越境ECサイトおすすめランキング!出店に必要な準備と課題も解説
こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。
日本国内よりも市場規模が大きく、EC化率も高い海外市場。
海外市場で売上拡大をねらって越境ECサイトを始める企業が増えています。
越境ECサイトで海外市場に向けて商品を販売するにあたって、
「どの国から始めるのが良いかわからない」
「越境ECを始めるために何を準備すれば良いかわからない」
「海外で人気のECサイトを知りたい」
などの疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、
- 越境ECサイトのおすすめランキング
- 越境ECサイトを始めるメリット
- 出店に必要な準備
- クリアしておくべき課題や成功のポイント
などについて詳しく解説します。本記事をぜひ、越境ECサイトを始めるきっかけとしてお役立てください。
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目的や売上規模に応じたEC種別選定や最適な構築手法についての診断を受けたい方は、「料金目安もわかるECサイト構築ガイド」をご確認ください。
越境ECサイトとは
越境ECサイトとは、日本国内で活動する企業が、インターネットを活用して海外へ向けて商品を販売するECサイトを指します。
近年、市場が急速に成長しているため、新規参入する企業も増えているようです。
商圏を海外に拡大できるため、成功すれば事業を大きく成長させられるでしょう。
ただし、日本国内の市場を相手にするビジネスとは違い、海外の法規制を順守し、海外の現地に向けたマーケティングを展開しなければなりません。
そのため、参入するには一朝一夕とはいかず、それなりにしっかりと準備が必要になります。
とは言っても、海外の現地に土地や店舗を構えて出店しなければならなかった従来の越境ビジネスと比較すれば、はるかに海外進出のハードルが下がったと言えるでしょう。
世界で注目される越境EC市場
今、世界の越境EC市場は急速に拡大しています。
特に中国とアメリカの成長は著しく、2国だけで世界市場の70%以上のシェアを占めている状態です。
また、中国やアメリカだけでなく東南アジア諸国などでも、近年の急速なインターネットの普及に伴って越境EC市場が急成長を見せています。
世界で越境ECが注目されるのはやはり、自国内の市場だけでビジネスを展開するのとは比較にならない規模の市場が、世界には広がっているためでしょう。
越境ECの市場規模
では、越境ECの市場規模はどの程度なのか。
具体的な数値で見ていきましょう。
2022年8月に経済産業省が発表した『電子商取引に関する市場調査報告書』によると、2021 年の世界のBtoC-EC市場規模は 4.92兆USドル(日本円で約664兆円※)、EC化率は19.6%となっています。
世界的な新型コロナウイルス感染症拡大を要因とするEC需要の増加が、市場規模の拡大とEC化率の増加につながったと考えられるでしょう。
また、市場規模の拡大とEC化率の増加傾向は、今後も続くとの予想です。
2025年には7.39兆USドル(日本円で約997兆円※)、EC化率は24.5%まで上昇すると見られています。
※2023年5月時点のUSドル円相場、1USドル=約135円をもとに算出
越境ECサイトの種類
日本国内でECサイトを運営するのと同様に、越境ECサイトも大きく分けて次の2つのタイプがあります。
- 自社EC型
- ECモール型
自社EC型
自社EC型は、自社でオリジナルのECサイトを構築する方法です。
国内で運営しているECサイトがすでにある場合、多言語化や法律・決済対応などをすることで越境ECとして活用できます。
ECモール型
自社でECサイトを構築するのではなく、既存のECモールと契約して出店する方法です。
ECサイトを導入するコストはかかりませんが、出店料を支払う必要があります。
また、越境ECに対応した国内モールに出店する方法と、海外の現地ECモールに出店する方法があります。
越境ECサイトのメリット
本章では、越境ECサイトを始めることで得られるメリットについて解説します。
海外の新規顧客を獲得できる
海外の新規顧客を獲得できるのは、越境ECの最大のメリットと言っても良いでしょう。
日本国内のEC市場とは市場規模がけた違いに大きいからです。
