BtoB-ECサイト売上ランキング!事例から学ぶ成功のヒント
こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。
今や我々の生活に欠かせないECサイト。
近年、toCのみならず、BtoB向けのECサイトを立ち上げる企業が増加しています。
BtoB向けECサイトに興味をお持ちの方は、
「先行企業の事例を参考にしたい」
「どのようなアプローチでECサイトを構築すればいいのだろう?」
とお悩みではないでしょうか。
本記事では、BtoB向けECサイトの売り上げランキンと事例、サイトに必要な機能を解説します。
BtoB-ECサイトを導入するきっかけとして、ぜひともお役立てください。
Wakka Inc.ではECサイトを構築する場合のガイド無料配布中です。
目的や売上規模に応じたEC種別選定や最適な構築手法についての診断を受けたい方は、「料金目安もわかるECサイト構築ガイド」をご確認ください。
BtoB-ECサイトとは
BtoB-ECサイトとは、企業間で取引するためのECサイトのことです。
ECサイトと言えばAmazonや楽天市場のように、消費者向けの取引をイメージしがちですが、企業間でも同様にECサイトを介した取引が行われます。
消費者向けのECサイトが企業(Business)から消費者(Consumer)に向けた取引なのでBtoCと呼ばれますが、企業間取引は企業(Business)から企業(Business)に向けた取引なのでBtoBと呼ばれています。
BtoB-ECサイトは大きく分けて、次の2つのタイプがあります。
- クローズ型BtoB-ECサイト
- スモール型BtoB-ECサイト
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クローズ型BtoB-ECサイト
クローズ型BtoB-ECサイトとは、既存の取引先だけが利用できるBtoB-ECサイトです。
自社の業務を省力化することを目的とした形態です。
利用方法は、すでに自社と取引がある取引先に対してログインIDとパスワードを発行し、自社のECサイト経由で取引をしてもらいます。
原則、取引のあるユーザー以外はログインIDとパスワードが発行されないため利用できません。
クローズ型BtoB-ECサイトは、自社のECサイトを既存の取引先に利用してもらうことで発注、受注、請求、決済といった一連の業務が自動化できるため、業務が効率化できます。
また、サイトで販売される商品や価格は取引先ごとに異なることがあるため、取引先ごとに商品や価格情報を管理できる仕組みになっているのが特徴です。
スモール型BtoB-ECサイト
スモール型BtoB-ECサイトは、ターゲットが企業になるだけで、一般消費者向けのECサイトと仕組みは同じです。
検索エンジンやインターネット広告から新規ユーザーのアクセスが見込めるため、主に新規顧客の開拓を目的に利用されます。
既存顧客でなくても利用できるため、サイトで販売される商品や価格は全ユーザーで統一されています。
BtoB-ECの市場規模
ECの市場ではBtoCが活発な印象があるかもしれませんが、実際の市場規模では圧倒的にBtoB-EC市場が大きく、今後の成長も見込まれています。
本章ではBtoB-ECの市場規模について、BtoC市場と比較しながら具体的に見ていきましょう。
BtoB-ECの市場規模
2022年8月に経済産業省が発表した『電子商取引に関する市場調査報告書』によると、日本国内における2021年度のBtoB-ECの市場規模は327兆7,073億円でした。
また、EC化率(※)に関しては2021年時点で35.6%となっており、ここ数年は毎年約2ポイントずつ上昇しています。
※EC化率:商取引市場規模全体における、ECサイトなどによる電子商取引が占める割合
BtoC市場との違い
一方、2021年のBtoC市場規模は物販系分野で13兆2,865億円、EC化率は8.78%でした。
BtoBの市場規模と比較するとその差は20倍以上。
また、EC化率については、BtoC市場も右肩上がりで伸びてはいるものの、BtoBの成長には及びません。
企業間の取引において、いかにEC市場が成長しているかがお分かりいただけるのではないでしょうか。
BtoC市場と比較してBtoB市場の規模が大きいのは、商品の単価が高く、企業からの発注のため大口取引が多いのが理由です。
また、高頻度の取引ではEDI(※)の仕組みが利用されることも多いため、EDIの利用も市場規模が大きくなる理由の1つと考えられます。
※EDI:Electric Data Interchangeの略で、日本語では電子データ交換と呼ばれる。
