システム保守の重要性とは?運用との違いや外部委託する際のポイントを解説

2022.02.21
ラボ型・オフショア開発
中垣圭嗣
System_maintenance
目次

はじめに

ホームページやECサイトなどのWebサービスやITシステムを安定的に稼働させるために、重要な役割を担うのが「システム保守」の業務です。
ただ、重要性はなんとなく理解していてもシステム保守・運用の業務内容を正確に理解している人は少ないのではないでしょうか。

この記事では、システム保守の業務内容やシステム運用との違い、システム運用保守の業務を外部に依頼する際に起こりうる課題と解決法について紹介します。

システム保守とは?

ITにおけるシステム保守の業務は、「トラブルの解決」と「システムの改善」の大きくふたつに分けられます。保守は、システムのメンテナンス業務と呼ばれることもあります。

100%完全なITシステムというものはありません。そのため、運用後にサーバの不具合による接続障害やシステムにバグやエラーが起こることもあります。そこで起こったトラブルに対処するのが、システム保守の業務です。

システム保守によって、ITシステムに発生した障害や不具合やエラーに対処し、システムの改修・復旧に努め、システムを正常な状態に保ち、日々の業務を滞りなく安定稼働させていきます。

また、再発防止のためにシステムの脆弱性を改善して、よりトラブルに強いシステムを構築することもシステム保守の役割です。

システム障害などのトラブルが起きたときには、システム保守による障害の原因特定、さらに問題の解決によって少しでも早い復旧が求められます。業務やサービスに深刻なトラブルが起きないように、日常的なメンテナンスを行うこともシステム保守の重要な業務です。

具体例で見る「システム運用」と「システム保守」の違い

「システム運用」は、システム障害やシステムが停止しないよう、日常的にシステムを安定稼働させるために監視・運用していく業務です。一方、「システム保守」は、システムに何らかの異常があった際に、障害対応・修正・復旧・改善し、システムを正常な状態に保ち、問題なく稼働させる業務です。

「システム運用」は、比較的マニュアル化しやすい、障害を未然に防ぐための対策や定型的な業務が多く、「システム保守」はシステム障害などマニュアルに存在しない突発的な業務が多いのが特徴です。

以下に、具体的な業務を紹介します。

システム運用の具体例

  • システム監視

Webシステムやアプリケーション、業務システム、サーバ・ストレージなどを監視します。セキュリティの管理も行います。

  • システムの定期運用、パッチ対応、バックアップ

ITシステムを安定的に稼働させるためにはシステムの定期運用が必要です。パッチ対応やメンテナンス時のサーバ再起動、バックアップなども含まれます。

  • エスカレーション対応

障害・トラブルの予兆が検出された場合、定められた手順書に従い対処します。解決できない場合は手順書に沿って、上長や管理者に「エスカレーション」を行います。

システム保守の具体例

  • 障害の原因究明、障害対応、修正

トラブルのエスカレーションを受けると、障害の原因究明、障害対応・修正、復旧を行っていきます。

  • システムのアップデート作業、新たなシステムの導入

システムの根本的な不具合を改善するためには、システムのアップデートが必要な場合もあります。システムの機能改善や拡張、新たなシステムの導入作業などもシステム保守の業務です。
 
 
なお、システムのトラブルを防ぐシステム運用と障害に迅速に対応するシステム保守は、あわせて「システム運用保守」と呼ばれることもあります。

システム保守業務をスムーズに進めるためには、障害やトラブルを迅速に発見できるシステム運用との連携が必要不可欠です。

ビジネスの生産性を上げるためには、システムを安定稼働させることが前提にあります。システム運用保守の両者が揃って機能することではじめて、安定して業務を行えるといえるでしょう。

システム運用保守は外部に委託するケースが多い

業務が多岐にわたるシステムの運用保守は24時間365日の稼働が必要で、しかもその責任は重大です。コスト面などを鑑みても自社内で賄うのは難しい場合があります。

そのため、システム運用保守を外部に委託することがほとんどです。しかしながら、業務を外部に依頼する際に起こりうる課題もあります。

まず、システム運用保守を外部に委託する際、瑕疵担保責任についての確認が必要です。瑕疵担保責任とは、発注した成果物に対して何かしら不具合があった場合に、発注者が契約解除できたり、損害賠償を求めることができる制度です。

