ヘッドレスCMSのセキュリティ対策|WordPressとの違いや選定ポイントを解説


こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。
ヘッドレスCMSは、従来のCMSとは異なるアーキテクチャを持つため、 特有のセキュリティリスクが存在します。
APIの脆弱性・コンテンツ配信におけるリスク・認証や認可の不備など、 対策を怠ると重大なセキュリティ事故につながる可能性もあるため、注意が必要です。
本記事では、ヘッドレスCMSの仕組み・WordPressとのセキュリティの違い・具体的なセキュリティ対策・脆弱性対策までを網羅的に解説します。
なお、ヘッドレスCMSの概要やメリット・デメリットについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
ヘッドレスCMSの選定にお悩みの方へ。
自社に必要なヘッドレスCMSがわかる下記資料もぜひご確認ください。
独自選定の代表的なヘッドレスCMSの特徴をもとに、誰でもヘッドレスCMSの選定ができるポイントを押さえた資料を作成しました。

ヘッドレスCMSの仕組み

ヘッドレスCMSの仕組みは、フロントエンドとバックエンドが切り離されている点が特徴です。
従来のCMSは、コンテンツの作成・管理を行うバックエンドと、Webサイトやアプリなどの表示を行うフロントエンドが一体化していました。
一方、ヘッドレスCMSは、バックエンドのみで構成され、APIを通じてコンテンツを配信します。
コンテンツは構造化されたデータとして保存され、APIを介してさまざまなチャネルに配信されます。
これにより、フロントエンドで自由に技術を選択できるため、柔軟なコンテンツ配信が可能です。
ヘッドレスCMSのセキュリティの重要性

ヘッドレスCMSに限らず、CMSは個人や会社の資産となるコンテンツ管理を担う側面があります。
そのため、強固なセキュリティ対策が不可欠です。
セキュリティ対策を怠ると、以下のようなリスクが発生する可能性があります。
情報漏洩 | 顧客情報や機密情報が漏洩し、企業の信頼を失墜させるだけでなく、損害賠償責任を負う可能性もあります。 |
Webサイトの改ざん | 悪意のある第三者によってWebサイトが改ざんされ、偽の情報が掲載されたり、マルウェアが配布されたりする可能性があります。 |
サービス停止 | DDoS攻撃などによってサービスが停止し、ビジネス機会の損失につながる可能性があります。 |
上記のリスクを回避し、安全なWebサイト運用を実現するためには、ヘッドレスCMSの特性を理解したうえで、適切なセキュリティ対策を講じることが不可欠です。
ヘッドレスCMSにおけるセキュリティリスク

ヘッドレスCMSを運用するなら、以下のようなセキュリティリスクに注意しましょう。
- APIの脆弱性
- コンテンツ配信におけるリスク
- 認証・認可の不備
それぞれのリスクについて、順番に解説します。
APIの脆弱性
ヘッドレスCMSにおいて、APIはコンテンツリポジトリとフロントエンドをつなぐ重要な接点です。
そのため、APIの脆弱性は、Webサイト全体のセキュリティリスクに直結します。
APIの脆弱性を放置すると、Webサイトの改ざん・情報漏洩・サービス停止など、重大なセキュリティ事故につながる可能性があります。
コンテンツ配信におけるリスク
ヘッドレスCMSでは、APIを通じてコンテンツをさまざまなチャネルに配信できますが、その過程でセキュリティリスクが生じる可能性があります。
例えば、以下のようなリスクが考えられます。
コンテンツの改ざん | 配信経路において、コンテンツが改ざんされるリスクがあります。 特に、HTTPSなどの暗号化通信を使用していない場合、中間者攻撃によってコンテンツが改ざんされる可能性があります。 |
不正なコンテンツの配信 | APIの認証が不十分な場合、第三者が不正なコンテンツを配信する可能性があります。 |
データ漏洩 | コンテンツ配信時に、機密情報が漏洩するリスクがあります。 例えば、APIのレスポンスに不要な情報が含まれていたり、ログに個人情報が出力されていたりする場合、データ漏洩につながる可能性があります。 |
コンテンツ配信におけるセキュリティ対策は、コンテンツの信頼性を確保し、データ漏洩を防ぐうえで重要です。
認証・認可の不備
ヘッドレスCMSでは、APIへのアクセスを制御するために、認証・認可の仕組みが不可欠です。
しかし、認証・認可の設定が不十分な場合、不正アクセスや権限のないユーザーによる操作など、さまざまなリスクが生じる可能性があります。
認証・認可に関わるリスクを防ぐには、強力な認証方式を採用し、適切な権限管理を行う必要があります。
例えば、OAuth 2.0などの業界標準の認証プロトコルを使用したり、APIキーを適切に管理したりする対策が効果的です。
ヘッドレスCMSとWordPressのセキュリティの違い

