【まとめ】ベトナムの日本人起業家・日本企業の成功事例とは?


みなさんこんにちは。Wakka Inc.ベトナム駐在の中垣です。
ベトナムは2013年ごろから国家戦略として起業の促進を掲げており、スタートアップ・エコシステム支援プロジェクトで助成金や、テック系イベントの開催など積極的な支援を進めています。
JETROによると、日本・ベトナム両国はスタートアップやオープンイノベーション分野で協力を強化しており、ベトナム政府とJETROが連携したスタートアップ支援プログラムやピッチイベントも継続的に実施されています。ベトナムは東南アジア有数のスタートアップ市場として成長を続けており、国内外の投資家から注目を集めています。
出典元:JETRO「JETRO held the “Inno Vietnam–Japan Fast Track Pitch Event 2023”in Hanoi」
そこで、ベトナムの注目ベンチャー企業の紹介記事に続き、今回はベトナムで活躍する日本人起業家・日本企業の事例についてご紹介します。
Wakka Inc.では、ベトナムでの法人設立の支援をしています。
ベトナム法人設立における基本STEPや人材採用の基本手法について知りたい方は「ベトナム法人設立マニュアル」をご覧ください。
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ベトナム法人設立マニュアル
ベトナムにグローバル開発拠点設立を予定している方や、
Manabie(EdTech)
引用元:Manabie
教育系スタートアップのManabieは 『人と社会、環境に、良い変化をもたらすきっかけになる』をビジョンとして掲げている、日本人の本間拓也さんが共同創業したEdTech企業です。
Manabieは日本のスタディサプリのようなサービスで、録画した授業動画をスマートフォンなどのアプリで見ながら学習し、学習後のテストで定着を促進することができます。
さらに、Manabieの上位プランでは、人のメンターがつきオンラインで学習計画や途中離脱の防止をサポートしてくれることが特徴です。メンターのプログラムは欧米の大学でコーチングを学んだメンバーが作成し、最適なタイミングで声掛けができるようになっているようです。
ベトナムでは5年制の小学校と4年制の中学校が基礎教育の中心となっています。また、教育政策として5歳児を対象とした就学前教育の普及が進められており、幼児教育への関心も高まっています。
ベトナムは教育に熱心な家庭が多く、一人当たり3万円強の年間教育費をかけています。これはベトナムの平均年収の約12%にあたります。その結果、OECDの学習到達度調査(PISA2022)の調査では、ベトナムの科学的リテラシーは81ヵ国中35位に達しました。
参照:⽂部科学省「PISA2022のポイント」
国だけではなく、家庭での投資も増加傾向でJETROの「ベトナム 教育(EdTech)産業調査」でも、学校へのITツール導入やオンライン教育の普及が成長要因として挙げられており、EdTechベンチャーにとっては魅力的な市場になるでしょう。
参考文献:JETRO『ベトナム 教育(EdTech)産業 調査』
Pizza 4P’s(飲食)
引用元:Pizza 4P’s
『驚きを届けて、幸せの輪を広げる』ことをビジョンとして掲げている、Pizza 4P’sは日本の大手ITベンチャーに勤めていた益子さん夫妻が独立し、ベトナムで創業したピザレストランです。
現地駐在の日本人や地元のベトナムの方なら誰でも知っているほど美味しいお店で、2020年には『Vietnam Restaurant & Bar Awards 2020』の『People’s Choice』に選ばれています。
今ではベトナムで成功した日本人としてNYタイムズや日本のメディアに取り上げられている益子さんですが、当初は飲食店の経験経験がない状態からスタートして、試行錯誤を繰り返しだったそうです。
当時、ベトナムでは日本のようにチェーン展開しているピザ屋や、高級ピザレストランはあったのですが、良い雰囲気で地元の人も食べに行けるような価格帯のカテゴリの店舗がないことに目をつけ、そのカテゴリをターゲットに参入し成功しています。
ベトナムを代表する外食ブランドへ成長し、ベトナムを中心に5カ国12都市で約40店舗を展開しています。2023年には東京・麻布台ヒルズへ日本1号店をオープンし、日本市場にも進出しました。
