デプロイとリリースの違いとは?ビルドの意味、進め方についても解説

最終更新日:2025.02.26
DX・システム開発
Wakka Inc. メディア編集部
デプロイとリリースの違いとは?ビルドの意味、進め方についても解説
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こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。

スマートフォンやパソコン上で利用しているSaaSやアプリケーションなどのサービスは、機能やセキュリティ面を向上するために定期的にアップデートされています。

そのアップデートにあたって、デプロイとリリースといった言葉を用いて表現する場合があります。
これらの言葉は、アプリケーションのサービスを一般公開するといった意味だと認識はしているものの、違いについては曖昧な部分があるのではないでしょうか。

本記事では、デプロイとリリースにどのような違いがあるのか、また、イメージしやすいようにそれぞれを行う方法の例について解説します。

目次

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デプロイとリリースの定義

デプロイとリリースは混同されやすい用語ですが、定義が異なります。
本章ではデプロイとリリースについて、基本的な知識を確認しましょう。

デプロイとは

デプロイとは、ソフトウェアをシステム環境に配置し、稼働可能な状態にすることを指します。

実行ファイルには、アプリケーションのアップデートや機能変更をするためのプログラムが含まれています。
デプロイの過程では、テスト・環境への実装テスト・本番環境へのシステム実装といった作業が行われます。

コンピューターが理解しやすい機械語ファイルに変換(コンパイル)して、1つにまとめるビルドと呼ばれる工程もデプロイに伴う作業のひとつです。
テスト環境では、実行ファイルをシステムに配置し、プログラムを実際に動かして動作確認を行います。

具体的なチェック項目は、既存システムとの互換性や不具合・エラーの有無、稼働中の環境への影響などです。
稼働中のシステムへのデプロイでは、実行ファイルの配置のみが行われます。

リリースとは

リリースとは、デプロイされたプログラムを実際にユーザーが利用できるように、一般公開することを指します。

つまり、リリースはデプロイの後に行われる作業であり、この段階に入ってユーザーは初めてプログラムを操作できます。

リリース後、ユーザーは新しい機能やサービスを利用できるようになり、同時に不具合の修正やセキュリティのアップデートも適用されます。

リリースの工程では、稼働中のシステムへの影響を最小限に抑えるために、計画や最終確認といった綿密なリリース管理が欠かせません。
万が一リリースがうまく行われなかった場合に備えて、切り戻しができるような体制を整えておくことも忘れてはいけないポイントです。

デプロイやリリースと混同しやすい用語

本章ではデプロイやリリースと混同されやすい以下の用語について解説します。

  • ビルド
  • ローンチ

ビルド

ビルドとは英語の「build(建てる)」が由来であり、プログラムの実行ファイルや配布パッケージをソースコードで構築・作成する作業を意味する用語です。

先述したように、ビルドはデプロイの一部として扱われるプロセスであり、正確にはデプロイの前段階として実施されます。
つまり、デプロイで本番環境に移行するプログラム自体を構築する作業がビルドです。

ビルドでプログラムを構築して初めて、デプロイが実施できるようになります。

ローンチ

ローンチは「新しい商品・サービスを公開し、ユーザーに送り出すこと」を意味する用語です。
ローンチとリリースは意味合いとしてはほぼ同じであり、IT業界ではいずれの用語も利用されます。

ただし、ローンチはプログラム・ソフトウェア・アプリケーションなど、IT関連のプロダクト・サービスに限定されて利用される傾向があります。
対してリリースは「プレスリリース」「新曲のリリース」無形の情報・サービスに利用されるケースがほとんどです。

つまり、ローンチは限定的な業界で利用されるのに対し、リリースはさまざまな業界で利用される点が大きな違いです。

いつデプロイやリリースを行うのか?

デプロイやリリースは開発プロセスのどの段階で実施するかが重要です。

デプロイはテスト環境で問題がないことが確認できれば、本番環境への展開に進む段階です。
その際、リリースを実施するタイミングについても決定していきます。

なお、デプロイやリリースを行うためには、稼働環境を止めなければならない場合があります。
ユーザーが利用中にプログラムが止まってしまうような影響を避けるためにも、事前にシステムメンテナンスのアナウンスを行うことも欠かせません。

デプロイの具体的なプロセス

システム開発におけるデプロイの具体的なプロセスは、開発するシステムの種類・規模・開発体制・利用するツールなどによって異なります。
ただし、デプロイを実施するまでの一般的な流れは以下の通りです。

