オウンドメディアの立ち上げ方|制作の流れを4ステップで詳しく解説

最終更新日:2024.10.26
オウンドメディア開発
安藤 大海
オウンドメディアの立ち上げ方|制作の流れを4ステップで詳しく解説
SHARE ON
  • FaceBook
  • Twitter
  • LINE
  • Note

こんにちは。Wakka Inc.のWebディレクターの安藤です。
多くの企業でオウンドメディアが注目され、Webマーケティングにおいて重要な役割を担うようになってきました。しかし、これからオウンドメディアを立ち上げたいと考えているけれど、

「作り方がわからない」
「何から始めたらいいかわからない」
「どのような記事を書けばいいかわからない」

といった悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、オウンドメディアの制作の流れを4つのステップに分けて詳しく解説します。オウンドメディアを立ち上げるために、ぜひ本記事をお役立てください。

フロントエンド開発ならWakka Inc.
Vue.jsやReactといったモダン言語での開発、UI/UX設計、オウンドメディア開発といったフロントエンド開発を提供しています。ぜひお気軽にお問い合せください。

目次

ヘッドレスCMSの選定にお悩みの方へ。
自社に必要なヘッドレスCMSがわかる下記資料もぜひご確認ください。

独自選定の代表的なヘッドレスCMSの特徴をもとに、誰でもヘッドレスCMSの選定ができるポイントを押さえた資料を作成しました。

オウンドメディア制作の流れ

最初に、オウンドメディアを制作するときの流れを一覧にまとめておきます。

ステップ作業内容
準備目的を決める
ターゲットを決める
集客チャネルを決める
運用体制を決める
開発オウンドメディアの名前を決める
ドメイン名を決める
サーバー環境を決める
サイトを構築する
記事制作記事制作に関するルールを決める
キーワードを設計する
記事の構成を作成する
記事を執筆する
校正・校閲をする
記事を公開する
データ分析ツールを利用して数値を測定する
測定した数値を分析する
改善策を決める
●オウンドメディア制作の流れ

上記の流れに沿って、オウンドメディアの立ち上げ方を

  • 準備
  • 開発
  • 記事制作
  • データ分析

の4ステップに分けて解説します。
なお、オウンドメディアの意味や運用することのメリットなどは、下記の記事で詳しく解説しているので、合わせて参考にしてください。

オウンドメディアの立ち上げ ①準備

オウンドメディアを立ち上げるには、実際の構築に入る前に十分な準備をしておく必要があります。
準備とは、どのようなオウンドメディアにするのかを設計する工程です。本章では準備作業のポイントについて、それぞれ詳しく見ていきます。

目的を決める

最初に決めておきたいのは、オウンドメディアを運用する目的です。

  • 何のためにオウンドメディアを立ち上げるのか
  • どのような成果を出したいのか
  • 目指すべきゴールはどこか

といった、オウンドメディアの運用目的とミッションを定めていきます。例えば、

  • 自社の認知度を上げるため
  • 問い合わせや資料請求など新規のリードを増やすため
  • 商品やサービスの売上を増やすため
  • 企業や商品・サービスのブランドイメージを向上させるため

などの目的が考えられるでしょう。

目的によってオウンドメディアのコンセプトや、コンテンツの内容が変わってくるため、最初の準備段階で明確に定めておきましょう。
できれば、定めた目的の達成状況を定量的に把握するためにも、成果指標と目標値を設定しておくのがおすすめです。

ターゲットを決める

次に、オウンドメディアのターゲットを決めるため、ユーザーに関する調査をします。
顧客満足度調査、ユーザー意識調査といった統計情報をリサーチ会社が公開していることがあるので、参考にすると良いでしょう。
ユーザーの調査を進めるとともに、自社の商品やサービスのターゲットとなるユーザー層を、ペルソナとして細かく設定していきます。
例えば、