ベトナムは人口約1億人を抱える東南アジア有数の消費市場です。ベトナム政府によると、2025年の人口は約1億230万人に達しています。また働く女性が7割を超えており、共働きで日常的に外食をする文化が根付いていることが特徴です。また、既に大手日系の外食チェーン企業がベトナムに参入してきており目の離せない市場と言えます。
KAMEREO(FoodTech)
引用元:KAMEREO
FoodTech企業のKAMEREOは外資系企業からPizza 4P’sのCOOとして参画していた、田中卓さんがベトナムで立ち上げたB2Bの仕入れプラットフォーム企業です。
特にベトナムの飲食業界は昔からの家族経営や中小企業による小ロット仕入れが多かったため、食材の仕入やサプライチェーンは日本のように発達していない部分があります。
KAMEREOはそのような仕入れの課題に着目し、優れたUIで誰でも簡単に発注ができるオンライン仕入れサービスを展開していました。
現在は、その経験を活かして大規模農家や食品メーカーと連携し、ホテルや飲食店、スーパーマーケット、学校などの需要家に対して豊富で安定した価格の商品がワンストップで調達できるサプライチェーンサービスを提供しています。
日本のように物流やコールドチェーンが発達した国でもFAX発注などの課題が生じていると思いますが、海外に目を向けると発注方法だけではなく、サプライチェーン自体の大きな課題があるため、非常にハードですが一気通貫で市場を押さえることができるビジネスチャンスがあると言えます。
久光ベトナム(製薬)
引用元:久光ベトナム
サロンパスやバレーボールチームでお馴染みの久光製薬は、1994年からベトナムに参入し、現地工場の建設やサロンパスの市場開拓に取り組んでいる企業です。
現在では、どこの薬局でもサロンパスを目にすることができますが、参入当時は物流ネットワークがあまり発達しておらず市場開拓が難しい状態でした。
そのような環境の中、久光ベトナムは工場を作るだけではなく、現地代理店と連携し数万店舗あった薬局の開拓をしながら、サロンパスの使い方などの現場教育にも力を入れてきました。その結果、ベトナムの貼り薬といえばサロンパスと言われるほど市場に浸透しています。
加えてベトナム工場の現地調達率を高めて現地の人が気軽に使える価格を実現し、久光ベトナムはベトナム市場だけではなく、近隣の東南アジア輸出拠点としても活躍しています。
ベトナムの製薬市場においては外資規制があり、外資企業が医薬品を直接流通することはできず現地代理店と連携する必要があります。ただし、現在のベトナムは人口ボーナス期で平均年齢が若い国ですが、JICA公式情報では、ベトナムの高齢者人口割合は約17年間で7%から14%へ倍増し、2035年頃には高齢社会になる見通しと言われています。
今後医薬品の市場ニーズの高まりが予想されるため、日本での医療サービスの経験を活かして中長期的な視点で参入するチャンスは大いにあるでしょう。
参考文献:JICA 『JICA and World Bank Jointly Support Vietnam to Meet Needs of Aging Population』
まとめ
今回は、ベトナムの飲食・教育・医療領域で活躍する日本人起業家のスタートアップと日本企業の事例をご紹介しました。
どの企業もベトナム拠点を作り、腰を据えてさまざまな課題を乗り越えながら現地の人々に愛される企業に成長しています。
このブログを運営しているWakka Inc.は10年以上『ベトナムオフショア開発・ラボ型開発・現地子会社設立』のサポートをしている会社なのですが、一昔前は純粋なIT開発拠点を立ち上げたいというニーズが多い印象でした。しかし、近年はベトナム市場自体の魅力が増してきており、現地の開発拠点をベトナム市場参入のハブとしても活用したいという声をいただくことが増えてきています。
もし、ベトナムでのIT開発や現地参入に興味のある方は、各種ガイドブックや1on1セミナーなどもご用意していますので、ぜひこの機会に活用してみてください。

WebメディアでPGから管理職まで幅広く経験し、Wakka Inc.に参画。Wakka Inc.のオフショア開発拠点でラボマネジャーを担当し、2013年よりベトナムホーチミンシティに駐在中。最近では自粛生活のなかでベトナム語の勉強にハマっています。












