決済代行サービスとは?おすすめ15選を徹底比較仕組みやメリット、導入方法を解説

最終更新日:2025.10.26
DX・システム開発
Wakka Inc. メディア編集部
決済代行サービスとは?おすすめ15選を徹底比較仕組みやメリット、導入方法を解説
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こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。

決済代行サービスを利用すれば、複数の決済会社との審査や契約手続きを一括して代行できます。
しかし、決済代行サービスによって対応している決済方法や手数料が異なります。

そのため、「自社に適したサービスをどうやって選べばよいか分からない」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、

  • 決済代行サービスの仕組みと利用するメリット
  • 決済システムの導入方法
  • 決済代行サービスを選ぶためのポイント

などについて解説します。
新たに事業を立ち上げ、自社のサブスクサービスに合う決済システムの導入をしたい方は、ぜひとも本記事を参考にしてください。

※記事内で紹介しているツールの情報は、2025年10月時点での内容です。利用料やプランなどは変更となる可能性もあるため、最新情報は公式ページでご確認ください。

目次

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おすすめの決済代行サービス

本章では、代表的なおすすめの決済代行サービスを紹介します。
紹介するサービスは以下の通りです。

  • Stripe(ストライプ)ストライプジャパン株式会社
  • サブスクペイ株式会社ROBOT PAYMENT
  • 請求QUICKSBIビジネス・ソリューションズ株式会社
  • Paid(ペイド)株式会社ラクーンフィナンシャル
  • Square(スクエア)-Square株式会社
  • PGマルチペイメントサービス―GMOペイメントゲートウェイ株式会社
  • NP掛け払いー株式会社ネットプロテクションズホールディングス
  • SBペイメントサービス―SBペイメントサービス株式会社
  • epsilon(イプシロン)-GMOイプシロン株式会社
  • PayGENT(ペイジェント)-株式会社ペイジェント
  • Bizケッサイ―株式会社ゼウス
  • クロネコ掛け払い―ヤマトクレジットファイナンス株式会社
  • ナチュラルペイメント―エクストライノベーション株式会社
  • VeriTrans4G-株式会社DGフィナンシャルテクノロジー
  • STORES決済-STORES株式会社

決済代行サービスを選ぶ際の参考にしてください。

出典:Stripe(ストライプ) 公式ページ
費用【初期費用・導入費用】
要問い合わせ
【決済手数料】
クレジットカード:3.6%
コンビニ決済:3.6%
PayPay:3.98%
銀行振込など:1.5%(返金は250円+消費税)
対応決済方法・クレジットカード
・デジタルウォレット
・コンビニ決済
・PayPay
・銀行振込
サポート・24時間365日稼働するサポート体制
・Discordによるテクニカルサポート
運営会社ストライプジャパン株式会社

Stripeのオンライン決済システムでは、あらかじめ用意された決済ページや API を活用して、比較的容易に決済機能を導入できる決済代行サービスです。
ECサイト・月額課金のサブスクリプションビジネスなど、あらゆるビジネスのスタイルに対応した決済方法を提供しています。

また、135種類以上の通貨と支払い方法に対応しているため、グローバルに展開するビジネスの立ち上げに最適です。
さらに、数百万のビジネスから得た豊富なデータを使用した機械学習によって、不正取引を正確に検出してブロックするため、万全のセキュリティで安心して利用できます。

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出典:サブスクペイ 公式ページ
費用【初期費用・導入費用】
要問い合わせ
【決済手数料】
クレジットカード:2.65%~
口座振替:要問い合わせ
コンビニ決済:要問い合わせ
対応決済方法・クレジットカード
・口座振替
・コンビニ決済
・銀行振込
・掛け払い決済
・BtoB向けSalesforce決済
サポート・最短5営業日で導入を実施
運営会社株式会社ROBOT PAYMENT

サブスクペイは、累計14,000社以上の導入実績を持つ決済代行サービスです。
さまざまな決済方法に対応しており、特に掛け払い(後払い)決済に対応している点が、BtoB導入実績の多さにつながっています。

また、サービス名の通り、あらゆるサブスクリプションビジネスに必要な機能を提供しています。
決済についても、継続課金・サブスクリプションモデルに対応した豊富な継続課金機能を備えているため、決済を自動化し、運用の負担を軽減できます。

