リアル店舗の強みとは?ECショップとの上手な連携方法も解説
こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。
「ECショップとリアル店舗を掛け合わせて相乗効果を生み出したい」と考えている企業担当者の方は多いのではないでしょうか。ECショップだけではなくリアル店舗も上手く活用することで、さらなる事業拡大やイメージアップなどさまざまなメリットが望めます。
本記事ではリアル店舗の強みとは何かについて、ECショップとの比較も交えながら、連携を成功させるポイントについて詳しく解説します。
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リアル店舗にしかない4つの強み
まずはリアル店舗にしかない強みを整理していきましょう。リアル店舗だけにしかない強みは以下の4つがあります。
- 商品を実際に見て・触って購入できる
- リアルでしか味わえない店舗の世界観を体験できる
- 顧客と店員で密にコミュニケーションができる
- 知らない商品と出会える
それぞれ詳しく説明します。
商品を実際に見て・触って購入できる
ECショップで「欲しい」と思った商品を、店舗に行って直接見ることができるのは大きなメリットです。なぜなら、実際に触れたり見たりしないと分からない商品の質感や大きさを体感できるからです。
ECショップではどうしても画面越しの情報のみで完結してしまいます。このため、実際に商品が届いてみたらイメージと違った・返品したいと思うことも少なくありません。
しかしリアル店舗であれば、実物に触れることによってこうしたデメリットを最大限解消できます。
リアルでしか味わえない店舗の世界観を体験できる
ショップを運営している人であれば、企業・個人を問わずショップの世界観は大事にしているものです。世界観ひとつで取り揃える商品のコンセプトが変わることもあります。
リアル店舗で自分たちのショップで伝えたいことが詰まったレイアウトをすれば、さらにお客様にショップの世界に入り込んでもらえるはずです。
この結果、リアル店舗の世界観に触れたお客様がより自社ショップのファンになってもらえるというメリットが生まれます。
お客様と店員で密にコミュニケーションができる
お客様と直にコミュニケーションができるというのも大きな強みです。ECショップでは店員はおらず、分からないことがあればせいぜいチャットで質問することぐらいしかできませんが、リアル店舗ではすぐに近くにいる店員に聞けます。
生の人間を相手にしてコミュニケーションが取れることによってお客様には安心感が生まれる上に「この人に勧められたから買ってみよう」と購入されやすくなることもあります。
知らない商品と出会える
ネットを使っているときには、自分の欲しいカテゴリや色を選択して探すやり方が商品選びの一般的なやり方です。しかし、リアル店舗を使ってウィンドウショッピングをしていれば、思いがけない商品と出会うことがあります。
お客様自身が想定していなかった商品と出会えることは顧客満足度の向上にもつながります。「こんな商品もあったんだ」と思ってもらえるからです。
ECショップにしかない4つの強み
リアル店舗の強みが把握できたところで、次にECショップにしかない強みを説明します。リアル店舗とECショップの違いを頭に思い描いてみながら比較してみてください。
ECショップにしかない強みは以下の4つです。
- いつでも・どこでも販売できる
- 比較的低コストで開始できる
- 利用できる機能が豊富である
- 自分の好みの商品を探しやすい
いつでも・どこでも販売できる
ECショップの最大の強みは時間と場所を選ばないことです。いつでも・どこでも販売できるため、極論すればオフィスをわざわざ構えたり、店舗を用意したりする必要がありません。
また、24時間365日休まず営業している場合が多いため、お客様にとっては自分が好きなタイミングで商品を探せるのはポイントです。
比較的低コストで開始できる
ECショップは比較的低コストで開始できます。なぜならリアル店舗とは違って店舗や設備を用意する必要がなく、販売スタッフも用意する場合もないからです。
実店舗に比べて出店ハードルが低い点はECならではのメリットといえます。
利用できる機能が豊富である
現在ではECショップを運営できるさまざまなモールが存在します。また多くのモールでは販売促進のための機能が数多く備わっています。
例えば初心者でも使いやすい基本的なアクセス解析機能があったり、決済方法もさまざまだったりします。
モール型のECサイトを利用すれば、自社ですべての機能を揃える必要がない点も魅力です。
自分の好みの商品を探しやすい
ECショップを使う場合には、検索窓を利用して自分の探したいキーワードを打ち込み検索する、という探し方が多いでしょう。ECショップのメリットはこの探し方にもあります。
リアル店舗では店員に聞くか自力で探すかをしなければ欲しい商品に辿り着けないものの、ECショップであれば簡単に欲しい商品に手が届きます。ストレスなく買い物を楽しめるといえます。
リアル店舗とECショップではどちらが強い?
