オウンドメディアの構築方法|事前準備や費用相場、成功ポイントを解説

2023.02.13
オウンドメディア
安藤 大海
オウンドメディアの構築方法|事前準備や費用相場、成功ポイントを解説
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こんにちは。Wakka Inc.のWebディレクターの安藤です。
近年、オウンドメディアがWebマーケティングの手法として注目されるようになりました。
しかし、オウンドメディアが注目されていることは知っていても、
「オウンドメディアをどうやって作るのが良いかわからない」
「どうすればオウンドメディアで成果を出せるのかがわからない」

などのように感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。そこで、本記事では

  • オウンドメディアの構築方法の比較
  • 構築や運用にかかる費用相場
  • 成功させるためのポイント

について詳しく解説します。自社のオウンドメディアを起ち上げるために、ぜひとも本記事の内容を参考にしてください。

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目次

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オウンドメディアとは

オウンドメディアとは、自社で所有するメディアのことです。
主に、自社の商品やサービスに関連するテーマで記事を掲載し、アクセスを集めます。集客や売上アップ、企業のブランディングなどを目的として運営されることが多いようです。
自社の商品やサービスに関連する情報を提供するのですが、商品やサービスのアピールや直接的なセールスをするわけではありません。
商品やサービスに直接は関わらない周辺情報や、よくある悩みなど、読者のニーズに合ったテーマについて情報を発信します。

オウンドメディアと同列で使われる用語にペイドメディア、アーンドメディアがあります。
ペイドメディアとは、いわゆる有料広告のことです。費用を支払う意味で、ペイド(paid)メディアと呼ばれます。
企業が費用をかけて広告を掲載するメディアの総称で、Web広告はもちろん従来型の新聞・雑誌広告、テレビCMなども含まれます。

また、アーンドメディアとは、第三者によって情報が発信されるメディアのことです。
SNSやレビューサイトなど、消費者が主体となって形成されるメディアが該当します。
アーンドメディアには第三者による客観的な情報があふれているため、企業やブランド、商品・サービスの信頼性を向上させるのに役立ちます。

オウンドメディアのメリット

この章では、オウンドメディアを運用することで得られるメリットについて解説します。

自動的に売上を生む資産になる

オウンドメディアを運用することで得られる大きなメリットは、継続的に売上を生む資産になることです。
もちろん、最初のうちはアクセスを集められないので、資産としての価値はありません。
しかし、SEO対策や前述のペイドメディア、アーンドメディアを組み合わせて利用すれば、次第にアクセスを増やすことができるでしょう。そうして多くのアクセスを集められるようになれば、売上にもつながります。

また、一度構築してアクセスが集まるようになったコンテンツは、24時間365日、休むことなく集客してくれます。
ただし一定のアクセスを獲得するには、継続的にコンテンツを発信し、サイト内のあらゆる要素においてPDCAを好転させることが大切です。

自社の戦略に合わせて思い通りに管理できる

オウンドメディアは、ペイドメディアのように広告枠や掲載期限がありません。
そのため、制約にとらわれることなく自社の持つノウハウや主張したい情報、サイトのデザインや仕組みなどを思い通りに管理できます。
自社の持つノウハウを掲載した記事が検索で上位に表示されるようになると、競合他社との差別化につながるでしょう。
また、信頼できるメディアであることを周知でき、企業やブランドのイメージ向上にもつながります。その結果、メディアを訪れる人の満足度を上げることができ、自社のファンや継続的な売上を確保できるでしょう。

広告費を削減できる

自社で運用するメディアなので、広告費などのランニングコストを抑えられる点が魅力です。
運用を開始した直後のアクセスが少ない期間は、有料広告を出稿するケースもあるでしょう。
しかし、継続的なメンテナンスやコンテンツの拡充により、メディアの信頼性を確保できれば、有料広告を使わずともアクセスを確保できます。
短期的に見ると、コンテンツの作成にかかる時間や人件費、広告コストなどの負担がありますが、長期的に運用し成果を出されば、費用対効果の高いメディアと言えます。