出典:請求QUICK 公式ページ
費用【初期費用・導入費用】
無料
【決済手数料】
クレジットカード:2.24%
【月額料金】
基本料金:無料
【その他料金】
請求書発行:1通ごとに30円
請求書自動読取:1枚ごとに50円
明細取得:30回ごとに300円
対応決済方法・クレジットカード
・請求書決済
サポート・Webマニュアル
・経験豊富なスタッフによるサポート
・Webセミナー
運営会社SBIビジネス・ソリューションズ株式会社

請求QUICKは、経理の酸いも甘いも知り尽くしたプロ集団が、経理を生業とする人々のために開発した、BtoB特化の決済代行サービスです。

定型的な請求書を自動で作成する機能や、CSVアップロードで請求書をまとめて作成する機能など、請求業務を効率化できる機能が豊富に揃っています。
また、ワンクリックで請求と入金を自動的に照合し、効率的に入金消込ができるなど、かゆいところに手が届く豊富な機能を無料で利用できるのが大きな特徴です。

出典:Paid(ペイド) 公式ページ
費用【初期費用・導入費用】
無料
【決済手数料】
要問い合わせ
【月額料金】
無料
【その他料金】
保証料:0.5~3.5%
事務手数料:1件につき125円
対応決済方法・請求書決済
サポート・無料デモ
・Webセミナー
運営会社株式会社ラクーンフィナンシャル

Paidの決済代行サービスは初期費用・月額費用がかからないため、低価格での導入が可能です。
また、大手企業の導入実績が豊富で、安定したシステム運用が期待できます。

事務手数料はかかりますが、与信審査・請求書発行・入金管理・督促など請求に関わるあらゆる業務を代行してもらえます。
また、未払いが発生したときの保証サービスもあるため、安心して利用できるのも魅力です。

出典:Square(スクエア) 公式ページ
費用【初期費用・導入費用】
要問い合わせ
【決済手数料】
フリー:2.5%
プラス:2.5%
プレミアム:要問い合わせ
【月額料金】
フリー:無料
プラス:要問い合わせ
プレミアム:要問い合わせ
【その他料金】
要問い合わせ
対応決済方法・クレジットカード決済
・デビットカード決済
・電子マネー決済
・QRコード決済
・請求書決済
サポート・サポートチームやコミュニティからの支援
・既存加盟店からのサポート
運営会社Square株式会社

Squareはクレジットカード決済をはじめ、電子マネー決済やQRコード決済などのさまざまな決済方法に対応した決済代行サービスです。
実店舗向けのSquareターミナル・Squareスタンドなど専用の決済端末を利用すれば、実店舗とECサイトの商品情報が同期され、在庫・売上・顧客情報を一元管理できます。

また、ECサイト用のテンプレートが用意されており、初心者でも簡単にECサイトを構築できるのも特徴です。

出典:PGマルチペイメントサービス公式ページ

費用【初期費用・導入費用】
要問い合わせ
【決済手数料】
要問い合わせ
【月額料金】
要問い合わせ
【その他料金】
要問い合わせ
対応決済方法・クレジットカード決済
・コンビニ決済
・電子マネー決済
・QRコード決済
・携帯キャリア決済
・銀行振込
・口座直結決済 など
サポート・スタッフによるサポート
・テスト環境での実証
運営会社GMOペイメントゲートウェイ株式会社

PGマルチペイメントサービスは一般企業はもちろん、官公庁や公共機関(例:NHK)でも採用実績がある、知名度・信頼性の高い決済代行サービスです。
多様な決済手段に対応しているだけでなく、決済前~決済後のプロセスを円滑に進められる決済環境を提供しています。

多様化する決済サービスで困っている顧客に対しても、手厚くサポートしてくれるのがPGマルチペイメントサービスの魅力です。
システムの信頼性も高く、強固なセキュリティも備えているので、安心して運用できます。

出典:NP掛け払い公式ページ

費用【初期費用・導入費用】
無料
【決済手数料】
要問い合わせ
【月額料金】
要問い合わせ
【その他料金】
債権買取手数料:0.2~0.5%
システム利用料(変動):1.0~3.1%
システム利用料(固定):12,000円
成約サポート手数料:0~252円
対応決済方法・請求書決済
サポート・スタッフによるサポート
・テスト環境での実証
運営会社株式会社ネットプロテクションズホールディングス

NP掛け払いとは、BtoB間の支払いに特化した決済サービスであり、請求書払いに対応している点が特徴です。
請求書発行・送付に加え、債券の管理も代行するため、経理やバックオフィス部門にかかる業務負担を削減できます。

