マッチングシステムの開発方法とは？備える機能や外注する手順も解説

こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。
マッチングシステムの需要は伸び続けており、ニーズに沿ったサービスを提供できれば収益の増加も見込めます。
中には、
「マッチングシステムの開発方法を知りたい」
「マッチングシステムに必要な機能を知りたい」
上記のような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、マッチングシステムの開発方法から、必要な機能や外注する手順まで丁寧に解説します。
ユーザーに求められる収益性の高いマッチングシステムを開発したい方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

マッチングシステムとは

マッチングシステムとは、目的に合わせて個人と企業をつなげたり、ユーザーのニーズに沿って製品やサービスを効率よく引き合わせたりする仲介システムです。
マッチングシステムは取引の対象によって次の4種類に分けられます。

• BtoB
• BtoC
• CtoC
• CtoB

マッチングシステムの収益は、広告掲載料やマッチング成立時の手数料、月額料金などが挙げられます。
需要と供給のつながりを目的にさまざまな業界でサービス展開されており、多くの企業や個人にとってマッチングシステムは欠かせない存在です。

マッチングシステム開発が増えている背景

マッチングシステムはさまざまな業界で活用され大きな注目を集めています。
マッチングシステム開発が増えている代表的な背景には、次の3つが挙げられます。

• 生活スタイルの多様化
• リモート化の増加
• 技術の向上

順番に解説します。

生活スタイルの多様化

生活スタイルの多様化によって、マッチングシステムの需要が増加しました。
物を所有せず共有する考えが浸透しており、その際にマッチングシステムが頻繁に活用されています。

例えば、車を使いたい会員が共同で車をシェアするカーシェアリングなどです。

生活スタイルの多様化によって、今後もさまざまなニーズに応えるマッチングシステムがリリースされるでしょう。

テレワークの増加

マッチングシステム開発が増えている背景には、リモート化の増加も挙げられます。
テレワークが拡大したことによって、業務でマッチングシステムを活用する企業が増えました。

採用業務の一部をマッチングシステムで担うケースが例に挙げられます。
マッチングシステムを使うことによって、多様な働き方が可能になりました。

技術の向上

技術の向上もマッチングシステムの需要が増えた一因です。
技術が上がったことによって、マッチングシステムの利便性が増しただけでなく、効率的なマッチングが可能になりました。

具体的には、AIを使った自動マッチングや、質問への自動回答が挙げられます。
ユーザーに飽きられず使い続けてもらうために、技術の進歩は欠かせません。

マッチングシステム開発で備えるべき機能

マッチングサイトは需要と供給を効率的につなげるため、業界に適した機能が求められます。
サービス内容によって異なりますが、ベースになる必要な機能と検討すべき機能があります。

必要な機能を理解して開発を行う際の参考にしてください。
順番に解説します。

必要な機能

マッチングシステムで欠かさず実装すべき機能は次のとおりです。

• 会員登録機能
• マイページ機能
• ログイン、ログアウト機能
• ユーザー管理機能
• 権限管理機能
• 管理画面機能
• メッセージ機能
• サービス申し込み機能
• サービス検索機能
• フォーム機能
• 通知機能
• 利用規約
• 登録情報変更機能
• 退会機能

バックエンド機能も必要であるため、マッチングシステム開発を行う際には抜け漏れなく確認しましょう。

検討すべき機能

サービス内容によっては検討すべき、便利な機能を紹介します。
検討すべき機能の有無がユーザーの満足度に直結する可能性もあります。
具体的には次の機能です。

• ランキング機能
• SNS連携機能
• 決済機能
• 口コミ機能
• レコメンド機能
• ポイント付与機能
• 写真管理

実装するとユーザーのサイト回遊率が向上したり、サービス向上につながったりします。

マッチングシステムの導入方法

マッチングシステムを導入する際は、自社開発と外注の選択肢があります。
導入方法によって開発に掛かるコストや開発期間が異なるため、自社の環境やサービス内容に適した選択が求められます。
自社に適した方法を見極めるため特徴を理解しておきましょう。

自社開発

自社開発もマッチングシステムを導入する選択肢のひとつです。
自社で自由に構築できるため、コストを抑えられたり、サービス内容に合わせた独自性の高いシステムを開発できたりします。