オウンドメディアの構築に必要な準備

オウンドメディアを構築すると決めたら、計画を立てて入念な準備をしましょう。
本章ではオウンドメディアを構築するにあたって必要な、事前準備を解説します。

運用目的を明確にする

まず決めておきたいのは、オウンドメディアを運用する目的です。
なぜなら、目的を明確にしておかないと、運用を続けている間に目的から外れたコンテンツを作成してしまいかねないからです。
また、目的が定まっていないメディアを構築すると、検索エンジンから評価されなかったり、ターゲット層に情報が届かなかったりします。
そのため、

  • 自社の認知度を上げるため
  • 問い合わせや資料請求など新規のリードを増やすため
  • 自社のブランドイメージ向上のため
  • 売上を増やすため
  • PVを増やして広告収入を得るため

などの目的を、最初の時点で明確に定めておきましょう。
必ずしも定量的に計測できる目的でなくても構いませんが、定量的に計測できるものであれば、後述する目標達成の指標にしやすいでしょう。

コンセプトとターゲットを決める

目的を明確に定めたら、次に考えるのはオウンドメディアのコンセプトです。
コンセプトとは、オウンドメディアをどのようなサイトにするか、メディア全体を統制する方針のことです。
これから作成されるコンテンツの一貫性を保つために、コンセプトを決めるのは非常に重要な事項と言えるでしょう。

また、コンセプトの一環とも言えますが、ターゲットを決めておくことも重要です。
ターゲットとは、自社の商品やサービスのユーザーとして想定している潜在顧客のことです。できれば、具体的な人物像を詳細にイメージできるよう、ペルソナを設定しておくとよいでしょう。
コンセプトとターゲットを明確にしておくことで、運用するオウンドメディアの方向性が定まってくるのです。

目標と予算を設定する

目標の設定

目的が明確になり、コンセプトとターゲットが決まったら、次に目標を立てましょう。
目標を立てるためにはまず、成果を出すべき指標と到達したい具体的な値を決めます。オウンドメディアを運用する目的に合った指標を選ぶのが良いでしょう。
例えば、認知度を上げたいならPV数を、売上を増やしたいならコンバージョン数を指標に選びます。
選んだ指標を、いつまでにどれだけ伸ばすかを目標として設定すると良いでしょう。

また、いきなり最終目標を設定しても道のりが遠く、すぐには達成できません。
その場合はメディアの成長に合わせたり、期間を区切ったりしてステップを分け、ステップごとに目標を設定するのも有効です。
最初の3か月は、新規記事を上げる本数を指標として記事を増やすのを目標にする。その後、アクセスが増えてきたらPVを指標として、さらにアクセスを増やすのを目標にするといった具合です。

予算の設定

目標が決まったら、活動内容やペースが決まってくるので、予算を設定します。
予算には、オウンドメディアを構築するための初期予算と、その後の運用で毎月かける予算に分けて検討するのが良いでしょう。
オウンドメディアの運用で成果を出すためには、前述したようにある程度の時間がかかります。予算を検討する場合にも、2~3年といった長期スパンで考えるのがおすすめです。
短期間で成果を出したい場合、オウンドメディアの選択はあまり向いていません。有料広告を利用してランディングページにユーザーを呼び込み、集客や売上を増やす手法を選んだ方が良いでしょう。

構築方法と運用体制を決める

構築方法と運用体制は、プロジェクトの予算と合わせて検討します。
選択する構築方法・運用体制に応じ、必要な予算が変化するためです。どちらか一方を先に決めるのではなく、並行して検討するのが現実的でしょう。
ある程度の予算が決まった中で構築方法と運用体制を決める場合、ポイントとなるのは予算の配分です。
前述したように、オウンドメディアの運用を軌道に乗せて成果を出すためには、長期スパンで考えることが欠かせません。
したがって、構築にかける予算はなるべく抑えるのが良いでしょう。予算を構築に使いすぎると、運用しながら成果を出すために必要な施策を十分に打てないからです。