環境構築を行う

まずはデプロイを実施するための環境構築を行います。

デプロイを実施するための環境には開発環境・テスト環境・本番環境があります。
それぞれの環境の違いは以下の通りです。

開発環境ローカル環境に構築する。開発者が自由に操作できる環境。
テスト環境検証用に構築する。開発環境と分離して作成することで、開発を同時進行するケースもある。
本番環境実際にユーザーがプログラムを操作する環境。

なお、上記以外にも本番環境に限りなく近いステージング環境にデプロイを行う場合もあります。
ステージング環境は本番環境をほぼ複製したような環境であり、プログラムの最終的な調整や修正を行うために用いるものです。

また、開発者によってはクラウド環境でデプロイを実施する場合があります。
クラウド環境はクラウドプロバイダーサービスを利用して構築するケースが一般的です。

コードを配置する

環境を構築したら、開発者が作成したコードをデプロイ可能な状態になるように配置します。
このフェーズがビルドであり、デプロイができる状態にプログラムを構築することが目的です。
ソースコードをコンパイルし、実行ファイルを作成することにより、初めてデプロイが可能になります。

なお、ビルドの段階ではビルドツールやCI/CDツールを利用する方法が一般的です。
ビルドツールとはビルドのプロセスを自動化するためのソフトウェアであり、大規模なプログラムのビルドでも、効率的に進行させられます。

一方のCI/CDツールのCI/CDとは、「Continuous Integration(継続的インテグレーション)/ Continuous Delivery(継続的デリバリー)」の略称です。
CIツールはソースコードを自動で統合し、正常な動作を確認するプロセスを、CDツールはリリースにいたるまでの過程を自動化できるツールです。

ビルドツールやCI/CDツールはデプロイやリリースを効率的に実践するうえで効果的です。
手作業よりもスピーディーに作業を進められるため、積極的に活用しましょう。

設定ファイルを準備する

コードの配置が完了したら、システムの設定情報を記述した設定ファイルを用意します。
設定ファイルにはデータベース接続情報・APIキーなどさまざまな種類があり、それぞれをリンクさせることでひとつの実行ファイルを構築します。

デプロイを実施する際、設定ファイルは環境ごとに異なるものを用意しなければなりません。
環境の指定を適切に行わなければ、デプロイがうまくできないので注意しましょう。

テストを実施する

デプロイを実施する前に、テスト環境でシステムが正常に動作するか確認しましょう。
プログラムの作成におけるテストには、以下のようなものがあります。

動的・静的テスト動的テスト:プログラムを実行するテスト
静的テスト:プログラムを実行せず、コード解析ツールや第三者のレビューなどで行うテスト
単体テストソフトウェアのユニット(最小単位)ごとに行うテスト
結合テストプログラムを組み合わせて動作を確認するテスト
受け入れテスト完成したソフトウェアが適切に機能するかを確認する、依頼者側が実施するテスト
シャドーテスト本番環境をミラーリングした環境で実施するテスト

上記のうち、シャドーテストは本番環境をミラーリングした環境でデプロイを実施することにより、本番環境への影響を最小限に抑えられる手法です。
大規模なプログラムの開発などで用いられますが、コストやオーバーヘッドがかかりやすい点に注意する必要があります。

デプロイの方法

デプロイとリリースについて、大枠での違いは分かったのではないでしょうか。
ここからは、デプロイをどのような方法で行うのか具体的な手法を解説していきます。

デプロイの主な方法としては、以下の4つがあります。

  1. ブルーグリーンデプロイメント
  2. イミュータブルデプロイメント
  3. ローリングデプロイメント
  4. シンボリックデプロイメント

一つひとつを詳しく見ていきましょう。

ブルーグリーンデプロイメント

ブルーグリーンデプロイメントとは、現在稼働中の環境ではなく、別の環境を作り、そこで新しいプログラムをデプロイしてから稼働中の環境と切り替える方法のことです。

具体的には、稼働中の環境をブルーとし、ブルー環境を継続したまま、新しいグリーン環境でサービスやアプリケーションをデプロイします。
デプロイが完了した段階でブルーからグリーンに切り替え、新しい環境を稼働させます。

この手法の大きなメリットは、別の環境でデプロイすることで稼働中のシステムに与える影響を抑えられる点です。さらに、瞬時にシステムを切り替えられるため、サービスの停止時間が発生しません。
また、新しい環境で問題が発生した場合でもすぐにブルーに切り戻しができるので、システムの停止を防ぐことができます。

ブルーグリーンデプロイメントには複数の種類があり、代表的なものにはカナリアテスト(カナリアリリース)があります。

カナリアテストとは、ブルーグリーンデプロイメントにテストの工程が加わった手法です。
通常、ブルーグリーンデプロイメントはブルーからグリーンへの切り替えをそのまま行いますが、カナリアテストは切り替えの際に一部のユーザーに限定したテストを実施します。

