初心者にもできるECサイトの作り方!ポイントなどを解説

最終更新日:2024.12.24
EC開発
Wakka Inc. メディア編集部
初心者にもできるECサイトの作り方!ポイントなどを解説
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こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。

自社の製品を販売するために、ECサイトを構築する企業は珍しくありません。
ECサイトがあれば、顧客がダイレクトに製品を購入できるため、売上の向上も期待できます。

ノウハウを持たない初心者からすると、ECサイトの構築は難しいイメージがあります。
しかし、最近はECサイトの構築方法が多様化しており、初心者でも低コストで構築できるようになりました。

本記事では、初心者にもできるECサイトの作り方について解説します。
方法の種類別に作り方を解説する他、ECサイトを構築する際の注意点についてもお伝えします。

目次

ECサイトを構築する5つの方法と費用を比較

昨今はECサイトを構築する方法が多様化しており、ノウハウのない初心者でも手軽に作れる方法もあります。
ただし、なかには初心者にはハードルが高い方法もあるので注意しましょう。

本章では5つのECサイト構築方法について解説します。
各方法のメリット・デメリットや費用感をまとめると、以下の通りです。

種類メリットデメリット費用
モール型・システム構築のノウハウが不要
・集客しやすい
・ランニングコストが高くなりやすい
・カスタマイズが難しい
・初期費用無料~数万円ほど
・月額費用無料~10万円ほど
・ロイヤリティ
・その他費用
ASP型・初心者でもオリジナルのECサイトを構築できる
・スピーディーにECサイトをオープンできる
・低コストでECサイトを構築できる
・カスタマイズできる範囲に限界がある・初期費用無料~100万円ほど
・月額費用数千円~数万円ほど
・決済手数料
オープンソース型・小規模のECサイト構築に適している
・カスタマイズできる範囲が広い
・保守管理に手間がかかる
・一定以上のノウハウが必要
・初期費用100万円~数百万円ほど
・月額費用数万円~数十万円
・別途保守管理費
パッケージ型・幅広い規模のECサイトに対応できる
・カスタマイズの自由度が高い
・ランニングコストが高くなりやすい
・保守管理に手間がかかる
・初期費用300万円~数百万円
・月額費用(保守管理費)数万円~数十万円
フルスクラッチ型・ゼロからオリジナルのECサイトを構築できる
・大規模なECサイトの構築に適している
・独自の機能を実装できる
・ノウハウがなければ構築が難しい
・導入に時間がかかる
・コストが高い
・初期費用1000万~数億円ほど
・月額費用(保守管理費)数十万円~

いずれも、プロセスや求められるスキルが異なるため、正確に把握しましょう。
それぞれの構築方法について、順番に解説します。

モール型

モール型は、Amazonや楽天のような、既存のモール型ECサイトに自社のネットショップを出店する方法です。

既存のプラットフォームを利用するため、ゼロから構築する必要がなく、決められた手順に則って手続きするだけでネットショップを出店できます。注文管理や決済など、既存のシステムが提供するさまざまな機能を簡単に利用できるのも特徴です。

モール型の魅力は、構築の容易さに加えて、集客のしやすさにあります。
特にAmazonや楽天などの大手ECモールでは、既存のユーザーを多数抱えているため、出店したばかりでも一定以上の集客が見込めます。

サイトによってはECサイトのノウハウを学べるサポートを提供しているなど、モール型は初心者に適した手法です。ECサイト構築の知識がなくても着手しやすいため、個人でも手軽に利用できます。
ただし、他社のECサイトを利用する場合、月額利用料やオプションの利用料に加え、ロイヤリティを支払わなければなりません。そのため、ランニングコストが高くなりやすい傾向があります。

また、モール型は複数の企業が出店しているため、同じ商品ジャンルであれば必然的に競争が激化します。売上を確保するには、価格設定や店舗デザインの継続的な改善が欠かせません。
自社でモール型ECサイトを構築する選択肢もありますが、多額の開発コストとシステム構築の技術力が求められることを知っておきましょう。