  • 性別、年齢、居住地域、家族、職業、役職などの基本属性
  • ネットの利用状況
  • 関心、悩みごと

などのように、あたかも実在する個人の特徴を表すかのように、具体的に設定するのがコツです。
可能であればインタビューやアンケートを実施して、より詳しくターゲットをイメージできる情報を入手しておくと良いでしょう。

集客チャネルを決める

ターゲットが決まったら、次に集客チャネルを決めていきましょう。ターゲットとするユーザーのアクセスを、どこから集めるのかを設定します。集客チャネルは主に検索エンジンやSNS、ネット広告になるでしょう。

オウンドメディアの運用を開始して間もないころは多くのアクセスを集めることができないので、有料広告を活用するのがおすすめです。

検索エンジンからのアクセス

検索エンジンからのアクセスを集めるにはSEO対策が重要です。SEOは、Googleなどの検索エンジンで検索したときに上位表示を狙う手法です。

検索結果に上位表示されるとアクセスを集めやすくなるため、SEO対策をしておくことでオウンドメディアへのアクセス数を安定的に増やすことができるでしょう。

SNSからのアクセス

SNSを利用する場合は、短期的にアクセスを集める効果はありますが、SEO対策をして検索エンジンからアクセスを集めるように長期間に渡ってアクセスを集め続けることはできません。

FacebookやTwitterに投稿した記事は、一時的な拡散力は大きいのですが、時間が経つと新たな投稿に埋もれる恐れがあるためです。

SNSはアーンドメディアと呼ばれ、他のユーザーから信頼を得たり、ファンになってもらったりするのに向いているメディアです。他のユーザーからファンになってもらえれば、記事をシェアして拡散してもらえるなどの効果が出てくるでしょう。

このように、集客チャネルに選択するメディアによって、それぞれアプローチが変わってきます。

運用体制を決める

オウンドメディアを運用するためには、次のような役割を担当する人が必要です。

  • オウンドメディアの全体を統括するプロデューサー
  • コンテンツを制作する編集者、ライター
  • 公開されたコンテンツの数値測定、分析、改善策の検討をするマーケター

オウンドメディアを立ち上げることが決まったら、上記の人材を自社で担当するか外注するかを検討しましょう。自社で運用する場合は、運用コストがあまりかからないのがメリットです。

しかし、オウンドメディアを運用するノウハウが不足していると成果が出にくいので、専門家の力を借りるのが良いでしょう。ただし、丸ごと外注してしまうと自社にノウハウが蓄積されません。
自社にノウハウを蓄積していきたい場合は、コンサルに入ってもらってアドバイスを受けながら、自社で運用する方法も考えられます。

外注する場合、高いノウハウを持った業者であれば、コストはかかりますが高い品質で成果を出すことが可能です。ノウハウは持っていても、社内に人材が不足している場合は外注するのが良いでしょう。

自社運用と外注のメリット、デメリットについてまとめておきます。

メリットデメリット
自社運用運用コストが低い運用ノウハウが必要
運用負荷が高い
外注運用品質が高い
自社の運用負荷が低い
運用コストが高い
丸ごと外注すると自社にノウハウが蓄積されない
●自社運用と外注のメリット、デメリット

オウンドメディアの立ち上げ ②開発

オウンドメディアの目的やターゲットの設定ができ、立ち上げ準備ができたらいよいよ実際にサイトの開発に入っていきます。本章では開発時のステップについて、それぞれ見ていきましょう。

オウンドメディアの名前を決める

まずは、構築するオウンドメディアの名前を決めましょう。

自社の商品やサービスをイメージしやすく、親しみのある名称にするのが良いと思いますが、オウンドメディアの目的やコンセプトとも合っている名前ならなお良いでしょう。
覚えやすい名前、印象に残る名前なら、オウンドメディアの認知度を上げやすいというメリットもあるので、名前は大切にしていただきたいと思います。