日本国内のBtoC-EC市場規模は2021年で約13兆円。
一方、世界の越境EC市場は660兆円を超えています。
人口で見ても、例えば中国の人口は約14億人で、日本の10倍以上。
他にも、東南アジアや中東諸国、アメリカ、ヨーロッパといずれも成長著しく、世界的な市場が存在します。
これだけの市場がターゲットになるため、越境ECをうまく展開できればかなりの売上アップが見込めるのではないでしょうか。
また、海外の各国は日本と比較してネットショッピングの利用率が高いと言われています。
したがって、より幅広いターゲット層を相手にビジネスが展開できるでしょう。
実店舗にくらべて低コスト低リスクで海外展開できる
越境ECはインターネットを利用したビジネスであり、実店舗を持ちません。
そのため、土地や建物を借りたり、店舗を構えたりするための諸準備が不要です。
実店舗を構えて海外進出するのであれば、店舗の準備や商品の輸送などで相当な労力が必要でしょう。
しかし、越境ECはそのような労力がかからないため、低コスト、低リスクで海外展開を目指せます。
最近は手軽に越境ECを始められる支援サービスなども充実しているため、さらにハードルは低くなっていくでしょう。
容易にビジネスを拡大できる可能性がある
日本国内では長らく経済成長の停滞が続いており、需要が縮小している状況です。
そのような国内の市場では、競合とパイを取り合うレッドオーシャンの状態と言えるでしょう。
一方、海外では経済成長が著しく、需要が拡大している国がたくさんあります。
また、越境ECサイトを運営する国内事業者もまだ少ないため、商品ジャンルによってはブルーオーシャンが広がっている状態です。
国内市場だけでなく、海外の市場にも目を向けることで、新たなビジネスチャンスにつながるでしょう。
越境ECの参入は国内のECと比較してハードルが高くなりますが、先行的に出店できれば、他社への優位性を発揮できるため有利にビジネスを展開できます。
越境ECサイトを始めるために必要な準備
実際に越境ECサイトを始める際には、どのような準備が必要になるのでしょうか。
本章では、越境ECサイトを始めるにあたって必要な準備内容について解説します。
ターゲット国を決める
全世界をターゲットにできる越境ECサイトですが、販売する国によってそれぞれ法規制や関税など事前のリサーチが必要になります。
そのため、一気に全世界へ展開するのではなく、まずは販売のターゲットにする国を絞るのが良いでしょう。
市場規模で考えると、候補として最有力なのは全世界の越境EC市場の70%を押さえる中国とアメリカです。
また、東南アジア諸国なども経済成長著しい国が多く、魅力的な市場なので候補に入れても良いでしょう。
ターゲット国の文化や国民性などによって売れる商品は異なってくる可能性が高いため、候補国を絞ったらその国の購買行動の特性や需要などについて情報をリサーチしておきましょう。
販売する商品を準備する
ターゲット国の候補を絞ったら、次にその国で売れそうな商品を準備しましょう。
前項でも述べたように、ターゲット国の文化や国民性などの要素で売れる商品が異なってきます。
したがって、海外で日本製品の人気が高いといっても、どんな商品でも売れるわけではありません。
現地国で需要の高い商品や、現地国の人々がどのような購買行動の特性を持つかをよくリサーチして商品を決めていく必要があります。
例えば、中国はEC利用者の約70%が日本製品を購入していると言われるほど、日本製品の人気が高い国です。
特に、おもちゃ・ゲーム・アニメグッズや、本・DVD・エンタメ製品の人気が高いという調査結果もあります。
このような情報をていねいにリサーチし、どのような商品が売れそうかを考察してみてください。
現地国の検索エンジンやECサイトを検索してみると、さまざまな情報が得られるでしょう。
なお、日本からの輸出規制がかかる商品もあるため、取り扱いが可能かの事前確認も重要です。
人員と予算を確保する
越境ECを始めるハードルは下がってきていますが、サイトの構築などの初期コスト、運営体制の準備は必要です。
したがって、必要となる人員と予算は確保しておきましょう。
予算は次のような費用を見込んでおく必要があります。
- ECサイトの新規構築費用または、既存ECサイトの多言語対応費用
- ECサイトの運用コスト
- ECモールに出店する場合は出店料
- 商品の配送に代行サービスを利用する場合は配送の委託料
