効率的なプロダクト開発の流れ6ステップとは?成功のポイントも徹底解説!
こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。
「プロダクト開発の具体的な流れを知りたい」
「プロダクト開発における成功のコツを知りたい」
このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
プロダクト開発の本来の目的や正しい流れを理解しておくと、プロジェクトを効率的に進められ、ユーザーにとって価値のあるサービスを提供できます。
本記事では、プロダクト開発の具体的な手法から全体の流れ、成功のポイントを網羅的に解説します。
ユーザーに求められるプロダクトを開発して、プロジェクトを成功させたい方はぜひ最後までご覧ください。
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プロダクト開発とは
プロダクト開発は商品やサービスを生み出すだけでなく、プロジェクトの過程で市場のニーズも取り入れてアイディアを具体化する手法です。
特にシステム・ソフトウエア開発を行う際に使われており、ユーザーのニーズを満たして価値提供を行うことが目的です。
ベンチャーやスタートアップにとってはユーザーニーズを満たせるか否かは生存に直結するため、プロダクト開発の重要性は高いと言えます。
成功率はターゲット市場における受入率や、目標達成度なども大きく影響します。
競合サービスの影響や市場環境の変化など、プロダクト開発には予期しないリスクも存在するため注意が必要です。
プロダクト開発とシステム開発の違い
プロダクト開発とシステム開発は目的やニュアンスの違いがあります。
プロダクト開発は、手に取って利用してもらい市場の需要を検証しながら、ユーザーの新たな要求に応えるサービスを生み出すことが目的です。
一方、システム開発は、設計書に従い開発を進めてサービスを構築することが目的です。
両者は同じ意味で使われる場合もありますが、基本的には目的やニュアンスが異なります。
プロダクト開発の具体的な手法
プロダクト開発の現場では、次の2つの手法が一般的です。
- ウォーターフォール開発
- アジャイル開発
それぞれ特徴が大きく異なるため、開発目的やプロジェクトによって適した手法を取る必要があります。
ウォーターフォール開発
ウォーターフォール開発は、要件定義を入念に行い、決められたプロセスで進める開発手法です。
開発工程が上から下へと進んでいくため、滝になぞらえた名が付けられています。
前工程が完了しないと次の工程に進めず、計画的に推進できる点が大きなメリットです。
開発工程が把握しやすいため、インフラシステムの構築や、大規模で複雑なプロジェクトに多く利用されています。
しかし完成までに時間がかかったり、開発途中での仕様変更に対応しづらかったりと、デメリットもあります。
アジャイル開発
アジャイル開発は、1〜4週間の短いスパンで機能単位の小さな開発を行う手法です。
他の手法と比べて開発期間が短縮されているため、アジャイル(素早い)と呼ばれています。
アジャイル開発は、開発の途中で急な仕様変更や機能の追加が予想されるプロジェクトに適しています。
試作品ができた段階でユーザーのフィードバックを得られるので、ユーザーのニーズに合致したシステム開発が可能です。
機能単位で小さな開発を行うため、変更によるコスト負担の心配が少ない点も特徴です。
技術や仕組みの進化が目まぐるしいIT分野において、開発途中で仕様の変更や追加に柔軟なアジャイル開発は大きな強みです。
アジャイル開発については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
プロダクト開発の流れ6ステップ
プロダクト開発を計画的に推進するためには、流れを正しく把握しておく必要があります。
プロダクト開発における流れ6ステップは以下の通りです。
- 1.企画を立てる
- 2.ターゲットに適したUXを考える
- 3.設計書を作成する
- 4.設計書を参考に実装する
- 5.テスト・検証をする
- 6.リリースを行う
それぞれのステップについて順番に説明します。
1.企画を立てる
プロダクト開発において、企画は重要な工程です。
プロダクト開発の目的は、ユーザーニーズを満たしたサービスの作成です。
プロダクトを作成して終わりではなく、作った後に目的を達成できるかどうかに重点を置く必要があります。
自分視点ではなく相手視点を持ち、ユーザーが何を求めているのかを企画段階で徹底的に洗い出しましょう。
正しくニーズを洗い出すためには、市場やユーザーに対しての調査も欠かせません。
プロダクト開発を成功させるために、企画は入念に行いましょう。
2.ターゲットに適したUXを考える
企画が明確になれば、ターゲットに適したデザインを考えましょう。
ターゲットの性別や年齢層によって求められる要素は大きく異なるため、使いやすい機能・デザイン・プロセスなどを意識しながらユーザー体験を考える必要があります。
