越境ECの課題とは?最新動向や将来性、4つの解決策を徹底解説


こんにちは。Wakka Inc.のメディア編集部です。
近年注目されている越境EC。
商圏の拡大やブランディング力の向上などの魅力がありますが、実現には多くの課題も存在します。
- 越境ECをしたいけれど、どのような課題があるか知ってから検討したい
- 越境ECのおすすめの進出先がどこなのか知りたい
- 越境ECの課題を解決して、どうやって成功させるのか知りたい
上記のようなお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
本記事では越境ECが直面している課題から解決策、おすすめの進出先、サイトなどを徹底解説します。
海外のECについてお悩みの企業担当の方は、ぜひご参考ください。
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越境ECにおける4つの課題

越境ECの市場はこれから急速に拡大していきますが、日本が海外に進出して越境ECを行うとなると解決すべき課題もあります。一つひとつ解説します。
1.言語・法律の課題
島国であり独自の言語を持つ日本がまず直面するのは、他言語への対応や他国の文化圏の法律に馴染めるかといった「言語・法律の課題」です。
最低限でも英語に対応できるスタッフが自社に居ないことは、越境EC進出を阻む大きな要因となります。
現地でトレンドを調査するために英語の記事を読んだり、ヒアリングをするために外国人に英語で話しかけたりといった人材が自社に居ないと、そもそも進出自体が難しいです。
法律面でも、現地での法律に無知であるばかりに予想外のトラブルや事件に巻き込まれる可能性もあります。
2.越境ECでの決済における課題
越境をするにあたっては多数の決済方法に対応する必要も出てきます。
日本でもクレジットカード、PayPayをはじめとしてキャッシュレス決済が普及してきたとはいえ、中国や米国などに比べれば決済方法の多さに関してはまだまだの状態のため、解決しなければなりません。
例えば、中国ではAlipayの利用が非常に多いですが、日本では一般的ではありません。
進出する国のユーザーがどのような決済方法をメインに使っているかを調査し、対応する必要があります。
3.現地でのマーケティングにおける課題
広大な市場の中から自社に適した市場を見つけ出すためには「現地でのマーケティングにおける課題」が出てきます。
ひとくちに越境EC市場といっても、自社の商材がどの国のどのようなユーザーの心に刺さるのかという問題は非常に難しいところだからです。
現地でのマーケティングにおいて難しい点でいえば、現地調査が必要であることが挙げられます。
これは現地の言語が話せることはもちろん、しっかりとした調査票を作ったり調査対象者を整理したりといった工数がかかるため、実施するには従来型の日本企業にとっては、実施が難しい可能性もあります。
4.ECを取り扱うIT人材不足における課題
経済産業省が発表している「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査」によれば、2030年には最大で79万人ものデジタル人材が不足するといわれています。
IT業界はAIやIoTなど変化が激しい業界であり、この変化についていくための人材がだんだん足りなくなると危惧されているのです。
日本でもIT人材をアウトソーシングする企業もあるため、自社にITに強い人材がそろっていなければECサイトの構築や運用も困難になります。
5.海外への配送における課題
海外への配送をどうするか、についても大きな課題です。
日本国内での配送は丁寧な梱包がなされますが、海外では荷物が丁寧に扱われない場合もあり、丁寧に商品を届けるにはどうすべきかを検討する必要があります。
また、輸出をするにあたっての配送日数についても注意が必要です。
国内の倉庫から発送して検問、船や飛行機への搭載といった経路を通し、通常1〜2週間以上の長い期間がかかることへの備えをしておかなければなりません。
越境ECが直面する課題を解決するための4つの対応策