ASP型

自社でオリジナルのECサイトを構築する場合、もっとも多用される方法がASPです。
ASPは「Application Service Provider」の略称であり、あらかじめ用意されたサイトデザインをベースに、自分でECサイトを構築できるサービスです。

ASPは登録するだけで利用できるうえに、難しいシステム管理はプロバイダー側が行うため、運用にも手間がかかりません。
デザインの編集も簡単にでき、ノウハウも必要ないため、初心者でもスピーディーにECサイトを構築できます。
モール型より制約が少ないため、ASP型は個性的なECサイトを手軽に構築したい方に適しています。

加えて、ASPは低コストで構築できる点も魅力です。
独自のドメインを取得できる有料のASPもありますが、無料でできるASPも多くあります。

構築の手軽さと費用対効果の高さから、ASPは初心者におすすめの方法です。企業だけでなく個人でもASPは積極的に利用されています。

オープンソース型

オープンソース型は、WordPressのような公開されているシステムをダウンロードしてECサイトを構築する方法です。

オープンソース型のシステムは無料でダウンロードできるものが多く、カスタマイズも手軽にできます。
小規模なECサイトの構築に適しており、ドメインやサーバーの管理にかかる費用が比較的安いため、ランニングコストも高くありません。

システムによってはカスタマイズ性が高く、初心者でも自由に設計・デザインできるものもあります。そのため、ECサイトの独自性をより高めたい方に適しています。

ただし、オープンソース型はカスタマイズや保守管理を自分で行わなければなりません。
低コストで利用できますが、一定以上のノウハウが求められる点には注意しましょう。

また、海外製のオープンソースだと、日本語に対応していなかったり、運用方法の情報や資料が少なかったりする場合があります。そのようなオープンソースを使用すると、構築の難易度が高まるので留意しておきましょう。

パッケージ型

パッケージ型は、ECサイトの機能をパッケージ化したシステムをベースにして構築する方法です。
複雑なシステム連携ができるうえに、拡張性が高いため、デザインやインターフェイスを自由にカスタマイズできます。
大規模なECサイトに適した方法ですが、小規模なサイトの構築にも対応できるなど、汎用性が高い点が魅力です。

パッケージ型のECサイトは多くの有名企業も導入しており、クーポンの配布やメール配信機能など、多様な機能が搭載されているものも珍しくありません。
今後の事業拡大を見据え、カスタマイズしやすいように拡張性を確保したい方に最適です。

ただし、パッケージ型はシステムの維持に手間がかかりやすく、アップデートも欠かせないため、ランニングコストが高くなります。
システムを導入する際も、数百万円単位の費用が必要となる点にも注意しましょう。

また、パッケージ型を自社で構築・運用する場合、プログラミングやサイト設計のスキルが欠かせません。
最近はスキルに自信がなくても利用しやすいパッケージも増えていますが、初心者にはハードルが高い構築方法です。

フルスクラッチ型

フルスクラッチ型は、ゼロからECサイトを構築する方法です。
既存のシステムを使わず、すべての機能をオリジナルで構築するため、他の方法よりも自由度が高い点が特徴です。

デザインやインターフェイスなど、すべての構成要素をオリジナルで構築できるので、フルスクラッチ型は独自性が高いECサイトを立ち上げたい企業に適しています。

しかし、フルスクラッチ型はゼロからECサイトを立ち上げるため、システム構築のスキルを求められます。
そのため、ノウハウがない初心者には不向きな方法です。

また、導入に時間がかかりやすいうえに、初期費用や維持費用もかかるため、他の方法よりコストがかさむ点がデメリットです。

フルスクラッチ型はスキル・人材・リソースがなければ実践は困難ですが、最近はECパッケージやオープンソースを活用するケースが増えています。
最低限のテンプレートだけを利用し、後は独自にデザインや機能のカスタマイズを行えば、完全にオリジナルのECサイトでもスムーズに開発を進められます。

