【AWS解説】Amazon Elasticsearch Serviceの利用方法マニュアル

2021.08.31
DX・システム開発
金昌洙
【AWS解説】Amazon Elasticsearch Serviceの利用方法マニュアル
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こんにちは。Wakka Inc.の日本拠点でインフラエンジニアを担当している金です。

みなさんご存知の通り、Webアプリケーションを構築する上で必要なのがデータベースです。実際にWebアプリケーションはサービス提供に関わる全てのデータがデータベースに保管されています。

AWSでは、そのようなデータベースの検索に特化したElasticsearchを使用することが可能です。また、それをUIで扱えるようにAmazon Elasticsearch Serviceが提供されています。今回はAmazon Elasticsearch Serviceの概要とメリット、利用開始の手順について徹底解説していきますのでぜひご覧ください。

目次

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Amazon Elasticsearch Serviceとは?

『Amazon Elasticsearch Service』とは、Elasticsearchを容易に扱えるようにUIを提供してくれるマネージド型サービスのことです。簡単にいえば、コンソールで作成画面などを提供し、簡単にデプロイメントを完了させられるようにサポートしてくれます。作成後はKibanaのURLをクリックするとKibanaのコンソールに遷移することが可能です。

Amazon Elasticsearch Serviceを理解するためには、ElasticsearchとKibanaの理解は必要不可欠になります。この機会に何を意味しているのかしっかり理解しましょう。

Elasticsearchとは?

Elasticsearchとは、ログ分析やクリックストリーム分析などができる検索に特化したオープンソース全文検索エンジンのことです。Elasticsearchは、Amazonではなく、Elastic社が開発・提供を行っています。簡単にいうと、検索性能の高いデータベース検索エンジンのAWS版と言えるでしょう。

Elasticsearchは大量のドキュメントから形態素解析などの自然言語処理技術を用いた解析を行うため、ほかのデータベースサービスに比べて処理速度が速いです。また、近年では検索だけでなくログ分析などに頻繁に用いられるようになっています。

Kibanaとは?

Kibanaとは、Elasticsearchで検索やログ分析した結果を表示するソフトウェアのことです。ログデータ解析ツールと表現すればわかりやすいのではないでしょうか。

Kibanaはオープンソースソフトウェアとなっており、無料で利用することが可能です。基本的にはElasticsearchと連携して使用されることが多くなっています。Kibanaには、ダッシュボード機能が搭載されており、Elasticsearchの結果をわかりやすく出力することが可能です。

Amazon Elasticsearch Serviceのメリット5選

Amazon Elasticsearch Serviceを活用することで5つのメリットを獲得することができます。どのようなメリットがあるのか詳しく解説しますので、ぜひチェックしてみてください。

メリット①ElasticsearchをUIで使用できる

最大のメリットは、UIを使用できることです。

通常、Elasticsearchをインストールしたりドメインを作成したりするときはターミナルで操作しなければなりません。一つ一つのコマンドを実行して進めていくことになります。バックエンド開発に慣れているエンジニアであれば容易に操作することができるかもしれません。しかし、エラーが出たり、思うような実行結果を得られなかったりすることも少なくないため不便に感じることもあるでしょう。

一方、Amazon Elasticsearch Serviceを使用すれば、ブラウザ上のAWSコンソールを使用してインストール及びインデックスの作成が可能です。提示されている手順通りに進めることができ最終的にKibanaのURLが生成されるので、それをクリックすればKibanaを使って解析ができます。ターミナルを一切使用せずにセットアップができるので非常に便利です。

メリット②バックアップを取ることが容易

バックアップを簡単に取れることもメリットになります。AWSではバックアップを取ることをスナップショットというのが一般的です。

日時を指定すれば自動スナップショットを取ることができます。これにより、データを安全に扱うことができるため、データ損失のリスクを大幅に下げることができるでしょう。

メリット③従量課金制を採用していること

従量課金制を採用していることもメリットです。使ったリソース分のみに費用がかかります。初期費用や月ごとに発生する固定費用などは一切ないため、ほかのVPSやレンタルサーバーよりもコストを抑えることが可能です。