名前が決まったら念のため、同じ名前のサイトやサービスがないか、商標登録されていないかなどを調査しておきましょう。

ドメイン名を決める

オウンドメディアの名前が決まったら、あわせてドメインの名称も決めます。
ドメインの名称はそのままオウンドメディアのURLになるため、あまり長すぎず、できればわかりやすい名称にするのがおすすめです。

ただし、すでに使われているドメイン名は重複して使えないため、決めたドメイン名が使えるか、お名前.comなどのドメイン取得サービスのサイトで事前に確認しておきましょう。

お名前.comの公式ページ

サーバー環境を決める

メディア名とドメイン名が決まったら、オウンドメディアのコンテンツやデータを保存するサーバーを準備します。

サーバーの調達方法としては、

  • 自前のサーバーを購入して自社に設置する
  • クラウド型のサーバーレンタルサービスを利用する

というのが主なところでしょう。

自在にカスタマイズをしたい要件がある場合は別ですが、そうでなければサーバーレンタルサービスを利用するのがおすすめです。自前でサーバーを調達する場合、カスタマイズの自由度が高いのはメリットですが、サーバーのメンテナンスを担当する人材が必要です。

サーバーレンタルサービスを利用すれば、サーバーの導入費用やメンテナンスの手間はかかりません。
また、サイトへのアクセスが増えて負荷が上がったり、データ容量が増えた場合も、サービスのプランをアップグレードすれば手間なくサーバー環境を増強できます。

サイトを構築する

オウンドメディアの構築方法には大きく3つあります。

  • 無料CMSを利用して構築する
  • 有料CMSを利用して構築する
  • 開発ベンダーに依頼して構築する

それぞれにメリット・デメリットがあるため、運用する上で必要な機能や構築にかけられる予算、自社で持っているスキルなどを考慮して適切な構築方法を選びましょう。

無料CMSを利用有料CMSを利用開発ベンダーに依頼
構築費用無料低額高額
構築期間長期長期短期
必要スキル高い高い低い
メリット構築費用がかからず手軽に始められる技術スキルがなくても製作できる専門家に任せられる
デメリット技術スキルのある人材が必要技術スキルのある人材が必要構築費用が高額
●オウンドメディアの構築方法比較

無料CMSを利用して構築する

あまり費用をかけず、手軽にオウンドメディアを始めたい場合は、無料CMSを利用するのがおすすめです。
WordPressはテンプレートやプラグインの種類が豊富で、コンテンツの管理機能も備わっているため、技術スキルがなくても手軽にサイトを構築できます。

無料のCMSはサポートを受けられないので、利用するにはある程度のノウハウを持っている人の方が向いているでしょう。
ただし、WordPressは利用者が多く、コミュニティがたくさんあるので、サポート情報を得られず困ることはあまりありません。また、WordPressを得意とする制作会社も多いので、有料でサポートを受けることができます。

WordPressの公式ページ

有料CMSを利用して構築する

一方、有料のCMSであれば、初期費用や月額費用はかかりますが手厚いサポートを受けられます。
初めてオウンドメディアを構築する場合でも、安心して利用できるでしょう。
技術的な知識やスキルがなくても、画面からの直感的な操作で簡単にコンテンツが作成でき、テンプレートも豊富なので、より手軽に構築したい場合はおすすめです。代表的な有料CMSにはferret Oneなどがあります。

ferret Oneの公式ページ

開発ベンダーに依頼して構築する

サイトを構築できる人材が自社にいない場合や、自社でこだわりたい部分が既存のCMSで実現できない場合は、開発ベンダーに依頼してオリジナルのサイトを構築する方法があります。

開発ベンダーに依頼して構築する場合は費用が高額になるため、必要な機能をCMSで構築する方法がないか、依頼を決める前によく調べておきましょう。オウンドメディアの構築費用はなるべく節約して、運用の段階になってから改善活動に十分な投資をする方が望ましいからです。