ECサイト構築の前準備

ECサイトを構築する際は、前準備が必要です。
あらかじめ以下のことに関する方針を決定しておくと、ニーズに合ったECサイトを構築しやすくなります。

  • 導入コストやランニングコストの算定
  • 実装する機能の選定
  • セキュリティ対策の実施
  • サポート体制の確認

それぞれの詳細について、順番に解説します。

導入コストやランニングコストの算定

ECサイトを構築するなら、導入コストやランニングコストをあらかじめ算定しましょう。
予算に対し、どれだけのコストが発生するか予測しておかないと、費用対効果は測れません。

ECサイトは作り方によって導入コストやランニングコストが異なっており、利用するシステムの拡張性が高いほどコストが高まる傾向があります。

特に、パッケージ型で利用するECパッケージは買い切る形で導入しなければならないため、数百万円単位のコストが発生するケースは珍しくありません。
ECモールやASPは初期費用がリーズナブルな場合が多いですが、売上が伸びないとロイヤリティや月額料金が負担になる恐れがあります。そのため、コストの算定は費用対効果を見据えて行う必要があります。

また、既存のシステムにオプションを追加したり、アップデートをしたりすると、それだけコストがかさむ点には注意しなければなりません。

導入コストやランニングコストは、ECサイトの最終的な収益に影響する要素です。
目標利益を達成するために、適切なコストを算定しましょう。

実装する機能

構築するECサイトにどのような機能を実装するかも、重要なポイントです。

ECサイトには、商品や在庫の管理・受注管理・決済・メール配信・分析などの機能を搭載できます。
機能が充実しているほど、ECサイトの運営が効率的です。

また、ニーズに合わせて商品を選んだり、カスタマイズしたりできるように、オーダーメイドやカスタムオーダーを実装すると、ユーザーの満足度を高められます。

他方で、ECサイトの機能は作成に用いるツールによって異なる点には注意しましょう。オープンソース型やパッケージ型、フルスクラッチ型なら任意の機能を追加できますが、機能を追加するにはノウハウが必要なうえに、追加で料金が発生する可能性があります。また、搭載する機能は、運営する従業員のスキルや経験なども踏まえて選定しましょう。

確かに充実した機能があるほど運営が効率化され、ユーザーの満足度が向上する可能性が高まります。
しかし、過剰に機能を搭載したり、運用にコツがいる機能を導入したりすると、使いこなせないどころか、無駄なコストが発生します。

販売する商品やECサイトのコンセプトによっては、むしろ機能を絞って、シンプルなデザインにすると効果が期待できる場合もあるはずです。
搭載する機能は運営側の都合に偏らず、ユーザーの使用感にも配慮して検討しましょう。

セキュリティ対策

ECサイトは顧客の個人情報が集まる場所でもあるため、漏洩を防ぐうえでもセキュリティ対策は不可欠です。
ECサイトを作成する際は、使用するシステムのセキュリティ対策を確認しましょう。

システムのセキュリティだけでなく、不正アクセスや不正注文を防止するサービスを組み合わせれば安全性を高められます。

ECサイトの安全性はユーザーの信頼を左右する重要な要素です。セキュリティ性が低いために、個人情報の流出やエラーが発生するようなECサイトにユーザーは定着しません。
ユーザーから信頼を得るためにも、セキュリティ対策は徹底しましょう。

また、ECサイトを運用する従業員には個人情報の取り扱いを徹底的に教育し、情報漏洩につながる誤操作の防止に努めましょう。
サイトの脆弱性や不正アクセスが発見された際の対応フローも共有しておくと、万が一の際にも迅速に対応できます。

サポート体制

既存のシステムからECサイトを構築する際は、ベンダーのサポート体制もチェックしましょう。

ベンダーによっては初心者向けに、ECサイト構築の基礎からサポートしてくれたり、機能を拡張してくれたりする業者もあります。
ベンダーの手厚いサポートがあれば、ノウハウがない初心者でも、充実した機能を持つECサイトを構築できます。