- 現地倉庫を利用して配送する場合は契約料
また、越境ECサイトを運営するためには、
- 現地語による問い合わせ対応
- 輸出・輸入など海外輸送に関する手続き
- 配送トラブル、クレジットカードの不正利用などトラブル対応
などの対応ができる人員を確保したいところです。
出店方法を決める
次に越境ECサイトの出店方法を決めます。
出店方法の選択肢は、
- 国内/海外
- 自社サイト/ECモール
の2つの軸の組み合わせになるため、4種類あります。
それぞれ簡単に見ておきましょう。
国内自社サイト
日本国内に越境ECの自社サイトを構築する方法です。
すでに国内向けのECサイトを運営している場合は、自社サイトを多言語化することで越境ECに対応できます。
ただし、ターゲット国によって売れる商品が変わってくる可能性があるため、単純にシステムを多言語化するだけではなく、国ごとに取扱商品を変えるなどの対応も検討したいところです。
国内ECモールに出店
日本国内で越境ECに対応したECモールに出店する方法です。
すでに越境ECに対応したECモールを利用している場合も、国内ECの延長で海外の消費者に向けて商品を販売できます。
海外自社サイト
海外のターゲット国側に現地法人を立ち上げ、自社サイトを構築する方法です。
ターゲット国においてすでに自社商品が浸透しており、ECサイトの運営を自社でコントロールできる体制があれば取り組みやすい方法と言えるでしょう。
逆に、初めて越境ECに取り組む場合にはあまりおすすめできません。
海外ECモールに出店
海外のターゲット国側のECモールに出店する方法です。
越境ECの出店に必要な機能がそろったECモールに自社のサイトを開設できるため、比較的手軽に越境ECを始められる方法と言えます。
出店に際しては、ECモールの運営事業者との交渉が発生するため、必要であれば越境EC専門の代行サービスなどを利用するのが良いでしょう。
導入する決済サービスを決める
次に、決済サービスの準備が必要です。
一般的な決済サービスとしてはクレジットカード、第三者支払いサービス、電子マネー、デビットカードなどが挙げられます。
クレジットカードは越境ECサイトにおいて最も利用率の高い決済サービスなので、真っ先に導入を進めておきましょう。
また、第三者支払いサービスは日本国内ではあまりメジャーな決済サービスではありませんが、PayPalなどは海外で利用の多い第三者支払いサービスです。
こちらも中国をはじめ越境EC市場では多くの国で利用が見込まれるため、導入を進めておきたいところです。
一般的に越境ECで利用率が高いという意味では上記のとおりですが、重要なのは現地国でよく利用される決済サービスです。
現地国で良く利用される決済サービスを外してしまうと、越境ECサイトで成果が上がらなくなるため、事前にリサーチして導入しておきましょう。
導入する決済サービスを決めたら、実際の導入は決済代行会社に依頼するのがおすすめです。
各決済サービスの提供会社と個別に契約を結ぶのは非常に手間がかかりますが、決済代行会社に依頼すれば各社との契約手続きを代行してもらえます。
配送方法を設定する
最後に、商品の配送方法を決めます。
越境ECでは大きく分けて3つの配送方法があります。
- 個別に直接配送する
- 国内の物流業者と提携して代行で配送する
- 現地倉庫と提携して倉庫から配送する
それぞれ簡単に解説します。
個別に直接配送する
仲介業者を利用せず、直接購入者に商品を配送する方法です。
業者を介さないため手数料をかけずに配送でき、低コストで配送業務を運用できます。
越境ECを始めたばかりでまだ出荷件数が少ない場合は、直接配送する方がコストの効率が良いでしょう。
国内の物流業者と提携して代行で配送する
国内の物流業者と提携して商品を配送する方法です。
商品が購入されたら一旦、国内の物流業者が管理する倉庫に商品を送付します。
物流業者の倉庫から購入者へ商品を配送する流れです。
国内の倉庫を一度経由するため、納品までに多少時間がかかりますが、通関手続きなどを含め海外への配送を代行してもらえるため、配送業務を軽減できます。
現地倉庫と提携して倉庫から配送する
配送する現地国の倉庫と提携し、現地の倉庫から商品を配送する方法です。
国を渡らず現地の倉庫から発送するため、商品を購入してから納品までのリードタイムを短縮できるのが特徴です。
また、顧客満足度を下げる商品不備などの要因を減らすことにもつなげられます。