開発ベンダーには、CMSに関する専門的な技術やノウハウを持っている企業もあるので、CMSの利用を前提として相談してみるのも手でしょう。発注先の開発ベンダーを選ぶ際には、下記の点に沿って選定することが大切です。

  • SEO対策について豊富なノウハウを持っている
  • オウンドメディアを構築した実績が豊富である
  • 担当者が信頼できて親身になって相談に乗ってくれる

システムを構築するだけでなく、その後の運用でもパートナーとしてお付き合いするケースも多いため、長期にわたって信頼して任せられる開発ベンダーを選びましょう。

ヘッドレスCMSの選定にお悩みの方へ。
自社に必要なヘッドレスCMSがわかる下記資料もぜひご確認ください。

独自選定の代表的なヘッドレスCMSの特徴をもとに、誰でもヘッドレスCMSの選定ができるポイントを押さえた資料を作成しました。

オウンドメディアの立ち上げ ③記事制作

本章では、オウンドメディアの記事制作について解説します。可能であれば、サイトの開発と並行して記事制作にも着手していくのがいいでしょう。

オウンドメディアの立ち上げも、本章からは運用フェーズに入っていきます。
本章の記事制作、次章のデータ分析については、今後オウンドメディアを運用するにあたって、継続的に実施すべき内容です。

記事制作に関するルールを整備する

オウンドメディアを立ち上げたら、記事の制作に入る前にまずは基本的なルールの整備をしましょう。これから作成される記事の品質がブレないようにするのが目的です。

①準備の章でも述べたオウンドメディアの運用目的、ターゲットなども踏まえて、次のような基本コンセプトを決めていきます。

  • ターゲットとする読者像(ペルソナ)
  • 語り手のイメージ
  • 記事のわかりやすさ、情報の網羅性

決めた基本コンセプトに沿った記事にしていくために、文章表現や画像の利用など様々なルールを設定します。
例えば、

  • 文の語尾は「~です」「~ます」で統一する
  • 語り手の雰囲気を柔らかくするため、「~ですね」のような表現もOKにする
  • 難しい表現や漢字の多い言葉を多用しない
  • 図表を使って文章をわかりやすく補足する
  • 調査データなどを活用して説得力を持たせる
  • 競合記事と比較して情報を不足させない

などを、記事を作成する際のルールとして決めておきましょう。

ただし、必ずしも記事の制作に入る前に完成されている必要はありません。記事を制作していくうちにルールを見直したい、さらに追加したい、ということも出てきます。
ある程度、整ったところで記事の制作に入り、あとは制作を進めながらブラッシュアップしていくのが良いでしょう。

キーワードを設計する

SEO対策の観点から、もっとも重要な作業のひとつがキーワードの設計でしょう。検索エンジンからのアクセスを増やすためには、綿密なキーワードの設計が必要です。
キーワードの設計にあたってはまず、どのキーワードで検索上位を狙うかを決めていきます。ターゲットに設定したユーザーのペルソナの関心や悩みごとなどは、検索キーワードの候補となるでしょう。

ユーザーの関心や悩みごとに対して、ペルソナがどのようなキーワードで検索するかを先回りして予想するわけです。つまり、ユーザーの検索意図を見抜くことが重要です。

キーワードの候補としては、検索ボリュームの多いものや、コンバージョン率(問い合わせや資料請求をする確率)の高いものを選ぶようにします。
選ぶべきキーワードのヒントを得るには、Googleキーワードプランナーなどのキーワードツールを参考にすると良いでしょう。キーワードツールを利用し、なるべく多くのキーワードを洗い出します。
単体のキーワードだけではなく、メインキーワードと他のワードを組み合わせた複合キーワードも出していきます。洗い出したキーワードはカテゴリーごとにまとめ、記事を制作するためのリストとして整理しておきましょう。

記事の構成を作成する

キーワード設計が終わったら、整理したキーワードをもとにして記事の制作に入っていきます。
ただし、いきなり記事を執筆し始めるのではなく、まずは記事の構成を作成し、どのような記事に仕上げるかを設計しておくのが大切です。記事の内容を決めるポイントは、

「このキーワードを、ユーザーがどのような意図で検索するのか」

を考えることです。例えば、

「オウンドメディアとは」
「オウンドメディア 意味」

というキーワードには、どのような検索意図があるでしょう?

