チームを成功に導く開発の進め方!手順と大事なポイントを解説

2022.10.13
ラボ型・オフショア開発
安藤 大海
目次

こんにちは。Wakka Inc.のWebディレクター安藤です。

企業のビジネスを取り巻く環境が目まぐるしく変化する昨今、ビジネスのスピードに対応したタイムリーなシステム開発が求められています。

そこで注目されているのが、スピーディで小回りのきくチーム開発。

「チーム開発という言葉はよく聞くが、従来の開発手法とはどう違うのだろう?」

「チーム開発を導入するとどのようなメリットがあるのか?」

チーム開発に関する理解が乏しく、導入に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、

  • チーム開発のメリット・デメリット
  • チーム開発で大事なこと
  • アジャイル開発手法を用いた具体的なチーム開発の進め方

について基本的な内容を中心に解説します。

チーム開発の理解を深めるために、ぜひご参考になさってください。

チーム開発のメリット

1人での開発にメリット・デメリットがあれば、チーム開発にもやはりメリット・デメリットがあります。

まずは、チーム開発のメリットを見ていきましょう。

大規模な開発が可能

チーム開発では複数のチームメンバーが力を合わせて開発するため、当然ながら1人の開発と比べて短期間で大規模な開発が可能です。

技術の幅が広がる

様々なスキルを持った技術者がチームメンバーとして参加するため、自分では思いつかなかった設計や実装方法などに幅広く触れられ、チームに所属することが技術者としてのスキルアップに繋がります。

レビューによって品質が向上する

前項とも繋がりますが、テストをしやすい実装方法、保守性の高いコードの書き方などをチームでレビューすることで、より品質の高いシステムを開発できる可能性が高くなります。

上記以外にも、

  • 迅速な障害の切り分け
  • 属人化の排除

などがメリットとして挙げられるでしょう。

チーム開発のデメリット

逆にチームでの開発には、どのようなデメリットがあるでしょうか?

コミュニケーションのコストが増大する

1人ですべてを開発するのであれば設計方式や実装方法が一貫したものになるため、特にコミュニケーションは必要ないでしょう。
しかしメンバーが複数になるとそうはいきません。

  • これまでの開発経験
  • 持っているスキル
  • システム開発に対する考え方

などに差が生まれてしまうため、設計方式や実装方法を一貫するには、開発に対する考え方やルールの共有が不可欠です。

メンバーが増えるほど、方針を統一するためのコミュニケーションには多大なコストが必要になるでしょう。

スキルの差による作業待ちやフォローのコストが発生する

複数のメンバーがチームに所属して開発するとなると、チーム内でスキルレベルの偏りが発生する可能性が高くなります。

経験やスキルの高いメンバーなら暗黙のうちに理解できることでも、キャリアの浅いメンバーにとっては1から10まで説明されないと理解できないかもしれません。

そうなると、メンバーのスキルレベルに合わせたタスクの割り当てが必要になります。
場合によっては、スキルの高いメンバーが作業待ちになったり、スキルの低いメンバーのフォローに時間を取られたりすることも考えられるでしょう。

チーム開発で大事なこと


チーム開発とは、複数の開発メンバーが一つのシステムや同じ機能の開発に取り組むことです。

当然ながら、1人ですべての開発を担当するのと複数のメンバーで一つの開発を担当するのとでは、仕事の進め方がまったく違ってきます。

1人で開発するときには意識しなくても保たれていた設計思想や開発方針の一貫性が、チーム開発になると維持できなくなる場合もあるのです。

チーム開発のデメリットを解消するために大切なのは、やはり円滑なコミュニケーションでしょう。

プロジェクトに長く携わっているメンバーとはじめて参加したメンバーでは、プロジェクトの背景にある知識の差が大きくなるため、差を埋めるためのコミュニケーションが必要になります。

仮に開発スキルの低いメンバーが参加した場合、前提知識の共有などによって、チームのパフォーマンスを下げる要因を極力除去すべきでしょう。

いかに円滑にコミュニケーションを取れるかが、チーム開発のメリットを活かすために非常に重要なのです。

チーム開発を成功に導くアジャイル開発とは?

