6種類のECサイト構築事例|導入事例から見えた成功の秘訣を解説
こんにちは。Wakka Inc. メディア編集部です。
ECサイトを構築する際にどのようなサイトにすべきか迷うのではないでしょうか。とくに、ECサイトの構築には様々な機能やサービスが必要になるので、複雑で理解しにくいでしょう。
そこで、今回は成功しているECサイトの事例を構築方法別に解説いたします。事例を読み解くうえでのポイントから、事例から導かれた成功の秘訣まで紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
Wakka Inc.ではECサイトを構築する場合のガイド無料配布中です。
目的や売上規模に応じたEC種別選定や最適な構築手法についての診断を受けたい方は、「料金目安もわかるECサイト構築ガイド」をご確認ください。
ECサイトの構築事例を読み解くための3つのポイント
事例を見る前に、ECサイト構築に関する知識を入れておく必要があります。
以下でご紹介する3つのポイントを押さえれば、ECサイトの構築事例の理解度が格段に上がるでしょう。ECサイトの構築事例を理解するのに重要なポイントは以下の3点です。
- ECサイトの構成要素はカート機能だけではない
- ECサイト構築から販売まではさまざまな業務が必要
- ECサイトの構築方法は6種類ある
上記の3点を理解していなければ、自社にまったく適していない事例を参考にしてしまう可能性もあります。とくに、ECサイトにどのような構築方法があるのかを知らない場合は、事例を見る前に必ず確認しておきましょう。
ECサイトの構成要素はカート機能だけではない
「カート機能さえ実装してしまえばECサイトを構築できる」とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、ECサイトの構成要素はカートシステムだけではありません。
ECサイトの構成要素には、以下のものが挙げられます。
- 公式Webサイト(ブランドサイト)
- LP(ランディングページ)
- カートシステム
- 在庫・物流管理システム
ブランドサイトやLPといったユーザーが閲覧するフロントエンドに加えて、決済機能を備えたカートシステムや、在庫や物流を管理するシステムなどのバックエンドも構築が必要です。
これらのECサイトの構成要素には、以下のような組み合わせがあります。
組み合わせ | 説明 |
---|---|
ブランドサイト +カートシステム | 多くの種類の製品を販売するECサイトに適した組み合わせ。ある程度の認知度があり、集客できる前提のもとに構築される。 |
LP+カートシステム | 単品の商品のみを扱う小規模サイトに多い組み合わせ。訴求効果の高いLPで広告出稿しやすく、構築の手間も少ないことが特徴。 |
ブランドサイト +LP+カートシステム | 多数の商品を販売するECサイトと、キャンペーンやオススメ商品専用に、より訴求力を高めたLPを組み合わせる方法。マーケティングをより重視したECサイトを構築できる。 |
ブランドサイト +LP+カートシステム +在庫物流管理システム | マーケティングしやすい大規模のECサイトに、在庫や物流管理システムを連携させたスタイル。自社で製品の製造から販売まで実施している大手メーカーなどで導入されることが多い。 |
ECサイト構築から販売まではさまざまな業務が必要
ECサイトの構築から販売のスタートまでには、多くの業務をこなすことが必要です。一般的に、ECサイトの構築は、以下のような流れで業務を実施します。
- 最適な構成要素の組み合わせを選択
- カートシステムやECサイト構築方法の種類を決定
- 要件定義
- ブランドサイトやカートシステムの構築・実装
- 商品登録
- 集客・販売開始
まずは、先ほどご説明したECサイトの構成要素から、自社サイトに合う最適な組み合わせを選択します。
次に、複数あるカートシステムやECサイトの構築方法の中から、コストパフォーマンスの高いものを決定しましょう。
カートシステムには、既存のECカートシステムをレンタル利用するASP方式と、自社のシステムで独自にカスタマイズ可能なオンプレミス方式の2種類があります。ECサイトの構築方法については、このあと詳しく解説していきます。
また、要件定義は、ECサイト構築の成否を決める重要な作業です。
要件定義から構築・実装までは専門的な知識が必須なため、構築経験のない方は外注サービスの活用も検討しましょう。ECサイトの構築について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