NP掛け払いは国内の企業の5社に1社が導入しているほど人気が高いサービスであり、多くの有名企業が実際に活用しています。
料金もリーズナブルに設定しており、予算が限られる企業でも安心して導入が可能です。

出典:SBペイメントサービス公式ページ

費用【初期費用・導入費用】
無料
【決済手数料】
要問い合わせ
【月額料金】
要問い合わせ
【その他料金】
債権買取手数料:0.2~0.5%
システム利用料(変動):1.0~3.1%
システム利用料(固定):12,000円
成約サポート手数料:0~252円
対応決済方法・請求書決済
サポート・スタッフによるサポート
・テスト環境での実証
運営会社株式会社ネットプロテクションズホールディングス

SBペイメントサービスは、大手携帯キャリアとして有名なソフトバンクが提供しています。
多様な決済方法に対応しており、国内の大手企業が導入している実績があるなど、信頼性が高いサービスです。

SBペイメントサービスはEC事業・店舗でのキャッシュレス決済への対応はもちろん、支払代行サービスも行っており、顧客を手厚くサポートしてくれるのが特徴です。
セキュリティ体制も強固であり、国際基準の品質を誇ります。

出典:epsilon(イプシロン)公式ページ

費用【初期費用・処理料】
要問い合わせ
【決済手数料】
クレジットカード決済:2.79%~
コンビニ決済:1回につき150円~
携帯キャリア決済:6%
PayPay:3.45%(デジタルコンテンツだと9%)
ネット銀行決済:40円~
後払い決済:4%
口座振替決済:1件につき120円
代引き:1回につき360円
マルチ情報端末:3.23%
【月額料金】
要問い合わせ
【その他料金】
要問い合わせ
対応決済方法・クレジットカード決済
・コンビニ決済
・携帯キャリア決済
・PayPay
・ネット銀行決済
・後払い決済
・口座振替決済
・代引き
サポート・Webマニュアル
・スタッフによるサポート
運営会社GMOイプシロン株式会社

GMOイプシロンは、クレジットカード決済代行サービスのepsilonを提供しています。
主要5ブランドを網羅した決済サービスに加え、ビジネスカードの発行や借入金を主軸にした資金サポートなど、ビジネスを協力にバックアップするサービスが充実しているのが魅力です。

epsilonは3種類の料金プランを提示しており、自社のニーズに合わせて選択できます。
いずれの料金プランでも3Dセキュア認証支援サービスが利用できるなど、充実したオプションを利用可能です。

出典:PayGENT(ペイジェント)公式ページ

費用【初期費用・導入費用】
要問い合わせ
【決済手数料】
要問い合わせ
【月額料金】
要問い合わせ
【その他料金】
要問い合わせ
対応決済方法・クレジットカード決済
・コンビニ決済
・携帯キャリア決済
・PayPay
・ネット銀行決済
・銀行振込
・口座振替決済
・企業間決済
サポート・カード情報の非保持化
・スタッフによるサポート
運営会社株式会社ペイジェント

信頼性が高い決済代行サービスなら、PayGENTもおすすめです。

PayGENTは豊富な決済方法に対応できるうえに、3種類の接続方式を提供しています。
加盟店の都合に合わせて接続方式を変更できるので、スムーズな導入が可能です。

また、PayGENTは独自の売上管理ツールがあるので、決済手段の管理や金額変更などが手軽にできます。
入金も最短で5営業日に実行されるなど、顧客目線でサポートしてくれます。

出典:Bizケッサイ公式ページ

費用【初期費用・導入費用】
無料
【決済手数料】
クレジットカード決済:~2.24%
銀行振込:1.5%
口座振替決済:80円
【月額料金】
無料
※口座振替決済のみ月1,000円
【その他料金】
銀行振込売上処理料:1件につき50円
その他要問い合わせ
対応決済方法・クレジットカード決済
・銀行振込
・口座振替決済
サポート・オウンドメディアでの情報提供
・スタッフによるサポート
運営会社株式会社ゼウス

株式会社ゼウスのBizケッサイは、クレジットカード・銀行振込・口座振替と、それぞれの決済に対応しています。
すべての決済を同じ管理画面でチェックできるので、管理業務がスムーズになるのも特徴です。

Bizケッサイは決済に関するオウンドメディアを運営しているなど、最新の情報を提供してくれます。
決済手数料が業界最安値で設定されているため、導入しやすいのも注目すべき点です。

