顧客管理システムの開発費用はどのくらい?導入方法はどれを選ぶべき?

最終更新日:2024.11.19
DX・システム開発
中垣圭嗣
customer management system
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こんにちは。Wakka Inc.のラボマネージャーの中垣です。

弊社は大手企業・ベンチャー企業を中心にWeb・業務系・ECサイトのシステム開発から運用保守まで実績のある会社です。

今回は、最近お問い合わせをいただくことが多い顧客管理システムについて解説していきます。
ちなみに、顧客管理システムはCRMとも呼ばれるので、こちらの呼称の方が聞きなじみのある方もいるかもしれません。

顧客管理システムも他のシステム同様、クラウド型、オンプレミス型、オリジナル、と複数の選択肢があります。各選択肢はそれぞれどういうものなのか、どのくらいの費用がかかるのか、どのような企業に合っているのか、などご紹介していきます。

顧客管理システムについてご相談がある方は、開発経験豊富なWakka Inc.にお問合せください。
お問い合わせはこちらから。

目次

顧客管理システムとは

顧客管理システムとは、顧客情報を管理するためのシステムで、CRMと呼ばれることが多いです。CRMはCustomer Relationship Managementの略です。具体的には、顧客の購買情報、利用履歴、閲覧履歴、クレームなどのデータを収集してまとめます。

またかつては顧客情報を蓄積させるだけだったのですが、現在は蓄積したデータを分析し、業務改善に役立てるケースが増えています。そして業務内容によって蓄積すべきデータや分析の仕組みが変わってきます。

顧客管理システムの開発費用相場をご紹介しますが、システムの機能や、開発方法の種類によって金額が大幅に変わることはあらかじめご了承ください。

顧客管理システムの開発方法の種類

顧客管理システムの導入方法は複数あります。具体的には以下が挙げられます。

・クラウド型
・オンプレミス型
・オリジナルシステム

上記は顧客管理システムに限った話ではありませんが、現状企業に導入されるシステムの大部分は上記いずれか、もしくはこれらの組み合わせになっています。

まずクラウド型は、サーバー上にあるシステムにオンラインでアクセスして利用するものです。つまり厳密に言えば自社にシステムを導入するのではなく、アカウントを発行して外部のサービスを利用している状態になります。

外部のシステムを利用するだけなので、システム開発の手間がなく手軽に利用ができるメリットがあります。ただし自社の業務に特化したシステムが欲しい場合や、セキュリティを徹底したい場合などはデメリットもあります。

一方で、オンプレミス型は自社のサーバーや個々のパソコンにシステムを導入する仕組みです。たとえば自社サーバーにオンプレミス型のシステムを導入する場合、この自社サーバーに個々のパソコンからアクセスする形でシステムを利用します。

自社サーバーにアクセスして利用するので、比較的外部からアクセスしにくくセキュリティが強固という特徴があります。ただし自社にシステムを導入することになるのでクラウド型よりは時間も労力もかかります。

とはいえオンプレミス型も基本的にはパッケージになっているものを導入するだけなので、次にご紹介するオリジナルシステムよりは手軽です。

オリジナルシステムは、自社に合わせてゼロからシステムを作る方法です。自社の業務が複雑でクラウド型やオンプレミス型では間に合わない場合や、顧客管理の面で他社と差別化を図りたい場合に有効です。ただし時間も労力も金額的にもかかる開発方法になります。

各顧客管理システムの費用相場

次に各顧客管理システムの費用相場をご紹介します。しかし上でもご説明した通りひとことに顧客管理システムと言っても機能の幅が大きくなっていますので、あくまでも参考数値としてご覧ください。

単純にデータを収集するだけなのか、そこからデータを分析してサービス改善にまでつなげるシステムを構築するのか、などによってかかる費用が変動します。

クラウド型システムの費用相場

クラウド型システムは最初に導入する際の初期費用と、月額料金がかかるケースが多いです。最初に導入する際の初期費用は、無料~30万円程度が相場でしょう。最低限の機能であれば無料、そこからカスタマイズ機能を追加すると費用がかかる、といった料金体系になっているサービスが多い印象です。