サポートの有無は、初心者にとってECサイトの運営に大きく影響する要素です。
可能であれば、構築時点からサポートするスタッフが継続して関わってもらえるようにしましょう。

●料金目安もわかるECサイト構築ガイド
>新規事業などでECサイトを構築する場合のガイドを作成しました。目的や売上規模に応じたEC種別選定や最適な構築手法についての診断を受けることができます。

ECサイトの構築方法|モール型の場合

本章ではモール型のECサイトの構築方法について解説します。

モール型のECサイトは比較的簡単にできますが、出店するサイトによってプロセスが異なる場合があるので注意しましょう。

構築の手順

モール型のECサイトは以下のプロセスで構築します。

  1. 出店するサービスを選ぶ
  2. 開設を申し込む
  3. 商品を登録して販売を開始する

他社のECモールに出店する場合、審査を受けなければなりません。
審査は申込時に入力した商品ジャンル・運営者情報などを基準に行われます。

ECモールの運営会社によっては、複数の審査方法が設けられている場合があるうえに、酒類や医薬品などを販売する際は、必要な営業許可の有無も確認されます。

審査に落ちることがないよう、事前に要件をチェックしましょう。
上記はあくまで一般的なモール型のECサイトの構築手順であり、出店するサイトによっては手順が異なる場合があります。

また、モール型のECサイトは大きく分けてテナント型とマーケットプレイス型の2種類があります。

それぞれの特徴は以下の通りです。

テナント型多数のECテナントを設置し、業者がテンプレートを利用して独自に店舗を形成する。企業の個性を出しやすいが、サイトの整備・商品登録・受注管理・売上集計などは自社でやらなければならないため、運用負担が大きい。
マーケットプレイス型商品のみを登録し、データの管理をサイト側に委託する。初期投資や運用負担は少ないが、企業の個性が出しにくいうえに、競争が激しい。

登録するECモールの種類によって、登録手順が異なります。
出店する際は、あらかじめサイトの説明や利用規約などを確認しましょう。

利用できるサービスやツール

モール型のECサイトは、サイトによってさまざまなサービスやツールが用意されています。
主要なサイトでは、以下のようなサービスやツールが利用できます。

楽天市場各商品ジャンルに特化したECコンサルタントがサポート。
Yahoo!ショッピング初期費用・月額費用・売上ロイヤリティが無料。
au PAYマーケットECサイト運用の知識を学べる「au PAY マーケット Salon」や、動画で宣伝できるライブコマースを利用可能。

いずれのサービス・ツールもECサイトの経験が少ない企業に向けたものです。
適切に活用すれば売上の向上や初期投資の負担軽減につながります。

ECサイトの構築方法|ASP型の場合

ASP型のECサイトも難易度が低く、初心者でも手軽に実践できます。
ただし、モール型より工数が多く、デザインや購入までの導線など意識すべきことが多い点には注意しましょう。

構築の手順

ASP型の作り方は以下の通りです。

  1. ドメインやURLを決定する
  2. ECサイトのデザインを決定する
  3. 商品を登録する
  4. テスト注文をして問題がないか確認する
  5. 問題がなければ販売を開始する

ASPは無料・有料によってデザインを決定するプロセスが異なります。

無料のASPはさまざまなテンプレートからデザインを選びますが、有料のASPなら運営者が自身でデザインを設計できます。
ECサイトを公開する際は、テスト注文を実施しましょう。

販売の開始は注文フローに不備がないことを確認してからにしなければなりません。加えて、商品説明やメールのテキストの分かりやすさもチェックすべきポイントです。
商品説明やメールのテキストに不適切な文言が入っているだけで、ユーザーの販売意欲が削がれるリスクが発生します。