おそらく、オウンドメディアについて詳しく知らない人が、基本的な知識を得る目的で検索するのではないでしょうか。上の例のように、ユーザーの検索意図を踏まえて記事の内容を決めることが大切です。

記事の内容が決まったら、既存の競合記事の内容なども参考にしながら、見出しの章立てをして記事の流れを組み立てます。構成としては記事のタイトル、大見出し、中見出しくらいまでを決めておくと全体の流れが見渡せて良いでしょう。記事全体の目次を作る要領です。

また、洗い出したキーワード(メインキーワード、サブキーワードなど)は、不自然にならない程度になるべく多くタイトルや見出しに含めるのがコツです。
ライターが記事構成を作成した時点で、ディレクターや編集者が内容をチェックする流れにしておけば、あとから大幅に修正しなくてよくなり、記事の品質がブレにくくなるでしょう。

記事構成の例

参考のため、本記事の執筆前に作成した記事構成の例を記載しておきます。

【タイトル】オウンドメディアの立ち上げ方|制作の流れを4ステップで詳しく解説

<h2>オウンドメディア制作の流れ</h2>
<h2>オウンドメディアの立ち上げ ①準備</h2>
 <h3>目的を決める</h3>
 <h3>ターゲットを決める</h3>
 <h3>集客チャネルを決める</h3>
 <h3>運用体制を決める</h3>
<h2>オウンドメディアの立ち上げ ②開発</h2>
 <h3>オウンドメディアの名前を決める</h3>
 <h3>ドメイン名を決める</h3>
 <h3>サーバー環境を決める</h3>
 <h3>サイトを構築する</h3>
<h2>オウンドメディアの立ち上げ ③記事制作</h2>
 <h3>記事制作に関するルールを整備する</h3>
 <h3>キーワードを設計する</h3>
 <h3>記事の構成を作成する</h3>
 <h3>記事構成の例</h3>
 <h3>記事を執筆する</h3>
 <h3>校正・校閲をする</h3>
 <h3>記事を公開する</h3>
<h2>オウンドメディアの立ち上げ ④データ分析</h2>
 <h3>ツールを利用して数値を測定する</h3>
 <h3>測定した数値を分析する</h3>
 <h3>改善策を決める</h3>
<h2>オウンドメディアの構築にかかる費用</h2>
<h2>オウンドメディアの運用で成果を出すポイント</h2>
 <h3>目的に合った運用を実施する</h3>
 <h3>リソースの選択と集中を徹底する</h3>
 <h3>成果が出るまで改善を続ける</h3>
<h2>効果的なオウンドメディアを立ち上げて成果を上げましょう!</h2>
●記事構成の例

記事を執筆する

記事の構成が完成したら、作成した構成に沿って記事本文を執筆していきます。前述した記事制作に関するルールにしたがって、質の高い文章を書くよう心がけましょう。
また、タイトルや見出しと同様に、記事の本文についてもキーワードをなるべく多く使うよう意識して書きます。キーワードを多く使えば、検索順位を上げるためのSEO対策になります。
質の高い記事を作成するためには、主に次の点に注意すると良いでしょう。

わかりやすい文章を書く

次の点に注意して書くと難解な文章になることを防げ、読みやすくなります。

  • 1文をできるだけ短くする
  • 主語と述語のねじれに注意する
  • 難解な表現を用いず、なるべくわかりやすい言葉を使う
  • 多くの漢字が続く場合は適度にひらがなを混ぜる
  • 漢字の多い単語もなるべく避ける