システム開発における請負契約のような、成果物を納品する契約では瑕疵担保責任が適用されますが、システム運用保守は成果物を納品するのではなく業務自体を委託する「準委任契約」にあたるため、瑕疵担保責任を問うことが難しいとされています。

そこで、外部に委託する際には、要件をしっかり定義することや契約形態がどのようになっているかの確認が必要です。
その意味でも、外部の委託先選びが重要となります。

運用保守を外部に委託するときに注意すべき4つの項目

開発・構築したシステムやサービスの効果をいかにして最大化させるかは、システム運用保守にかかっているともいえるでしょう。そこで、外部に委託する際の気を付けるべきポイントについて紹介します。

項目1:対象範囲(ハード、ソフトなど)の明確化

ITシステムは大きく分類するとハードウェア、ソフトウェアで構成されています。また、業者によっては、システム運用とシステム保守の業務範囲の切り分けが異なる場合もあります。

そこで、例えば対象がアプリケーションだけなのか、連携する他のシステムも業務範囲に含まれるのかなど、委託側、受託側の認識の違いが起こらないように、依頼する業務の範囲を明確化しておきましょう。

項目2:対象業務の明確化

システム運用保守の業務は、システム監視から新システムの導入まで広範囲にわたります。

「この業務も業務内容に含まれているだろう」と内容の確認をしないで契約をすると、途中で追加費用を請求されることがあります。
トラブルを防ぐためにも「どの範囲までが契約に含まれるか」、期間・時間も含めて明確にしておきましょう。

項目3:費用感(費用の算出方法、相場感)

システム運用保守の費用は、一般的にシステムの開発コストの約15%が相場とされています。

システム運用保守の費用は、月額定額制のものや人員や工数単位で算出する方法、オプションとして事象ごとに単価が決められている場合もあります。

ケースごとに見積もりを出してもらいながら自社のシステムにマッチしているパターンを見つけましょう。費用が業務に見合っているか見極めるためには、対象範囲と対象業務の明確化が重要です。

項目4:契約期間

システム運用保守の契約は長期間になるのが一般的です。

契約の自動更新などの条件が契約の中に盛り込まれていることも多いため、契約期間の確認が必要です。

委託先の業務品質が低かった場合にも備えて、契約更新時には「両者の話し合いによって契約期間、費用、内容を見直せる」など、自社の不利益にならないように条文を追加することも検討しましょう。

まとめ:システム運用保守にはラボ契約という選択も

ホームページやECサイトなどのWebサービスやITシステムなどを最大限に活用するためには、システム運用保守は重要な業務です。

良い人材の確保が、成果に直結します。しかしながら先述したように、システム運用保守は外部委託が基本であるものの、対象範囲(ハード・ソフト)や対象業務、契約形態の問題により委託先選びが難しいことが課題にあがります。

そこで、一定期間エンジニアを確保し、自社のリソースのように人材を活用できる「ラボ契約」も選択肢のひとつとして有効です。ラボ契約とは、一定期間中に専属チームを確保し、発注者側の指示で開発を行う契約のことです。

ラボ契約であれば、契約期間中は優秀な人材を確保できることや、仕様変更に対して比較的柔軟な対応ができるなどのメリットがあります。また、システム運用保守を外部に委託する際に気を付けるポイントである、「対象範囲や業務の切り分けの難しさ」も解決することができます。

さらに、優秀な人材の多いベトナムの委託先を選べばコスト削減も期待できるので、最大限の効果を発揮させるためにも優良な委託先を選定しましょう。

※ラボ契約について詳しく知りたい方は「システム開発でのラボ契約とは?請負契約との違いや導入時の注意点を解説」をご覧ください。

もし、ラボ型開発の利用に興味をお持ちの方は、詳細をご説明しますので、以下リンクからWakka.Incに気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人
中垣圭嗣

WebメディアでPGから管理職まで幅広く経験し、Wakka Inc.に参画。Wakka Inc.のオフショア開発拠点でラボマネジャーを担当し、2013年よりベトナムホーチミンシティに駐在中。最近では自粛生活のなかでベトナム語の勉強にハマっています。

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