アジャイル開発はシステム開発手法の一つで、アジャイルは素早い、俊敏の意味を持ちます。

イテレーションと呼ばれる開発期間を短い単位で区切って反復する方法を用いることにより、開発のスピードを上げ、要件の変更にも強いシステムの構築を目指す開発手法です。

少数精鋭のチームを構成して開発にあたるケースが多いため、アジャイル開発のノウハウを手に入れることでチーム開発を成功に導けます。

このパートでは、

  • アジャイル開発の特徴
  • 従来の開発手法との違い
  • アジャイル開発の注意点

について詳しく解説していきます。

アジャイル開発の特徴

前述したように、アジャイルとは素早い、俊敏の意味を持っています。

つまり、アジャイル開発とは従来の開発手法と比較して、システムの開発工程をより素早く回して短期間でリリースできる開発手法なのです。

アジャイル開発には主に次のような特徴があります。

  • 少数精鋭の開発チームを構成する
  • 開発サイクルを2週間~1か月程度の短期間に設定して、要件定義→設計→開発→テスト→リリースの開発サイクルを回す
  • 1回の開発サイクル(イテレーション)ではひとつの機能を単位とした小規模の開発を実施する
  • 短期間の開発サイクルを何度も反復しながらシステムの機能を増やし、完成度を上げていく

短期間の開発サイクルを素早く何度も繰り返すことで、開発中の要件変更に対応しやすくなります。

また開発されるシステムの具体的な振る舞いが短期間で可視化されるため、ユーザーが早い段階で具体的なイメージを持ちやすくなります。

当初考えていたイメージと違っていることがわかった場合や、具体的なイメージから新たなアイデアが湧いてきた場合も、次の開発サイクルでは素早く軌道修正ができるでしょう。