構築方法

オウンドメディアの構築と運用にかける予算配分を決めたら、構築方法を検討します。
詳しくは後述しますが、オウンドメディアの構築方法は下記の3つです。

  • 無料のCMSを利用する
  • 有料のCMSを利用する
  • 開発ベンダーに製作を依頼する

それぞれ必要なコストは大きく変わるため、予算の許容範囲で決めることになるでしょう。

運用体制

構築方法と合わせて、構築後の運用体制についても決めていきます。
目標を達成するために必要になる体制として、

  • コンテンツを自社で内製するか、製作会社に外注するか
  • 内製するなら担当者だけで記事の執筆や取材をするのか、他部署のメンバーにも協力してもらうか

などの項目について、決めておきます。運用体制によって予算感も変わってくるため、許容できる予算を踏まえて体制を検討しましょう。

オウンドメディアの構築方法

前章では、オウンドメディアの構築準備について解説しました。
構築準備の中で決めてきた、予算や構築方法、運用体制を受けて、オウンドメディアを自社で構築するか、開発ベンダーに発注するかを決めることになります。
本章では、オウンドメディアの構築方法とそれぞれの特徴について解説します。

無料のCMSを利用する

オウンドメディアを自社で構築する場合、CMSを利用するのが効果的。
CMSとはコンテンツマネジメントシステムの略称で、Webサイトのコンテンツを管理するためのシステムです。
HTMLやCSSなどプログラミングの専門知識がなくても、CMSを使えば直感的な操作だけでコンテンツの製作や管理が可能です。

大きく分けて無料CMS、有料CMSがあり、ここでは無料CMSについて解説します。
無料CMSは月額料金や初期費用がかからないため、気軽にメディアを製作できます。ただし、有用版のようなサポートを受けられないため、CMSに関する知識やノウハウがないと、スムーズに構築・運用するのが難しいでしょう。
社内に十分なノウハウがない場合は、実績のある開発ベンダーに依頼しサイト構築をサポートしてもらうのが効果的です。
無料CMSの代表的な製品をいくつか紹介しておきましょう。

WordPress(ワードプレス)

WordPress公式ページ

世界中でも多くの人に利用されている、オープンソースのCMSがWordPressです。
WordPressに対応したテンプレートやプラグインも多数開発されています。そのため、専門知識がなくても幅広くカスタマイズできるでしょう。
また、WordPressに関するノウハウを持った多くの開発ベンダーがあります。そのため、有料で構築や運用を手厚くサポートしてもらうこともできるでしょう。

Jimdo(ジンドゥー)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: jimdo.png

Jimdo公式ページ

Jimdoは日本語で使える無料のCMSツールです。
CMSとは区別してホームページ作成支援サービスと言われることもあります。
視覚的な操作でコンテンツを編集できるため、専門知識がなくても直感的に操作できて使いやすく、初心者の方でも気軽にコンテンツを製作できるでしょう。

おしゃれなデザインのテンプレートも豊富に用意されています。
そのため、手間をかけず簡単にスタイリッシュなサイトを構築できるのが特徴です。より手厚いサポートを受けられる有料プランもあります。

Ameba Ownd(アメーバオウンド)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: abemaownd.jpg

Abema Ownd公式ページ

Ameba Owndはサイバーエージェント社が提供している無料のCMSツールです。
100種類以上のシンプルでおしゃれなデザインテーマがあります。標準のデザインテーマを利用するだけでも、幅広いサイトイメージに対応できるでしょう。
テンプレートにとどまらず、画像やフォントなど細かい設定も簡単にできます。そのため、手軽に始めるのには向いているでしょう。
また、独自のアクセス解析機能が用意されています。
さらにはGoogle Analyticsとも連携できるため、より高度なアクセス分析ができるでしょう。

有料のCMSを利用する

有料CMSを利用するメリットはいくつかありますが、無料CMSと比較すると、

  • 技術的な知識がなくても直感的にわかりやすい操作で作れる
  • アドオン機能やデザインテンプレートが充実している
  • 外部システムとの連携機能が充実している
  • ツールベンダーのサポート体制がしっかりしている