ターゲットに沿ったUXでなければ、使いにくさから敬遠されたり、ニーズを満たせなかったりする恐れがあります。
競合が明確であれば、UXをベンチマークするのも一つの方法です。
しかし、UXに対する自社のエッセンスが全く含まれないような模倣は意味のないプロダクト開発になりますので絶対にやめましょう。
3.設計書を作成する
デザインを考えた後は、実装する機能がまとめられた設計書の作成です。
スムーズな実装を行うために、ユーザーが利用する流れを言語化するなど、わかりやすい設計書が求められます。
設計書にはシステムの概要や構成、業務フローや機能など詳しく記載する必要があります。
求めるプロダクトがどのように動くかをプロジェクトの関係者に分かるよう、細かく書き出しましょう。
設計書の良し悪しは、プロダクトの品質に大きく影響する重要な工程です。
4.設計書を参考に実装する
設計書を作成した後はプログラムを書き出します。
設計書に沿ってプログラムを書き出す際には、全体のフローを確認して新たな問題点にも柔軟な対応が必要です。
定期的に自身でレビューして問題点を修正すると、コードの品質を保てます。
コードを後から見返すことも考慮して、コメントをつけて見通しを良くするのがおすすめです。
5.テスト・検証をする
プログラムを書き出した後は、テスト・検証を欠かさず行いましょう。
完成して間もないプログラムは不具合が出るケースも多く、ユーザービリティを入念にチェックすべきです。
テストではバグや画面の見た目を確認したり、裏で稼働しているシステムは設計どおりに動いているかを調べたりしましょう。
テストの結果からそのままリリースするのか、修正や機能の追加が必要なのかを入念に検証する必要があります。
6.リリースを行う
テスト・検証が終了した後はリリースを行います。
リリースを行って終わりではなく、ユーザーからのフィードバックを採り入れてプロダクトの改善を継続的に行います。
テスト環境では問題のないシステムも、本番の環境では不具合を起こすケースも稀にあるため注意が必要です。
リリース後の継続的なフィードバックが、サービスの質を大きく左右します。
万が一のシステムダウンに備えて、リリース前後にはバックアップの対策を練っておくと安心です。
プロダクト開発を成功させるポイント
プロダクト開発を成功させるためには、以下のツールを有効活用する必要があります。
- フレームワークを活用する
- プロダクトロードマップを作成する
- MVPを活用する
順番に詳しく解説します。
フレームワークを活用する
フレームワークとは、プロダクト開発に必要な機能が備わった枠組みで、プロダクト開発の成功に欠かせないツールです。
フレームワークを活用すると、プロダクト開発における分析や意思決定の効率化が実現でき作業量を減らせます。
多くのプロジェクトに使われてきた知恵を活用できるため、個人の主観的な判断で生じるミスも防止できます。
市場における先行者利益の観点から開発環境のスピード感は重要視されており、フレームワークを活用した効率的な開発が必要です。
プロダクトロードマップを作成する
プロダクトロードマップとは、開発の方向性を明確にしてプロジェクトに関わるメンバーと共有できるツールです。
開発途中における方向性のズレを修正したり、すべての関係者が共通認識を持てたりするのがメリットです。
具体的な記載内容は、プロジェクトの計画や戦略、達成すべき目標などが挙げられます。
プロダクトロードマップは、一度作成して終わりではなく、必要に応じて情報を追加したり、修正したりして最適化を目指します。
メンバーが理解しやすいよう、専門用語は説明を添えながら作成するのがおすすめです。
MVPを活用する
MVPとは、Minimum Viable Product(ミニマム・バイアブル・プロダクト)の略称で、ユーザーにとって本当に必要な価値だけを提供するプロダクトを指します。
欠かせない機能のみ搭載したプロダクトを開発しながら、フィードバックを検証して機能の追加や改善を行う手法です。
ユーザーのニーズを的確に把握して、競合よりも早くサービスを提供したい場合にMVPは有効です。
MVPの具体的なメリットは以下の4つが挙げられます。
- 開発から提供までの期間が短い
- ユーザーのニーズを正確に把握できる
- 少ないコスト・リソースで開発できる
- 委託会社のスキルを確認しやすい
それぞれ詳しく解説します。
MVPについては下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
開発から提供までの期間が短い
システムの開発から提供までの期間が短く、市場に早くリリースできるのがMVPの大きなメリットです。
MVPは必要な機能だけを実装して、仮説検証のPDCAを素早く回すことに注力しています。
短期間で市場へリリースできるため、他の開発手法と比較して収益発生までの期間を短縮できる点も魅力の一つです。