ただし、初期費用や維持コストがかかってしまうデメリットもあります。
そのため、越境ECで売り上げがある程度伸びて、より多くの在庫を持つ必要が出てきた段階で利用するのに適した配送方法と言えるでしょう。
越境ECサイトを始めるにあたってクリアすべき課題
越境ECサイトは、前述したように大きなメリットがありますが、始めるためにクリアしておくべき課題も多くあります。
本章では、越境ECサイトを始めるにあたってクリアすべき課題について見ていきましょう。
ECサイトの現地語への対応
越境ECサイトを始める際に大きな課題となるのが現地語への対応です。
まず、ECサイトの画面に表示される項目名や商品情報、説明文などのコンテンツはすべて現地語に翻訳して表示しなければなりません。
また、商品情報や価格情報などのデータも現地語や現地通貨に合わせる必要があります。
さらに、ECサイトの問い合わせサポートを行う場合は、現地語に精通したスタッフを確保することも必要でしょう。
輸出入に関する知識
越境ECでは、現地国へ商品を配送する際の輸出入に関する知識が必要になってきます。
海外では関税法に基づいて、販売する国や地域で輸出入が可能かを品目ごとに確認しておかなければなりません。
規制によって取り扱いができなかったり、取り扱うために許可申請が必要だったりすることもあります。
特に、配送で代行サービスを利用せず直接配送を行う場合は、国際輸送に関する知識がないまま業務をおこなうとトラブルに見舞われるリスクがあるため注意が必要です。
現地国の法規制に関する知識
現地国の法規制や商習慣などについて確認し、知識を持っておくことは重要です。
特に中国では法律や規制が頻繁に変更され、海外から進出した企業にとって不利になるようなルール変更がなされるリスクもあるため、法規制についての最新情報にはいつも注意しておく必要があります。
その他の国についても、事前に現地国の法規制、商習慣については詳しく調べておきましょう。
自分で調査するのがなかなか上手くいかない場合は、専門家に相談してアドバイスをもらうことをおすすめします。
為替変動リスクの対策
越境ECには、為替変動のリスクがつきものです。
一般的には現地通貨で商品の取引を行うため、例えばドルで購入された商品が、入金時には円高が進んで売上額が減ってしまうなどということが考えられます。
もちろん、逆に円安によって収益が増えることもあるでしょう。
いずれにしても、現地通貨で取引を行う限りは為替の変動による影響を受けることを意識しておく必要があります。
どうしても為替変動のリスクを避けたい場合は、日本円による決済を検討すると良いのですが、現地国ユーザーにとって購入の障害にならないよう配慮も必要でしょう。
ただし、昨今の円安傾向は越境EC事業にとって有利に働くことも覚えておいてください。
輸送コストの対策
越境ECを運営する上では、商品の輸送コストが高いことも課題です。
日本国内向けと比較して、海外への商品配送は一般的に輸送コストが高くなります。
越境ECにおいて、輸送コストの削減は非常に重要です。
輸送コストを抑えた分が、そのまま利益につながるからです。
越境ECを始める際には輸送コストを抑える工夫ができるよう知識を身につけておき、なるべくコストが下がるよう配送業者に依頼しましょう。
トラブルリスクの対策
越境ECにおいては、国内ECの運営と比較してトラブルが発生するリスクが高いと言えます。
商品の配送に伴う紛失・破損などのトラブルや、クレジットカードの不正利用など、様々なトラブルが考えられるでしょう。
他にも予期せぬトラブルが発生する恐れがあるため、可能な限り事前にリサーチしておき、トラブルが発生したときの対応方法を検討しておくのが重要です。
また、トラブルに対応する際に、現地語による折衝が必要になるケースも考えられます。
現地語に精通した人員を確保したり、越境ECの運営代行業者にトラブル時の対応を相談したり、できるだけスムーズに対応できる方法を検討しておきましょう。
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越境ECサイトの運用で押さえておきたいポイント
本章では、越境ECサイトを成功させるために、運用で押さえておきたい重要なポイントについて解説します。
現地国の年間イベントを押さえておく
越境ECを成功させるために重要なポイントの1つが、現地国の年間イベントを押さえておくことです。