日本企業が越境ECを行うには言語からマーケティング、配送までさまざまな課題があることを説明しました。
以下ではこれらの課題を解決するための4つの対応策について解説します。
1.言語・法律面:自動翻訳ツールやアウトソーシングを活用する
言語に関する課題については、DeepLなどの高性能な自動翻訳ツールや、クラウドソーシングサービスで他言語に強い専門家に業務を依頼するといった解決策が有効です。
また法律面については、現地の法律に詳しく日本語を話せる外国人弁護士を雇うといった対応ができます。
このような人材を見つけるのは容易ではないため、まずは言語面の課題を解決してから、法律面の対応に進むのが現実的です。
2. 決済面:複数の決済方法を用意する
現地での決済面における課題は、複数の決済方法を用意することで解決しましょう。
クレジットカードはすでに多くの日本企業で導入されていますが、現地でのニーズに合わせ、その国特有の決済方法についても、必要に応じて導入を検討する必要があります。
3.マーケティング面:インバウンド需要からニーズを精査する
現地で直接の調査が難しい場合は、自社に保存されている外国人観光客などの国籍・世代・購入履歴・購入商品・購入数などといった顧客データから判断することをおすすめします。
インバウンド需要が分かれば、どこで自社の商材が売れるのかを、ある程度把握できるようになるでしょう。
4. IT人材不足面:クラウドソーシングなどを利用して採用面を強化する
越境ECに限らずIT人材の不足は深刻である日本。
しかし、正社員として採用をかけるのではなく、業務委託という形でフリーランスに依頼してみるのも1つの手段です。
クラウドソーシングサービスでは、ITエンジニアやコンサルタントなど、さまざまなフリーランスが案件を探して活動しています。
予算が許す限り、採用面にもコストをかけるのがおすすめです。
5. 海外への配送面:業者選びを徹底する
複数の配送業者を比較・選定することが、配送に関する課題解決につながります。
丁寧に扱われない場合やトラブルを起こす場合が多い配送業者を選んでしまっては、良い商材があっても元も子もありません。
ある程度物量があり安定している、かつ日本企業からの信頼も厚い業者を選定しましょう。
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押さえておきたい越境ECの将来性 基礎知識

越境ECには、まだまだ課題が多いのも実情ですが、将来性の高い分野です。
越境ECの将来性について、専門機関が発表したデータをもとに解説するため、実態を確認しておきましょう。
大きなポテンシャルを秘めた「日本発の越境EC」とは?
日本貿易振興機構(JETRO)が2024年に行った「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」によれば、回答企業の64.9%がまだ海外に進出していないと回答していました。
つまり、半数を大きく超える企業が海外拠点を設けていません。
近年注目を集めているとはいえ、日本発の越境ECはまだ伸びしろがあります。
また、上記調査によれば、ECを利用している企業は4割強にとどまっており、それも越境ECの成長余地が大きい理由のひとつと言えるでしょう。
中小企業の拡大意欲が大きく、飲食業やアパレル業では比較的進んでいることが目立ちます。
【国別】越境ECの市場規模
世界の越境ECの市場規模は、2034年には6兆7,200億USドルにまで成長する見込みです。

これは2025年8月に経済産業省から発表された「令和6年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」から参照できる数値です。
2024年には1兆100億USドルの市場規模だったことから、急激に世界規模で成長していくことが予想できます。なお、日本・米国・中国の3カ国間で越境EC市場規模を比較すると、下記のような差があります。
| 越境EC市場規模比較 | 総市場規模 | 対前年比 |
|---|---|---|
| 日本 | 4,410億円 | 4.8% |
| 米国 | 2兆7,144億円 | 7.3% |
| 中国 | 5兆7,769億円 | 7.2% |
中国の越境EC市場規模は5兆7,769億円
中国の越境EC市場のシェアは非常に高く、他国を大きく引き離しています。
市場規模は5兆7,769億円になっており、米国を抜いて圧倒的です。
中国のEC市場規模で注目すべきなのは、その伸び率です。
すでに圧倒的なシェアを誇るにもかかわらず、前年比7.2%という高い成長率を維持しています。
中国ではAlibabaがシェアをほぼ独占しており、次にJD.comとPinduoduoが続きます。
参照:令和6年度 電子商取引に関する市場調査 報告書│経済産業省
米国の越境EC市場規模は2兆7,144億円
米国の越境ECの市場規模は2兆7,144億円です。
中国の次に規模が大きく、今後もECの普及が急速に進むことが予想されます。
EC商材別では衣類と雑貨、家具や建材、電子機器の商材が強く、コロナ禍による生活様式の変化を受け、生活空間の改善に取り組むユーザーが増えたことも背景にあります。
市場シェアは、Amazonが米国内外ともに1位を占めており、次いでWalmart、eBayが続きます。
参照:令和6年度 電子商取引に関する市場調査 報告書│経済産業省
越境ECに将来性はあるのか?
本章で見てきたように、越境ECはECに適した分野の商材を扱っている企業であれば充分に将来性があるといえます。
市場規模が拡大しているうえに、日本国内でもキャッシュレス決済の普及や、海外ショッピングモールの利用が徐々に増加していることが背景にあります。
日本企業の越境が加速するおすすめの進出先4選

