ChatGPTで社内業務効率化を実現|導入方法や事例などを解説

2024.06.03
DX・システム開発
Wakka Inc. メディア編集部
ChatGPTで社内業務効率化を実現|導入方法や事例などを解説
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こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。

近年、さまざまなビジネスにおいてAIが活用されるようになりました。
なかでもChatGPTは生成AIの先駆けとして、世界でもトップクラスの知名度を誇ります。

ChatGPTを導入している企業は多く、社内業務効率化のために活用しているケースも珍しくありません。
そのため、自社でもChatGPTを導入して社内業務を効率化したいと考える方もいるでしょう。

本記事では、社内業務効率化におけるChatGPTの活用方法について解説します。
導入方法や実際にChatGPTを活用している事例などについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

【基礎知識】ChatGPTとは?

ChatGPTは、アメリカのOpenAI社が開発した会話型のAIチャットボットであり、2022年11月にリリースされました。
GPTは「Generative Pre-trained Transformer」の略称であり、「生成可能な事前学習済み変換器」を意味します。

ChatGPTはインターネット上にある膨大な情報を学習し、さまざまな分野の質問に対し、スムーズに応答できる点が特徴です。
さらに自然言語を用いたテキストやプログラムのコードを生成できるなど、幅広い業務にも対応できます。

その性能の高さから、ChatGPTは世界中に普及しており、近年はさまざまなサービスと連携できるChatGPT APIも登場しました。
APIによってChatGPTは多様なアプリやツールとの連携が可能になったため、ビジネス面においても多用されるようになりました。

また、ChatGPT本来の自動応答機能やテキスト生成機能を活かし、社内業務の効率化に用いるケースも増えています。

社内業務効率化に役立つChatGPTの7つの使い方

社内業務の効率化に役立つChatGPTの機能は、以下の通りです。

  • 自動応答を活用したチャットボットの作成
  • テキストの要約・作成・添削
  • 情報の収集・分析・作成
  • 海外言語の翻訳
  • 表や関数の出力
  • プログラムのコード入力
  • 議事録の作成

ChatGPTにできることを知れば、業務での活用方法を思いつきやすくなります。

自動応答を活用したチャットボットの作成

ChatGPTなら、自動応答を活用したチャットボットを作成できます。
ChatGPTはユーザーが入力した質問に対し、文脈に沿った回答ができるため、円滑なコミュニケーションが可能です。

ChatGPTを活用したチャットボットは、カスタマーセンターやWebサイトでのQ&Aに利用されています。
AIが顧客対応を行うため、年中無休で質疑応答ができる点が最大のメリットです。

また、社内用チャットボットや業務アシスタントとしてChatGPTを使用するケースもあります。
業務上の質問やアイデア出しなど、さまざまな場面で活用されています。

テキストの要約・作成・添削

ChatGPTは生成AIとしても優れており、ユーザーのプロンプト(指示)に従い、テキストを出力する機能があります。
さらにユーザーが提示したテキストを要約したり、ユーザーが作成したテキストを添削したりできる点も特徴です。

ChatGPTのテキスト生成機能を活用すれば、メール・報告書・プレゼン用の資料など、各種書類の作成を自動化できます。
テキスト作成に要する時間を減らせるため、業務のさらなる効率化が可能です。

特に非コア業務を効率化したい企業にとって、ChatGPTのテキスト生成機能は有用な機能です。

情報の収集・分析・作成

情報の収集・分析・作成をする際も、ChatGPTが役立ちます。

ユーザーの質問に対し、ChatGPTは自動でさまざまなWebサイトを参照して情報を収集するため、調べものをする際に便利です。
設定によっては、特定のキーワードを調べる作業を自動化できます。

また、ChatGPTは収集した情報を分析したり、分析結果に基づいた資料を作成したりするときにも活用できます。
データベースに蓄積した情報を基に企業評価を算出したり、売上から利益率を計算したりなど、さまざまな場面で応用できる機能です。