  • 開発中の要件変更にも柔軟に対応できる
  • 早期に具体的なイメージを持てるため軌道修正がしやすい

上記はアジャイル開発を採り入れるメリットと言えます。

従来の開発手法との違い

従来は、ウォーターフォール型の開発手法が一般的でした。

ウォーターフォール型の開発手法は名前の通り、滝の水が流れ落ちるように、システムの開発工程が上流から下流へと順番に進んでいく開発手法です。

従来は製造業や建設業で用いられていた手法ですが、システム開発の現場にも応用されて主流の開発方法になりました。

ウォーターフォール型の開発手法は、最初に開発するシステムの全体像とシステム要件を明確にし、開発する機能と仕様が確定したら次の設計工程へと進みます。

全体を俯瞰しながら細部の設計へと進めていくため、大規模なシステム開発に向いている開発手法と言えるでしょう。

ただし、デメリットとしては開発に時間がかかることが挙げられます。

ウォーターフォール型の開発手法は、一つの工程が完全に終了してから次の工程へと進むのが特徴で、前の工程が終わるまでは次の工程へ進めません。

大規模な開発になると、要件定義に3か月、次の設計工程でさらに3か月といった風に、それぞれの工程ごとに大変時間がかかるのが一般的です。

したがって、スピード感が重要なシステムにはあまり向かないでしょう。

開発が進んでいる間にもビジネスを取り巻く環境はどんどん変化し、せっかく決めた要件がすぐに古くなってしまうからです。

アジャイル開発は、要件の変更に柔軟に対応できないウォーターフォール型と比べて、より柔軟に対応できる開発手法と言えるでしょう。

アジャイル開発の注意点

ウォーターフォール型と比べて要件の変更に柔軟に対応できるアジャイル開発ですが、導入する上では注意が必要な点もあります。

アジャイル開発は、最初に大まかな方針だけを決めて、開発を進めながら臨機応変に軌道を修正していけます。
しかし、それだけ開発の方向性がブレやすいとも言えるのです。

開発の最終ゴールだけは決してブレないよう、始めにしっかりとゴールを設定しておきましょう。

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チーム開発の進め方

アジャイル開発の代表的な手法の一つにスクラムがあります。

ここからは、スクラムの手法を例にしてチーム開発の進め方を見ていきましょう。

スクラム

スクラムとは、チームが一体となって開発に取り組むフレームワークのことで、アジャイル開発の代表的な手法の一つです。

ラグビーで用いられるスクラムが語源で、数あるアジャイル開発手法の中でも、チームが一体となってプロジェクトを遂行していくことに重点が置かれているのが特徴です。

スクラムでは次の6つのプロセスが定義されています。

  1. デイリースクラム
  2. リリース計画
  3. スプリント計画
  4. スプリント
  5. レビュー
  6. 振り返り

上記、6つのプロセスを反復しながら段階的に進めていくのがスクラムの手法です。

デイリースクラム

デイリースクラムとはいわゆる朝会です。

開発チームのメンバーが毎朝集まって、その日に行う作業の予定や進捗状況の共有、問題や障害の状況について確認します。

リリース計画

プロジェクトを起ち上げるときはまず、リリース計画を立てます。

今回のプロジェクトで開発する対象機能を「どのような優先順位で」「どれくらいの期間で開発し」「いつリリースするのか」をチームで計画するのです。

作成したリリース計画は、開発対象機能を優先順に並べた機能一覧(プロダクトバックログ)によって管理します。

スプリント計画

一連の開発工程を短期間で繰り返す開発サイクルのことをイテレーションと呼びます。

アジャイル開発では、1週間~4週間程度の短い期間で要件定義から開発、テストまでのサイクルを繰り返す手法が用いられます。

開発サイクルを繰り返すことをイテレーションと呼ぶのに対し、それぞれのイテレーション期間でどの範囲を開発対象にするかを計画するのがスプリント計画です。

スプリント

一つのイテレーション期間に回す開発サイクルをスプリントと呼びます。

1か月で一つのイテレーション期間が完結する計画になっているのであれば、1か月で

  1. 要件定義
  2. 設計
  3. 開発
  4. テスト

のサイクルを回します。

スプリント計画で作成したスケジュール通りに各スプリントで対象機能を開発し、リリースできるように進めます。

計画通りに開発され、リリースできているかを毎回計測しながら精度を上げていくのも重要な取り組みです。

レビュー

レビューでは、一つのスプリントで開発した機能について、関係者を集めてデモンストレーションを行います。

開発した機能が正しく動作するのを確認するとともに、要求の漏れや誤りがないかも含めて関係者がチェックしてリリースが承認される場です。

振り返り

スプリントが終了したら必ず振り返りを行います。

KPT法*などを用いて、

  • 今回のスプリントで良かったこと(今後も継続すべきこと)
  • 今回のスプリントの問題点
  • 今後挑戦したいこと

などを開発チームメンバーで出し合います。

出しあった内容を踏まえて、次のスプリントではさらに質の高い開発ができるよう、今後の具体的な取り組み内容として反映させます。

※KPT法……ケプト法。Keep・Problem・Tryの頭文字を取った、業務を振り返るためのフレークワーク。

その他のアジャイル開発手法

これまで紹介してきたスクラム以外にも、よく知られたアジャイル開発手法があります。

代表的な手法を2つ紹介しておきましょう。

エクストリーム・プログラミング

アジャイル開発の一つとしてよく知られている手法に、エクストリーム・プログラミング(XP)があります。

ウォーターフォール型開発の課題を解決するという点では、前述したスクラムと共通する考え方も多く見られる手法です。

XPでは5つの価値と19のプラクティスを定義しています。

中でも特徴的なのは、次のような定義でしょう。

シンプル

共通化など、将来を見越した過度な実装をせず、まずはできるだけシンプルで明快にします。

反復

開発期間を1週間~2週間程度の短いイテレーションに区切り、設計→実装→テスト→リリースを繰り返すことにより、手戻りを最小限に抑えます。
反復は、他のアジャイル開発手法でも共通して見られる特徴です。

ペアプログラミング

ペアプログラミングは、XPの中でも特に特徴的なプラクティスでしょう。
2人1組となってプログラミングをします。
1人がコードを書いているとき、もう1人はコードのレビューや全体の設計などを考えてサポートします。

テスト主導型の開発

XPでは、テスト駆動開発(TDD)*でも採用されているテストファーストでコーディングを実施します。
まず、実装する対象のテストを書き、次にテストをパスする実装を書きます。

※テスト駆動開発(TDD)……プログラムの実装前にテストコードを書き、そのテストコードに適合するように実装していく開発方法

ユーザー機能駆動開発(FDD)

ユーザー機能駆動開発(Feature Driven Development)は、ユーザーにとって価値のある機能を重視して開発を進める手法です。

全体モデルの構築、フィーチャーリストの作成を初めとした5つの基本活動によって、ユーザーにとって価値の高い機能を見極めるのが特徴です。

ユーザーにとって重要な機能を中心に開発を進めるため、シンプルで無駄のないシステムになりやすいのがメリットと言えるでしょう。

またFDDでは、最初に全体モデルを構築し、部門単位でフィーチャーリストを作成します。
フィーチャーごとに独立したチームを構成できるため、アジャイル開発手法の中でも大規模な開発に対応しやすい手法です。

ビジネス環境の変化にスピーディに対応するチーム開発を

従来の開発手法は、膨大なシステム要件から変わることなく確実に定義して、大規模な開発を成功に導くためのものでした。

現代は企業とビジネスを取り巻く環境が目まぐるしく変化する時代です。

システム開発にもスピードが要求されるため、従来のように時間をかけて開発工程を進める手法では、システムが完成するころにはすでに陳腐化が進んでしまいます。

ぜひチーム開発の特性を活かして、スピード感のあるシステム構築を実現なさってください。

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この記事を書いた人
安藤 大海

学生時代にWebサイトを自作したことがきっかけでWebの世界に。制作会社でデザイン、WordPressテーマ開発の実務を経て、テクニカル・ディレクターとして大規模サイト構築のディレクションを経験。2021年からWakka Inc.の日本拠点でWebディレクターとして参画。最近はブロックエディタになったWordPressをもう一度、勉強しています。

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