企業間取引において書面のやり取りをすべて電子化し、専用の通信回線などを利用して取引の手続きを簡略化する仕組み。業界や業種ごとに標準仕様を規定し、参加企業間で取引される。
BtoB-EC業種別の市場規模内訳
次に、業種別のBtoB市場規模を見ていきましょう。
業種別の市場規模では卸売業が圧倒的に大きく、2021年は100兆6,059億円と、2021年のBtoB-EC市場の4分の1以上を占めています。
また、EC化が進んでいるのは製造業で、特に食品、輸送用機械、電気・情報関連機器の分野でEC化率が高く、いずれも70%前後になっています。
EC化率については前年から1ポイント以上伸びている分野がほとんどで、BtoB市場がEC化に向けて積極的な投資をしているのが読み取れるでしょう。
近年売上を伸ばしているBtoB-ECサイト
本章では、BtoB市場で売上実績を伸ばしているECサイトを紹介します。
なお、ランキングは2022年度の年間売上高をもとに順位付けをしました。
ASKUL
ASKULは、「明日来る」という日本語を由来とする社名の通り、配送の早さが特徴です。
最短で注文当日の配送が可能です。
オフィスの事務用品・文房具をはじめ、オフィス家具、パソコン・周辺機器、医療・介護用品まで、サイトでは1200万点以上の豊富な商品を取り扱っています。
他にも、法人は1,000円以上の注文で配送料が無料、支払い方法が多彩といった、利便性を上げる様々な施策を実行しています。
ASKULの売上高は、2022年5月期で4,285億円となっています。
モノタロウ
モノタロウは、切削工具・研磨材、作業工具、安全保護具、オフィス用品などの工場用間接資材を中心に取り扱っている、事業者向けの通販サイトです。
商品の取扱点数は約1900万点と豊富な品揃えで、注文当日または翌日に配送できる商品が約126万点あります。
送料は、1回の注文が7,000円以上であれば、同月中は何回注文しても無料です。
サイトは、商品をカテゴリーから探すだけでなく、商品名検索やブランド名検索、自動車部品検索など様々な切り口の専用検索機能を備えています。
豊富な品揃えの中から欲しい商品を見つけやすくする工夫がなされているため、利用者にとっては使い勝手が良いでしょう。
また、商品の豆知識や技術知識など、お役立ち情報も豊富に発信しています。
モノタロウの売上高は、2022年12月期で前年比19.1%増の2259億7000万円と、大きく業績を伸ばしています。
たのめーる
大塚商会が運営するのは、オフィス用品の通販サイト「たのめーる」です。
オフィス用品以外にも事務機器・家電、パソコン・周辺機器、パソコンソフト、食品、衣料・生活用品など、200万点以上の多彩な商品を取り扱っています。
最短で注文当日または翌日の配送が可能で、年会費は無料です。
オフィス用品の注文は法人だけでなく、個人でも利用可能で、個人向けには「ぱーそなるたのめーる」というサービスも提供しています。
法人の場合は200円以上、個人の場合は3,000円以上の注文で送料が無料です。
たのめーるの売上高は、2022年12月期で前年比5.6%増の1831億7200万円と、業績を伸ばしています。
ミスミ
ミスミのECサイトでは、自社製品に加え多数のメーカーのFAや金型部品、工具・消耗品などを取り扱っています。
サイズの違いも合わせた商品点数は800垓(1兆の800億倍)にものぼるとのこと。
最短当日出荷に対応し、顧客時間価値の創出に注力しており、グローバルで33万社の顧客に利用されています。
ミスミECサイトは2022年10月31日、圧倒的な商品バリエーションの中から欲しい商品をクイックかつ的確に選定可能なサイトとしてリニューアルされました。
ミスミの売上高は、VONA事業(ECサイト含む)の実績が2022年3月期で1717億9900万円となっています。
参照:スミグループ本社 2022 年 3 月期 連結業績|MiSUMi
BtoB-ECサイトを導入するメリット
前章ではBtoB-ECサイトの売上ランキングを紹介してきました。
売上ランキングの上位に入るサイトのように成功できればもちろん理想的ですが、そこまででなくてもBtoB-ECサイトの導入にはいくつものメリットがあります。
本章では、BtoB-ECサイトを導入することで得られるメリットについて解説します。
受注業務が効率化できる
BtoB-ECサイトを導入することで得られるメリットは、受注業務の効率化です。
取引先企業にECサイトを利用してもらえば、商品の注文はECサイト上で完結し、受注業務の大半を自動化できます。
さらに、自社の在庫システムや販売管理システムなどと連携できれば、受注、在庫確認、出荷、請求などの一連の業務も自動化できるでしょう。