プログラミングなどの高度な専門スキルが求められるため、社内のリソースによっては難易度が高いのも特徴です。
備える機能によっては開発時間やコストが大きく変動するため注意が必要です。

外注

システム開発会社に外注する方法も有効な手段です。
高度な専門スキルやリソースを有しているため、安心して開発を任せられる大きなメリットがあります。

システム会社によっては、構築方法や開発期間・コストが異なるため、相見積もりを取るなど比較検討が欠かせません。
外注を行えば、社内リソースを節約してコア業務にも集中できます。

マッチングシステムの開発方法4選

自社開発や外注だけでなく、開発方法によっても掛かるコストや構築する期間が異なります。
また、システムの規模でも適した開発方法が異なるため、構築したいマッチングシステムの特徴を考慮して選択しましょう。
今回解説する開発方法は次の4選です。

• パッケージ開発
• WordPress開発
• オープンソース開発
• フルスクラッチ開発

開発方法によって長所と短所があるため、特徴を理解して適した選択を行いましょう。

パッケージ開発

パッケージ開発とは、機能やデザインが決められた既存のシステムを活用して開発する方法です。
既存のシステムを活用するため、コストを抑えながら短期間で開発できます。

細かな機能の調整が難しかったり、拡張性も低かったりするため、開発する際はあらかじめ確認が必要です。
パッケージ開発を採用する際には、事前にデモサイトを見て完成イメージを確認すると認識の違いを防げます。

WordPress開発

WordPressとは、ブログやWebサイト作成が無料でできる専用のCMSです。
さまざまなプラグインやテーマを追加して開発できるため、マッチングシステム構築も可能です。

システム開発会社に依頼すれば、プラグインを新規開発したり、独自機能を追加したりもできます。
フリーシステムであるため、大切な顧客情報を扱う際はセキュリティ面の対策が欠かせません。

オープンソース開発

オープンソース開発とは、無償で公開されているソフトウェアのソースコードを利用して構築する方法です。
公開されているソフトウェアを複製したり、改良・再配布できたりするため、開発に掛かる工数を削減できます。

自由にソースコードをカスタマイズできますが、バグなど問題が発生した際のサポートは受けられないため、ある程度の専門スキルは必要です。
自由度の高いオープンソース開発ですが、ライセンスに準拠した利用が求められます。

フルスクラッチ開発

フルスクラッチ開発とは、既存のシステムを使用せず0から作る方法です。
自社に必要な機能を備えられるため、理想のマッチングシステム開発が可能です。

フルスクラッチ開発なら、機能の追加がしやすかったり、拡張性に優れていたりするメリットがあります。
他の開発方法と比較してコストと時間が掛かるため、プロジェクトが長引く特徴もあります。

マッチングシステム開発に掛かるコスト

マッチングシステム開発に掛かるコストは、基本機能を備えた場合50万円〜1,000万円程度の費用が必要です。
開発方法だけでなく、備える機能やサイトの規模、依頼するシステム開発会社によっても大きくコストが異なります。

自社が求めるマッチングシステムを具体化して、複数のシステム開発会社に相見積もりを依頼しましょう。
サイト構築だけでなく、開発の際に行う要件定義や設計、データ移行などさまざまな過程で費用が必要になる点は理解しておきましょう。

マッチングシステム開発でコストを抑えるコツ

マッチングシステムを構築する場合、基本的にまとまった開発コストが必要です。
企業によってはマッチングシステム開発に使える予算が決まっているため、あまりコストをかけられないケースもあるでしょう。

コスト削減のコツを解説するため、開発を行う際の参考にしてください。
具体的にコストを抑えるには次の3つが有効です。

• 実装する機能を見極める
• 補助金・助成金を活用する
• ラボ型開発を活用する

順番に解説します。

実装する機能を見極める

開発コストを下げるには、実装する機能を見極める必要があります。
なぜなら、システム開発では追加する機能によってコストが大きく変動するためです。

要件定義で備える機能を細かく洗い出し、確実に必要な機能を把握しましょう。
追加する機能を抑えることによって、開発期間が短縮されて早期のサービス提供も可能です。

補助金・助成金を活用する

開発コストを抑えるなら、補助金・助成金の活用が有効です。
条件はあるものの、申請が通れば大きな金額が補助されるケースもあります。
具体的な補助金・助成金は次の3つです。