リアル店舗とECショップでは結局のところどちらが良いのか、という疑問が浮かぶでしょう。しかし結論から言えば、リアル店舗とECショップそれぞれの強みを活かし、併用するのがおすすめです。
オンラインとオフラインそれぞれの違いとメリットを理解した上で、自社のお客様に最適なアプローチは何かを考えることが最も重要です。
リアル店舗とECショップを併用するメリット①:ECショップからの集客が可能になる
オンラインとオフラインを両立させるメリットの1つ目は、ECショップをきっかけに店舗を知った人が、リアル店舗にも来てくれる可能性が高くなることです。インターネット上では時間や場所を問わず商品を購入できるため、ファンを作りやすいといえます。
ECショップでファンになってくれたお客様が実店舗に来て別の商品を購入することがあるのです。
リアル店舗とECショップを併用するメリット②:店舗の混雑を避けられる
メリットの2つ目は店舗の混雑を緩和できることです。例えば、レジに並ぶために長蛇の列ができてしまい、ストレスを感じるお客様も少なくありません。しかしリアル店舗とECショップを併用していれば、ECショップであらかじめ予約をしておき、店頭で受け取りも可能になります。
店頭受け取りを可能にすれば、すぐに商品を受け渡しできるため、商品のバーコードをわざわざ読んで手間をかける必要がありません。この結果としてレジの時間が短縮でき、混雑を避けられるというわけです。
リアル店舗とECショップを併用するメリット③:欠品の際にも顧客満足度を維持できる
お客様がせっかく欲しい商品があって来店したのに欠品になっていたら、お客様に残念な思いをさせてしまいます。顧客満足度を高く保つためにも常に商品は充分に用意をしておきたいところですが、それでも限界はあるでしょう。
しかしリアル店舗とECショップを同時に持っていれば、店舗で欠品が出たときにもECショップでの購入を勧めることができます。これにより顧客満足度を維持でき、店舗側の売上面から見ても損失を防げます。
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リアル店舗とECショップの両立を成功させる秘訣
リアル店舗とECショップの強みをそれぞれ理解できたところで、これら2つを両立させる秘訣について紹介します。具体的な秘訣は以下の2つです。
- リアル店舗も利用するメリットを訴求する
- どちらでもポイントが貯まるようにする
1.リアル店舗も利用するメリットを訴求する
「ECショップを使っていればいいや」、というお客様層が多い場合、リアル店舗も利用することでメリットが生まれることを訴求する必要があります。
例えばリアル店舗のレイアウトをターゲットに刺さるようなものにして来店を促したり、リアル店舗に足を運んでくれた人だけに特典をプレゼントしたりといった施策が考えられます。
2.どちらでもポイントが貯まるようにする
リアル店舗にばかりメリットを付けていると、もともとECショップで獲得できていたお客様が離れていってしまう要因になり得ます。このため、リアル店舗とECショップのどちらであってもポイントが貯まるようにすると良いでしょう。
ECショップで使えていたポイントはリアル店舗でも同様に使えることを大々的にアピールし、連携を図るべきです。
リアル店舗とECショップの両立には「オムニチャネル化」が必須
リアル店舗とECショップの連携について説明してきましたが、これを専門的な用語で表すと「オムニチャネル化」と言います。
オムニチャネル化は今後ECとリアル店舗を両立させていきたい企業担当者にとって重要な概念です。この章ではオムニチャネル化の概要を解説します。
オムニチャネル化とは
オムニチャネル化とは「企業とユーザーとの接点を複数に増やし、ECサイトやメール・アプリ・SNSといったさまざまなタッチポイントから一貫した顧客体験を提供すること」です。
例えばお客様がアパレルショップに来店した際、「欲しい服はあったが自分に合うサイズがなかった」という状況になったとします。そこでオムニチャネル化ができていれば、店員がECサイトから同じサイズ・同じ商品を見つけ、後日お客様の自宅に届くことになるわけです。
オムニチャネル化は、スマートフォンやSNSの普及により顧客行動が多様化したことが注目されている背景だと言われています。ECマーケティングをするうえでは欠かせない概念となってきており、お客様に商品を購入してもらうためにはそれぞれのチャネルにおいて効果的な施策を打つ必要があります。
オムニチャネル化でできること
オムニチャネル化でできることは大きく分けて以下の3つです。
- 顧客満足度が向上してリピーター獲得につながる
- 購入するまでのデータが手に入る
- 業務を効率化できる
1.顧客満足度が向上してリピーター獲得につながる
オムニチャネルが実現することによって、各チャネルで購買ができるため、お客様にとっての利便性が向上します。「ECショップにはなかったけどリアル店舗に行ったらあった」というように、満足度も向上するのです。
この顧客体験の積み重ねによって、また次も利用しようと思ってもらえるサイクルを作り出せます。
2.購入するまでの顧客データが手に入る
お客様が何を・どこで・どのくらい購入したかなど、顧客情報と商品情報をオムニチャネルでは一元管理できます。これだけでなくお客様の趣味やよく行く店舗もデータとして収集すれば、違うチャネルでのマーケティングに役立てることが可能です。
3.業務を効率化できる
顧客データが手に入って効果的なマーケティングができるようになることにも通じますが、オムニチャネル化すれば、データを一元管理して活用できます。システムで自動で管理できるようになればわざわざ別のチャネルのスタッフに顧客データを問い合わせる必要もなくなるのがメリットです。
まとめ|リアル店舗とECショップの強みを理解して事業を拡大させよう
ここまでリアル店舗とECショップの強みの違いに触れ、それぞれを両立させて成功させるポイントについて解説してきました。
リアル店舗もECショップもそれぞれをただ独立させるのではなく、オムニチャネル化を意識して連携させていくことが事業拡大のカギになってきます。ぜひ本記事を参考にして、リアル店舗とECショップの連携に挑戦してみてください。
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●料金目安もわかるECサイト構築ガイド
>新規事業などでECサイトを構築する場合のガイドを作成しました。目的や売上規模に応じたEC種別選定や最適な構築手法についての診断を受けることができます。
学生時代にWebサイトを自作したことがきっかけでWebの世界に。制作会社でデザイン、WordPressテーマ開発の実務を経て、テクニカル・ディレクターとして大規模サイト構築のディレクションを経験。2021年からWakka Inc.の日本拠点でWebディレクターとして参画。最近はブロックエディタになったWordPressをもう一度、勉強しています。