自動化することで作業ミスを防ぐこともでき、トータルとして受注業務を効率化できます。
また、在庫や納期の情報をサイトに掲載したり、見積書を自動発行する機能を導入したりすることで、問い合わせ対応にかかる工数も減らせるでしょう。
売上機会を拡大できる
電話やFAXなど従来のアナログ手段による注文受け付けでは、営業時間内しか注文を受け付けられません。
メールでの注文受け付けなら買い手側はいつでも注文できますが、注文を受け付けるのは結局、翌営業日以降になってしまいます。
しかし、BtoB-ECサイトがあれば、24時間365日いつでも注文を受け付けられます。
また、様々な商品情報をサイトに掲載しておくことで、買い手側はいつでも必要な情報を受け取れるでしょう。
つまり、従来の手段では発生することがあった受注機会のロスを防ぎ、売上の拡大につながる可能性が高くなるのです。
新規顧客の獲得が期待できる
BtoB-ECサイトを導入すれば、場所の制約がなくなります。
従来の営業活動は、営業担当者が自社オフィスから移動できる範囲に限られていました。
また、社内のリソース不足により、新規顧客を獲得するための営業が十分できないといった課題もあるでしょう。
しかし、BtoB-ECサイトであれば、インターネット環境があればどこからでもサイトにアクセスできるため、営業活動の範囲に制約がなくなります。
これまでの営業活動ではアプローチできなかった地域に対象を広げ、見込み客の増加や新規顧客の獲得につなげられるでしょう。
BtoB-ECサイトに必要な機能
BtoB-ECサイトは企業間の受発注を中心に利用されるため、BtoC-ECサイトとは違ってBtoB-ECサイト特有の機能が必要になってきます。
本章では、BtoB-ECサイトでは欠かせない機能について見ていきましょう。
見積作成機能
企業の購買においては、発注の前に見積書が必要になることが大半です。
特に、大口の取引になる場合や、発注先の企業を選定している段階では、見積書をもらって社内の決裁を通してから発注しなければなりません。
そのため、BtoB-ECサイトにおいて見積作成機能は不可欠といっても過言ではないでしょう。
もちろん、従来通り見積もり依頼をもらって営業担当者が見積書を作成しても構いませんが、受発注業務の効率化を目指すなら、サイトの利用者が自動で見積書を作成できる機能を備えておきたいところです。
顧客管理機能
クローズ型BtoB-ECサイトの場合は、基本的に既存顧客が利用者です。
つまり、提供する商品のラインナップや価格などは顧客ごとに異なる可能性があるため、各顧客に紐づいたマスタ管理が必要になります。
例えば、サイトの動きとしては
- ログインしたユーザーIDから顧客コードを特定する
- 顧客コードをキーに商品情報、価格情報を取得してサイトに出力する
といったシステム上の制御をしなければなりません。
そのため、BtoB-ECサイトにおいては顧客情報の管理はもちろん、顧客ごとの商品情報、価格情報を管理できる仕組みが必要です。
承認機能
企業間の取引では1回あたりの発注金額が大きくなることが多く、担当者だけで意思決定ができないケースもあります。
このようなケースを考慮し、BtoB-ECサイトでは複数の担当者間で承認フローを設定できる機能が備わっていると、ユーザー側の利便性が上がるでしょう。
具体的には、
- 購買担当ユーザーがサイトで商品の発注を実行する
- 承認フローに設定されている、決裁権限を持つ別のユーザーに承認依頼が上がる
- 決裁権限を持つユーザーが承認すると発注が完了する
- 決裁権限を持つユーザーが否認すると購買担当ユーザーに差し戻される
このような承認機能が想定されます。
BtoB-ECサイトの構築方法
実際にBtoB-ECの導入を決めたら、BtoB-ECサイトの構築方法を検討しなければいけません。
本章では、BtoB-ECサイトの代表的な構築方法として、
- パッケージの導入
- ASPの利用
- フルスクラッチ開発
の3つを紹介します。
パッケージの導入
パッケージの導入は、市販されているECサイト向けパッケージ製品を購入して構築する方法です。
ECサイト向けのパッケージなので、BtoB-ECサイトの運用に必要な基本機能ははじめから一式そろっています。
必要な機能がそろっているため、ゼロから構築するよりも構築費用が抑えられるのがメリットです。
ただし、自社の業務で必要と考えている機能が備わっていなかったり、使い勝手が思っていたのとは違ったり、ということがあります。
その場合は、パッケージの機能に合わせて業務を変更するか、パッケージをカスタマイズするかの選択が必要です。