申請を行う際には、スケジュールや必要書類を把握して漏れがないか確認を行いましょう。
※2023年現在。補助金の制度は変更になる可能性がありますので事前に対象のサイトで確認をお願いいたします。

ラボ型開発を活用する

ラボ型開発は、コストを抑えられる有効な方法です。
開発費用の安い国や地域のリソースを有効活用できるため、コストを抑えられます。

ラボ型開発では言語の壁があるため、通訳や現地での連携などさまざまなサポートが欠かせません。
自社のニーズに合ったサポートや、コミュニケーションの面も考慮して依頼先を慎重に選ぶ必要があります。

マッチングシステム開発を外注する際の手順

マッチングシステム開発を外注する手順は次のとおりです。

1. ヒアリング
2. サンプル作成
3. 再度ヒアリング
4. 制作
5. リリース
6. 運用後のサポート

外注する際の参考になさってください。

1.ヒアリング

外注する際はヒアリングをはじめに行います。
ヒアリングをはじめに行う理由は、マッチングシステムの開発目的を明確にするためです。

自社ビジネスにおける現状の課題から、実装したい機能にサービス内容まで細かく話し合うことによって、システム開発会社との行き違いを防げます。
開発したいシステムが具体的になるため、その後のやり取りもスムーズです。

2.サンプル作成

ヒアリングによって実装する機能や仕様が決定した後は、サンプル作成に移ります。
サンプル作成は、作りたいシステムのイメージを具体化する重要な工程です。

サンプルがなければ、システム開発会社との認識のズレに気づかないケースがあるため、欠かせない作業です。
ヒアリングを落とし込んだサンプルによって、失敗とやり直しのリスクを軽減できます。

3.再度ヒアリング

システム開発会社が作成したサンプルをもとに再度ヒアリングを実施します。
サンプルを確認しながら、修正があれば調整を行う工程です。

実際に画面を操作したり、システムのデザインを確認したりします。
早期に修正点を把握できるため、時間とコストの削減につながるメリットもあります。

4.制作

再度ヒアリングが無事終了すれば制作に入ります。
サンプル作成やヒアリングの結果を反映しながら開発を行います。

開発の途中で定期的にイメージ共有を行い、行き違いを防ぐための意見交換は欠かせない作業です。
開発後の動作テストも担当者を交えて入念に行いましょう。

5.リリース

動作テストの実施後はリリースを行いましょう。
リリース前にスケジュールの確認や、保守管理の体制を決める必要があります。

スケジュールに余裕を持たせ、体制が整った万全な状態でリリースを行うとトラブルを防げます。
リリース前にデータ移行も忘れず行いましょう。

6.運用後のサポート

システムは完成して終わりではなく、継続したサポートが大切です。
運用後にシステムの不備や、追加したい機能が見つかるケースもあります。

運用後のサポートはシステム開発会社によって異なるため、契約前に見極める必要があります。
開発から管理保守までトータルなサポートを受けられるシステム開発会社選びが重要です。

マッチングシステム開発を外注する際に確認すべきポイント

システム開発会社の外注先を間違わなければ、高い専門性で理想のシステム構築を実現できます。
外注先の選定で失敗しないためには、以下のポイントを意識する必要があります。

• 委託先にマッチングシステム開発の実績はあるか
• 優秀なエンジニアがいるか
• 集客を意識したシステム構築ができるか

ポイントを意識することによって、選定の失敗を防ぎましょう。

委託先にマッチングシステム開発の実績はあるか

外注先を選ぶ際には、マッチングシステム開発の実績は確認すべきです。
実績のある企業であれば、持っている知見からさまざまな提案をしてくれたり、経験を生かしたシステム構築ができたりするためです。

過去の実績から具体的なエピソードを交えた説明も受けられるため、完成イメージをつかみやすいでしょう。
実績は外注先を選ぶ重要な判断材料になるため、欠かさず確認が必要です。

優秀なエンジニアがいるか

優秀なエンジニアの有無は、マッチングシステムの品質に大きく影響します。
優秀なエンジニアならヒアリングした内容を漏れなくサイトに反映できたり、豊富な知識でアドバイスをもらえたりします。

基本的なプログラミングスキルに加えて、コミュニケーション能力や柔軟な対応ができる優秀なエンジニアは特に貴重です。
人材不足が叫ばれる昨今において、優秀なエンジニアの確保は以前よりも難しくなっているため、重要な確認ポイントです。