競合よりも早くリリースできれば、市場における先行者利益も期待できるでしょう。
時間をかけず素早くユーザーにサービスを届けたい場合には、MVP開発が適しています。
ユーザーのニーズを正確に把握できる
MVPではユーザーニーズを正確に把握できます。
最小限の機能を実装したプロダクトを実際に仕様してもらうため、ユーザーが抱える真のニーズに早く気づけます。
また、ニーズを反映させながら修正を加えるため、品質向上に大きく役立ちます。
完成後のフィードバックで改善を行う開発手法と比較すると、非常に効率的です。
ユーザーニーズを正しく採り入れるうえでMVP開発は欠かせない手法です。
少ないコスト・リソースで開発できる
MVPは手戻りを少なくでき、コスト・リソースを節約できる開発手法です。
必要な機能だけを実装して検証するため、従来の開発手法と比較して時間やコストを大幅に抑えられます。
フィードバックで改善を行う際も、MVPならあらかじめ実装されている機能が少ないため手戻りの負担も軽減されます。
MVPはプロダクト開発の効率化に加えて、コスト・リソースの削減を実現できる画期的な手法です。
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プロダクト開発で活用すべきフレームワーク4選
開発現場で活用すべきおすすめのフレームワークは以下の4選です。
- 666ロードマップ
- RICE
- リーンキャンバス
- SWOT分析
開発に欠かせない検証作業・リサーチの効率化を図る際の参考にしてみてください。
666ロードマップ
666ロードマップとは、プロダクトの開発サイクルを6で区切ることによって、客観的に次のアクションを考えられるフレームワークです。
666ロードマップは、以下のように6週間・6カ月・6年で考えることを定めており、短期間から長期間まで一貫した戦略を立てられるのが強みです。
期間 | 内容 |
6週間 | 直近の改善案など |
6カ月 | 将来から逆算した重要なこと |
6年 | 将来の展望など |
期間ごとに行うアクションを明確にしておくと、より効果を発揮できるでしょう。
目先のタスクやニーズの少ない作業に囚われず、バランス良くプロダクトを進められます。
RICE
RICEはプロダクト開発のアイデア評価と、作業の優先順位付けに有効なフレームワークです。
RICEの構成要素は次の4つです。
- Reach(何人に)
- Impact(影響力)
- Confidence(信頼度)
- Effort(労力)
RICEは複数のアイデアを合理的に選択でき、タスクの重要度を考慮した作業の優先順位付けに活用できます。
RICEによって評価や優先順位をつけるプロセスから感情を排除できるため、チームの共感も得られやすい傾向があります。
リーンキャンバス
リーンキャンバスはビジネスモデルを9つの要素に分類して整理できるフレームワークで、プロダクト開発にも活用されています。
9つの要素を1枚の紙にまとめて記載するため、プロジェクトの全体を俯瞰できるメリットがあります。
リーンキャンバスに記載する具体的な要素は以下の9つです。
要素 | 記載する内容 |
課題 | ユーザーがお金を払ってでも解決したい課題か |
顧客セグメント | 価値を感じて購入してくれるユーザーはいるか |
独自の価値提案 | 自社製品を選ぶ理由はあるか |
ソリューション | ユーザーの持つ課題に対して適した解決方法か |
チャネル | ユーザーにアプローチする手段があるか |
収益の流れ | マネタイズできる損益分岐点はどこか |
コスト構造 | どの程度資金が必要か、損益分岐点はどこか |
主要指標 | 虚栄の指標ではないか |
圧倒的な優位性 | 差別化要素で事業をスケールできるか |
チームで共有・議論する際に有効活用してください。
SWOT分析
SWOT分析は、自社の現状を分析して市場における強みや課題、ビジネス戦略目標を見つけられるフレームワークです。
競合や市場トレンドなどの外部環境と、自社の資産や品質などの内部環境をプラス面とマイナス面に分けて分析します。
分析で用いられる要素は、SWOTの頭文字を取った次の4項目です。
- Strength(強み)
- Weakness(弱み)
- Opportunity(機会)
- Threat(脅威)
SWOT分析は、事業戦略の策定や経営資源の最適化に活用されるのが一般的ではあるものの、プロダクト開発にも応用されています。
分析によって情報収集するだけでなく、実行できるタスクにつなげることが大切です。
プロダクト開発を成功させて理想のシステムを提供しよう!
今回はプロダクト開発の具体的な流れと成功のコツを解説しました。
プロダクト開発は、仮説検証のPDCAを素早く行い、フィードバックを反映させて品質を向上させていく手法です。
ユーザーにとっての価値を重視しており、競合との優位性を図る際に有効です。
プロダクト開発を正しく理解して、プロジェクトを成功させましょう。