【マーケティング入門 第3回】オーガニック検索とは?SEO対策の基本を解説
【おすすめ資料】コンテンツマーケティング時代のGoogle Analytics4活用方法
コンテンツマーケティングをするうえでGA4で設定するべき基本項目を解説します。
はじめに
こんにちは。Webディレクターの安藤です。
Web担当者のためのマーケティング入門 第3回はオーガニック検索についてと、SEO対策の基本を解説していきます。
第2回・第1回の記事を未読の方は、こちらも是非参考にしてください!
オーガニック検索とは
オーガニック検索(自然検索ともいいます)とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでキーワード検索したときに表示される検索結果ページ(SERP = Search Engine Result Page)において、広告ではない部分を指します。
SEO対策とは
検索エンジンの仕組みや特徴を理解したうえで、ページやコンテンツを作ることにより、検索結果から自社サイトへの流入を増やし、コンバージョンを上げる施策のことを「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」、略して「SEO(対策)」といいます。
オーガニック検索からの流入の特徴
オーガニック検索は他の媒体よりも、ユーザーは能動的に何かを探していて、関心が高い事が最大の特徴です。
全く関係ない事をしていてたまたま目に入ったから訪問したという事はなく、ユーザーは目的を達成するために情報を得ようと探しています。
そのため、基本的にはクリックしてサイト内に入ってきたとき、他の集客施策よりも、ユーザーは何かしらのアクションをとる可能性が高い傾向にあります。
ですから、検索エンジンを通して、関心が高いユーザーの流入とコンバージョンを増やすためには、SEOは欠かせない施策なのです。
SEOの3つの要素
そのSEOには、大きく3つの要素があります。「検索順位」「検索結果での説明内容」「ランディングページ」です。
検索順位
自社サイトやページが特定の検索キーワードに対して何位に表示されるかを意味します。
基本的に、ユーザーは上から下まで隅々見ることはなく、上位のクリック率が高いため、順位は高いほど良いとされています。
順位は、検索エンジンがページをクローリング(=プログラムがWebサイトを定期的に巡回し、内容を確認すること)し、その内容をいくつかの判断基準で採点を行い、そのとおりに並ぶというものです。
Yahoo!にしても、Googleにしても、具体的なロジックは明確に明かされていませんが、順位を上げるためのポイントとして定番とされている要素がいくつかあります。
- 多くの人にとって有益で、良質なコンテンツであること
- ページへのユニークなリンク数やリンク元ドメインが多い
- 権威性が高いサイトやページからのリンクが多い
- ページやタイトル内にキーワードが(違和感のない範囲で)多く含まれている
- SNS上で話題にされている
- ページの読み込み速度が速い
- URLやドメインの文字数が短くわかりやすい
検索結果での説明内容
検索結果ページに表示される内容も順位と同じくらいに大切です。
いくら順位が上でも、ユーザーに刺さらない内容であっては流入やコンバージョンにつながりません。
先程の検索結果ページを見てみましょう。
表示される内容は、「URL」「ページタイトル」「ディスクリプション」が基本です。
この3つを最適化することで、よりサイト内への流入を上げることができます。
※場合によっては、「更新日付」や「ページ内での見出し」などが表示されることもあります。
ページタイトルの最適化
検索結果での説明内容で、特に重要なのが「ページタイトル」です。
ページタイトルは、表示できる文字数の観点から、全角で30〜35文字以内に収めるとよいでしょう。
また、内容は明確で具体性のあるタイトルが望ましいです。
ちなみに、よく末尾にサイト名をいれることがありますね。
それによってページタイトルが長くなってしまう場合、どうすればよいでしょうか。
CMSを導入してページタイトルを編集できる時、結構悩まれることが多い題目だと思います。
これについては、Web担当者フォーラムさんで面白い検証記事があります。
結論からいうと、「サイト名が短く、強いブランド力や関連性があるのであれば、残したほうがよく、そうでないのなら、ページタイトルを短くすることを優先し、サイト名を消す」という判断が良いでしょう。
自分が何かを調べる時の行動を振り返ってみると、たしかに、そのとおりであることに気づきます。
ページタイトルが、自分の知りたいことと関連性が高いと思える具体的でわかりやすいものであったならば、サイト名がなくてもクリックします。
一方で、多少ページタイトルそのものは刺さらなくても、そのページが、有名な会社やブランドのサイトであったなら、それだけで「一応見ておこう」と押したくなりますよね。
ディスクリプションの最適化
ディスクリプションはスニペットともいいますが、ページタイトルの下に表示される、ページやサイトの説明文です。
ここは検索結果によって表示が様々で、ページに設定した通りに表示されることもあれば、本文中から検索キーワードが入った文章の前後が表示されることもありますし、画像や地図になることもあり、一定ではありません。
検索エンジンの評価に悪影響もないため、必須項目ではありませんが、ユーザーに訴求できる重要な項目です。
文字数は、120文字前後に収めるのがよいでしょう。また、適切な範囲でキーワードを入れた文章にしましょう。可能であれば、各ページの内容に沿った別々の説明文であることが理想的です。
全ページで共通のdescriptionをいれるのは、実はあまり良いとは言えず、であれば空欄にしておくのがベターです。
URLの最適化
URLに関しては、適切なURLをGoogle側が選ぶため、最適化が難しいところです。
理想論としては、3つポイントがあります。
- 半角英数字であること(日本語はNG)
- -や_を適切に使い、ページの内容を端的に説明したURLであること
- 短く、わかりやすいURLであること
実は、日本語URLは検索エンジン的には問題はありません。
ですが、少し話題がずれてしまいますが、SNSなどでデメリットが生じます。
どういうことかというと、URLをコピーしてSNSなどに貼り付けた際、URLが変換されて長くなった経験はありませんか?