ヘッドレスCMSとWordPressは、アーキテクチャが大きく異なるため、セキュリティの特性も異なります。
WordPressは、世界で最も利用されているCMSであるため、攻撃者にとって魅力的な標的となりやすい側面があります。
一方、ヘッドレスCMSは、バックエンドとフロントエンドが分離しているため、直接的な攻撃を受けにくい点が特徴です。
以下に、ヘッドレスCMSとWordPressのセキュリティの違いをまとめました。
項目 | ヘッドレスCMS | WordPress |
アーキテクチャ | バックエンド(コンテンツリポジトリ)とフロントエンド(プレゼンテーション層)が分離 | バックエンドとフロントエンドが一体化 |
攻撃対象 | APIエンドポイントが主な攻撃対象 | CMS全体が攻撃対象(データベース・ファイルシステム・プラグインなど) |
脆弱性の種類 | APIの脆弱性・認証や認可の不備・コンテンツ配信におけるリスク | CMS自体の脆弱性・プラグインの脆弱性・テーマの脆弱性 |
セキュリティ対策 | APIセキュリティ対策・コンテンツ配信のセキュリティ・認証や認可の強化 | CMSのアップデート・プラグインのアップデート・セキュリティプラグインの導入 |
アップデート | バックエンドとフロントエンドを個別にアップデート可能 | CMS全体のアップデートが必要 |
セキュリティリスク | APIのセキュリティリスクに集中しているため、対策を講じやすい | CMS・プラグイン・テーマなど、多岐にわたるセキュリティリスクが存在する |
WordPressは、CMS本体・テーマ・プラグインといった要素が複雑に絡み合っているため、セキュリティリスクが多岐にわたります。
特に、プラグインの脆弱性には注意しなければなりません。
一方、ヘッドレスCMSは、バックエンドとフロントエンドが分離しているため、攻撃対象がAPIエンドポイントに限定されます。
APIセキュリティ対策をしっかりと行うことで、セキュリティリスクの軽減が可能です。
ただし、APIの設計や実装に不備があると、SQLインジェクションなどの攻撃を受ける可能性があります。
ヘッドレスCMSの選定にお悩みの方へ。
自社に必要なヘッドレスCMSがわかる下記資料もぜひご確認ください。
独自選定の代表的なヘッドレスCMSの特徴をもとに、誰でもヘッドレスCMSの選定ができるポイントを押さえた資料を作成しました。