図や表を使ってわかりやすく見せる

複数の要素を比較する場合や、具体例を示した方がわかりやすい場合は、できるだけ図や表を使って読者がわかりやすい表現をこころがけましょう。比較する場合であれば、比較表にまとめる。
文章の説明だけでは読者に伝わりにくいと思われる場合は、具体的なサンプルを図で示すと良いでしょう。

正確で信頼できる情報を選ぶ

記事に掲載する情報は必ずしも、取材やインタビューで得た一次情報だけには限りません。文献や他の情報サイトなどから得た、二次情報をもとに記事を執筆することもあるでしょう。その際は、信頼できる情報源を選ぶべきです。

個人のサイトなど、情報の信頼性を保証するのが難しい場合は、情報源としてふさわしくないので選ばない方が無難でしょう。なお、参考文献や他のサイトの情報を記事に引用する場合は、著作権の侵害にならないよう必ず記事中に引用元を明記してください。

校正・校閲をする

本文の執筆がひととおり終わったら、何度も読み返して推敲しましょう。読者の目線で読んでみて、きちんと意図した内容が伝わるかを確認するのがポイントです。

執筆直後はなかなか読者の目線に切り替えられないこともあるため、その場合は時間をおいて読み返してみるのも有効です。次のような点に注意してすいこうを進めていきましょう。

  • 誤字脱字がないか
  • 文章の係り受けがおかしくないか
  • 漢字やかなの表記が統一されているか
  • 表記のゆれがないか(ユーザとユーザーなど)
  • 同じ語尾の文が連続していないか
  • 自社のルールにしたがっているか

特に誤字脱字や文章の係り受けなどは、校正支援ツールを使うと機械的にチェックでき、チェック漏れも防げるため、利用するのがおすすめです。

記事を公開する

ライターのすいこうが終わったら、編集者によるチェックも実施してさらに記事の質を上げていきます。編集者のチェックが終わったら記事は完成です。

完成した記事を自社のオウンドメディアに投稿し、公開します。SNSでも投稿すると、記事へのアクセスを増やすのに効果があるでしょう。

オウンドメディアの立ち上げ ④データ分析

オウンドメディアは記事を公開するだけで終わりではありません。成果を出すためには記事を公開してからがスタートです。公開した記事のデータを分析することは、オウンドメディアの成長には欠かせません。

本章では、オウンドメディアのデータ分析方法と、分析したデータの活用について解説します。

ツールを利用して数値を測定する

オウンドメディアのデータを分析するには、数値を測定するツールを使うのが便利です。ツールを使えば、分析に利用できる多くの有効な数値が、手間をかけずに得られます。データ分析には次のツールを活用するのが良いでしょう。

ツールによって得られる情報が異なるため、どれかひとつを選ぶというよりは複数を組み合わせて利用するのがおすすめです。

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは、Google社が無料で提供しているアクセス解析ツールです。オウンドメディアへのアクセス数はもちろん、アクセスした人の流入経路や行動パターンも把握できます。

Googleアナリティクスログインページ

Google Search Console

Google Search Consoleも、Google社が無料で提供しているツールで、検索パフォーマンスを確認できます。

オウンドメディアへの流入に使われた検索キーワードや、表示回数、クリック数、クリック率、平均掲載順位などが把握できます。また、SEO上の問題点を知らせてくれるのも特徴です。

Google Search Consoleログインページ

GRC

GRCは検索順位のチェックツールです。サイトのURLとチェックしたいキーワードを登録しておけば、日々の検索順位をGoogle、Yahoo!、Bingの検索エンジンごとに測定できます。
料金プランは月額495円~です。