世界の越境ECの市場規模は中国と米国がトップを占めていますが、徐々に市場規模を拡大している国々もあります。
以下では今後も大きな成長が期待できるおすすめの進出先を紹介します。
ベトナム
ベトナムのECの流通取引総額(GMV)は、2025年度で250億ドル(約3.9兆円)、2030年には610億ドル(約9.5兆円)まで成長する見込みです。
2025年度のベトナムGDP成長率は前年同期比8.46%を記録しており、2026~2030年にはGDP成長率10%以上を目指す方針を掲げています。
越境先を探している方にとって、ベトナムは今後も更なる経済成長が期待されている有力な越境先の候補です。
参照:ベトナムのEC市場規模、2030年にASEAN第2位の見通し(ベトナム)|JETRO
参照:2025年のGDP成長率は8.02%、1人当たりGDPは5,000ドル突破|JETRO
中国
越境ECの主要市場として知られる中国でも、新規参入の余地はまだ十分にあります。
中国では特に女性のインフルエンサー・マーケティングが活発であることもあり、化粧品や美容関連製品、トイレタリーや健康商品といった、ヘルスケア分野の商品が特に人気です。
一方で、偽物が多く流通していることから、中国のユーザーは正規品への信頼とニーズが非常に高い傾向にあります。
参照:令和6年度 電子商取引に関する市場調査 報告書│経済産業省
台湾
台湾のEC化率は、業種によっては日本の2倍以上にも及びます。
BtoCにおけるEC化率・インターネット利用率・スマートフォン保有率・SNS利用率は日本より高い傾向にあります。
| 項目 | 日本 | 台湾 |
|---|---|---|
| BtoCにおけるEC化率 | 13.7% | 21.9% |
| インターネット利用率 | 82.9% | 90.7% |
| スマートフォン保有率 | 88.2% | 91.7% |
| SNS利用率 | 74.4% | 84.5% |
日本と親交の深い国であり、日本の商品への信頼も厚いため、今後の参入を検討するうえで、有望な市場のひとつといえるでしょう。
注意すべき点として、後払い決済を利用するユーザーが多いことが挙げられます。
後払い決済は日本ではあまり主流ではないため、決済方法の事前準備が必要です。
タイ
タイのEC化率は無視できません。
特にコロナ禍以降、2019~2020年のわずか1年で、タイのEC市場規模は81%も成長しました。
コロナ禍以前は10~20%であったため、非常に急速な速度でEC市場が広がっており、このような成長性から、タイ市場は新規参入が比較的しやすいといえます。
なお、JETROの「タイにおける食品のオンライン販売(EC)及びデリバリーによる販売の実態調査」によると、2024年におけるタイのEC市場規模は460億USドル(約7.23兆円)であり、ASEAN 諸国の中で2番目に大きい市場です。
越境ECの出店におすすめな4つのサイト

最後に、各国市場への進出を検討する際に有力なECサイトを紹介します。
それぞれ強みや特徴があるため、どこが自社の商材に適しているかを検討してみましょう。
Lazada:ベトナム
Lazada(ラザダ)は東南アジア6カ国で展開している、東南アジアで最大級の規模を持つECプラットフォームです。
「東南アジアのAmazon」とも呼ばれており、日用品から家電まで日常生活に寄り添う形でのマーケットが展開されています。
2030年には3億人のユーザーにサービスを提供することを目指しています。
支払方法が豊富、かつ商品数が豊富で見やすいのが圧倒的な強みです。
天猫国際:中国
天猫(テンマオ)国際は2013年にアリババグループが開設した「天猫」の国際版ECサイトです。
日本企業からはマツモトキヨシや花王などの大手メーカー・小売業者が出店しています。
天猫国際では、現地法人を設立せずとも出店が可能であり、企業側は海外に拠点を持たなくても商品を販売できる点が強みです。
PChome:台湾
PChomeは台湾の中では老舗のECサイトにして最大のECモールです。自社倉庫を持っており、24時間以内の配送が可能です。
24時間以内にできなかった場合は日本円換算で約380円のポイントが補償されるなど、サービスが整っているのが特徴です。
日本企業が出店する際は、代理店や商社を通じて販売するのが一般的であり、関係各社との連携体制も求められます。
Shopee Thailand:タイ
Shopeeは、2015年にシンガポールで設立されたECプラットフォームで、現在では東南アジアを中心に14カ国でモールを展開しています。
国ごとに専任であることが特徴で、もちろん日本語対応もできます。
そのため、運営に関する疑問点があれば、日本語で問い合わせることが可能です。
初期費用が無料であり、個人も始めやすいことから、タイでの自社商材のニーズを発掘したら利用を検討してみましょう。
越境ECを成功させるためにECサイト構築方法を理解しよう!

越境ECには課題がつきものです。
言語の壁に加え、各国の文化や商習慣を理解していく必要もあります。
動かす人材やコストも多くなるため、商材を届ける地域は慎重に選んでいかなければなりません。
もし自社での越境ECプロジェクトにお悩みの場合は、お気軽にWakka Inc.までご相談ください。
以下では、目的や売上規模に応じたECサイト構築ノウハウをご紹介しています。
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