パッケージのカスタマイズは既製品に手を加えるため、ある程度の制約があるのと、追加でカスタマイズ費用がかかるデメリットがあります。
パッケージの機能によって対応している機能や使い勝手が変わってくるため、複数の製品を比較検討するのがおすすめです。
また、ERPシステムなど社内の既存システムとの連携についても、対応可能な製品があるので合わせて検討しましょう。
ASPの利用
ASPとは、ECサイトの構築に必要な機能をクラウド上で提供しているサービスです。
必要な機能が既製品として提供されているため、サービスを利用することでBtoB-ECサイトが構築できます。
初期費用・月額費用が無料から利用できるASPもあるため、低予算で手軽にBtoB-ECサイトを開設できるのがメリットです。
また、クラウド上で提供されているサービスなので、システムのアップデートやセキュリティ対策はサービスを提供しているプロバイダーが実施してくれます。
そのため、システムの運用コストも比較的低予算に抑えられるでしょう。
フルスクラッチ開発
フルスクラッチ開発とは、パッケージ製品やASPのように既製品を利用するのではなく、システムに必要な機能をゼロから設計・開発する手法です。
ゼロから設計・開発するため、機能に制約なく自由に設計できるのがメリットです。
自社ならではのBtoB-ECサイトを構築して強みにしていきたい場合などは、メリットが活かせるため相性の良い開発手法と言えるでしょう。
逆にデメリットは、ゼロから設計・開発するため、高額な費用と時間がかかることです。
なお、フルスクラッチ開発について詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせてお読みください。
参考記事:『フルスクラッチでシステムを構築するメリット・デメリットは?リスク対策、向いている企業を解説』
構築方法比較
最後に、本章で解説してきた構築方法を比較表にまとめておきます。
構築方法を検討する際の参考にしてください。
構築方法 | メリット | デメリット | 構築費用相場 | 構築期間 |
パッケージの導入 | ・必要な機能がはじめからそろっている ・短期間で導入できる | カスタマイズの自由度が低い | 500万円 | 3~6か月 |
ASPの利用 | 低コスト・短期間で手軽に導入できる | カスタマイズの自由度が低い | 数十万円 | 1~3か月 |
フルスクラッチ開発 | ・自社に合った機能を自由に設計できる ・カスタマイズの制約がない | ・開発コストが高額 ・導入に長期間かかる ・高い技術力が必要 | 1000万円 | 6か月~1年 |
BtoB-ECサイトを初めて構築するなら、まずはASPを利用して小さくスタートするのがおすすめです。
すでにASPなどを利用してBtoB-ECサイトを運用していて、
- より自社に適したオリジナルのサイトを構築したい
- 競合他社との差別化につながる自社ならではのノウハウを活かしたサイトを構築したい
といったニーズがある場合はフルスクラッチ開発が適しているでしょう。
なお、フルスクラッチ開発を選択する場合は、ECサイト構築のノウハウ・実績が豊富で、信頼できる開発ベンダーを選ぶことをおすすめします。
BtoB-ECサイト導入の際にクリアしておきたい課題
BtoB-ECサイトの導入を成功させるためには、クリアすべき様々な課題があります。
本章では、BtoB-ECサイトを導入する際に発生する課題について見ていきましょう。
システムの導入コスト
前章ではBtoB-ECサイトの構築方法を紹介しましたが、どの構築方法を採用するかでシステムの導入コストは大きく変わります。
例えば、フルスクラッチ開発ではシステム開発費用がかなり高額になるでしょう。
また、パッケージの導入やASPの利用では、フルスクラッチ開発と比較するとシステム開発費用を抑えられます。
しかし、自社独自のカスタマイズを加えると追加でカスタマイズ費用がかかるため、どのようなサイトを構築するかある程度は明確にしておき、必要な機能や採用する構築方法をもとに費用を見積もっておきましょう。
システムの導入にかける費用を見積もる際には、得られる効果に見合った費用になるよう意識しておきましょう。
社内業務との調整
BtoB-ECサイトを導入すると受発注業務が省力化される効果が見込めますが、顧客に対するフォローが全く必要なくなるわけではありません。
例えば、
- 顧客からの見積もり依頼に対応
- 取扱商品に関する問い合わせ対応
- サイト利用に関する問い合わせ対応
のように、顧客に対しては導入後も継続的にフォローが必要でしょう。