海外言語の翻訳

海外言語の翻訳でもChatGPTは役立ちます。
ChatGPTは100以上の言語に対応しているため、海外の論文や資料の翻訳が簡単にできます。

特に英語の翻訳精度は高く、人間が行う翻訳と遜色がないレベルです。
テキスト生成機能と組み合わせれば、海外言語の長文を翻訳しつつ、要約と校正も同時にできます。

表や関数の出力

ChatGPTなら表や関数の出力もできます。

最初に整理されていないデータをテキストの状態で入力し、整理する方法を指定すれば、自動で表や関数の出力が可能です。
Excelと同じ要領で表や関数を作成できるため、資料作成で無駄な時間をかける必要がなくなります。

なお、データをChatGPTに読み込ませて表や関数を出力したい場合は、プラグインを導入しなければなりません。
プラグインがない状態だと、テキスト入力でしか表や関数を作成できないので注意しましょう。

プログラムのコード入力

プログラムのコード入力も、ChatGPTで自動化できる業務です。

ChatGPTなら「○○ができるプログラム」といった、簡単なプロンプトでプログラムを作成できます。
プログラミングの経験がない人でも手軽に使用できるうえに、既存のプログラムを入力すれば問題点やエラーのチェックも可能です。

Python・Javaなど、複数のプログラミング言語に対応しているため、現場に合わせた運用も可能です。
社内で利用するツールや業務アプリを独自で作成する際にも役立ちます。

議事録の作成

ChatGPTは、音声ファイルを入力するだけで議事録の作成もできます。

重い音声ファイルでも、複数に分割して入力すれば自動で議事録を作成できるため、長丁場になった会議の文字起こしも簡単です。
さらにキーワードをあらかじめプロンプトで入力しておけば、音声ファイルの中から自動でピックアップしてくれます。

ChatGPTの議事録作成は、さまざまな企業で導入されており、より高性能なICレコーダーの開発に成功した事例もあります。

Chat GPTの導入方法

本章ではChatGPTを導入する方法を紹介します。
Web版・アプリ版それぞれの導入方法を紹介するので、実際にChatGPTを利用する際の参考にしてください。

Web版の導入方法

ChatGPTのWeb版はインストールが不要であり、簡単な手続きで導入できます。

まず、OpenAI社のホームページにアクセスし、「Sign UP」をクリックして登録フォームを開きます。
登録フォームを開いたら必要事項を入力すると確認メールが送られるので、記載されたリンクにアクセスして認証を完了させましょう。

認証が終わったら個人情報を入力します。
さらに送信されるSMSに記載されたコードを入力したら、Web版を使用できるようになります。

なお、Googleアカウント・Microsoftアカウント・Appleアカウントがあればアカウント作成は不要です。

アプリ版の導入方法

アプリ版のChatGPTは、インストールするだけで利用できます。
iOS・Androidを問わず、アプリ版はOpen AI社のアカウントがあれば、新たなアカウント登録は必要ありません。

アカウントがない場合は、「Sign UP with email」からアカウント作成を行いましょう。

なお、アプリ版は音声入力に対応していたり、インターフェースがシンプルな仕様になっていたりするなど、スマートフォンやタブレット向けに設計されています。
そのため、Web版とは操作性が異なる点には注意しましょう。

ChatGPTを業務効率化に活用する流れ

本章では、ChatGPTを業務効率化に活用する流れについて解説します。
ChatGPTを活用する流れを理解すれば、スムーズな導入が可能です。

1.効率化したい業務の課題を明確にする

ChatGPTを導入する前に、まずは効率化したい業務の課題を明確にしましょう。
「煩雑な業務をAIで効率化する」「非コア業務を自動化する」など、課題を明確にすれば、ChatGPTの活用方法を見出しやすくなります。

課題を明確にする際は、既存のプロセスを確認し、課題を洗い出しましょう。
現場の意見を取り入れながら進めると、現場のニーズにマッチした効率化を実現できます。

2.運用体制を整える

ChatGPTを運用する体制を整えておくと、業務効率化を進めやすくなります。
運用体制はChatGPTを運用できるノウハウを持つ人材を中心に、効率化したい業務を把握している人材を集めて構築しましょう。