ECサイトの構築方法は6種類ある
ECサイトを構築する方法は、大きく分けて以下の6種類があります。
- ECモール
- カートASP
- オープンソース
- クラウドEC
- ECパッケージ
- フルスクラッチ開発
ECモールやカートASPは、比較的低コストでECサイトを構築したい方に向いている構築方法です。
一方で、クラウドECやECパッケージ、フルスクラッチ開発などは、カスタマイズ性の高いECサイトを構築できます。
構築方法で最も悪い失敗例は、一度構築したECサイトを、すぐに別の方法で構築し直す必要がある場合です。100万円以上かけて構築したECサイトを手放し、新たなECサイトを構築するのに数千万円かかることもあります。
そこでここからは、構築の方法選びに失敗しないように、構築方法の詳細やメリット・デメリットを解説するだけでなく、各方法で構築できるサービスや事例も紹介いたします。
ECモールによるECサイト構築の事例
プラットフォーム上に出店することで、手軽にECサイトを構築できるのが、ECモールです。
月々数万円で利用できるので、出店のハードルが非常に低いことが特徴と言えます。
また、既に多くのユーザーがプラットフォーム上に存在しているので、比較的簡単に集客できる点もメリットです。
低コストでECサイトを構築できる一方で、実装できる機能やサイトのデザインはカスタマイズしにくいデメリットもあります。
ECモールの提供サービス
Amazon
出典:Amazon.com
Amazonは世界17か国で利用されており、有料会員だけでも2億人以上のユーザーがいる、世界的に有名なECモールの代表例です。月額約5,000円で利用でき、売上につき商品代金から10%程度の販売手数料が引かれます。
Amazonは商品のみを出品する形式で販売できるので、商品紹介ページを設定するだけで簡単に販売を開始できます。
また、物流の基盤が安定しており、配送が楽である点もメリットです。
楽天市場
出典:楽天市場
楽天市場は、2021年時点で日本国内ではもっとも多くのユーザー数がいるECモールです。楽天市場は、他のECモールと比較すると出店基準が厳しく、月額費用も約20,000円からとやや高めの水準です。
しかし、連携サービスや楽天ポイントの効果もあり集客力が非常に高く、ショップ独自のデザインや機能を採り入れたECサイトを構築できます。
Yahoo!ショッピング
出典:Yahoo!ショッピング
Yahoo!ショッピングも、多くのユーザーがいるECモールです。
Yahoo!ショッピングの最大のメリットは、低コストで出店できること。初期費用や月額費用、売上ロイヤルティがすべて無料なため、ECモールで出店したいなら、まずYahoo!ショッピングを試してみるのもオススメです。
ZOZOTOWN
出典:ZOZOTOWN
ZOZOTOWNは、ファッション関連のアパレルショップに限定したECモールです。
アパレルECの弱点だった試着できない点をカバーするシステムにより、ユーザー満足度の高いECモールになっています。
ECモールの事例紹介
ohora(ファッション)
出典:ohora 楽天市場店
ジェルネイルを販売するohoraでは、楽天市場のECモールに出品して成功を収めた事例があります。
商品が一覧形式で並び、公式のECサイト以上に見やすくなっており、プロダクトをすぐに購入しやすいデザイン設計です。楽天市場での成功によりohoraは、2021年度の楽天ショップ・オブ・ザ・イヤーの新人賞に輝いています。
ohora以外のECモールで成功を収めているECサイトの事例も見たい方は、「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー」やYahoo!ショッピングの「ベストストアアワード」をご覧ください。
参照:【楽天市場】楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2021|特別賞
カートASPによるECサイト構築の事例
カートASPなら、買い物かごから決済システムまでを標準装備したカート機能を利用できます。そのため、すでにある公式サイトであっても、非常に手軽にECサイトへの再構築が可能です。
無料で導入できるカートASPもあるなど、利用料金の安さも魅力と言えます。ECモールを利用したECサイト構築と比べ、デザインなどの面で自由度は高いです。