このような対応を、社内で誰がどのように対応するかは、BtoB-ECサイトを導入するまでに社内で決めておきましょう。
また、BtoB-ECサイトを導入すれば社内の業務フローにも変更が必要になります。
業務に関連する各部門で変更になる業務について明確にし、サイトの導入までに業務の調整をしておくことが重要です。
既存顧客との調整とフォロー
これまで電話やFAXで取引していた既存顧客に対しては、BtoB-ECサイトを利用した取引方法の変更について説明し、理解を得なければいけません。
その上で、既存顧客側の業務手順を変更してもらう必要があります。
例えば、マニュアルの作成、システムの操作説明、デモンストレーションなどを実施し、顧客側の業務が混乱しないよう十分なフォローができるよう準備しておきましょう。
BtoB-ECサイトの成功事例
最後に、BtoB-ECサイトを導入することで成果を上げている企業の成功事例を紹介します。
成功させるためのヒントにしていただければ幸いです。
ヘッドスプリング【美容コスメ・健康食品】
ヘッドスプリングは、株式会社ヘッドスプリングが運営しているBtoB-ECサイトで、美容医療クリニック、美容サロン、美容室向けのドクターズコスメを卸販売しています。
2020年4月から、全国の美容系クリニックを対象に様々なドクターコスメを卸販売する事業を開始。
当初は、クリニックのドクターが多忙でアポがなかなか取れず、営業方法に課題を抱えていました。
しかし、BtoB-ECサイトの機能をフル活用し、インターネット広告やメールの案内、DMなども組み合わせることで効果的な営業ができるようになり、売上アップにつながりました。
ヘッドスプリングのサイトは楽楽B2BというASPを利用して構築されています。
システム構築費用をあまりかけず、楽楽B2Bの機能をフル活用することで、導入から3か月で売上を6倍まで伸ばすことに成功しました。
フーヅフリッジ【業務用食材】
フーヅフリッジは、UCCグループの1社であるフーヅフリッジ株式会社が運営するBtoB-ECサイトです。
サイトではコーヒー、各種飲料、軽食、デザートなど、飲食店の仕入れに便利な各種業務用食材を取り扱っています。
同社が主にターゲットにしているのは、街の喫茶店や観光地のカフェなどの小規模な飲食店です。
しかし、個人営業の小規模な店舗は数が多く、営業担当者が訪問して注文を取っていく営業ではカバーしきれません。
このような小口の顧客に効率良く対応するためには、ECサイトの活用が効果的です。
同社は2017年の事業開始に合わせてECサイトを構築しました。
新規事業の開発と並行してシステムの開発も進める必要があったため、スピーディーで柔軟性の高い開発が求められたのです。
そのニーズに応える選択として、同社はECサイトの構築にEC-Rider B2BというASPを利用しました。
EC-Rider B2BはBtoB向けに豊富な機能を持っており、巨額の初期コストをかけず少しずつ変化していけるシステムの構築という、同社のニーズと相性が良かったからです。
ASPを利用してシステム導入の初期コストを抑え、ECサイトを運営しながら少しずつシステムを改善していくスタイルは、BtoB-ECサイトを成功させるための1つのヒントと言えるでしょう。
ニトムズ【日用品・医療製品】
ニトムズは、日用家庭用品の製造・加工・販売、輸出入を手掛ける株式会社ニトムズが運営するBtoB-ECサイトです。
サイトでは自社ブランド製品を小売店向けに卸販売しています。
同社は、既存の営業方法ではカバーしきれない小規模小売店への販路拡大と、業務効率の向上を目指してBtoB-ECサイトを導入しました。
ECサイトの導入にあたってはスモールスタートと最小限のカスタマイズを意識し、前出のフーヅフリッジと同じくASPのEC-Rider B2Bを利用してサイトを構築しています。
導入後はFAXや電話など従来の注文方法からECサイトへの切り替えが進んでいます。
また、ECサイトへの切り替えが進んだことで営業担当者の削減につながり、業務効率の大幅な改善にも成功しました。
BtoB-ECサイトを成功させて業績アップを!
市場規模が右肩上がりで成長しているBtoB-ECは、今後も多くの企業で導入され、成長が続くでしょう。
本記事をお読みくださっているみなさまも、自社の業績アップをめざしてBtoB-ECサイトの導入を検討されてはいかがでしょうか。
ここまで解説したように、BtoB-ECサイトは構築方法によって特徴があり、導入費用の相場も大きく異なります。
したがって、自社の売上規模や予算に合わせて適した構築方法を選ぶことが大切です。
本記事でBtoB-ECサイトについて深く理解し、自社のビジネス状況も踏まえて導入を検討してみてください。