実は日本語などの「マルチバイト文字」といわれる文字は、コンピュータが処理をする際に扱う「シングルバイト文字」(≒半角英数字)ではないため、普段コンピュータはマルチバイト1文字をシングルバイト2文字に変換しています。
画面上では日本語のURLも、実はコンピュータは長い半角英数字のURLとして扱っているため、URLをコピーしてどこかに貼り付ける際、そのようなことが起こります。
変換されたURLは、日本人の私達には解釈できない数字の羅列になってしまい、SNSなどでページを拡散してもらう際、何のページかわからず、クリック率が下がる可能性があります。
そのため、日本語のURLは避けたほうがよいです。
これとはまた別の問題で、運用の現場では、URLの最適化まで手が回らない現実があります。
メディアサイトなどは日々記事を更新していますから、毎回URLをどうするか悩むと思います。
その際は、URLは記事IDなどにして、記事の更新を効率よく行う事を優先すべきです。
記事IDだとURLから内容を推測することはできないデメリットはありますが、確実に短くでき、SNSでURLを貼り付ける際にも問題なくできます。
また、TwitterやFacebookでは、ページURLを貼り付けた際に、サムネイル付きの情報が表示されますね。
これはOGP(Open Graph Protocol)とよばれる情報です。
OGPには、ページのタイトル、URL、説明文、サムネイル画像の情報をいれることができます。
記事IDによるデメリットは、OGPを充実させることでフォローが可能です。
検索エンジンの評価も、URLだけで大きく変わるものではありません。それよりも、良質なコンテンツを効率よく充実させることに注力したほうが、結果的に良い成果につながります。
ランディングページ
Webマーケティングにおける「ランディングページ」とは、「検索結果ページから入ってきて最初に表示されるページ」のことを言います。
オーガニック検索からいくら流入をしても、内容がユーザーにとって有益でなければ、離脱が増えてしまいます。
そのため、オーガニック検索からの流入が多い主なページは特に、その内容を最適化して、離脱を減らし、コンバージョンへつなげるよう、工夫をしましょう。
【おすすめ資料】コンテンツマーケティング時代のGoogle Analytics4活用方法
コンテンツマーケティングをするうえでGA4で設定するべき基本項目を解説します。
ユーザーにとって有益で良質なコンテンツを充実させよう
検索エンジンの仕組みが理解できたら、後はサイトの目的、ユーザーをかけ合わせて、有益で良質なコンテンツとは何かを考えていきます。
次の4つのポイントをおさえて考えましょう。
①より多くの、狙っている属性のユーザーが必要としていること
全てのユーザーにまんべんなく応えようとするのではなく、より多くの、狙っている属性のユーザーが必要としている内容を盛り込みましょう。
そのために、サイト内でよく見られているコンテンツや、よく調べられているキーワードを分析することも重要です。
②サイトの目的と紐付いていること
ただユーザーが必要としているコンテンツをつくるのではなく、サイトの目的と紐付いていて、コンバージョンにつながるかどうかを意識しましょう。必要に応じてリンクやバナーの設置も有効です。
③最新の情報であること
検索エンジンは順位付けを行う際に、更新日付も加味しています。情報はナマモノで、鮮度が高い最新のものに価値があります。コンテンツは定期的に見直し、古くなっていたら情報のアップデートを行いましょう。
④独自の強みがあること
ビジネスと同じように、サイトのコンテンツにも、他に負けない「何か」を用意する必要があります。
そう言われると、どうすればいいか悩まれてしまうかも知れませんが、ビジネスモデルを振り返ったり、他社のサイトと比較しながら、自分たちの業界における「独自の強み」を分析しましょう。
例え業界ナンバーワンではなくても、特定の領域におけるオンリーワンな情報や内容を持っているはずです。
強みのあるコンテンツは、ユーザーに強い印象を残しますし、オーガニック検索からの流入においても、特定のキーワードとの組み合わせで検索上位を狙いやすくなります。
まとめ
いかがでしょうか。
オーガニック検索の特徴、SEO対策の重要性について理解いただけたかと思います。
SEO対策は小手先の技術の情報があふれており、初心者ほどそういった情報に振り回されがちです。
しかし、その本質は、ユーザーにとって有益で良質なコンテンツを作ることです。
そのため、短期的な成果を上げるのはなかなか難しく、SEOは日々の積み重ねが重要です。
もし社内では対応が難しい場合、Wakkaでは、個々の企業様のサイト状況、予算状況に合わせて、データ分析から、課題の精査、改善のご提案までサポートしております。
是非お気軽にご相談ください。
次回は、オーガニック検索の分析方法について解説していきます。お楽しみに!
【おすすめ資料】コンテンツマーケティング時代のGoogle Analytics4活用方法
コンテンツマーケティングをするうえでGA4で設定するべき基本項目を解説します。
学生時代にWebサイトを自作したことがきっかけでWebの世界に。制作会社でデザイン、WordPressテーマ開発の実務を経て、テクニカル・ディレクターとして大規模サイト構築のディレクションを経験。2021年からWakka Inc.の日本拠点でWebディレクターとして参画。最近はブロックエディタになったWordPressをもう一度、勉強しています。