また、部署横断的な運用体制であれば、より広い範囲で効率化を進められます。
ChatGPTで独自ツールを作成する際に必要な情報も集めやすくなります。

3.テスト運用を実施する

ChatGPTで業務効率化を図る際は、必ずテストを行いましょう。

ChatGPTの使用感が現場に合っていなかったり、運用に支障をきたすエラーがあったりすると、かえって非効率化を招く恐れがあります。
また、ChatGPTであまりに高度なツールを作成すると、現場が持て余し、結局使用されない事態を招きかねません。

まずはテスト運用を行い、効率化したい業務とChatGPTの相性を確認しましょう。

4.PDCAサイクルを回す

ChatGPTで業務効率化を目指すなら、導入後もPDCAサイクルを回し、より良い運用を模索しなければなりません。
もしChatGPTを導入できたとしても、新たな課題が見つかったり、想定外のアクシデントに対応できなかったりする場合があります。

また、人員や事業の変化によって、運用体制を変えなければならない事態もあり得ます。
ChatGPTを導入した後もPDCAを回し、積極的に改善すれば、確実な業務効率化の実現が可能です。

ChatGPTを導入する際の3つの注意点

ChatGPTは優れたツールですが、使用するうえで留意しなければならない注意点があります。
本章で解説するのは、以下の注意点です。

  • ハルシネーションを防ぐ
  • 料金設定に注意する
  • 情報漏洩のリスクがある

いずれのポイントもChatGPTを導入する前に必ず確認しましょう。

ハルシネーションを防ぐ

ChatGPTにおいて、ハルシネーションは注意しなけばならない事象のひとつです。

ハルシネーションとは、AIが誤った情報を事実のように出力することを意味します。
AIが深層学習を行う際、情報が偏っていたり、誤った参照元の情報を取り入れたりすると、間違った情報を出力するリスクが高まります。

また、取り入れた情報を更新しない場合でも同様です。

近年はChatGPTの精度が上がっており、フィルターの設定や学習データの質の高まりによって、以前よりハルシネーションが起こるリスクは下がっています。
しかし、ChatGPTは性質上、文脈に沿った形で回答するため、ハルシネーションが発生していても気づかない恐れがあります。

ChatGPTで情報を収集する際は、出力された回答のファクトチェックを必ず行いましょう。

回答をそのままコピー&ペーストすると、誤った情報を発信してしまう恐れがあります。
特に、法律や医学のような専門知識をChatGPTで調べる際は注意が必要です。

料金設定に注意する

ChatGPTを使用する際は、料金設定に注意しましょう。
ChatGPTはプランによって料金が異なっており、無料で使用できる「Free」に対し、「Plus」と「Enterprise」は有料です。

「Enterprise」の料金設定は要問い合わせであり、従業員の数や使用する機能によって金額が変動する設定です。
より高度な機能を求める場合、想定より料金が高くなる可能性があります。

また、ChatGPT APIは出力するトークン数やリクエスト数によって料金が変動する従量課金制を採用しています。
使用量が多いほど料金も上がるため、使用頻度が多い場合は注意しましょう。

情報漏洩のリスクがある

ChatGPTには情報漏洩のリスクがある点にも、注意が必要です。

Web版のChatGPTは入力した情報をAIが学習するため、機密情報や個人情報を入力すると漏洩するリスクがあります。
実際、入力した情報が漏洩したケースもあり、Appleやサムスン電子のようにChatGPTの使用を禁止している企業も少なくありません。

ただし、AIが学習する設定がされているのはWeb版のChatGPTのみであり、有料版の「Enterprise」やChatGPT APIなら漏洩するリスクはありません。
Web版のChatGPTを使用する際は、機密情報や個人情報を入力しないようにしましょう。

また、有料版を使用する際もチャット履歴が残らないように設定することがおすすめです。

ChatGPTによる社内業務効率化事例5選

本章では、実際にChatGPTを導入して社内業務の効率化を実現した事例を紹介します。
本章で紹介する事例は以下の5つです。

  • パナソニックホールディングス株式会社
  • アサヒグループホールディングス株式会社
  • 小林製薬株式会社
  • 朝日生命保険株式会社
  • 楽天生命保険株式会社