あらかじめテストを行い、致命的な動作不良がないことを確認しておくことで、スムーズにグリーンへの切り替えを実践できます。

イミュータブルデプロイメント

イミュータブルデプロイメントは、ブルーグリーンデプロイメントに似た手法ですが、いくつか異なる特徴があります。
この方法では、現在の稼働環境を維持しながら、新しい環境にデプロイを行います。

ブルーグリーンデプロイメントとの決定的な違いは、新環境が正常に稼働していることが確認された時点で旧環境が廃止される点です。
デプロイされた環境やサーバーは一切変更されず、常に新しい環境が作成されます。

新旧2つの環境を平行して維持する必要がないため、維持コストを削減できる点が大きなメリットです。

ローリングデプロイメント

ローリングデプロイメントとは、アプリケーションが稼働している環境を維持したまま、サーバーグループ毎に少しずつ新しい実行ファイルを展開していく方法です。

複数のサーバーを順次更新するため、システム停止を避けながらアップデートを進められます。
この方法であれば高速でデプロイを実行できますが、リスクもあります。
新旧のサーバー環境が混在していることから、切り戻しが必要になった際に即時対応が難しくなるのが難点です。

シンボリックデプロイメント

シンボリックデプロイメントとは、シンボリックリンクと呼ばれるシステムを使用して、新しい実行ファイルを指すようにリンク先を変更することでデプロイを行う手法です。
プログラムの置き換えはせず、リンク先を変更するだけなので、デプロイ時の負荷が少ないのが特徴です。

シンボリックデプロイメントはコストをかけずにデプロイできる方法ですが、設定を反映させるためにシステムの再起動が必要になる場合があります。
また、シンボリックリンクの管理が複雑になると、誤って古いバージョンにリンクを戻してしまうリスクがある点も留意が必要です。

インプレースデプロイメント

インプレースデプロイメントとは「一括デプロイ」とも呼ばれ、稼働中のサーバーに直接コードを配置し、再起動することでデプロイを実施する手法です。
いわばプログラムを丸ごと上書きすることでデプロイを完了させる点が、インプレースデプロイメントの特徴です。

インプレースデプロイメントはローリング更新にも応用できますが、ダウンタイムが発生する点には注意しましょう。

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リリースの具体的なプロセス

リリースは実際にサービスをユーザーへ展開することです。
もしもリリースに失敗してしまった場合は、システムが動作しないといった実害が出てしまう恐れがあります。
リリースの際は、スケジュールをタスクとして管理するなど、綿密な計画を立てることが大切です。

リリースにあたり、押さえておきたいポイントについては下記の通りです。

  • リリース計画を立てる
  • 顧客との合意事項を整理する
  • リリース手順書を準備する
  • 事前の作業シミュレーションを行う
  • リスク管理を行う
  • テストを実施する
  • ユーザーや関係者に通知する
  • リリースと監視を行う
  • リリース後の状況を評価する

これらは比較的大掛かりなリリースを想定した場合の作業ですが、小規模なリリースでも同様の準備をしておけばトラブル防止に役立ちます。

リリース計画を立てる

スムーズなリリースを実現するためにも、まずはリリース計画を立てましょう。
リリース計画を立てる際は、最初にリリースの目的や目標を明確にします。
新機能の追加・不具合修正・パフォーマンス改善など、リリースの目的・目標を立てることにより、実施すべき作業が明確になります。

目的・目標が明確になったら、目標を達成するための具体的な計画を立てます。
計画には各種プロセスに加え、リリース時期・タイミング・リリース作業に必要な期間なども記載しましょう。
具体的に計画を策定すれば、必要な工数が明確になり、無駄な作業を省けます。
計画を策定する際は、関係者と調整し、無理のないスケジュールを立てることが重要です。

さらにリリース計画を立てる時点で、リリース方法も選択しておきましょう。
ブルーグリーンデプロイメント・イミュータルデプロイメントなど、リリース方法によって必要なプロセスが異なります。
システムの規模や要件に合わせて最適な方法を選択すれば、スムーズなリリースを実現できます。

顧客との合意事項を整理する

顧客のサービスをリリースする場合は、チェックの基準やサービスの品質について事前に合意を取っておく必要があります。
リリース当日はできるだけ顧客に立ち会いを依頼しましょう。