他サービスで初期費用や月額費用がかかる場合、アクセスが少ないサイトでもまとまった金額を最初に支払う必要があります。しかし、AWSの場合はアクセスが少ないサイトはリソースを消費しないため、費用があまりかかりません。そのためアクセス数が多くなり、サイトで収益を得られるようになってからサーバー費用を支払うという形が取れるため、スタートアップ企業や新規サービスを構築する際にも利用しやすい全文検索エンジンです。

メリット④AWSサービスと連携が容易

AWSサービスと連携がしやすいこともひとつのメリットとして数えられます。AWSのサービスと連携することで、セキュリティの向上や性能を高めることが可能です。

実際にAWS KMSと連携すれば、データの暗号化を行うことができます。また、アクセスコントロールやIAMの認証も実現できるため、よりアプリケーションの能力を高めることができるでしょう。

メリット⑤スケーリングが可能

スケーリングが可能な点もメリットのひとつです。AWSのほかのサービスと同様に、スケーリングを行うことができ、アクセスの増減に合わせてリソースも調節することができます。これにより無駄なリソースを抱える心配がなく、結果的にコスト削減につなげられるでしょう。

Amazon Elasticsearch Service利用開始のハンズオン解説

利用開始はAWSのコンソールから可能です。具体的な利用開始の手順を詳しく解説します。

1.下記のURLにアクセスしてAWSのコンソールにアクセスします。ちなみに、サービスを利用するためにはAWSアカウントが必須です。登録を済ませていないという方はアカウント作成から行ってください。
https://eu-west-1.console.aws.amazon.com/console/

2.コンソールのホーム画面上部にある検索フォームに「Elasticsearch Service」と入力します。

3.検索をするとサービスの候補一覧から「Elasticsearch Service」を見つけることができます。それをダブルクリックしてください。

4. Elasticsearch Serviceのページに遷移します。中央にある「新しいドメインの作成」というボタンをクリックしてください。

5.ドメインの作成画面に遷移します。まずはデプロイタイプを選択してください。デプロイタイプは、「本番稼働用」、「開発およびテスト」、「カスタム」の3つから選ぶことができます。今回のチュートリアルでは「開発およびテスト」を選択しました。それぞれ適切なものを選ぶようにしてください。デプロイタイプが決まったら右下にある「次へ」ボタンをクリックします。

6.次はドメイン名の設定です。ドメイン名は小文字の英字、数値、ハイフンを使用して作成してください。そのほかにもインスタンスタイプやストレージタイプを選択します。その後に「次へ」ボタンをクリックしてください。

7.アクセスとセキュリティの設定です。VPCやサブネット、セキュリティグループを選択します。また、IAM ARNなど必要事項の設定を行ってください。

8.次にタグの追加をします。適切なキーを入力してください。

9.これですべての設定が終了しました。「確認」のボタンをクリックすれば、ドメインの作成は完了です。以上で利用開始のハンズオン解説は終了になります。

Amazon Elasticsearch Serviceの利用を開始し高速全文検索エンジンを導入しよう

今回はAmazon Elasticsearch Serviceの概要やメリット、利用開始の手順について解説しました。特にElasticsearchはUIで扱うことができるため非常に便利です。アプリケーション性能向上のために必要なマネージド型サービスなので、ぜひ導入するようにしましょう。

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この記事を書いた人
金昌洙

前世は社内ネットワーク部門でインフラ担当していました。当時4Uサーバーの重さに限界を感じ、クラウド推進派に。Wakka Inc.の日本拠点にインフラエンジニアとして参画し、サーバー・ネットワーク全般を担当。最近はDocker・CI/CDなどに取り組んでいます。

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