とはいえ、自社システムとの連携など、オリジナルの機能を導入したECサイト構築は難しいと言えます。
カートASPの提供サービス
BASE
出典:BASE
無料でECサイトを構築できることから高い人気があるのが、カートASPのBASEです。決済手段や拡張機能の多さに特徴があります。
決済手数料がかかりますが、初期費用や月額費用がかからないことから、ECサイトをはじめて立ち上げる方に選ばれています。
Shopify
出典:Shopify
Shopifyは海外で有名なカートASPで、日本では2017年からサービスを開始しました。
最大の特徴は、海外言語や通貨に対応した越境ECを構築できることです。そのため、ECサービスの海外展開も考えているなら、ShopifyでのECサイト構築をオススメします。
MakeShop
出典:MakeShop
GMOグループが提供しているカートASPサービスが、MakeShopです。流通額では、10年連続で国内トップを記録しています。
ECアドバイザーからの支援を受けられるなど手厚いサポートが特徴です。その分、月額料金が11,000円かかるなど、他のカートASPよりもやや料金が高い傾向にあります。
STORES
無料版のプランもあるSTORESというカートASPでも、ECサイトを構築できます。
有料プランでは2,000円前後の月額費用がかかるので、月間10万~20万円程度の売上であれば、無料プランの使用がオススメです。
カートASPの事例紹介
オリオンビール(食品・飲料)
出典:オリオンビール公式通販
Shopifyを利用したECサイトの構築事例には、沖縄のビールメーカーであるオリオンビールがあります。
公式サイトよりも、より販売に特化したサイトデザインとなっており、青色を基調とした配色が爽やかさを想起させます。
ECサイトとしての商品紹介はもちろんのこと、キャンペーンや特集用ページを上手に活用しており、訴求力を高めている印象です。
参照:銀行振込専用のECサイトを大刷新 Shopifyで生まれ変わったオリオンビールの挑戦 — 事例 – Shopify
DRAMA STUDIO(インテリア雑貨)
出典:DRAMA STUDIO
宮崎県に拠点を置く、吉田健吾さんが制作したオリジナルデザインのインテリア雑貨を販売しているDRAMA STUDIOも、カートASPのBASEで構築されたECサイトです。
個人で運営されているECサイトにもかかわらず、シンプルかつ洗練されたサイトデザインになっており、インテリアをより魅力的に引き立てています。
オープンソースによるECサイト構築の事例
オープンソースとは、無料でアクセスできるソースコードのことです。オープンソースを活用すれば、低コストでカスタマイズ性の高いECサイトを構築できます。
構築の際には専門的な知識が必要にはなりますが、知識さえあれば、必要な機能を取りそろえた独自デザインのECサイトが、低価格で手に入ります。
ただし、オープンソースで構築したECサイトは、定期的なメンテナンスやリニューアルなど、自社で対応するランニングコストがかかることには注意が必要です。
オープンソースの提供サービス
EC-CUBE
出典:EC-CUBE
180万以上の累計ダウンロード数を誇るオープンソースのECサイト構築サービスが、EC-CUBEです。あらゆる規模でのECサイト構築に対応しており、様々な業種や業界の企業が導入した事例を参考に運用できます。
専門的な知識がない場合には、EC-CUBEを通して制作会社に外注できるので、オープンソースについてあまり知らなくても導入可能です。
WordPress
出典:WordPress
世界で最も有名なCMSであるWordPressでも、オープンソースを活用したECサイトを構築できます。
WordPressの場合、Welcartなどのカートシステムのプラグインを実装することで、ECサイトの実現が可能です。
既存の公式サイトですでに集客ができている場合には、WordPressを再構築してECサイト化することで、より短期間で効果の高い結果を期待できます。
オープンソースの事例紹介
ONLY(ファッション)
オープンソースのEC-CUBEでECサイトを構築した事例としてご紹介するのは、オーダースーツを販売するONLYです。
オーダースーツに欠かせない採寸をオンライン上で実施するため、採寸データを共有する機能を独自に導入しました。また、アプリとの連携や、オーダーをもとにスーツのシミュレーションができる機能の実装も行っています。
参照:ONLY ONLINE STORE | 導入事例 | 【公式】EC-CUBE