出典:クロネコ掛け払い公式ページ

費用【初期費用・導入費用】
無料
【決済手数料】
~3.5%
【月額料金】
0~10,000円
【その他料金】
要問い合わせ
対応決済方法・請求書決済
サポート・オウンドメディアによる情報発信
・スタッフによるサポート
運営会社ヤマトクレジットファイナンス株式会社

宅急便で有名なクロネコヤマトですが、実は決済代行サービスも提供しています。
クロネコ掛け払いはBtoB決済に特化しており、企業の掛け売りを強力にバックアップしてくれるサービスです。

クロネコ掛け払いの大きな特徴は業務包括性にあります。
与信審査・請求書発行・回収・入金確認・督促など、掛け売りに関わる各種業務を一括して代行します。

売掛金保証もあるため、万が一取引先から入金がされなかった場合でも安心です。

出典:ナチュラルペイメント公式ページ

費用【初期費用・導入費用】
92,000円
【決済手数料】
クレジットカード決済:3.6%
(アドバンスコースだと4.3%)
電子マネー決済:3.9%
(アドバンスコースだと8.6%)
コンビニ決済:3.9%
(最低手数料120円~)
Pay-easy:3.9%
(最低手数料120円~)
iD:3.9%
WebMoney:13%
【月額料金】
8,900円
【その他料金】
売上処理料:15円
対応決済方法・クレジットカード決済
・コンビニ決済
・電子マネー決済
サポート・スタッフによるサポート
運営会社エクストライノベーション株式会社

ナチュラルペイメントはクレジットカード決済に強い決済代行サービスです。
カスタムすれば、電子マネー決済やコンビニ決済にも対応できるなど、拡張性が高い点も人気を集めています。

さらにナチュラルペイメントは売上に応じて決済手数料が変動することがありません。
そのため、コストコントロールがしやすい点も魅力です。

出典:VeriTrans4G公式ページ

費用【初期費用・導入費用】
要問い合わせ
【決済手数料】
要問い合わせ
【月額料金】
要問い合わせ
【その他料金】
要問い合わせ
対応決済方法・クレジットカード決済
・コンビニ決済
・電子マネー決済
・携帯キャリア決済
・ID決済
・国際決済
・銀行決済
・後払い決済
サポート・スタッフによるサポート
・カスタマーセンターによるサポート
運営会社株式会社DGフィナンシャルテクノロジー

VeriTrans4Gは取扱案件数の累計が11.8億件を超える、国内最大規模の決済代行サービスです。
30種類以上の決済方法に対応できるうえに、都度課金・継続課金(サブスクリプション)のいずれにも利用できます。

非常に利便性が高いサービスであり、決済用のURLを送付すれば、それだけで決済を完了できます。
そのため、Webサイトを持っていない事業者でも導入できます。

セキュリティ体制・サポート体制も充実しており、初めて決済代行サービスを利用する企業でも安心して活用できるのも魅力です。

出典:STORES決済公式ページ

費用【初期費用・導入費用】
決済端末費用:19,800円
(スタンダードなら無料)
【決済手数料】
フリー:2.48%
スタンダード:2.38%
(Visa・Master Cardなら1.98%)
通常料金:3.24%
【月額料金】
スタンダードのみ:3,300円
【その他料金】
要問い合わせ
対応決済方法・クレジットカード決済
・電子マネー決済
・QRコード決済
・請求書決済
サポート・Webセミナー
・スタッフによるサポート
運営会社STORES株式会社

STORES決済は、中小企業だけでなく、大型店舗や多店舗展開にも対応可能な決済代行サービスです。
決済手数料や各種料金が業界最安値水準で設定されており、決済端末や各種ツールも無料で利用できるプランもあります。

さらにSTORES決済は最短3営業日で導入するため、新規開店などの忙しいシチュエーションでも導入が容易です。
入金も最短で翌々日に行われるため、資金繰りの改善にも役立ちます。

決済代行サービスとは

決済代行サービスとは、クレジットカード決済・コンビニ決済・携帯キャリア決済など複数の決済方法を導入したい事業者と、各決済会社を仲介するサービスです。
決済会社との契約をはじめ、決済導入に必要なさまざまな業務を代行してくれます。

なお、決済代行サービスは業務の代行だけでなく、決済機能・売上管理・その他業務に役立つ便利な機能・高度なセキュリティサービスなども提供しています。

提供されるサービスを利用すれば、

  • 複数の決済会社との契約手続きを一括で代行してもらえる
  • オンライン決済システムや業務に役立つ機能を利用できる

といったメリットが得られます。

決済代行サービスの仕組み

決済代行サービスの仕組みを図式化すると、以下の通りです。

自社で個別に契約する場合は、クレジットカード会社や他の決済サービスを提供する決済会社と、個別に加盟店契約を締結しなければなりません。
個別の契約では、各決済会社に申請書類を提出し、厳しい審査を通す必要があります。