日本国内市場においてもお中元やお歳暮、年末年始、バレンタインデーなどのイベントは毎年、売上を大きく伸ばすチャンスになっているでしょう。
海外の現地国でも同様に、現地の人々にとって重要なイベントがあり、イベントの前後ではECサイトの売上が飛躍的に伸びます。
例えば、中国では独身の日、アメリカでは感謝祭やブラックフライデーなどが重要イベントにあたりますが、毎年イベントの当日や前後には通常の日とはけた違いの売り上げが見込まれます。
したがって、現地国の重要なイベントは必ず押さえておき、イベント当日に向けて数か月前からキャンペーンなどのマーケティング施策を打って準備を進めておきましょう。
海外の検索エンジンに対応した記事コンテンツを作成する
越境ECサイトを成功させるためには、有料のインターネット広告に加えてSEO対策にも取り組む必要があるでしょう。
日本国内であれば、Googleのアルゴリズムに特化したSEO対策を取ればいいのですが、海外の状況についてはリサーチが必要です。
出店する現地国で検索エンジンのシェアをリサーチし、シェアの大きい検索エンジンに対応した記事コンテンツを作成することで、SEO対策を打たなければなりません。
自社で越境ECサイトを運営する場合は、現地国のマーケティングに詳しい代行企業などにSEO対策をサポートしてもらい、アドバイスにしたがって記事コンテンツを作成すれば大きな失敗は防げるでしょう。
海外市場の情報を収集してヒットしそうな商品を予測する
現地国のECモールに出店すれば、それだけで自動的に商品が売れるというわけにはいきません。
前述したように、現地国の文化や国民性など様々な要素によって売れる商品は異なってきます。
したがって、現地国でどのような商品が売れそうか、市場の情報を収集して予測することが欠かせません。
また、情報収集と予測だけではなく、予測にもとづいて実際に現地国向けのマーケティング施策を打って、予測どおりの結果が得られるか検証してみることも重要です。
自社サイトを越境ECサイトとして構築するためのおすすめサービス
本章では費用と時間をかけずに、自社サイトを越境ECサイトとして構築できる、おすすめのサービスを紹介します。
いずれも、ASPと呼ばれる、ECサイトに必要な機能がひととおり提供されるサービスです。
はじめて越境ECにチャレンジする方や、短期間で自社サイトを構築したい方にはおすすめです。
Shopify(ショピファイ)
「Shopify」は、全世界で最も利用されているEC構築のプラットフォームです。
全世界で170か国で利用されています。
越境ECサイトを始めるために必要なほとんどの機能は搭載されており、さらに豊富な拡張機能が揃っているのも特徴です。
また、多言語や多通貨にも対応し、国ごとにサイトのデザインを変更したり、税設定や配送元倉庫を設定したり、細かなカスタマイズにも対応しています。
月額33ドルから始められるため、小規模事業者や、まずは小さくスタートしたいといった企業の利用に向いています。
Live Commerce(ライブコマース)
「Live Commerce」は、全世界で30か国の販売実績がある越境ECカートです。
越境ECサイトに必須とされる受注管理、顧客管理機能を搭載しており、多言語によるサイト管理も容易です。
また、越境ECで世界的に導入されているStripe、多通貨決済・各種クレジットカード決済、PayPal、中国決済などの決済システムを標準で搭載しています。
さらに、日本から海外へ配送する主要な配送手段をカバーしているのも特徴的です。
スタンダードプランで初期費用は34,769円、月額費用は1,650円~ で利用が可能です。
futureshop(フューチャーショップ)
「futureshop」はもともと国内向けのECカートシステムで、国内2,500店舗の販売実績があります。
越境ECサービスのWorldShopping BIZと提携することで、世界125か国の越境ECに対応できるようになりました。
サービス開始から20年と、EC業界では老舗とも言える歴史あるECサイトです。
料金は、登録商品点数が50~10,000点までの小規模サイトであれば、初期費用22,000円、月額費用22,000円~ で利用できます。
越境ECサイトおすすめランキング
最後に、越境ECに対応したおすすめのECモールを、国ごとのランキングで紹介します。
