【2022年最新】HTML Living Standardでどう変わった?HTML5との違いや経緯をわかりやすく解説

最終更新日:2024.10.23
開発ナレッジ
安藤 大海
【2022年最新】HTML Living Standardでどう変わった?HTML5との違いや経緯をわかりやすく解説
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目次

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はじめに

Webディレクターの安藤です。

弊社はオフショア開発やラボ型開発が強みですが、HTMLコーディングやWordPressなどのCMSを用いたサイト制作も多くご依頼いただきます。

HTMLも日々進化しており、2022年9月現在の標準仕様は「Living Standard」というものになります。
「HTML5じゃないの?」と思った方も多いのではないでしょうか。

実は、HTML5は2021年1月に廃止しており、HTML Living Standardが正式な標準仕様として勧告されているのです。
適切なマークアップをしていれば、クローラーは正しくHTMLで記載されたコンテンツを理解でき、コンテンツの品質が保てますが、そうでないとSEOへの影響が懸念されます。

そこで今回はHTML5とHTML Living Standardの違いについて解説していこうと思います。

そもそもHTMLとは

HTMLとはHyper Text Markup Language(ハイパー・テキスト・マークアップ・ランゲージ)の略称で、Webページの内容を記述するための基本的な言語です。クローラーやブラウザは、HTMLに記載された内容によって文章構造を理解します。

HTMLの標準仕様を決めている機関

そのHTMLの標準仕様は、大きく2つの国際的な機関によって決められています。

一つは、「World Wide Web Consortium(ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム)」、通称「W3C」です。Webを考案し、Webに関わる様々なシステムを開発・実装したティム・バーナーズ=リー氏によって創設された機関です。

しかし、W3Cが2000年代のはじめに、XHTMLへの移行という理想を追い求め、Web開発者や利用者の要望に応えてくれないという不満から、Apple・Mozilla・Operaに所属するメンバーによって2004年に立ち上げられたのが「WHATWG(ワットダブリュージー)」という機関です。

両機関の協力で生まれたHTML5

その後、WHATWGからの働き掛けもあってか、W3Cのティム・バーナーズ=リー氏は、XHMLへの移行には無理があったと表明。両機関は共同作業を開始して、2008年1月にHTML5の草案が公開されました。

ところが、また再分裂が起こります。

WHATWGのHTML Living StandardW3CのHTML5という、HTMLの仕様が2種類存在する時期が2010年代まで続いていました。

主要なモダンブラウザはWHATWGのLiving Standardのほうの仕様を採用していましたが、唯一W3C派だったMicrosoft Edgeも、2018年12月にChromeと同じ仕様に移行することを発表しました。

統合への動き

そこで2019年に、この混乱の解決に向けた動きが起こります。

WHATWGのHTML Living StandardをHTMLとDOMの標準仕様にすることとなり、2021年1月にW3CがHTML Living Standardを正式な勧告として発表。HTML5は廃止されました。

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HTML5とHTML Living Standardの違い

HTMLを書く上では、基本的な大きな違いはありません。
しかし一部、用途の変更・追加・廃止となったタグ要素や属性があります。

追加された要素

タグ要素用途
<hgroup>見出しのグループ化
<slot>スロット

変更された要素

タグ要素用途
<cite>創作物のタイトル以外を含むことはできず、作者名を含むことはできなくなりました。
<link>“rel”属性の値が“body-ok”な値のみの際、または“itemprop”属性が指定されている際、“body”の要素内に配置することができます。
<meta>“itemprop”属性を指定した場合は“body”要素内に配置できます。
<style>“body”要素内には配置できません。

廃止された要素

タグ要素用途
<rb>操作メニューの項目を表します。
<rtc>操作メニューの項目を表します。

追加された属性

カテゴリ属性
属性<a> ping=””
<area> ping=””
<body> onmessageerror=””
<form> rel=””
<iframe> allow=””
<img> decoding=””、loading=””
<link> as=””、color=””、disabled=””、imagesizes=””、imagesrcset=””、integrity=””
<script> integrity=””、nomodule=””、referrerpolicy=””
<video> playsinline=””
<object> usemap=””
グローバル属性autocapitalize=””
enterkeyhint=””
is=””
itemid=””
itemprop=””
itemref=””
itemscope=””
itemtype=””
slot=””
autofocus=””
inputmode=””
nonce=””
イベントハンドラ属性onformdata=””
onmessageerror=””
onsecuritypolicyviolation=””
onslotchange=””
onwebkitanimationend=””
onwebkitanimationinteration=””
onwebkitanimationstart=””
onwebkittransitionend=””

変更された属性

カテゴリ属性
属性<a> rel=””
<area> rel=””
<iframe> sandbox=””
<link> rel=””
<meta> charset=””
http-equiv=””
name=””
グローバル属性accesskey=””

廃止された属性

カテゴリ属性
属性<a> rev=””
<area> hreflang=””、type=””
<iframe> allowpaymentrequest=””
<img> longdesc=””
<link> rev=””
<object> typemustmatch=””
<script> charset=””
<style> type=””
<table> border=””
イベントハンドラ属性ondragexit=””
onloadend=””
onshow=””

おわりに

いかがでしたでしょうか。

せっかくの良質なコンテンツも、HTMLの記述が古く、品質を損なってしまう可能性もあります。
常に最新の情報には意識を傾け、知識をアップデートし続けることが重要ですね。

とはいえ、日々の開発で忙しい中で、サービスサイト・オウンドメディアやコーポレートページのリニューアルや改善を進めることは難しいと思います。

当社では、あなたの会社のサイトの構築から運用保守までをトータルサポートし続ける、ラボ型開発サービスをご用意しています。

ラボ型開発サービスでは、日本のディレクションチームとベトナムのエンジニアチームが一丸となり、最新の仕様や将来性を考慮しつつ、お客様の運用にあったwebサイト構築やシステム開発のご提案をさせていただいております。

ぜひお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人
安藤 大海

学生時代にWebサイトを自作したことがきっかけでWebの世界に。制作会社でデザイン、WordPressテーマ開発の実務を経て、テクニカル・ディレクターとして大規模サイト構築のディレクションを経験。2021年からWakka Inc.の日本拠点でWebディレクターとして参画。最近はブロックエディタになったWordPressをもう一度、勉強しています。

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