また、主要ブランド(Visa・JCB・MasterCard・American Express・Diners)と個別に契約しなければならないうえに、それぞれのシステム接続や入金の対応も必要です。
クレジットカード以外の決済サービス(PayPay や 楽天ペイなど)でも同様の対応が必要となるため、全体として大きな業務負担が生じます。

一方、決済代行サービスを利用する場合は、各決済会社との契約手続きをすべて委託できます。
そのため必要なのは、自社と決済代行会社との間で締結する契約のみです。

また、決済代行会社に申請書類を一度提出すれば、ほかの決済会社と契約する際に必要な申請書類の作成を、決済代行会社が引き受けてくれます。
そのため、事務作業の負担の削減が可能です。

決済代行サービスを利用するメリット

クラウドでシステム開発するメリット

本章では、決済代行サービスを利用するうえで期待できる以下のメリットを、個別に契約するケースと比較して解説します。

  • スムーズに契約できる
  • システムの管理を一本化できる
  • 締め日や入金日をまとめて管理できる
  • セキュリティ対策が不要
  • 決済サービスの追加が容易

決済代行サービスの効果のイメージを具体化するためにも、それぞれ順番に解説します。

スムーズに契約できる

決済代行サービスがあれば、各決済会社とスムーズな契約が可能です。

前述したように、複数の決済方法を自社で個別に導入する場合は、各決済会社と個別に契約を結ばなければなりません。

もちろん、決済会社は独自の審査基準を設けているため、それぞれへの対応が必要です。
また、事務手続きについても決済会社ごとに申請書類を作成し、提出しなければなりません。

このような手続きは、決済会社の審査に関する情報や契約手続きに関するノウハウを持っていないとスムーズに進めるのが困難です。

しかし、決済代行サービスではこれらの煩雑な手続きを、すべて決済代行会社に委託できます。
決済代行会社は契約手続きのノウハウや審査に関する情報を持っているため、契約手続きを任せておいてもスムーズに進められます。

システムの管理を一本化できる

システムの管理を一本化できる点も、決済代行サービスのメリットです。

自社で各決済会社と個別に契約すると、実際にECサイトや店舗の運営を開始してからも、個別にデータを管理しなければなりません。
しかし、決済代行サービスを利用すると、提供される管理システムを利用でき、導入したすべての決済方法を一元管理できます。

万が一、支払いのトラブルや返金が発生した場合でも、迅速な対応が可能です。

また、決済方法を一元管理することで、それぞれの集計作業やデータの抽出がスムーズにできます。

締め日や入金日をまとめて管理できる

決済代行サービスで締め日や入金日をまとめて管理すれば、入金漏れなどのトラブルを回避できます。

そもそも決済会社の締め日は、それぞれ異なります。
仮に、個別で契約した場合は、売上の締め日や入金日が異なり、事務業務が煩雑になりがちです。

しかし、決済代行サービスを利用すれば、決済会社ごとに異なった締め日や入金日を統一できます
結果、事務処理の負荷は軽減され、効率的な管理が可能です。

セキュリティ対策が不要

セキュリティ対策を強化する際にも、決済代行サービスは有用です。

個別で決済会社と契約する場合には、決済システムを自社で開発・運用しなければなりません。
当然、システムのセキュリティ対策も自社で行う必要があるため、開発や運用に多くの時間とコストがかかります。

一方、決済代行サービスでは、強固なセキュリティ対策が施された決済システムの利用が可能です。
また、システムは定期的にメンテナンスが行われるため、自ら保守作業をしなくても、高いセキュリティレベルを維持できます。

自社で決済システムを構築する手間がいらないうえに、セキュリティレベルを高水準で維持できるため、非常に効率的です。

決済サービスの追加が容易

決済代行サービスがあれば、決済方法を追加が簡単にできます。

個別に契約している場合、新たに決済方法を追加するには、追加する決済会社との契約手続きが必要です。
また、追加する決済方法に合わせてシステムも改修しなければなりません。

しかし、決済代行サービスを利用していれば、契約手続きは決済代行会社が対応してくれます
システムも設定を変更するだけで新たな支払い方法に対応できます。

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システム開発ハンドブックvol.1 電子決済システムEC決済方法の種類・手法を紹介