MEDULLA(化粧品)
出典:MEDULLA
オンラインで髪質を診断し、顧客に合わせたシャンプーやリペアを配送するMEDULLAというサービスも、ECサイトの構築にオープンソースを使用しています。
ECサイトに必要な機能が標準で備わっているうえ、カウンセリング用ページやマイページの設計など、独自コンテンツをECサイトに採り入れるためにEC-CUBEが活用されました。
社内エンジニアでの内製化により、フルスクラッチ開発よりも短い期間で、柔軟にカスタマイズできるECサイトを構築できた事例です。
参照:パーソナライズ×D2Cのトップランナー Sparty 様の代表ブランド「MEDULLA」が挑戦する 「美容室のDX」インタビュー。 | 導入事例 | 【公式】EC-CUBE
クラウドECによるECサイト構築の事例
クラウドECとは、カート機能や決済機能を備えたプラットフォームでECサイトを構築できるサービスです。
インターネット環境さえあれば、クラウドを経由してどこからでもアクセスできます。
クラウドECはカスタマイズに融通が利くうえ、セキュリティ管理なども提供側が一元管理してくれるので、管理コストもあまりかかりません。
とはいえ、初期費用が高いだけでなく、月額費用が毎月発生するので、カートASPやオープンソースと比べると高い費用が発生します。
クラウドECの提供サービス
ebisumart
出典:ebisumart
クラウドECサービスの代表例が、ebisumartです。SaaS型のECサイト構築ツールでは、3年連続でシェアNo.1を獲得しています。
連携可能なデータ分析ツールや決済システムの種類も多く、必要な機能を簡単に実装することが可能です。初期費用は300万円以上かかるので、コスト回収できるかどうかはしっかり判断しましょう。
メルカート
出典:メルカート
クラウドECの普及以前からECサイト構築サービスを提供していた老舗企業が、新たに提供しているクラウドECサービスがメルカートです。
事業コンサルティングからマーケティングやデザイン制作の支援まで、手厚いサポートがあります。
また、初期費用は約50万円からと、ebisumartと比較すると低価格でクラウドECを利用できます。
クラウドECの事例一覧
スクウェア・エニックス(エンターテインメント)
クラウドECのebisumartの導入事例には、大手ゲームメーカーのスクウェア・エニックスのECサイトがあります。
膨大な量になった販売商品をさばけるシステム、かつ販促機能や管理機能の向上のためのECサイトリニューアルを計画していたスクウェア・エニックスは、柔軟なカスタマイズが可能なebisumartの利用を選択しました。
ダウンロード販売の事例も複数あったebisumartでECサイトを再構築したことで、受注性能が2倍になるという結果が出ています。
参照:受注性能が2倍になりました:スクウェア・エニックス様 | INTERSUN(インターサン)
吉野家(食品・飲料)
出典:吉野家公式通販ショップ
メルカートでは、大手牛丼チェーンの吉野家での導入事例があります。
冷凍牛丼の具を中心にECサイトでの販売をしていた吉野家は、スマートフォンデバイスへの対応や運営管理コストの削減のために、メルカートを活用したECサイトリニューアルを決断しました。
ECサイト構築の担当者は、Tポイント機能やセールスフォースのMarketing Cloudとの連携といった必要不可欠なリニューアルだけでなく、
- Instagram投稿の活用機能の存在
- SaaS特有のリニューアルコストが不要な点
が非常に役立ったと感じているそうです。
参照:ご家庭に吉野家の味を届けたい。3年越しに実現したECサイトリニューアル – お役立ち情報詳細 | メルカート
ECパッケージによるECサイト構築の事例
ECサイトの構築環境をパッケージ化してダウンロードできるサービスが、ECパッケージです。
クラウドECと同様に、カスタマイズ性の高さやサービス拡張の幅の広さが特徴と言えます。
クラウドECとの違いは、月額費用がかからないことです。ただし最初の構築費用のみで利用できる反面、定期的なメンテナンスやリニューアル作業は自社で対応する必要があります。
ECパッケージの提供サービス
ecbeing
出典:ecbeing
先ほどクラウドECとして紹介した、メルカートの元となっているECパッケージサービスがecbeingです。
1,400サイト以上の導入事例があり、開発部門とマーケティング部門の手厚い支援を受けられます。