といった点が主なメリットとして挙げられます。
また、セキュリティレベルが高く、大量アクセスにも強いため、安心して利用できます。自社が持つCMSに関するノウハウや、許容できる予算を踏まえて、可能なら有料CMSを選ぶのも良いでしょう。
有料CMSについても代表的な製品をいくつか紹介しておきます。

ferret One(フェレットワン)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: ferretOne.png

ferret One公式ページ

ferret oneは、Webマーケティングのferretというサイトを運営する株式会社ベーシックが提供する有料のCMSです。
技術的な専門知識がなくても直感的な操作でコンテンツを作成できるのはもちろん、マーケティングに活かせる豊富な機能が備わっているのが特徴でしょう。
メール配信、問い合わせ管理、資料ダウンロード、アクセス解析などが可能です。
企業に合わせたマーケティング施策を支援する、伴走サポートという特徴的なサービスも提供しています。
また、SalesforceやPardot、Sansan、Chatworkなど多くの外部システムとの連携に対応しているのも特徴のひとつです。

RCMS(アールシーエムエス)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: rcms.png

RCMS公式ページ

RCMSは、RCMSは開発当初から世の中の9割のWebサイトはシステム化できるをコンセプトに設計、構築されています。
250以上の充実した標準機能を装備しており、CMSとして必要な機能はほぼ揃っていると考えてよいでしょう。
コーポレートサイトはもちろん、

  • 会員制サイト
  • メディアサイト
  • イントラサイト
  • ECサイト

など、通常なら追加開発が必要なサイトも、標準機能の中で構築できます。外部システムや、他社クラウドサービスとの外部連携を行うことを前提に開発されているため、拡張性の高いサイトを構築できるでしょう。
また、金融機関や上場企業などの導入実績が豊富で、強固なセキュリティ機能を備えています。

a-blog cms(エーブログシーエムエス)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: a-blogcms.png

a-blog cms公式ページ

a-blog cmsは、ブログを書くような感覚で更新できる、サイトの運用担当者にとって非常に手軽なのが特徴のCMSです。
開発者にとって作りやすい仕組み、運用者にとって使いやすいサイトという考え方が、a-blog cms 開発の原点になっています。
フォーム機能や承認機能など、さまざまな補助機能が標準で装備されているため、専門知識がなくても高機能なサイトを構築できるでしょう。
また、運用やカスタマイズに関する有料の問い合わせサービスも利用できます。

開発ベンダーに製作を依頼する

サイトを構築できる人材が自社にいない場合、既存のCMSにはないデザインやコンセプトにこだわりたい場合は、開発ベンダーに発注してオリジナルのサイトを構築する方法があります。
開発ベンダーに依頼する場合は、自社でこだわりたいポイントがCMSでは構築できないかを、事前によく検討しておくことをオススメします。

CMSにもプラグインやテンプレート、有料CMSであれば豊富な標準機能が備わっていて、1から開発しなくても実現できる可能性が高いでしょう。
また、前述したとおり、構築と運用の予算配分を考えたときに、なるべく構築にかける費用を節約したいのも理由のひとつです。
なぜなら、構築に費用をかけすぎてしまうと、運用の段階になってから改善活動に十分な投資ができなくなってしまうリスクがあるからです。

発注先を選ぶポイント

開発ベンダーには、CMSに関する専門的な技術やノウハウを持っている企業もあります。
無料のCMS、有料のCMSで構築する場合でも、専門的な技術やノウハウを持った開発ベンダーに相談してみても良いでしょう。
発注先の開発ベンダーを選ぶ際には、下記の点について押さえておきましょう。

  • SEO対策について豊富なノウハウを持っている
  • オウンドメディアを構築した実績が豊富である
  • 担当者が信頼できて親身になって相談に乗ってくれる

システムを構築するだけでなく、その後の運用でもパートナーとしてお付き合いするケースも多いでしょう。そのため、長期にわたって信頼してお任せできるベンダーを選びたいものです。