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決済代行サービスの費用・手数料

決済代行サービスは利用する費用や手数料が発生しますが、その相場は料金の種類によって異なるものです。
一般的に決済代行サービスは以下のような料金が発生します。

初期費用(決済端末の導入費用など)無料~5,000円程度
月額料金(決済端末のリース料・システム利用料など)3,000円~8,000円程度
決済手数料決済費用の2%~10%程度
振込手数料無料~数百円
トランザクション費用1回の処理につき数円~数十円程度

上記以外にも、キャンセルが発生した際の手数料が発生する場合があります。

なお、業者によっては決済端末の導入費用が無料だったり、決済手数料が低く設定していたりする場合があります。
一方で、導入する規模によっては見積もりを行わなければ料金を確認できないケースも珍しくありません。

実際に決済代行サービスを利用する際は、公式サイトを参照するだけでなく、担当者にも直接確認を取りましょう。

決済システムの導入方法

決済システムの導入方法には、大きく分けて次の2種類があります。

  • 決済代行サービスを利用する
  • 自社で開発する

本章では、決済システムの導入方法について、それぞれ具体的に解説します。

決済代行サービスを利用する

決済システムの導入方法でもっとも簡単なものが、決済代行サービスを利用です。
前述した通り決済代行サービスとは、決済方法を導入したい事業者と決済会社を仲介し、契約業務などを代行するサービスです。

業務を代行してくれるだけではなく、決済システムも提供しています。
なお、決済システムの保守・メンテナンスは代行会社が行います。

決済代行会社から提供されるサービスを利用すれば、

  • 複数の決済会社との契約手続きを一括で代行してもらえる
  • オンライン決済システムや業務に役立つ機能を利用できる

といったメリットが得られます。

ただし、決済代行サービスを利用する場合でも、自社サイトから決済ページへ遷移させるために、簡単なシステムの実装が必要になるケースが想定されます。
実装のためのマニュアルは決済代行会社から提供されますが、最低限のプログラミングスキルを持っているのが前提です。

自社での対応が難しい場合は、サポートサービスに相談するのがおすすめです。

自社で開発する

決済機能やオリジナルの機能を搭載したい場合、決済システムを自社で開発する方法もあります。
決済システムを自社で構築すれば、商品の注文時に決済会社のページへ画面遷移することなく、自社サイトだけで決済手続きのスムーズな完結が可能です

複雑な画面遷移のないシンプルな画面設計ができれば、ユーザーの利便性・満足度も向上します。
このように、自社サイトに合った決済機能を自由に設計できるのが自社で開発するメリットです。

ただし、オンライン決済システムを自社で開発する場合は、プログラミングなどのITスキルを持った人材が必要になります。
また、決済代行サービスを利用する場合と比べて開発費用や期間もかかるため、予算とスケジュールを確保しなければなりません。

加えて、システムは開発するだけでなく保守運用も欠かせません。
大規模なシステムになると、保守運用をするだけでも人員やコストが必要になるため、ノウハウがない企業だと実施が困難です。

自社のITスキルが十分でない場合は、開発会社に開発を依頼する方法もあるのでぜひ検討してみてください。
開発会社に依頼する場合は、オンライン決済システムの開発ノウハウや実績を持った、信頼できる会社を選びましょう。

決済代行サービスを選ぶポイント

前述した通り、決済代行サービスを利用するメリットはたくさんあります。
しかし、どのサービスを選んでも良いわけではありません。

決済代行サービスを導入する際は、以下のポイントに注意しましょう。

  • 必要な決済方法に対応しているか
  • セキュリティが万全か
  • 料金プランが自社に適しているか
  • 導入実績が豊富か

自社の商品・サービスや、ビジネスの形態を踏まえ、適した内容のサービスを選ぶのが非常に重要です。
本章では、決済代行サービスを選ぶ際に着目しておきたいポイントを解説します。

必要な決済方法に対応しているか

決済代行サービスにおいて、必要な決済方法への対応の有無は重要な要素です。

ECサイトなどでオンライン決済する場合、クレジットカード決済の利用率が高いため、まずクレジットカード決済の導入は必須と考えておきましょう。
その他に必要な決済方法を選ぶには、自社の商品・サービスのターゲット層を踏まえて検討するのが重要です。

商品・サービスに年齢や性別などのターゲット層があるように、決済方法にも利用率の高いターゲット層があります。
例えば、10~20代の若年層は、他の年齢層に比べてクレジットカードの利用率が低いのが特徴です。