初期費用だけで最低でも500万円はかかるので、中規模から大規模の企業でなければ、コストの回収が難しいでしょう。
EC-ORANGE
出典:EC-ORANGE
オープンソースのEC-CUBEをもとに開発されたECパッケージが、EC-ORANGEです。
最大の特徴は、店舗とオンラインショップの在庫や物流管理システムを一元管理できることです。オムニチャネルのECサイト構築なら、EC-ORANGEをオススメします。
こちらも中規模以上の企業向けのサービスで、とくに実店舗をすでに展開しているメーカーでの導入事例が多くあります。
ECパッケージの事例一覧
BEAMS(ファッション)
ファッションアイテムのセレクトショップとして有名なBEAMSは、ecbeingを利用して構築されたECサイト事例として挙げられます。
スマートフォン対応のECサイトリニューアルと同時に、オフィシャルサイトとの統合を計画していたBEAMSは、カスタマイズ性の高いECサイトを構築するだけでなく、プラットフォームの統合まで実行できるecbeingを選択しました。
課題としていた、ECシステムと物流、カスタマーサポートを含めたECサイト運営の内製化を実現しただけでなく、他社システムとの連携も確実に実施できています。
参照:株式会社ビームス様(前編)業界実績No.1の【ecbeing】
THERMOS(インテリア雑貨)
出典:THERMOS
ecbeingで構築されたECサイトでは、魔法びんで有名なTHERMOSも事例のひとつです。
機能不足や業務負荷の改善のために、ecbeingを利用したECサイトのリニューアルを決定し、検索の絞り込み機能やSEOを実装したECサイトを構築しました。さらに、
- Instagram連携ツール
- レビュー最適化ツール
も導入したことで、無駄なPVが減ってUX(ユーザーエクスペリエンス)の改善に成功しています。
参照:サーモス株式会社 実店舗にないサービスをオンラインで。“サーモス“ならではのこだわりを表現 | ecbeing
フルスクラッチ開発によるECサイト構築の事例
フルスクラッチ開発とは、ゼロから完全にオリジナルのシステムを開発することです。
つまり、フルスクラッチ開発なら、デザインや機能も自由でカスタマイズ性の高いECサイトを構築できるということです。
ユーザビリティを高めるオリジナルのコンテンツを挿入したり、カート画面から決済完了までのフローを変更したりすることで、より柔軟にECサイトを運営できます。
カスタマイズ性の高さが最大のメリットであるがゆえに、構築費用やランニングコストは高くなる傾向にあります。コストをかけてでも理想のECサイトを実現したい企業には、特にオススメできる構築手法です。
フルスクラッチ開発の提供サービス
Wakka Inc.
Wakka Inc.は、フルスクラッチでのシステム開発を得意とするシステム開発会社です。
フルスクラッチでのECサイトの構築事例も複数あり、海外の優秀な人材で構成されたチームによるオフショア開発により低コストで構築できます。
最終的には、海外の開発チームを子会社化する手段もあるので、中長期的なランニングコストも低く抑えたECサイト構築が可能です。
株式会社国際テクノロジーセンター
出典:国際テクノロジーセンター
国際テクノロジーセンターは、システム開発を中心としたIT事業を展開している企業で、ECサイトの構築も得意としています。専任のUI/UXコンサルタントとデザイナーがおり、デザイン性の高いECサイトの構築が可能です。
さらに、スマートフォンのアプリ開発やWebシステムを組み合わせた、トータルプラットフォームとしてのECサイト構築も提供できます。
フルスクラッチ開発の事例一覧
DREAMBEER(食品・飲料)
Wakka Inc.がフルスクラッチでECサイトを構築した事例のひとつが、クラフトビールを販売するDREAMBEERです。
DREAMBEERは、企画の立ち上げ時からECサイトだけでなく、業務や顧客管理の情報をECと連携して管理する独自システムの構築も希望していました。そこで、ECサイトをはじめとする、様々なシステムの構築を低コストで実現できるWakka Inc.に依頼をしたのです。
要件定義や業務フローの設計から、ユーザー導線設計やマイページアプリの開発まで、ECサイトに留まらない包括的なシステムを構築しています。
その結果、会員獲得からデータ分析までを1つのシステムで管理でき、運用コストの削減にも成功しています。
参照:【顧客事例】株式会社DREAMBEER 根岸様・白田様 | Wakka Inc.