GRC公式ページ

測定した数値を分析する

ツールを利用して得たデータを分析し、改善策につなげていきましょう。特に着目しておきたいデータは以下の通りです。

  • サイトのアクセス数
  • サイトの流入経路
  • サイト内でのユーザーの行動
  • 検索キーワード
  • コンバージョンの状況

それぞれ見ていきましょう。

サイトのアクセス数

まずは、オウンドメディア全体のアクセス状況を把握します。Googleアナリティクスを利用すれば、下記の数値を得ることができます。

  • サイトを訪問したユーザー数
  • ページビュー数
  • セッション数(サイトを訪問してから離脱するまでの行動数)

上記の数値を日々取得し、1か月など一定期間の中で目立った増減があれば、その日の状況をさらに詳しく確認して増減の理由を分析しましょう。

サイトの流入経路

自社のオウンドメディアを訪問したユーザーが、どのような経路をたどってきたかを把握します。これもGoogleアナリティクスを利用して、

  • 検索エンジンからの流入
  • ブックマークなどURL直接入力による流入
  • 外部サイトのリンクから流入
  • 広告からの流入
  • SNSからの流入

などの経路ごとに、流入数を確認できます。

検索キーワード

どのような検索キーワードでオウンドメディアへ流入してきたかを把握します。Googleアナリティクスの検索クエリで、下記の指標を確認できます。

  • 検索されたキーワード
  • リンクがクリックされた数
  • リンクの表示回数に対するクリック率
  • 検索結果の平均掲載順位

Google Search Consoleでも検索キーワードについて把握できるので、さらに詳しく分析したい場合は合わせて確認しておくと良いでしょう。

サイト内でのユーザーの行動

オウンドメディアのサイト内で、ユーザーがどのような行動をとっているかを把握します。Googleアナリティクスでは行動フローを確認できます。
また、滞在時間、直帰率も確認しておきたいデータです。滞在時間は、ユーザーがオウンドメディアに訪問してから出ていくまでの時間。直帰率は、サイト内のコンテンツを1ページ見ただけで、すぐに出ていってしまう率を意味しています。

コンバージョンの状況

コンバージョンの状況は、オウンドメディアの運用で成果につながる直接的な指標です。ユーザーが記事を読んだあとに、オウンドメディアが目的としている行動をどれくらい取っているかを把握します。

例えば、売上を増やすのが目的なら、購入ページや資料請求ページがどれくらいクリックされているかを知っておくべきでしょう。Googleアナリティクスでは、会員登録や問い合わせなどの行動をコンバージョンとして設定し、数値を測定できます。

改善策を決める

データを分析したら、オウンドメディアの運用目的がどれくらい達成できているかを、成果目標と比較して把握しましょう。目指す成果を達成するためには、分析したデータのどこを伸ばしていくべきかを考え、改善策を立てます。

例えば、サイトを訪問したユーザー数は多いけれど、滞在時間が短く直帰率も高いとしたら、ユーザーにとって価値あるコンテンツを十分に提供できていないかもしれません。

その場合は、キーワード設計で洗い出したキーワードの検索意図を見直し、ユーザーに役立つ記事を1増やしていく必要があるでしょう。

あるいは、アクセス数が多くサイトの滞在時間も長いけれど、コンバージョン率が低いとしたら、ユーザーが資料請求などのCTA(Call to Action)に気づいていない、記事とCTAの関連性が弱いなどが考えられます。その場合は、CTAの配置場所やデザインを見直す、記事からCTAへの導線を見直すなどが必要です

改善策を実施する場合は、一度に多くの対策を盛り込むのではなく、ひとつずつ実施していくのがおすすめです。多くの対策を同時に実施してしまうと、数値が改善したときにどの対策が影響したかがわからなくなるからです。

改善策は、すぐに問題がわかって対応できる場合もありますが、データ分析を継続しながら仮説と検証を繰り返していく地道な活動が必要になることも多いでしょう。

オウンドメディアの運用で成果を出すためには、粘り強く改善活動を続けていくことが大切です。

オウンドメディアの構築にかかる費用

ここまでオウンドメディアの立ち上げ方について、4つのステップで解説してきました。4つのステップを進め、オウンドメディアを立ち上げるのにかかる費用をまとめておきます。