構築方法の比較

これまでに解説してきた3つの構築方法について、一覧表にまとめました。
自社の目的、コンセプト、予算や運用体制に適した方法を選ぶための参考にしてください。

無料CMSを利用有料CMSを利用開発ベンダーに依頼
構築費用無料低額高額
構築期間長期長期短期
必要スキル高い高い低い
メリット構築費用がかからず手軽に始められる技術スキルがなくても製作できる専門家に任せられる
デメリット技術スキルのある人材が必要技術スキルのある人材が必要構築費用が高額
●オウンドメディアの構築方法比較表

オウンドメディアの構築にかかる費用相場

オウンドメディアを構築し、運用するためにはさまざま費用がかかってきます。
何にどれくらいの費用がかかるかは、ざっくりでも把握しておくべきでしょう。
この章では、オウンドメディアを構築・運用するのにかかる主な費用について見ていきます。

費用項目相場金額
サーバー費500~3,000円(月額)
ドメイン費1,200~1,500円(年額)
オウンドメディア構築費
(有料CMSを利用)
初期費用:5~30万円
月額料金:1~5万円
オウンドメディア構築費
(開発ベンダーに依頼)
100~300万円
コンテンツ制作費2~5万円(1記事)
運用・保守費2~5万円(月額)

サーバー・ドメイン費用

オウンドメディアを公開するために欠かせないのが、サーバーとドメインを維持するための費用です。サーバーとドメインで分けて見ていきましょう。

サーバー費用

CMSの中にはサーバーの費用も含まれているサービスもありますが、サーバーの費用が含まれていない場合は、自社でサーバーとドメインを手配する必要があります
代表的なサーバーレンタルサービスをご紹介しておきましょう。

エックスサーバー
エックスサーバー公式ページ

国内のサーバーレンタルサービスで有名なエックスサーバー。
スタンダードプランだとディスク容量が300GB、月額1,000円程度で利用できます。
10日間無料お試しや期間限定の月額値引きなど、キャンペーンを実施していることも多いようです。契約時期によってはさらにお得に利用できるでしょう。
WordPressに対応しており、サーバーの初期設定と合わせて簡単にインストールできます。そのため、契約後すぐにもサイトの設置が可能です。

さくらインターネット
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sakuraInternet.png

さくらインターネット公式ページ

さくらインターネットは、国内のサーバーレンタルサービスでは老舗です。
手軽な費用で利用できるため、設立間もない企業や個人事業主からは多くの支持を得ています。
おすすめはプレミアムプランで、月額900円から利用できて容量は400GBというお得感。WordPressにも対応していて、高トラフィックのサイトでも安心して利用できます。
2週間無料でお試しできるので、まずは手軽に利用してみても良いでしょう。

ドメイン費用

ドメインはWebサイトのURLに利用する、ホームページの表札と言ってもいいでしょう。
ドメインサービスに申し込むことで、自社のオウンドメディアのドメイン名が取得できます。代表的なドメインサービスを紹介しておきましょう。

お名前.com(おなまえドットコム)
お名前.comの公式ページ

ドメインを取得するならお名前.comと言われるくらい、ドメインサービスでは有名でしょう。
2,800万件以上の登録件数があり、国内シェアはNo.1です。国内最安値でドメインを取得できるのが売りです。
ドメインの種類によって料金が変わりますが、 .com、 .net、 .jpなど多くのドメインが年間0~1,000円程度で取得できるでしょう。
※2年目からは1年ごとに1,200~1,500円/年程度の更新料がかかり、初年度の取得料金と変わります。

オウンドメディアの製作費用

オウンドメディアの製作費用は、構築方法によって大きく変わってきます。
無料CMSを利用して製作を自社内で完結できる場合は、社内の人件費以外は無料でも構築が可能でしょう。
有料CMSの場合はサービスによって金額に幅があります。月額料金だけでなく初期費用がかかる場合も多いようです。初期費用は5~30万円程度、月額料金は1~5万円程度が相場ではないでしょうか。