その分、PayPayなどのキャッシュレス決済や携帯キャリア決済の利用率が高くなる傾向にあります。
したがって、自社の商品・サービスのターゲット層が10~20代の若年層であれば、クレジットカードを持っていなくても利用しやすい決済方法には対応しておくべきです。

もし、自社のターゲット層が利用する決済方法を外してしまうと、売上に大きく影響してしまいます。
なぜなら、ECサイトで買い物をするとき、自分が普段利用する決済方法がないと、そこで買い物を断念してしまう人は多いからです。

そのため、自社のターゲット層がよく利用する決済方法に対応しているサービスを選ぶようにしましょう。
もちろん、新しい決済方法が登場した際には、導入の可否を検討することが不可欠です。

セキュリティが万全か

決済関連の情報は非常に機密性が高いため、万全なセキュリティ対策が欠かせません。

クレジットカード情報などを取り扱うことは、情報漏洩や不正取引のリスクを抱えることと同じです。
情報漏洩や不正取引が起きると、顧客を失うのはもちろんのこと、場合によっては社会的な信用を失うことにもなりかねません。

その意味で、万全なセキュリティ対策が施されていることは非常に重要です。

  • 国際的なセキュリティ基準に準拠しているか
  • 通信時の情報は強度の高い暗号化方式で暗号化されているか
  • 不正取引を監視する仕組みが導入されているか

など、基本的なセキュリティ対策の内容はしっかりと確認しておきましょう。

また、個人情報や決済情報の運用ルールを社内で策定することも不可欠です。
従業員のリテラシーが低い状態だと、些細なミスで情報を漏洩する恐れがあります。

どれだけセキュリティを強化しても、従業員の情報の扱い方が悪ければ意味がありません。
セキュリティ対策を実施する際は、従業員向けの研修を実施するなど、リテラシーの向上に努めましょう。

料金プランが自社に適しているか

継続して決済代行サービスを利用するためにも、料金プランは必ずチェックしましょう。

決済代行サービスは、初期費用や月額費用が無料で導入できるものも多いのですが、決済手数料はクレジットカード会社や決済方法によって異なる場合がほとんどです。
他にも入金手数料、サポート利用料、解約料などがかかる場合もあります。

どのような費用が発生するかは決済代行会社によって大きく異なるため、自社のビジネスに適した料金プランのサービスを選びましょう。

たとえ高度なセキュリティや豊富な機能を提供してくれるオンライン決済システムであっても、コストがかかりすぎては事業の負担となります。
したがって、自社の許容できる予算を踏まえ、利用したい機能に見合った自社にとって適切なコストのサービスかをしっかり見極めましょう

導入実績が豊富か

検討している決済代行会社に豊富な導入実績があれば、安心して選べます。
なぜなら、導入実績が多いほどノウハウが豊富で、決済システムの品質も安定している可能性が高いからです。

また、導入実績から決済代行会社が取引してきた競合他社の情報が確認できる場合があります。
同じ業界の企業が利用した実績があれば、安心して依頼しやすくなるものです。

導入件数や、導入している業種、具体的な導入事例など、事前に調査しておくことをおすすめします。
実績のある会社はホームページや会社案内に、実名企業を掲載した導入事例などを掲載していることも多いので確認しておきましょう。

決済システムを自社で開発する際の注意点

自社の要件を満たす適合度の高い決済システムを導入するには、自社開発がおすすめです。

しかし、決済システムを自社で開発する場合、考慮しておくべきことがあります。

  • 開発費用と期間
  • セキュリティ対策
  • システム開発会社の選び方

本章では、決済システムを自社で開発する際の注意点について解説します。

開発費用と期間

決済システムを自社で開発する場合、又はシステム開発会社に依頼する場合は、システム開発にコストと時間がかかります。
確実にシステムを導入するためにも、開発予算と導入までの期間を見込んでおかなければなりません。

開発規模によっても異なりますが、システム開発会社に依頼する場合は50~300万円ほどかかります。
また、導入までの期間も数か月程度と、決済代行サービスに比べ多くの時間がかかります。

さらに、決済代行サービスを利用せず、自社で各決済会社と個別に契約する場合は、契約手続きや審査にかかる期間も必要です。
そのため、中長期的な視点に立ってスケジュールを構築しなければなりません。