ヘッドレスCMSのセキュリティ対策

本章では、ヘッドレスCMSにおける主要なセキュリティ対策について、以下の対策を解説します。
- APIセキュリティ対策
- コンテンツ配信のセキュリティ
- 認証・認可の強化
- セキュリティポリシー策定
- 従業員のITリテラシー教育
実際にセキュリティ対策を導入する際の参考にしてください。
APIセキュリティ対策
ヘッドレスCMSでは、APIを通じてコンテンツが配信されるため、APIセキュリティは非常に重要です。
APIの脆弱性は、不正アクセスやデータ漏洩につながる可能性があります。
APIの脆弱性を改善するなら、以下の対策を講じましょう。
API Gatewayの導入 | API Gatewayは、APIへのアクセスを一元的に管理し、認証や認可・レート制限などの機能を提供します。 これにより、APIへの不正アクセスを防ぎ、DoS攻撃などの脅威からCMSを保護できます。 |
APIキーの管理 | APIキーは、APIへのアクセスを許可されたクライアントを識別するために使用されます。 APIキーは安全な場所に保管し、定期的にローテーションするようにしましょう。 |
入力値の検証 | APIに送信されるデータは、必ず検証する必要があります。 悪意のあるデータがAPIに送信されると、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)などの攻撃につながる可能性があります。 入力値の検証を行うことで、これらの攻撃の防止が可能です。 |
出力値のエスケープ | APIから返されるデータは、必ずエスケープする必要があります。 エスケープ処理を怠ると、XSS攻撃を受ける可能性があります。 |
レート制限 | APIへのアクセス頻度を制限することで、DoS攻撃を防止できます。 レート制限は、API Gatewayなどで設定が可能です。 |
コンテンツ配信のセキュリティ
ヘッドレスCMSでは、コンテンツがAPIを通じてさまざまなチャネルに配信されます。
コンテンツ配信におけるセキュリティも重要です。
以下の対策を講じましょう。
HTTPSの利用 | コンテンツの配信には、必ずHTTPSを利用しましょう。 HTTPSは、通信を暗号化し、盗聴や改ざんを防ぎます。 |
CDNの利用 | CDN(コンテンツデリバリネットワーク)は、コンテンツを複数のサーバーに分散して配信するネットワークです。 コンテンツ配信の高速化だけでなく、DDoS攻撃に対する耐性を高められます。 |
サブリソースインテグリティ(SRI) | SRIは、CDNから配信されるJavaScriptやCSSなどのファイルが改ざんされていないことを検証するための仕組みです。 SRIを利用することで、悪意のあるコードがWebサイトに挿入されるのを防げます。 |
認証・認可の強化
ヘッドレスCMSへのアクセス制御を強化することも重要です。
以下の対策を講じましょう。
多要素認証(MFA)の導入 | MFAは、パスワードに加えて、SMS認証・生体認証など別の認証要素を要求する仕組みです。 MFAを導入することで、パスワードが漏洩した場合でも、不正アクセスの防止が可能です。 |
ロールベースアクセス制御(RBAC)の導入 | RBACは、ユーザーに役割を割り当て、役割に基づいてアクセス権を制御する仕組みです。 RBACを導入することで、ユーザーが必要な権限のみを持つように制限し、情報漏洩のリスクを低減できます。 |
定期的なパスワード変更の推奨 | ユーザーに定期的なパスワード変更を推奨することで、パスワードが漏洩した場合のリスクを低減できます。 |
セキュリティポリシー策定
組織全体でセキュリティ意識を高めるために、セキュリティポリシーを策定しましょう。
セキュリティポリシーには、以下のような内容を含めましょう。
- 情報セキュリティに関する基本方針
- 組織体制と責任
- リスク管理
- 情報資産の管理
- アクセス制御
- システム開発・運用におけるセキュリティ
- インシデント管理
- 従業員のセキュリティ教育
従業員のITリテラシー教育
従業員のITリテラシーを高めることは、セキュリティ対策の基本です。
定期的にセキュリティに関する研修を実施し、以下の内容を教育しましょう。
- フィッシング詐欺の手口と対策
- パスワードの安全な管理方法
- 不審なメールや添付ファイルを開かない
- ソフトウェアのアップデートの重要性
- 情報漏洩のリスクと責任
ヘッドレスCMSの脆弱性対策

