WordPressを使ったECサイトの作り方|メリットや注意点
こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。
WordPressでECサイトを構築するときの大きなメリットは、低コストで導入できることです。
しかし、WordPressによるECサイト構築を検討する際に、どのようなデメリットや注意点があるのか不安に感じる人もいるのではないでしょうか。
本記事では、WordPressでECサイトを構築する方法・メリット・デメリットを解説します。
ECサイトの構築方法を検討したいときにお役立てください。
ECサイトはWordPressのプラグインで作成可能
WordPressには、下記のようなECサイトを作るためのプラグインが提供されています。
プラグイン名称 | 詳細 |
Welcart(ウェルカート) | 日本製のECサイト向けプラットフォーム。販売・顧客情報・購買データなどをワンストップで管理できる。(Welcart公式サイト) |
Woocommerce(ウーコマース) | 海外で開発されたプラグイン。日本語にも対応。(Woocommerce公式サイト) |
上記はどちらも無料で利用できますが、日本国内ではWelcartが人気です。
Welcartが人気な理由は、日本製で決済が安心な上に各種管理が容易なこと。
Welcartの公式サイトでは、サポートを利用できるほか、ユーザー同士の情報交換もできます。
そのため、日本国内の事業者は、Welcartを利用すると安心です。
WordPressでECサイトを構築する3つのメリット
WordPressは無料で利用できるため、コスト削減につながる点が大きなメリットです。
しかし、WordPressにはコスト以外にもさまざまなメリットがあります。
本章では、WordPressでECサイトを構築する3つのメリットを解説します。
メリット1.WordPressのECサイトは運営が簡単
WordPressでECサイトを構築した場合は、ブログとECの両方を単一のプラットフォームで管理できるため、運営が簡単です。
サイト更新の手間が少なく、人材が限られがちな小規模な事業所でも運用できます。
WordPressで構築したECサイトの運用には、プログラミングをはじめとした専門知識が不要な点も魅力のひとつ。
Webサイトに関する知識が少ない初心者でも操作できるため、IT人材を新たに雇用する必要性がほとんどありません。
メリット2.プラグインが豊富で機能の拡張が容易
WordPressはカスタマイズ性が高いのがメリットです。
無料のプラグインが多く提供されており、必要に応じた機能の追加を容易に実施できます。
WordPressは、差別化という観点からも大きなメリットがあります。
WordPressには、たくさんのテーマがあり、商品やブランドイメージにあったデザインに変更できるためです。
デザインを変更できれば、競合他社との差別化につながり、事業所の競争力獲得にもつながります。
メリット3.公開されているトラブル対処法が多い
WordPressで発生したトラブルの対処法は、インターネットや書籍で簡単にリサーチできます。
WordPressは世界トップクラスのシェア率を誇るCMSなため、トラブル情報と対処法を発信する人が多くいるためです。
ただし、ユーザーが少ないWordPressのテーマやプラグインの利用を検討するときは要注意。
なぜなら、トラブル情報・対処法の発信者数は、テーマやプラグインのユーザー数に比例して少なくなるためです。
トラブルの対処法を考慮すると、ユーザーの多いテーマ・プラグインを活用するのが安心です。
WordPressのECサイトにある3つの注意点
WordPressは、そもそもECサイトの構築を目的としたプラットフォームではありません。
そのため、WordPressでECサイトを構築した場合にはデメリットが発生します。
WordPressでのECサイト構築を検討する際は、デメリットを踏まえて検討しましょう。
注意点1.WordPressはセキュリティ対策が必須
WordPressは、内部のコードを公開しているオープンソースのプラットフォームです。
内部コードの公開はカスタマイズ性が高まるのがメリットである一方、悪用した場合は不正改ざんもできるという訳です。
万が一、WordPressがハッキングや不正改ざんなどの被害に遭った場合は、ECカートへも影響します。
ECサイトには決済機能が必要なことを踏まえると、WordPressが抱えるセキュリティ関連の課題は無視できません。
そのため、WordPressで構築したECサイトには、プラグインを活用したセキュリティ対策が必須。
その一方で、WordPressで構築されたサイトは、セキュリティ対策が困難な現状もあります。
実際に、大阪商工会議所が発表した「中小企業等のホームページ脆弱性診断 調査結果」では、66%のサイトに改ざん・不正プログラム埋め込みリスクがあることが判明しています。