自社開発は一定以上の予算と期間を確保して、初めて実施できる施策です。
複数の部署で横断的に連携し、段階的に取り組みましょう。

セキュリティ対策

導入実績が豊富な決済代行サービスを利用する場合、高度なセキュリティを備えた機能が提供されます。
しかし、決済システムを自社で開発する場合は、セキュリティを維持する仕組みも自社で構築する必要があります。

そのため、セキュリティに十分配慮したシステム設計をしておかなければなりません。

例えば、

・SSL(暗号化通信)に対応したサーバーの構築
・システム内で保持するデータの暗号化
・外部からの不正アクセスに耐える堅牢な認証機能
・不正アクセスを検知する機能

などが対策として考えられます。

また、システム運用においても、情報漏洩リスクを極力避ける運用方法を検討しておきましょう。
例えば、顧客の決済情報の漏洩を防ぐためにシステムのアクセス権限を厳密に管理したり、情報を持ち出しを禁止したりするなどの対策が有効です。

システム開発会社の選び方

決済システムを自社で開発する場合は、プログラミングなどのITスキルが必要です。
しかし、ITスキルを持った人材が不足していたり、開発に割り当てる十分なリソースがなかったりして、自社で開発が難しい場合も想定されます。

その場合は、システム開発会社に開発を依頼することになります。

システム開発会社はそれぞれ得意分野が異なるため、これまでの開発実績をもとに信頼できる会社を選びましょう。また、担当者との打ち合わせや、提案内容・見積もりを確認する過程で、信頼できる会社か、担当者との相性が良いかを判断してから、最終的に発注を決めるようにしましょう。

決済代行サービスに関するQ&A

本章では、決済代行サービスに関するよくある質問を紹介します。
それぞれの回答も記載しているので、ぜひ参考にしてください。

Q.決済代行業者で有名なのは?

決済代行業者で有名な企業は以下の通りです。

・Stripe(ストライプ)ストライプジャパン株式会社
・サブスクペイ株式会社ROBOT PAYMENT
・請求QUICKSBIビジネス・ソリューションズ株式会社
・Paid(ペイド)株式会社ラクーンフィナンシャル
・Square(スクエア)-Square株式会社
・PGマルチペイメントサービス―GMOペイメントゲートウェイ株式会社
・NP掛け払いー株式会社ネットプロテクションズホールディングス
・SBペイメントサービス―SBペイメントサービス株式会社
・epsilon(イプシロン)-GMOイプシロン株式会社
・PayGENT(ペイジェント)-株式会社ペイジェント
・Bizケッサイ―株式会社ゼウス
・クロネコ掛け払い―ヤマトクレジットファイナンス株式会社
・ナチュラルペイメント―エクストライノベーション株式会社
・VeriTrans4G-株式会社DGフィナンシャルテクノロジー
・STORES決済-STORES株式会社

なお、初期費用が無料に設定されているケースや、規模によっては個別に見積もりが必要となる場合もあります。
正確な料金を知るには、各サービスの公式サイトを参照するか、直接問い合わせることをおすすめします。

Q.決済代行サービスの相場はいくらですか?

決済代行サービスの相場は料金の種類によって大きく異なります。
それぞれの相場は以下の通りです。

・初期費用(決済端末の導入費用など):無料~5,000円程度
・月額料金(決済端末のリース料やシステム利用料など):3,000円~8,000円程度
・決済手数料:決済費用の2%~10%程度
・振込手数料:1件につき5円程度
・トランザクション費用:1回の処理につき数円~数十円程度

上記はあくまで目安であるため、正確な料金は決済代行サービスの公式サイトをご覧ください。
なお、業者によっては初期費用が無料に設定されていたり、一定以上の規模だと見積もりをしないと料金が不明だったりすることがあります。

Q.決済代行業界のシェアは?

決済代行業界における正確なシェア率は公表されていませんが、市場で大きな存在感を持つ主要企業としては、以下が挙げられます。

・GMOペイメントゲートウェイ
・SBペイメントサービス
・DGフィナンシャルテクノロジー

上記以外にもGMOイプシロンや、ペイジェントなどもシェアを拡大しています。

決済システムを上手く導入して決済の効率化を目指そう

決済システムを上手く導入するためには、いかに自社の商品・サービスやビジネス形態に適した方法を選ぶかが重要です。
自社にとって適した方法を選ぶために、

  • 自社で開発するか決済代行サービスを利用するか
  • 必要な決済方法はどれか
  • 予算に見合った料金プランはどれか

などを踏まえて比較検討してみてください。


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この記事を書いた人
Wakka Inc. メディア編集部
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