開発ベンダーに依頼する場合はCMSを利用する場合と比較してさらに高額になります。
構築する範囲や機能の複雑さにもよるので一概には言えませんが、一般的には100~300万円程度はかかると考えておくのが良いでしょう。
CMSの技術ノウハウを持った開発ベンダーであれば、例えばWordPressをベースに開発を依頼することも可能です。
WordPressなどのCMSをベースに開発を依頼する場合は、自社用にオリジナルのシステムを構築するよりも金額を抑えられるでしょう。

起ち上げ後の運用費用

オウンドメディアを構築し、起ち上げてからもコンテンツを継続的に作成して掲載していかなければいけません。
また、アクセス数を伸ばしていくための改善活動にも継続的に取り組むべきでしょう。
では、オウンドメディアを起ち上げた後にかかってくる運用費用は、どれくらいになるでしょうか。コンテンツの製作と、オウンドメディアの運用・保守に分けて見ていきます。

コンテンツの制作費用

コンテンツの製作費用は、作成する方法によって変わってきます。

  • 自社の人材が取材や記事の執筆を担当する
  • 取材や記事の執筆をライターに依頼する
  • 製作会社に依頼する

自社の人材だけで執筆する場合は外注費用がかかりません。
外部のライターに依頼する場合、クラウドソーシングを利用して発注すれば比較的安価で依頼できます。ただし、品質にばらつきが出る可能性があるでしょう。
したがって、社内に編集を担当できる人材が必要になってきます。
一方、経験豊富な専門のライターに依頼すれば、安定した品質の記事を作成してもらえるでしょう。また、多くのライターが所属する製作会社に依頼する方法もあります。

オウンドメディアの構築だけでなく、コンテンツの製作まで請け負う開発ベンダーもあるので、一括して依頼するのも手でしょう。契約内容によりますが、製作会社に依頼する場合はライターが記事を執筆するだけでなく、編集者にメディア全体のコンセプトに沿うようにチェック・編集してもらうことも可能です。
費用は記事のボリュームや、取材・撮影の有無によっても変わってきますが、1記事あたり2~5万円程度が相場です。

オウンドメディアの運用・保守費用

オウンドメディアの運用には、コンテンツの製作以外にもさまざまな作業があります。
そのため、運用にかかる作業内容と規模、かかる費用を把握しておきたいものです。運用・保守として下記のような作業を想定しておくべきでしょう。

  • 問い合わせ対応
  • CMSやサーバーの保守・アップデート
  • アクセス分析
  • SEO対策

自社の人材ですべての作業を担当するなら人件費だけです。
どのような体制・人数で運用していくかによって人件費も変わってきます。予算と合わせて運用体制を検討しておきましょう。
また、運用・保守を代行してくれる製作会社もあります。そこで、自社の人材だけで運用するのが難しい場合は、利用を考えても良いでしょう。
サービスを利用する場合の費用は、月額2~5万円程度が相場です。

オウンドメディアの製作費用まとめ

このパートで解説してきたオウンドメディアの製作に関わる費用を、最後に一覧でまとめておきます。
ぜひ、予算を検討する際の参考にしてください。

費用項目相場金額
サーバー費500~3,000円(月額)
ドメイン費1,200~1,500円(年額)
オウンドメディア構築費
(有料CMSを利用)
初期費用:5~30万円
月額料金:1~5万円
オウンドメディア構築費
(開発ベンダーに依頼)
100~300万円
コンテンツ制作費2~5万円(1記事)
運用・保守費2~5万円(月額)
●オウンドメディア構築に関わる費用一覧

オウンドメディアの構築を成功させるポイント

目的と合った成果目標を定義する

運用目的を明確にするのが重要だと前述しましたが、オウンドメディアを成功させる上で運用目的を明確にすることは欠かせません。
本質的には自社のビジネスに貢献する、ビジネス上の課題を解決するのが目的になるでしょう。
目の前にある課題だけを見て課題解決を目的にするのではなく、課題の解決が最終的にどこにつながっているのか。より本質に迫る目的を定義しておくのが良いでしょう。