ゆえに、WordPressでECサイトを構築する際は、セキュリティ対策の内容を精査する必要があります。
注意点2.ECサイト向け機能が限定的
WordPressは、定期販売・レンタルECなどの機能を実装できず、導入できる決済方法も限定されます。
なぜなら、ECサイトの構築に欠かせないプラグインに、各種機能や決済方法が対応していない場合があるためです。
またプラグインと決済方法の組み合わせや、サーバーのスペックによっては不具合が生じる場合も。
WordPressで構築したECサイトでは、機能や決済方法を充実させるために、専門知識や多大な労力を要する場合があることを覚えておきましょう。
注意点3.WordPressのECサイト運営は専門知識が必要
WordPressのECサイトに、オリジナルデザインを反映させたり細かな修正を加えたりしたい場合は専門知識が必須です。
例としては、オリジナルデザイン作成にはHTML・CSS、機能の追加にはPHPといったプログラミング言語が挙げられます。
そのため、WordPressでECサイトを構築し、長期的な運用を検討するときはIT人材の確保が求められます。
よって、ECサイト構築をWordPressで実施するかは、人件費に見合うリターンがあるかを含めた検討を要します。
【結論】WordPressとECシステムを連携させる方法がおすすめ
WordPressとECシステムの連携は、それぞれのプラットフォームの短所を克服できます。
WordPressは情報発信による顧客獲得を目指すコンテンツマーケティングを担い、ECシステムが購買関連を担うという訳です。
上記のようにプラットフォームを使い分けることで、より効率的に集客でき、ECサイトをスムーズに運用できます。
WordPressとECシステムの連携がおすすめの3つの理由
WordPressとECシステムの連携は、セキュリティや拡張性など、さまざまなメリットを生み出します。
本章では、WordPressとECシステムの連携をおすすめする3つの理由を解説します。
理由1.WordPressのセキュリティを強化可能
WordPressとECサイトのサーバーを分離することで、顧客情報を別に管理できるため、セキュリティ向上効果を見込めます。
WordPressがサイバー攻撃を受けたとしても、ECサイトのサーバーには被害が拡大せず、名前・住所・クレジットカード情報などが守られる仕組みです。
ECシステム開発をベンダーに依頼した場合は、コストがかかるものの、顧客データの安全が確保できます。
顧客データの安全確保は、ユーザーの信頼獲得という観点からも、ECサイトにとって必要性の高い要素です。
理由2.ECサイトの規模・機能を拡大しやすい
WordPressとECシステムを連携させることで、プラグインに依存せず、必要に応じた柔軟な規模拡大・機能拡張が可能です。
ゆえに、事業規模の拡大にあわせたECサイトの拡大が容易です。
WordPressとECシステムの連携は、ECサイトの規模を拡大する作業中も情報発信を継続できるのもメリット。
WordPressとECシステムのサーバーが分離しているため、WordPress上での作業中断が不要です。
なお、事業規模を拡大するタイミングでWordPressとECシステムを連携させる方法はおすすめできません。
なぜなら、ECシステムに顧客データを移行する作業に大きな労力が必要となるためです。
事業拡大に必要な業務に専念するためにも、はじめのうちからWordPressとECシステムの連携を検討してください。
理由3.WordPress・ECシステム連携は長期運用向き
ECシステムには、ECサイトに欠かせない機能のほとんどが備わっています。
そのため、WordPressでECサイトを構築するときのようなプラグイン探しやセットアップの労力を削減できます。
WordPressでECサイトを構築した場合には、セットアップが難航し、プロジェクトが暗礁に乗り上げてしまうケースもあります。
WordPressとECシステムを連携することで、最小限の労力でセットアップが完了し、管理しやすいECサイトの構築が可能です。
WordPressと連携させるECシステム構築はベンダー選びも大切
本記事では、WordPressでECサイトを構築する方法とメリット・デメリットを解説しました。
WordPressのセキュリティ不安が残る以上は、ECシステムと連携して活用するのが安心です。
WordPressとECシステムの連携には、ベンダーの力が欠かせません。
その理由は、連携やシステムの構築にはベンダーの持つ専門知識が必要となるためです。
ベンダー選びは、ECシステムを構築する際の重要なポイントです。
ECサイトに必要な要件を満たせるかのほか、アフターケアや開発期間の長さなどに関わります。
ECシステムの開発を依頼するベンダーは、価格・実績・対応の丁寧さなど、さまざまな視点で検討をすすめましょう。