利用できるサービスやツール

ECサイトの構築に活用できるASPは、モール型のように各業者が提供するさまざまなサービスやツールを利用できます。代表的なASPが提供しているサービスやツールは以下の通りです。

メルカート専属のECコンサルタントのアドバイスを受けられるうえに、月にさまざまな機能がアップデートされるので、利便性が高い。
BASE無料で使える22種類のデザインテンプレートと、有料の80種類以上のデザインテーマが使える。
らくうるカート全国2万6000カ所にあるコンビニやヤマト直営店を受け取り場所に指定できる。

モール型で利用するECモールのように、ASPも経験が少ないECサイトの出店者をサポートするようなサービス・ツールが多く提供されている点が特徴です。
ただし、モール型と違ってECサイトのデザインや利便性をより向上させるサービスやツールを利用できるため、上手く活用すれば売上の向上が期待できます。

ECサイトの構築方法|パッケージ型の場合

パッケージ型は基本的なテンプレートこそありますが、自身で設計したり、デザインや機能を追加したりする必要があります。
初心者にはハードルが高い方法ですが、挑戦する際は構築の手順を知っておきましょう。

構築の手順

パッケージ型の構築の手順は以下の通りです。

  1. 要件定義を行う
  2. ECサイトの設計書を作成する
  3. 利用するECパッケージを選ぶ
  4. 開発を進める
  5. テストを行う
  6. 販売を開始する

パッケージ型の構築は、まずECサイトの機能や内容を具体的に定義することから始まります。
要件定義が完了したら、ECサイトの設計書を作成します。

ECパッケージを選択する際は、ECサイトのイメージを膨らませたうえで、ニーズに合ったものを選びましょう。
パッケージ型はテンプレートとしてECパッケージを導入するため、細かいデザインや機能を設定する必要はありません。

そのため、フルスクラッチ型より手間はかかりません。

しかし、機能の設定やカスタマイズは自分の手で行わなければならないため、理想とするECサイトの内容によっては構築に時間がかかります。
もし自社だけでの構築が難しければ、専門家のサポートも検討しましょう。

利用できるサービスやツール

パッケージ型のECサイトはECモールやASPと違い、初心者向けのサービスやツールは少ない傾向があります。
一方で、ECパッケージは利用できる機能が豊富であり、なかには1,000以上もの機能を自由に選べる製品もあります。

実際にパッケージ型のECサイトを構築する際は、ベンダーがヒアリングを基に適切なカスタマイズを提案したり、必要な機能を選定したりしてくれます。
パッケージ型は大規模なECサイトの構築にも用いられますが、規模が大きいほどECサイトの運営には中長期的な目線が不可欠です。

ECパッケージのベンダーは、中長期的な視点でサポートをしてくれるため、将来的なECサイトの拡大にも取り組みやすくなります。

その他のECサイト構築方法

本章ではオープンソース型・フルスクラッチ型のECサイトの構築方法について解説します。
いずれの構築方法もモール型・ASP型より手間はかかりますが、その分自由度が高い点が特徴です。

オープンソース型

オープンソース型の作り方は以下の通りです。

  1. 使用するオープンソースをダウンロードする
  2. ECサイトのデザインを行う
  3. 問題がないかテストする
  4. 販売を開始する

オープンソース型は、使用するオープンソースをダウンロードしてから自身で設計しなければなりません。
HTMLなどのマークアップ言語や、CSSといったプログラミング言語の知識が必要です。

フロントの構築だけでなく、決済機能やセキュリティ対策なども行わなければならないため、ASP型より手間がかかる点には注意しましょう。
トラブルを避けるためにも、テストは入念に実施してください。

フルスクラッチ型

フルスクラッチ型のECサイトの作り方は以下の通りです。

  1. 作成するECサイトの要件定義を行う
  2. ECサイトの開発・デザインを行う
  3. 問題がないかテストする
  4. 販売を開始する

フルスクラッチ型はベースのシステムからECサイトを構築しなければなりません。
そのため、他の作り方より開発やデザインに時間を要します。

ただし、先述したように、フルスクラッチ型でも開発の効率化のためにテンプレートを利用する場合があります。
こだわりがない部分であれば、開発速度を速めるためにテンプレートを利用することも有用な選択肢です。