また、目的が明確になったら、定義した目的を果たすためにどのような成果を出すべきか、成果目標を明確にします。
認知度を上げるのが目的なら、アクセス数の増加や、新規ユーザーの獲得などがあげられます。
あるいは、リードの獲得を増やすのが目的なら、問い合わせ数、資料請求件数を増やす、といった具合に成果の指標を定義します。

出したい成果は必ずしも最終的なゴールである必要はありません。むしろステップを分けて、段階的に中間目標を設定していっても良いでしょう。
大切なのは、前提として目的の達成を常に意識しておくことです。

成果目標は最終的な目的達成までの、進捗を確実に出すために達成度合いを測るものと考えておきましょう。

目的に合った運用を実施する

オウンドメディアで成果を上げるには、目的に沿って運用することが大切です。
達成したい目的によって、作成すべきコンテンツや施策の内容が異なるためです。例えば、自社サービスの認知を目的とする場合、一定数のコンテンツを作成したら、広告による露出強化が効果的でしょう。
PV数を念頭に、幅広いリーチを確保することが大切です。
一方、自社サービスの資料請求を増やすことが目的の場合、露出のみならずコンバージョンにつながるキラーページやCTAが必要です。
つまり、改善策を検討するときは、打ち手がオウンドメディアを運用する目的に沿っているかを、踏まえて考えることが重要なのです。

SEOの観点でキーワードを設計する

キーワード設計とは、検索で上位表示を狙うための具体的なキーワードを決めていく作業です。
コンテンツを製作する優先順位もキーワード設計によって決まります。

例えば、
「オウンドメディアとは」というキーワードを見てみましょう。
「オウンドメディアとは」で検索するのは、

  • オウンドメディアの意味や基本的な知識を得たい
  • 導入することで得られるメリットを知りたい

と考えているユーザーだと推測されます。
では次に、
「オウンドメディア 比較」の場合はどうでしょう?

  • オウンドメディアの基本的な知識は持っている
  • どの製品やサービスを利用して構築するのが良いか知りたい

と考えているユーザーが検索していると考えられますね。
上記の例のように、キーワードによってターゲットになるユーザーは異なってきます。より自社のターゲットに近いユーザーが、検索しそうなキーワードを選んだ方が成果は出やすくなるでしょう。

このように、ターゲットが検索しそうなキーワードを決めていくのがキーワード設計です。
キーワード設計ではペルソナを設定し、ユーザーの行動属性を具体的に定義してターゲットとなるユーザー像を定めます。
ペルソナを設定することで、ターゲットとなるユーザーに届くキーワードが決めやすくなります。

リソースの選択と集中を徹底する

オウンドメディアの運用で成果を出すためには、メディアを改善するためにさまざまな施策を打たなければいけません。
しかし、やるべきことはたくさんあっても、投入できるリソースには限りがあります。そのため、同時並行で多くの施策を進めようとすると、どれも中途半端になってしまいかねません。
きちんと成果を出すためには、現時点で効果の高そうな施策を選択しましょう。
そして、使えるリソースを、選択した施策に集中すべきです。実施すべき施策に優先順位をつけて取り組みましょう。

データを計測する

オウンドメディアの運用は、構築してコンテンツの作成を続けているだけで良いわけではありません。
作成したコンテンツが評価されるように、ターゲットとなるユーザーに支持されるように、軌道修正するのが重要です。
軌道修正のためには、現在公開しているコンテンツがどのように評価されているか、方向性が違っていないか、データを計測して常に見ておかなければいけません。

継続的に改善を実施する

日々の運用で計測したデータを分析し、何をどう改善すべきか対策を検討しましょう。
例えば、PV数やセッション数が少ないのであれば、

  • 記事を増やす
  • キーワードを見直して記事をリライトする

などの対応が考えられます。
あるいは、どのコンテンツがアクセスを集めているかを調べ、記事のテーマを見直して類似のコンテンツを増やしていくのも有効でしょう。
また、コンバージョン率が低いなどの傾向があるなら、CTAの設置方法や導線を見直すなどが考えられます。計測したデータを分析し、適切な改善策を継続的に実施しましょう。
継続的に取り組んで、目標としている成果に少しずつでも近づけていくことが重要です。