ピカイチ(化粧品)
化粧品を販売するピカイチも、Wakka Inc.がフルスクラッチで構築したECサイトの事例です。
ピカイチは元々、他社ベンダーでカートシステムを実装したECサイトを構築していました。
しかしコンテンツマーケティングやクリエイティブの変更を自由に実行できないことから、サイトリニューアルを検討していました。
そこで依頼を受けたWakka Inc.は、カートシステムはそのままに、デザイン設計を変更したECサイトをWordPressで再構築して、課題を解決しました。オウンドメディアを2種類にしたことで、コンテンツマーケティングの施策の幅も広がっています。
ECサイトの構築手法別の費用相場
ここまでは、ECサイトの構築方法ごとに、特徴や構築事例を確認してきました。しかし、せっかくそれぞれのメリットが分かっても、予算内で制作できなければ意味がありません。
そこでこのパートでは、ECサイトの構築方法別に、費用相場をまとめておきます。
構築費用相場 | 売上の目安 | |
---|---|---|
ECモール | 10万~50万円 | 月間100万円以下 |
カートASP | 10万~300万円 | 月間100万円以下 |
オープンソース | 50万~500万円 | 月間100万~500万円 |
クラウドEC | 100万~500万円 | 月間500万~1億円 |
ECパッケージ | 100万~600万円 | 月間500万~1億円 |
フルスクラッチ | 500万円~ | 月間2億円以上 |
ECモールやカートASPは低価格で構築できますが、カスタマイズ性の高いクラウドECやECパッケージは高額になることがわかります。自社の売上規模に応じて、最適なECサイトの構築方法を選択してください。
より詳細の費用相場を知り合い方は下記の記事を参考にしてください。
事例から読み解くECサイトを成功に導く秘訣
ここまでご紹介してきたECサイトの構築事例を見ていくと、成功している企業にはいくつかの法則性があることが分かりました。ECサイトの事例から導いた成功の秘訣は、以下の3つです。
- 使用したい機能や連携システムを明確にする
- 集客からユーザーの購入までストーリーを作る
- ジャンルやブランド力に応じてサイト設計を変える
一つひとつ詳しく確認しましょう。
使用したい機能や連携システムを明確にする
ご紹介した事例を見ると、ほとんどの企業は、あらかじめ独自性のあるコンテンツや連携したいシステムを決定したうえで、構築方法や利用するサービスを検討していました。
機能やシステムの希望条件が曖昧だと、一度も使用しない機能を実装して、コストがかさむ可能性もあります。事前に「自社のECサイトにはどのような機能やシステムが必要なのか?」を明確にしておきましょう。
集客からユーザーの購入までストーリーを作る
- どのようなターゲットに訴求するのか?
- どのように集客するのか?
- どうやって購入してもらうのか?
これらは、詳細に設計しましょう。集客に不安がある場合には、ECモールの力を借りる手もあります。
逆に、既に集客はできているがユーザーの利便性が低いECサイトになっている場合は、フルスクラッチでのリニューアルで改善できます。
THERMOSなどの構築事例を見ても、細かいストーリー設計のもとでECサイトを構築すると、より成功しやすいと言えるでしょう。
ジャンルやブランド力に応じてサイト設計を変える
アパレルや食品といったECサイトのジャンルや、企業のブランド力によっても、サイトの設計を変える必要があるでしょう。例えば、アパレルやインテリアのECサイトの場合、
- サイト自体はシンプルなデザインにする
- 商品の色味や形を、実際の使用例を交えた写真でより分かりやすく掲載する
このような設計にすれば、顧客の満足度を高められるでしょう。
また、ブランド力を持った企業がさらにユーザービリティを高めるなら、オムニチャネル※のECサイトを構築するのもオススメです。
実店舗やECサイト、SNSの連携を高め、マイページでファンを取り込むことで、収益性をより高められる可能性もあります。
実際に、大手企業の事例では、各チャネルでの顧客との交流が途切れないよう、ECサイトも含めて設計し始めているケースが多い印象でした。
※オムニチャネル(Omnichannel)・・・実店舗、ECサイト、SNS、メルマガ、テレアポなど、複数の販売チャネルを活用して顧客へアプローチする方法
まとめ
ECサイトの構築には、あらかじめ知っておくべき構成要素や構築方法などの情報が多くあります。事前に知識を入れたうえで、他社の構築事例を見ていくことで、成功の要因も分かりやすくなったのではないでしょうか。
特に、自社の予算と使用したい機能に応じて、ECサイトの構築方法を決めるまでが、最も重要な工程です。
よりカスタマイズ性の高いECサイトを求めるなら、低コストでフルスクラッチ開発を依頼できるラボ型オフショア開発を検討されてはいかがでしょうか?
▼参考記事