る
  • 到達すべきゴールと検証期間を明確に定める

という点を意識し、試作の検証にかけるコストとスケジュールをしっかりコントロールするのが重要です。
プロジェクトの初期段階で、関係者と認識を共有しておきましょう。  

プロトタイプ開発で質の高いプロダクトを開発しよう

プロトタイピングはシステム開発において有効な手法です。

開発側はプロトタイプを通じて顧客・消費者の要望を正確に把握でき、顧客・消費者側はプロトタイプを試用してシステムの品質や機能についてフィードバックできます。
このようにプロトタイピングは開発期間の短縮や顧客満足度の向上に寄与し、競争力の強化につながるのです。

システム開発を外部に委託する場合には、プロトタイピングの経験や実績が豊富な開発会社を選ぶことが重要だと言えるでしょう。
なぜなら、工数やコストの増加を防ぐために、プロトタイプ開発に精通した質の高い開発会社を選ぶことは必須だからです。

プロトタイピングを用いた開発実績は、開発会社の技術力や信頼性を示す重要な指標です。
開発実績が豊富で信頼できる開発会社に依頼して、ぜひプロトタイプ開発を成功させてください。

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