集客を意識したシステム構築ができるか

マッチングシステム開発で失敗しないために、集客を意識したシステム構築ができる開発会社に依頼すべきです。
集客を意識せずシステムを構築すると、認知されずユーザーが増えない恐れがあります。

「ユーザーが操作しやすいUIになっているか」や、「メインターゲットの行動を意識したサイト設計ができているか」など、集客にはさまざまな条件が必要です。
外注する場合、システム開発会社の集客に対する専門性の確認も欠かせないポイントです。

マッチングシステム開発を成功させるためのポイント

マッチングシステム開発を成功させるためには次のポイントが大切です。

• 独自性のあるシステムにする
• 機能改修を積極的に実施する

上記のポイントを繰り返し実施することによって、求められるマッチングシステムが実現します。
順番に解説します。

独自性のあるシステムにする

競合と差別化するためには、独自性のあるシステムを意識しなければいけません。
オリジナリティに乏しく競合と体裁が似ていては、数あるサービスに埋もれて評価されません。

必須機能だけでなく、サービスの強みにつながる独自性のある機能やデザインも意識する必要があります。
独自性のあるシステムもいずれ競合に模倣される可能性が高いため、継続して新しいアイデアを考え続けるのがコツです。

機能改修を積極的に実施する

継続して利用されるマッチングシステムを開発するために、機能改修は積極的に実施しましょう。
定期的に機能改修を行わなければ、変化しないサービスにユーザーが飽きて離れてしまう恐れがあります。

積極的に機能改修を行うためには、ユーザーへアンケートを実施したり、SNSでサービスの意見を聞いたりする方法が有効です。
リリース後はトラブル対応だけでなく、積極的な機能改修によって継続した利用につなげましょう。

タイプ別マッチングシステム例

マッチングシステムは、取引を行う対象によって以下の4種類に分けられます。

自社ビジネスや取引を行う対象から、開発するマッチングシステムのタイプを確認できます。
タイプ別に具体的なサービス例や、特徴も含めて紹介します。

CtoC

CtoCは主に個人間の取引を行うタイプのマッチングシステムです。
フリーマーケットやマッチングアプリなど個人同士の需要と供給を引き合わせるタイプです。
具体的には次のサービス例が挙げられます。

CtoCのサービスは個人同士のやり取りが主であるため、スマートフォンを使用するケースが大半です。
スマートフォンに適したUI・UXを意識して開発を行うのがおすすめです。

BtoC

BtoCは企業から個人への取引がメインのマッチングシステムです。
企業が製品やサービスを提供して個人が購入するタイプであるため、一般的なECサイトもBtoCに該当します。
具体的なサービス例は次のとおりです。

上記に挙げたサービス以外にも、比較サイトや旅行予約サイトなどさまざまなBtoCマッチングサイトが存在します。
ユーザーが企業のサイトを回遊してサービスを探すため、離脱を防ぐ使いやすさ重視の設計を意識する必要があります。

BtoB

BtoBは企業同士の需要と供給を引き合わせるマッチングシステムです。
企業間の取引であるため、収益化しやすく安定した利益を見込める特徴があります。
BtoBのサービス例は以下のとおりです。

BtoBのマッチングシステムでは、お互いの企業が人材や製品を繰り返し探すケースが多いため、検索や比較機能を充実させましょう。
ターゲット企業毎に、適したアプローチが求められます。

CtoB

CtoBは個人がサービスを提供して、企業が買い取るタイプのマッチングシステムです。
CtoBはサービス例が少ないものの、新しい業態で注目を集めています。
例えば以下のサービス例が有名です。

国が副業を推奨している流れもあるため、企業に対して個人がサービスを提供するCtoBは今後も増加する見込みです。

ニーズの高いマッチングシステムを開発して収益を伸ばそう

今回はマッチングシステムの開発方法から、導入する手順に成功するためのポイントまで解説しました。
社会やニーズの変化でマッチングシステムの需要は増加しており、今や多くのユーザーにとって欠かせない存在です。

サービス内容によってマッチングシステムに備える機能やデザインは異なるため、参入する際には注意が必要です。
今回解説した外注する際に確認する項目や、成功のために意識すべきポイントを考慮して、ニーズの高い収益性のあるマッチングシステムを構築しましょう。