月額料金は、システムの費用ではなく利用するユーザー数ごとにかかる場合が多いです。1ユーザーあたりの相場は月額数千円から3万円程度でしょう。この月額が、利用ユーザーの数に応じてかかるということです。

ユーザー数が少なければコストを抑えられますが、逆に言えばユーザー数が多い、つまり従業員数が多い企業だとランニングコストが多くかかることになります。

そのため、初期費用が高くてもオンプレミスやオリジナルシステムの方が長い目で見て割安になることも多いでしょう。

オンプレミス型システムの費用相場

オンプレミス型の顧客管理システムの費用相場は、100万円~500万円程度です。ただし導入する機能によってクラウド型よりも費用の幅は大きくなるので、この数字はあくまでも目安と考えてください。

オンプレミス型のシステムでかかる費用は、サーバー設置費用、パッケージ料金、ライセンス発行費用、保守運用費用などです。サーバーがすでに設置されている場合や、自社にエンジニアが在籍していて保守運用をすべて自社で行える場合は費用を抑えられるでしょう。

オリジナルシステムの費用相場

オリジナルの顧客管理システムの費用相場は、500万円~です。上限に関しては、どのような機能を開発するのかによって大きく異なるため言及は避けさせていただきました。

たとえば、ビッグデータの解析、AIによる最適なプランの提案、などの機能を付けると開発費用は高くなります。

最近は顧客の動きから最適な製造数を割り出すようなアルゴリズムも研究されていて、実用化もされています。このアルゴリズムは企業によって異なるので、自社に最適なシステムを開発するとなるとエンジニアやデータ解析ができる技術者に依頼することになります。

技術者の人件費がかかってくるので、開発費用は高くなるということです。一方で、パッケージに近い形で、概ね既存のシステムで代用し、一部オリジナルのカスタマイズを入れるような開発だと費用を低く抑えられます。

なぜなら、オリジナルシステムの開発費用の多くは人件費だからです。つまりエンジニアの労力を抑えられる開発内容であれば、システム開発費用は安くなります。オンプレミス型の場合は人件費ではなくパッケージ製品ごとに概ね料金が決まっているので、オリジナルシステムであっても場合によってはオンプレミス型よりも料金を抑えられます。

自社に合っているのはどのタイプのシステム?

顧客管理システムの導入方法の違いや、料金相場についてご説明しました。上記の内容を踏まえ、実際に自社にはどのタイプのシステムが合っているのか、判断基準について解説します。

クラウド型システムがあっている企業の特徴

クラウド型システムは導入が手軽で、費用も安く抑えられる傾向があります。月額料金はかかりますが、ユーザー数が少なければ安く済みます。このような特徴から、比較的規模が小さく社員数が少ない企業に向いていると言えるでしょう。

少人数の企業では自社サーバーを持っていない場合もあり、このような場合にはオリジナルシステムはもちろんオンプレミス型のシステムもそもそも導入できません。またクラウド型は情報漏洩のリスクがありますが、このリスクはユーザー数が多ければ多いほど高まります。

ユーザー数が多ければ、その分誰かが情報漏洩してしまう可能性があるからです。この点でも、従業員数の少ない企業であれば一人一人の動きを確認しやすく、情報漏洩のリスクを抑えやすいと言えます。

クラウド型はシステムが定型的なので自社に特化した形にカスタマイズしにくいというデメリットがありますが、小規模な企業であれば事業規模もそこまで大きくない場合が多いため、オリジナルの分析ツールが必要にならないことが多いでしょう。

この点からも、クラウド型の顧客管理システムに向いていると言えます。

オンプレミス型システムが合っている企業の特養

オンプレミス型システムはクラウド型システムよりも導入に手間がかかりますが、導入後の費用は抑えられる傾向にあります。またクラウド型システムはユーザー数が増えるとランニングコストが高くなりがちですが、オンプレミス型の場合においては影響は少ないです。