本章ではヘッドレスCMSの脆弱性対策について、以下の対策を解説します。
- 定期的なペネトレーションテストの実施
- 脆弱性スキャンの導入と活用
- セキュリティアップデートの徹底
- インシデントレスポンス計画の策定
実際に脆弱性対策を講じる際の参考にしてください。
定期的なペネトレーションテストの実施
ペネトレーションテスト(侵入テスト)とは、専門のセキュリティエンジニアが、実際にシステムに侵入を試みることで、脆弱性を洗い出すテストです。
潜在的なセキュリティリスクを早期に発見し、対策を講じるうえで役立ちます。
ペネトレーションテストでは、以下のような項目を重点的にチェックします。
- APIの脆弱性
- 認証・認可メカニズムの脆弱性
- インジェクション攻撃に対する脆弱性
- クロスサイトスクリプティング(XSS)に対する脆弱性
- クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)に対する脆弱性
ペネトレーションテストの結果は、セキュリティ対策の効果を測定するうえでも重要です。
社内での実施が難しければ、専門家に対応を依頼しましょう。
脆弱性スキャンの導入と活用
脆弱性スキャンとは、専用のツールを使用して、システムに存在する脆弱性を自動的に検出するものです。
ペネトレーションテストに比べて、より広範囲な脆弱性を効率的に検出できます。
脆弱性スキャンを定期的に実施することで、既知の脆弱性への対策状況を確認できるうえに、セキュリティリスクの低減が可能です。
セキュリティアップデートの徹底
ヘッドレスCMSや関連するソフトウェア(OS・ミドルウェア・ライブラリなど)には、定期的にセキュリティアップデートが提供されます。
これらのアップデートには、既知の脆弱性を修正するためのパッチが含まれています。
セキュリティアップデートを怠ると、脆弱性を悪用した攻撃を受けるリスクが高まるので注意が必要です。
セキュリティアップデートは、常に最新の状態に保ちましょう。
セキュリティアップデートを迅速に適用するために、自動アップデート機能を活用することも有効です。
ただし、自動アップデート機能を有効にする場合には、事前にテスト環境で動作確認を行い、本番環境への影響がないことを確認してから適用しましょう。
インシデントレスポンス計画の策定
インシデントレスポンス計画とは、不正アクセス・情報漏洩・サービス停止などが発生した場合に、迅速かつ適切に対応するための計画です。
インシデントレスポンス計画を事前に策定しておくことで、インシデント発生時の混乱を最小限に抑え、被害の拡大を防げます。
インシデントレスポンス計画には、以下の内容を含めることが望ましいです。
- インシデント発生時の連絡体制
- インシデントの初期対応手順
- インシデントの調査・分析手順
- インシデントの復旧手順
- インシデントの再発防止策
インシデントレスポンス計画は、定期的に見直し、改善を行うことが重要です。
セキュリティに注意してヘッドレスCMSを運用するならWakka Inc.のサポートがおすすめ

セキュリティに注意してヘッドレスCMSを運用するなら、ぜひWakka Inc.のサポートをご検討ください。
Wakka Inc.はヘッドレスCMSを利用したWebサイトやコンテンツの制作を支援しており、WordPressからの移行にも対応しています。
もちろん、セキュリティ対策に配慮して支援しており、Webサイトやコンテンツのセキュリティを強化したい企業からも評価を得ています。
経験が少ない企業でも手厚くサポートするため、安心して依頼できるのもWakka Inc.の魅力です。
ヘッドレスCMSを運用するうえでセキュリティ対策は必須
ヘッドレスCMSは、コンテンツ管理と表示を分離することで、柔軟なコンテンツ配信を実現しています。
しかし、その特性上、セキュリティ対策は非常に重要です。
セキュリティ対策を怠ると、情報漏洩やWebサイトの改ざんなどの重大なセキュリティ事故につながる可能性があります。
そのため、ヘッドレスCMSを運用する際には、セキュリティリスクを十分に理解し、適切な対策を講じることが不可欠です。
もし、ヘッドレスCMSのセキュリティ対策を強化するなら、ぜひWakka Inc.のサポートをご検討ください。
確かな実績とスキルを持つスタッフから、万全のサポートを受けられます。
ヘッドレスCMSの選定にお悩みの方へ。
自社に必要なヘッドレスCMSがわかる下記資料もぜひご確認ください。
独自選定の代表的なヘッドレスCMSの特徴をもとに、誰でもヘッドレスCMSの選定ができるポイントを押さえた資料を作成しました。