それぞれがどのようにChatGPTを活用しているか、順番に解説します。

パナソニックホールディングス株式会社|全社向けのAIアシスタントを開発

パナソニックホールディングス株式会社は、ChatGPTを応用した「PX-GPT」の運用を2023年4月から開始しています。

PX-GPTはChatGPT APIのAIエンジンをベースに開発されたAIアシスタントであり、アイデア出しや業務プロセスのサポートなどを実践するものです。
パナソニックホールディングス株式会社の施策は、ただ優れたAIアシスタントを開発するだけでなく、運用に際して細かくルールを取り決めている点も特徴です。

PX-GPTは入力した情報が第二者・第三者に提供されないだけでなく、一定期間を過ぎたら履歴が自動で消去されるなど、情報漏洩を防止する仕様を採用しています。

参照:パナソニックホールディングス株式会社

アサヒグループホールディングス株式会社|生成AIを社内業務に活用

アサヒグループホールディングス株式会社は「ジェネレーティブAI 『やってTRY』プロジェクト」と題し、生成AIを社内業務に活用しています。

アサヒグループホールディングス株式会社が使用する生成AIは、情報整理支援・コンテンツ作成支援など、社内業務の効率化に役立つものです。
さらに、生成AIを活用してSNSに投稿される非言語情報を分析するアプリやアルゴリズムの開発にも着手するなど、マーケティングにも活用する方針を取っています。

参照:アサヒグループホールディングス株式会社

小林製薬株式会社|国内従業員向けのAIチャットボットを運用

小林製薬は2023年8月より、国内従業員が利用できるAIチャットボット「kAIbot」の運用を開始しました。
kAIbotはアイデア出しや業務効率化に役立つチャットボットです。

小林製薬は国内の全従業員が運用することにより、全社でDXリテラシーを高められる環境を構築しています。
また、kAIbotは情報漏洩を防ぐため、厳格なセキュリティで運用されている点も特徴です。

参照:小林製薬株式会社

朝日生命保険株式会社|社内業務に対応できるAIチャットボットを導入

朝日生命保険株式会社も、社内業務効率化のためにChatGPTを導入しました。
朝日生命保険株式会社は、AIに金融や保険に関する専門知識や約款を学習させ、より高度な回答ができるチャットボットの実現に取り組んでいます。

さらに資料作成や業務課題の分析などにも、積極的にChatGPTを活用しています。

AIチャットボットの導入に対し、朝日生命保険株式会社は厳格セキュリティによる運用体制を構築しました。
これにより、顧客情報や機密情報の漏洩を徹底的に防いでいます。

参照:朝日デジタルイノベーションラボ

楽天生命保険株式会社|Chat GPTを営業に応用

楽天生命保険株式会社は、代理店向けの専用端末にChatGPT APIを導入しました。

元々、楽天生命保険株式会社ではAIアシスタントを導入しており、FAQの検索や保険証券の分析などに役立てていました。
2023年7月からは、ChatGPT APIの言語処理機能を既存のAIアシスタントと組み合わせることにより、24時間年中無休の営業サポートを実現しています。

ChatGPT APIによって営業活動の反省点やトークテーマの提供などを実践することにより、営業活動における課題の解決をフォローしています。
楽天生命保険株式会社のケースは、ChatGPTを営業に応用し、生産性の向上を図った好例です。

参照:楽天生命保険株式会社

ポイントを押さえてChatGPTによる社内業務効率化を実現しよう

ChatGPTは自動応答やテキスト生成など、さまざまな使い方があります。
いずれの機能も非コア業務や煩雑になりがちな事務作業の効率化につながるものです。

ChatGPTを導入し、適切に運用できれば、社内業務の効率化が実現できます。
ChatGPTを利用するなら、導入方法や独自ツールの開発方法をあらかじめ確認しましょう。

あらかじめ使い方を知っておけば、ChatGPTのスムーズな導入が可能です。

ただし、ChatGPTにはハルシネーションや情報漏洩が発生するリスクがある点には注意しなければなりません。
リスクを回避するなら、ChatGPTを実際に導入した企業の事例を参考にしましょう。

ChatGPTを導入する際の取り組みを学べば、適切な運用体制を構築しやすくなります。

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