そのため、企業規模がある程度大きく、自社サーバーが稼働している企業にオンプレミス型は合っています。ただし、さらに事業規模が大きくなり、自社オリジナルのシステムが必要になるとオリジナルシステムを開発した方が長期的に見てメリットがあるでしょう。

オリジナルシステムが合っている企業の特養

オリジナルシステムは、自社の業務に合わせて自由に開発できる、導入後も業務の変化に合わせて修正できる、といった特徴があります。ただし導入に時間、労力、コストがかかるということでした。

これらのことから、データの分析に力を入れている企業、事業規模が大きく分析の精度が大きく売り上げに貢献する企業、などが該当します。事業規模が大きくなればなるほど、意思決定の影響も大きくなります。

システムによって意思決定が正確になれば在庫を余らせない、顧客のニーズに合ったサービス展開を行う、といったことにつながり、利益に貢献します。また顧客管理においてもっとも重要なのはセキュリティの徹底と言っても過言ではありません。

従業員数が多いとその分セキュリティ上のリスクも増加し、特に顧客管理システムの扱いはシビアになる必要があります。オリジナルシステムならセキュリティの強化も行いやすいため、その点でも大きなメリットになります。

顧客管理システム導入までの流れ

顧客管理システムを導入するために今後のスケジュールを決めようと思ったとき、何から始めるべきか迷わないためにあらかじめ一般的な流れをご紹介します。手順としては以下のようになります。

1.システム導入の目的を決定する
2.社内に情報を共有する
3.社内の担当者を決定する
4.外部の業者を選定する

ケースバイケースではありますが、大まかには上記の流れでシステム導入を進めます。まず最初に、顧客管理システムを導入する目的を細分化する必要があります。目的を細分化するためには、現状の問題点、解決方法をメモしていきます。

このメモは自社での判断にも重要なのですが、外部の業者に相談する際にも重要になります。また解決方法がわからない場合、問題点だけでも細かく挙げておくと、優良な開発企業であれば最善策を提案してくれます。

もし、顧客管理システムの導入で開発企業を探しているようでしたら、
弊社で外注先にそのまま使える『RFP(提案依頼)テンプレート』もご用意していますので、ぜひ活用してみてください。

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システム導入の意思がある程度固まったら、社内に情報共有を行います。導入されたシステムは社員も操作する可能性が高いので、あらかじめ周知しておくことで対応が早くなるからです。逆に突然システムを導入すると、社員が戸惑う可能性があるでしょう。

システム導入前、システム導入後に発生する作業に対して、社内の誰が担当するのかあらかじめ決めておく必要もあります。その際には、合わせて作業フローの明確化も必要です。

顧客管理システムの導入を外部に依頼する場合、業者の選定が必要になります。業者の選定基準は、実績、事前事後のサポートなどです。システムのクオリティはもちろん重要ですが、同様に事前のコンサルティングと事後の運用サポートも非常に重要です。

盲点になりがちなポイントで、その結果自社が求めているシステム、運用体制と認識がずれてしまう可能性があります。このような事態を防ぐためには、システム開発の事前、事後にその業者がどういった対応をしているのかはよく確認しておく必要があります。

まとめ

顧客管理システムの開発費用相場、導入方法の選択肢などについて解説してきました。予算や自社に必要な機能は何かなど検討することは複数ありますが、自社のマーケティング等にこだわりがあり、費用対効果を上げつつ事業を拡大していきたい場合などはオリジナルシステムに軍配が上がります。

弊社ではお客様の業務に合わせたオリジナルシステムの開発を行っています。顧客管理システムを検討段階の方でも『まずはどのような業務を改善したいのか』という話からでも問題ありませんので、お気軽にお問い合わせください。

お客様にとって最適なプランを提案し、システム開発、開発後のサポートまで行わせていただきます。

この記事を書いた人
中垣圭嗣

WebメディアでPGから管理職まで幅広く経験し、Wakka Inc.に参画。Wakka Inc.のオフショア開発拠点でラボマネジャーを担当し、2013年よりベトナムホーチミンシティに駐在中。最近では自粛生活のなかでベトナム語の勉強にハマっています。

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