立ち会いが困難な場合は、連絡先を明らかにしておきます。
また、切り戻しを行う場合の判断基準や、作業に見込まれる時間についても合意を取っておくことが求められます。

リリースの手順書を準備する

リリースの手順書を作成しておくことは、作業手順についてチームで認識を合わせ、連携するために欠かせない下準備です。

リスクが予想される工程では、チェックポイントを設けるなどミスを防ぐための対策が望まれます。
リリースの手順は、後ほど作業を見返す際にも有用です。

事前の作業シミュレーションを行う

リリースに向けてスムーズに作業を行えるよう、メンバーで事前に作業の予行演習を行うと作業時のミスを防げます。

プラットフォームによってリリース方法が異なる場合もあるため、実際に手を動かして作業の流れをイメージしておきましょう。

リスク管理を行う

想定されるリスクを洗い出し、備えておくことも大切です。

作業時間や作業順序、それぞれの依存関係などを考慮し、万が一リリース後に影響が出た場合の対応方法についても明確にしておきます。

また、ユーザー向けにリリースノートやユーザーマニュアルなど、リリースに関するドキュメントを作成しておくことも重要です。
あらかじめ告知や問い合わせ対応を決めておけば、ユーザーへの影響を抑えられます。

もちろん、万が一の事態に備えてデータを保護することも欠かせません。
本番環境のデータのバックアップを取っておき、すぐに復旧できるように準備を整えておきましょう。

テストを実施する

プログラムの構築が完了したら、テストを実施しましょう。
適切な方法を選択したうえでテストを実施することにより、不具合を修正し、適切な動作ができているかを確認します。

もし不具合やバグが発見された際は、速やかに修正し、あらためて再テストを実施しましょう。
正常な動作ができるまでテストを繰り返し実施することにより、リリース後のトラブルを回避できます。

ユーザーや関係者に通知する

リリースの準備が整ったら、ユーザーや関係者に通知しましょう。
リリースは、実際にプログラムを利用するユーザーや関係者に影響をおよぼすものです。
時期やプログラムの内容を正確に告知することで、スムーズなリリースが可能になります。

通知の際は、想定される質問に対応できるよう、FAQを作成しておきましょう。
また、リリースの告知は余裕をもって実施することが重要です。

リリースと監視を行う

リリースを行う際は、同時に監視も実施しましょう。
リリースに際し、不具合の有無や動作の確認をしておくことで、想定外のトラブルが発生してもスムーズに対応できるようになります。

リリース後の状況を評価する

リリースが完了したら、状況の評価を行い、PDCAサイクルを回しましょう。

リリース後のユーザーのリアクションやプログラムの作動状況によっては、再度対策を講じなければならない可能性があります。
リリースの評価を適切に行い、迅速に対応することは、ユーザーの信頼を守るうえで不可欠です。

デプロイとリリースにおいて重視すべきこと

デプロイとリリースを実施する際は、以下の点を重視しましょう。

  • 顧客への影響を最小限に抑える
  • プロセスの効率化を図る
  • ロールバック体制を整える

それぞれの点について、順番に解説します。

顧客への影響を最小限に抑える

顧客への影響を最小限に抑えることは、デプロイやリリースを実施するうえで何よりも意識しましょう。

特にデプロイは実施するとサーバーが一時的に停止するため、タイミングを誤ったり、十分な告知をしたりしていないと、ユーザーに甚大な影響をおよぼします。
そのため、デプロイやリリースは顧客に影響を与えないよう、スピーディーに実践する必要があります。

時間をかけると、それだけ顧客に影響が出るだけでなく、サービスへの印象を悪化させることになりかねません。
デプロイやリリースを実施する際は、早い段階から計画を策定し、十分なバッファを持たせることを心がけましょう。

プロセスの効率化を図る

スピーディーにデプロイやリリースを完了させるなら、プロセスの効率化を図りましょう。

まず、デプロイやリリースを実施するうえで、自動化ツールの導入は非常に効果的です。
自動化ツールは全体の工数を削減できるだけでなく、ミスの防止にも役立つため、プロセス全体の短縮化につながります。

また、自動化ツールを導入するだけでなく、プロセスの組み立て方も工夫しましょう。
こまめなエラーチェックや、データ量の最小化などを実践するだけでも、作業の効率性を高められます。
さらにシンプルなコードを利用したり、無駄なファイルをなくしたりすれば、よりスピーディーなプロセスの実現が可能です。

デプロイやリリースなどのプロセスの遅延は、ユーザーに悪影響を及ぼすリスクを高めます。
企業への信頼を左右する事態になりかねないため、プロセスの効率化は解決すべき重要な課題です。

ロールバック体制を整える

デプロイやリリースは失敗すると再度実施しなければならないため、ロールバック体制を整えることが不可欠です。

万が一デプロイやリリースの過程でミスが生じると、作業をやり直さなければなりません。
しかし、再度作業をやり直すとダウンタイムが長引き、顧客に悪影響をおよぼします。