また、フルスクラッチ型の場合はECサイトに関連する法令も把握する必要があります。
自社だけでの対応が難しければ、システム開発会社と協力して構築しましょう。

ECサイトを構築する際の注意点

ECサイトを構築する際は、以下の注意点を意識しましょう。

  • 明確な要件定義を行う
  • SEO対策を徹底する
  • ドメイン取得ができるか確認する
  • ユーザーの使いやすさを意識する
  • 改善しやすいサイトにする

上記の注意点は、ECサイトの売上を向上させるポイントでもあります。
それぞれの注意点について解説します。

明確な要件定義を行う

ECサイトを作成する際は、明確な要件定義を行いましょう。

「なぜ構築するのか」「どのようなECサイトを作成するか」「デザインや機能はどうするか」など、具体的にイメージを描いておくと構築がスムーズに進みます。

要件定義が曖昧な状態だと、採用するデザインや機能が定まらなくなり、構築に時間がかかる恐れがあります。
構築に時間をかければ、コストの増大を招きかねません。

また、無駄な機能を追加したり、デザインを何度も修正したりすることで、ECサイトが当初のコンセプトからズレてしまうリスクも高めます。

初めてECサイトを構築する場合は、他社のサイトを参照し、イメージを具体化するようにしましょう。
同じような商品ジャンルを扱う競合他社のECサイトを参考にするだけでも、イメージを具体化できます。開発会社に依頼する際も、要件定義が明確なら希望に沿った見積もりが実現しやすくなります。

SEO対策を徹底する

ECサイトの集客力を向上させるなら、SEO対策を徹底する必要があります。
SEOとは「検索エンジン最適化」を意味する用語です。

自社のサイトを検索エンジンの上位に入れるようにすることで、ユーザーの流入を増やすための取り組みを意味します。

当然ながら、ECサイトのユーザーを増やすうえでSEOは無視できない要素です。
SEO対策を徹底し、検索エンジンの上位に入れば、それだけECサイトのアピールにもつながり、さらなるユーザーの増加が期待できます。
SNSや広告などによる集客も重要ですが、SEO対策ができていれば、長期的な集客効果が期待できます。

SEO対策は被リンクの獲得を増やしたり、オリジナリティのあるコンテンツを充実させたりするなど、さまざまな対応が必要です。
SEO対策の効果は短期的には発揮されないため、中長期的な視点で計画を立てましょう。

ドメイン取得ができるか確認する

ドメイン取得ができるかを確認することも、ECサイトの構築において重要です。

ドメインには独自ドメインと共有ドメイン(サブドメイン)があります。
独自ドメインは共有ドメインと比べると取得に費用がかかりますが、他社と差別化が図れるため、サイトのブランド化を目指すうえで有効です。

一方の共有ドメインは費用がかからないうえに、DNSの設定やサーバーの契約が不要です。導入のハードルが低いため、初心者でも手軽に扱えます。
しかし、共有ドメインを提供するベンダーに振り回されやすく、利用規約や契約条件が変更されれば従わなければなりません。

ECサイトの運用に影響が出る場合もあるため、ベンダーの方針に注意を払う必要があります。
もちろん、ベンダーが何らかの理由でサービスを停止すれば、ECサイトも停止せざるを得ません。

オリジナルでECサイトを構築する際は、ぜひ独自ドメインの取得を検討してください。

ユーザーの使いやすさを意識する

ECサイトにおいて、ユーザーの使いやすさは無視できない要素です。

商品の購入がスムーズにできないと、ユーザーがサイトから離脱する恐れがあります。
ECサイトの機能やデザインは、ユーザビリティを意識して設計しましょう。

「商品へ遷移しやすい」「決済がスムーズにできる」「商品説明が見やすい」など、ユーザー目線で利便性を高めれば、リピーターを増やすきっかけにもなります。

キャッシュレス決済への対応や、人気のSNSとの連携など、ユーザーのトレンドに合わせて機能を実装すれば、より使いやすさが増します。
特にキャッシュレス決済の有無は、ユーザーが購入する判断を左右するため、トレンドに合わせて実装を積極的に検討しましょう。