オウンドメディアを運用する上での注意点

オウンドメディアを運用することで得られるメリットはたくさんあります。
しかし、注意しておきたい点もいくつかあります。メリットを活かすためには、注意すべき点をいかにクリアしていくかが重要になるでしょう。
このパートでは、オウンドメディアを運用する上での注意点について解説します。

効果が出るまでに時間がかかる

オウンドメディアを構築し、運用を開始してから効果が出始めるまでにはある程度の時間がかかります。
早くても3か月以上、記事数でいえば30~50記事程度は必要でしょう。ある程度の記事数がたまってきたらトータルのPV数が少しずつ上がり、ようやく検索順位がつくようになってきます。
しかし、検索順位がつくようになってきても、検索順位がより上位になるよう継続的な改善と新規記事の継続的な執筆は必要でしょう。
なぜなら、新しい競合記事が掲載されて検索順位が変動したり、検索エンジンの評価基準が変わったりするからです。
つまり、オウンドメディアを運用するには、時間がかかっても効果が出るまで粘り強く続けるのが重要なのです。

運用の難易度が高い

オウンドメディアの運用経験のない方が、初めて運用して結果を出すのは難しくなっています。
近年、多くの企業がWebマーケティングで成果を上げようと、オウンドメディアを運用するようになっています。その結果、オウンドメディアを運用する企業によって膨大な数の記事がオンライン上に乱立するようになりました。
つまり、競合が増加したことで、検索で上位を獲得するのは容易ではなくなっているのです。

また、状況の変化に伴い、Googleなど検索エンジンのアルゴリズムも変化しています。
数年前までは、ユーザーにとっていかに有用な情報を提供しているかがポイントでした。
ところが、オウンドメディアが注目されるようになって、同じ分野でも競合各社が似たようなテーマで多くの記事を掲載するようになってきたのです。

そのため、近年では情報の有用性にとどまらず、特定の分野で権威のあるメディアになれるかが、検索で上位を獲得するためのポイントになってきたのです。
しかし、アルゴリズムの変化をタイムリーにとらえ、SEO対策に組み込んで実施し続けるのは容易ではありません。
そのため、オウンドメディアやアフィリエイトの運用に詳しいSEO業者などにコンサルに入ってもらい、二人三脚で取り組むなどの対策が重要になってくるでしょう。

成果が保証されていない

オウンドメディアを構築し、セオリーどおりに運用したからといって、成功が保証されているわけではありません。
成功させるためには、Googleなど検索エンジンやSNSから自社のオウンドメディアが評価されるのが重要なポイントになります。
つまり、検索エンジンやSNSから評価を得るためにSEOをしっかり理解し、作成すべき記事を理解することが欠かせません。

また、ターゲットとするユーザーに対する理解を深め、ターゲットに刺さる良質な記事を作成しつづけることが必要です。やみくもに記事を量産するだけでは、思うように成果が出せません。
少しでも成功確率を上げるためには、優秀な編集者など専門家の力を借りるのが無難でしょう。

さいごに:オウンドメディアは構築してからがスタートです!

オウンドメディアで成果を出すためには、運用する中でいかにPDCAサイクルを回して改善していくかが重要です。
システムが完成した状態は、まだスタートラインに立ったところと言って良いでしょう。製作したコンテンツごとに反応や問い合わせ状況などを見て、ていねいに改善を重ねるのは大変な労力がかかります。
しかし、改善した結果、コンテンツひとつひとつが、成果を生み出す自社の資産となるのです。
ぜひとも粘り強く取り組んで、成果を出していただきたいと思います。

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この記事を書いた人
安藤 大海

学生時代にWebサイトを自作したことがきっかけでWebの世界に。制作会社でデザイン、WordPressテーマ開発の実務を経て、テクニカル・ディレクターとして大規模サイト構築のディレクションを経験。2021年からWakka Inc.の日本拠点でWebディレクターとして参画。最近はブロックエディタになったWordPressをもう一度、勉強しています。

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