そのため、スムーズに作業をやり直し、迅速にデプロイやリリースを実践できるようなロールバック体制の構築は重要です。
常にロールバックができる体制があれば、ミスが生じた際でもプロセスを遅延なく進められる可能性が高まります。

また、ロールバック体制はミスが発生しても損害を最小限に抑えるうえでも重要です。
適切なロールバック体制を構築できれば、デプロイやリリースの失敗によって、顧客の信頼を失う事態を回避しやすくなります。

デプロイやリリースの課題と対策

 デプロイ・リリースにあたっていくつか注意しておきたい点があります。

コミュニケーション不足

メンバー間のコミュニケーション不足はさまざまな問題を引き起こします。
特に、運用チームと連携しての作業が伴う場合は、コミュニケーションが不十分だと稼働中のシステムを停止する時間の調整ミスが想定されます。

このようなミスを防ぐには、チーム間で明確な情報共有を徹底し、タスクやスケジュールの確認を行うことが大切です。

また、定期的なミーティングを実施したり、使いやすいコミニュケーションツールを導入したりする方法も効果的です。
コミニュケーションを取る機会を増やせば、自然と情報の共有が促進されます。

システム停止に関するアナウンスミス

事前のアナウンス忘れたり、当日のメンテナンス予定時間を正確に記載しなかったりといったアナウンスミスは、利便性や信用度に影響を与えてしまいます。
システムの停止が行われる場合は、ユーザーへのアナウンスが必要です。

アナウンスは、余裕のあるスケジュールで実施しましょう。
特に、デプロイを実行する際は、ユーザーへの影響を最小限に抑えるためにも、事前告知を実施しましょう。

小さなリリースであることの慢心

「小さなマイナーリリースだから問題は起きないだろう」といった慢心は、ミスを引き起こす大きな原因の一つです。
慣れ親しんだシステムで何度も行っている作業だったとしても、手順を守り、チェックを怠らないなどの基本を軽視しないように努めましょう。

プログラムは些細なミスが残っているだけでも、ユーザーに悪影響をもたらすものです。
リリース後も定期的に稼働状況を確認したり、ユーザーの反応をチェックしたりすることで、問題が発生した際に迅速な対応ができます。

不十分なテストでのリリース

不十分なプログラムをリリースしてしまうと、後から修正に追われ、作業の手間が増えます。
また、ユーザーへの影響を考え緊急な対応が求められます。

デプロイを行う際は、テスト項目を網羅できるように十分な日程を取るようにしましょう。
ソフトウェア開発では、構築を優先するあまり、テストのスケジュールが圧迫されてしまうケースが少なくありません。
不安な点が見つかった場合はデプロイ計画の見直しを行うことが大切です。

なお、テストに必要なスケジュールを確保するには、要件定義を具体化することが重要です。
要件定義の時点で開発するソフトウェアの内容を具体化すれば、自然と必要な工数が定まります。
加えて無駄な工数の削減もできるため、テストに必要なスケジュールを確保しやすくなります。

デプロイとリリースの工程で重要なDevOpsエンジニア

デプロイやリリースの工程で、重要な役割を果たすのがDevOpsエンジニアです。

DevOpsとは「development(開発)」と「Operations(運用)」を組み合わせた言葉です。
DevOpsエンジニアは開発サイド・運用サイド双方の連携を強め、デプロイのような作業をスムーズに進めることを役目としています。

昨今はデプロイやリリースを実施する際に、いかにサービスを停止させずに改善するかが重大な課題となっています。
そのため、開発と運用それぞれに必要なノウハウを活用できるDevOpsエンジニアは、スムーズなデプロイやリリースを実現するうえで重要な役職となりました。

今後もIT業界におけるDevOpsエンジニアの需要はますます高まると考えられています。
デプロイやリリースに限らず、ユーザーにとってより有益なサービスを提供するうえでも、DevOpsエンジニアは積極的に確保していきましょう。

デプロイとリリースは別の過程で実施される

デプロイとはリリースの前段階で行われる作業のことであり、それぞれ別の過程で実施されます。
アプリケーションの更新は、継続して行われる必要があるものですが、その際には常にデプロイとリリース作業が伴います。

利用者の利便性を考えると、できるだけ素早くデプロイとリリース作業を行い、稼働環境に影響を出さないことが不可欠です。

デプロイとリリースの違いを明確に押さえておけば、今後継続したデプロイとリリースの自動化、高速なサービスの切り替えなどビジネスの場で要求される要件についての理解もスムーズになります。

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