予算を見積もる際の参考にしてください。

費用項目相場金額
サーバー費500~3,000円(月額)
ドメイン費1,200~1,500円(年額)
オウンドメディア構築費
(有料CMSを利用)
初期費用:5~30万円
月額料金:1~5万円
オウンドメディア構築費
(開発ベンダーに依頼)
100~300万円
コンテンツ制作費2~5万円(1記事)
運用・保守費2~5万円(月額)
●オウンドメディア構築に関わる費用一覧

オウンドメディアの運用で成果を出すポイント

最後に、オウンドメディアを運用して成果を出すために重要なポイントを解説しておきます。

目的に合った運用を実施する

オウンドメディアで成果を上げるには、目的に沿った運用をすることが大切です。達成したい目的によって、作成すべきコンテンツや施策の内容が異なるためです。

例えば、自社サービスの認知を目的とする場合、一定数のコンテンツを作成したら、広告による露出強化が効果的でしょう。ページビュー数を念頭に、幅広いリーチを確保することが大切です。

一方、自社サービスの資料請求を増やすことが目的の場合、ユーザーに認知されるだけではなく、コンバージョンにつなげるためのキラーページやCTAが必要です。

つまり、改善策を検討するときは、打ち手がオウンドメディアを運用する目的に沿っているかを、踏まえて考えることが重要なのです。

リソースの選択と集中を徹底する

オウンドメディアの運用で成果を出すためには、メディアを改善するためにさまざまな施策を打たなければいけません。しかし、やるべきことはたくさんあっても、投入できるリソースには限りがあります。

そのため、同時並行で多くの施策を進めようとすると、どれも中途半端になってしまいかねません。きちんと成果を出すためには、現時点で効果の高そうな施策を選択しましょう。

そして、使えるリソースを、選択した施策に集中すべきです。実施すべき施策に優先順位をつけて取り組みましょう。

成果が出るまで改善を続ける

日々の運用で測定したデータを分析し、何をどう改善すべきか対策を検討しましょう。検討した対策を実施しても改善されないことも多いでしょう。

しかし、粘り強く仮説と検証を繰り返して、少しずつ成果の出るポイントに近づいていくのが大切です。仮説と検証を繰り返した結果は、ノウハウとして蓄積されて強みになっていくでしょう。大切なポイントは、成果が出るまであきらめず改善を続けることです。

効果的なオウンドメディアを立ち上げて成果を出しましょう!

オウンドメディアを立ち上げて運用するまでには、多くのことをしなければなりません。
運用に乗ってからも継続的に改善活動を続ける必要があります。しかし、運用が軌道に乗って成果が出るようになると、自社のビジネスに大きく貢献するメディアとして育ってきます。

長期にわたって継続する取り組みになりますが、成功すると大きなリターンが得られるので取り組む価値はおおいにあるでしょう。ぜひ、成功を目指してオウンドメディアにチャレンジしてみてください。

ヘッドレスCMSの選定にお悩みの方へ。
自社に必要なヘッドレスCMSがわかる下記資料もぜひご確認ください。

独自選定の代表的なヘッドレスCMSの特徴をもとに、誰でもヘッドレスCMSの選定ができるポイントを押さえた資料を作成しました。

この記事を書いた人
安藤 大海

学生時代にWebサイトを自作したことがきっかけでWebの世界に。制作会社でデザイン、WordPressテーマ開発の実務を経て、テクニカル・ディレクターとして大規模サイト構築のディレクションを経験。2021年からWakka Inc.の日本拠点でWebディレクターとして参画。最近はブロックエディタになったWordPressをもう一度、勉強しています。

  • ホーム
  • ブログ
  • オウンドメディアの立ち上げ方|制作の流れを4ステップで詳しく解説