また、購入につながる導線を明確にすることもユーザビリティを高めるうえで重要です。
商品の選択・支払方法の決定・購入と、導線が明確でないECサイトは使いにくいと感じるものです。

導線が不明確なだけでもユーザーの離脱率が上がる恐れがあるため、購入までのプロセスは誰にでもわかるように設計しましょう。

改善しやすいサイトにする

ECサイトは構築がゴールではありません。

販売開始以降も、ユーザーの反応やトレンドの変化によって、修正やアップデートを適宜行う必要があります。
そのため、ECサイトは改善しやすい状態にしておきましょう。

複雑かつ管理が難しいECサイトにすると改善がやりにくくなるうえに、保守管理の負担が増大する恐れがあります。

改善しやすいサイトにしておけば、スムーズな修正やアップデートが可能です。
ニーズに合わせて柔軟に改善できるECサイトなら、ユーザーからの評価も高まります。

加えて、将来的にECサイトの規模を拡大させる際にも、機能やデザインの変更を実行しやすくなります。
無駄な手間がかからない分、さまざまなアイデアを実践できるはずです。

ECサイト構築の事例

初心者がECサイトを構築する際は、他社の事例を参照しましょう。
他社が意識しているポイント・こだわり・課題の解決方法を知るだけでも、構築するECサイトのイメージやプロセスが明確になります。

例えば、沖縄のビールメーカーであるオリオンビールは、ASPのShopifyを利用してECサイトを構築しています。
オリオンビールは企業のイメージを的確に表現したデザインを導入し、ユーザーが購入しやすい設計を採用しました。

さらにオリオンビールはX(旧Twitter)を活用し、あえて商品よりも沖縄をアピールする発信をすることで、ユーザーの興味や関心を引くことに成功しています。
巧みなSNSの運用もあって、オリオンビールはECサイトの売上向上を実現しました。

ASP型のECサイトは初心者向けの構築手法ですが、適切に運用すれば訴求力を高められることがわかります。

下記の記事では、各構築手法に合わせた事例を多数紹介しています。
ぜひ、ECサイトを構築する際の参考にしてください。

ECサイトは初心者でも実践できる作り方がある

ECサイトの構築は難しい印象がありますが、初心者でも気軽に作成できる方法もあります。

特にモール型やASP型は、システム構築やコーディングなどのノウハウがなくても作成できるため、初めてECサイトを構築する方におすすめです。

ただし、ECサイトを構築する際は導入・運営にかかるコストや、セキュリティ対策などの方針を決定したうえで、それぞれの手順を把握しなければなりません。
また、売上を伸ばすならSEO対策やユーザーの使いやすさなどにも気を配りましょう。

ECサイト構築のサポートをプロに任せるなら、Wakka Inc.をご検討ください。
Wakka Inc.はさまざまな企業のECサイトの企画・デザイン・構築などを支援した実績があります。

大規模なECサイトや独自色が強いECサイトの構築にも携わっており、そのスキルや手厚いサポートで多くの企業から評価を得ています。
さまざまな手法に対応しているうえに、クライアントのニーズや予算に合わせてきめ細かいサポートを提供できる点が魅力です。

ぜひ、Wakka Inc.のサポートを活用し、理想的なECサイトを構築してください。

●料金目安もわかるECサイト構築ガイド
>新規事業などでECサイトを構築する場合のガイドを作成しました。目的や売上規模に応じたEC種別選定や最適な構築手法についての診断を受けることができます。

この記事を書いた人
Wakka Inc. メディア編集部
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