日本企業が出店できるECモールを中心に紹介しているので、出店の候補としてもぜひ参考にしてください。
中国|天猫国際(Tmall Global)
「天猫(Tmall)」は、アリババグループ傘下で中国最大級のECモールです。
中国国内向けの天猫(Tmall)と、越境ECモールの天猫国際(Tmall Global)があります。
厳しい審査で、偽装品や非正規品を排除しているため、非正規品が多い中国市場においてユーザーの信頼を獲得しています。
中国|京東商城(JD.com)
「京東(ジンドン)」は、京東集団が運営する中国大手のECモールです。
日本のAmazonや楽天と同じ直販型のECモールで、自社で仕入れを行っています。
もともと家電製品を販売するECサイトからスタートしているため、今も家電製品には強いECモールです。
日本企業の誘致に積極的なのが特徴の1つで、天猫国際よりも審査が通りやすいため、日本企業の参入が増えています。
また、ヤマトホールディングスとの提携によって、注文から配達まで最短4日間のスピード輸送が可能になっており、日本企業にとっては強みの1つでしょう。
中国|拼多多(ピンドゥオドゥオ)
「拼多多」はテンセントグループ傘下の企業で、中国のEC市場で今、急成長しているECモールです。
創業は2015年と新しいのですが、年々利用者数が増加傾向にあります。。
拼多多が業績を伸ばした最大の要因は、ターゲット層を地方に絞り、共同購入で購入の敷居を下げたことと言われています。
そのため、地方部の低中所得者層から支持を集めているECモールです。
主に取り扱う商品は食料品、日用品、家電製品などの生活用品で、共同購入の仕組みによって安価に買い物ができるのが特徴です。
アメリカ|Amazon.com(アマゾン)
「Amazon」はアメリカのEC市場で38.7%、第1位のシェアを誇ります。
越境ECを始めるにはAmazon.co.jpに出品する方法と、Amazon.com(Amazonグローバルセリング)に出品する方法があります。
Amazon.co.jpに出品する方法は、出品側のハードルは低いものの、海外のユーザーにとっては逆に高いハードルとなるため、越境ECで成果を出すにはAmazon.comに出品するのがおすすめです。
アメリカ|eBay(イーベイ)
「eBay」は世界最大のインターネットオークションサイトです。
アメリカ国内のEC市場ではAmazon、Walmartに次ぐ3位のシェアを持っています。
日本や東アジアではあまり知名度がありませんが、世界30ヶ国に拠点を持っており、アメリカやヨーロッパでは広く認知されています。
比較的低価格で商品を購入したいユーザーが集まっているのが特徴です。
韓国|G-market(Gマーケット)
「G-market」は、韓国のEC市場でPC部門シェア第1位のオンラインオークション&ショッピングモールサイトです。
4半期の推定利用者数は800万人以上と言われています。
基本的にECモールの形式ですが、オークション形式もあり、化粧品やファッション、旅行などの予約、Wi-Fiレンタルなど幅広い商品を取り扱っています。
G-marketは韓国最大のECモールで知名度も高いのですが、対応可能な言語が中国語・韓国語・英語のみで、日本企業にとっては少しハードルが高いECモールと言えるでしょう。
越境ECサイトのメリットを活かしてビジネスを拡大しよう!
本記事では、越境ECサイトを始めるために必要な準備、クリアすべき課題、成功させるためのポイントなどについて解説してきました。
越境ECサイトは必要な準備や課題が多いため、はじめて越境ECにチャレンジされる方はハードルが高いと感じられるでしょう。
しかし、最初のハードルを一度クリアするとそれが参入障壁になって、競合他社より有利にビジネスを進められるのも事実。
サイト構築はASPを利用して小さく始めるなど、可能なところはなるべくシンプルにして、他に必要な準備や課題のクリアに集中されることをおすすめします。
課題をしっかりクリアし、成功させるためのポイントを押さえることで、メリットを最大限に活かせるでしょう。
ビジネスの拡大に向けてぜひチャレンジしていきましょう!
なお、すでに越境ECの経験をお持ちの方で、自社ならではのオリジナリティあふれるサイトを目指したい場合は、フルスクラッチ開発によるサイト構築の選択肢もあります。
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