ヘッドレスCMSの比較12選!無料ツールや機能・選び方を分かりやすく解説


こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。
Web制作に携わる会社にとって、CMSは欠かせないツールです。
最近では、ヘッドレスCMSを使う会社が増えています。中には、
「ヘッドレスCMSと通常のCMSの違いが分かりにくい」
「ヘッドレスCMSの機能や比較するときのポイントが分からない」
と感じている方もいるのではないでしょうか。
本記事ではヘッドレスCMSの特徴や機能、おすすめの有名ヘッドレスCMSを12種類比較しながら紹介します。
本記事で解説するポイントを学べば、ヘッドレスCMSの特徴や、自社にマッチしたものを把握できます。
ヘッドレスCMSとはどのようなものなのか知りたい方や利用を検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
Wakka Inc.では、「あなたにピッタリのヘッドレスCMS選定ガイド」として、独自選定の代表的なヘッドレスCMSの特徴をもとに、誰でもヘッドレスCMSの選定ができるポイントを押さえた資料を無料で配布しています。診断付きなのでぜひダウンロードしてみてください。
ヘッドレスCMSの選定にお悩みの方へ。
自社に必要なヘッドレスCMSがわかる下記資料もぜひご確認ください。
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【無料プランも】おすすめヘッドレスCMS12選

さっそくおすすめのヘッドレスCMSを12選ご紹介します。
数多くあるCMSの中で、有名なものは下記の12個です。
- microCMS
- Newt
- Contentful
- Prismic
- Hygraph
- strapi
- Cosmic
- Kuroco
- HeartCore
- Decap CMS
- Ghost
- Flamelink
いずれのヘッドレスCMSも異なる特徴があるので、自社に導入する際の参考にしてください。
microCMS(無料プランあり)

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特徴 | 金額 |
大手企業にも導入される日本製 | Hobby:無料 Team:月額4,900円~ Business:月額63,000円~ Advanced:月額15万円~ |
日本製のヘッドレスCMSであるmicroCMSは、大手企業にも導入される実績があるなど、人気が高いツールです。
ノーコードで更新ができるうえに、予約公開・プレビュー機能など、作業に役立つ機能を一通り搭載しています。
そのため、使い勝手が良く、プランも豊富なのでコストの調整も容易です。
機能性はもちろん、サポート体制も充実しているため、安心して使用できます。
下記でmicroCMSの料金プランや使い方など詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
Newt(無料プランあり)

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特徴 | 金額 |
Appによりスピーディーな開発を実現 | Free:無料 Small:月額3,980円 Professional:月額49,800円 Enterprise:月額29万8,000円 |
NewtはAppと呼ばれるユニットを活用すれば、スピーディーなサイト開発を実現したヘッドレスCMSです。
従来のヘッドレスCMSでは時間がかかったフロントエンド開発を、テンプレートとスターターを使うことで、わずか数分で完了させられます。
また、ユーザーの人数やチーム編成に合わせて管理画面を変更できるなど、操作性を柔軟に変更できる点も魅力です。
Contentful(無料プランあり)

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特徴 | 金額 |
Spotifyなど有名企業の導入実績あり | Community:無料 Team:月額489$/849$ Enterprise:要問い合わせ |
ドイツ製のヘッドレスCMSであるContentfulは、Spotifyのような有名企業が導入した実績があるため注目を集めています。
マルチデバイスへのすぐれた対応力を持つほか、手間のかかる事前設定をせずに作成・公開ができたり、自動リサイズを備えていたりと、使いやすさに定評があります。
Prismic(無料プランあり)

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特徴 | 金額 |
世界的な大企業の使用実績あり | Free:無料 Medium:月額100$ Platinum:月額500$ Enterprise:要問い合わせ |
PrismicはGoogleのような有名企業が導入した実績があるヘッドレスCMSです。
無料でも使用できますが、プレビュー表示や画像の最適化など、機能が充実しています。
また、プログラミング言語にも対応できるなど、汎用性が高い点も強みです。
Hygraph(無料プランあり)

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特徴 | 金額 |
GraphQLでのやり取りに特化 | Hobby:無料 Growth:月額199$ Enterprise:要問い合わせ |
Hygraphは、ドイツ発祥のGraphQLをベースとしたヘッドレスCMSです。
GraphQLを標準で採用しており、必要なデータを必要な形で取得できるため、コンテンツ管理と配信を効率化できます。
また、フロントエンドからの柔軟なクエリで、不要なデータ取得を避け、パフォーマンス向上に貢献します。
下記の記事では、Hygraphを含むおすすめのヘッドレスCMSを5選ご紹介しているので、あわせてチェックしておきましょう。
strapi(無料プランあり)

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特徴 | 金額 |
多機能なSelf-Hosted型 | 基本プラン:無料 PRO:月額99$ TEAM:月額499$ |
strapiは基本プランが無料で使えるSelf-Hosted型のヘッドレスCMSです。
APIや管理パネルを手軽にカスタマイズできるため、環境構築が瞬時にできます。
ビジネス用としてはもちろん、社内用のサイトを制作する際にも便利です。
Cosmic(無料プランあり)

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特徴 | 金額 |
ホスティングサービスも利用できる | Free:無料 Starter:月額299$ Pro:月額499$ |
Cosmicは充実したコンテンツ管理機能に加え、ホスティングサービスも利用できるヘッドレスCMSです。
エンジニア目線で作られており、コーディングすればツールやフレームワークを自由にカスタマイズできます。
さまざまなデモやドキュメントを利用できる点も強みです。
Kuroco

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特徴 | 金額 |
従来のヘッドレスCMSを超える機能性と拡張性 | 無料料金枠:月額1,100円 その他各種オプション料金による (例)会員1000人の活発な会員制サイト:月額2.2万円 |
Kurocoは、株式会社ディバーダが開発し、2021年からリリースされたヘッドレスCMSです。
上場企業や中小企業など企業規模を問わず、さまざまな業界・職種で6,000社を超える導入実績があります。
充実した機能と拡張性の高さが強みで、細やかな機能とAPI中心設計により、バックエンドの工数を大幅に圧縮します。
外部システムやデータとの連携を重視する方に、おすすめのヘッドレスCMSです。
下記の記事で、Kurocoを含むおすすめのヘッドレスCMSサービス6選を比較しているので、ぜひご覧ください。
HeartCore

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特徴 | 金額 |
あらゆるデジタル資産の一元管理が可能 | Core Service:290万円~ (年間保守料:月額43,500円~) CXM Digital Marketing:580万円~ (年間保守料:月額87,000円~) CXM Campaign Suite:980万円~ (年間保守料:月額14万7,000円~) |
HeartCoreは国産のヘッドレスCMSであり、直感的に操作できる分かりやすさが特徴です。
写真・動画・Webコンテンツなどさまざまなデジタル資産を一元管理できるうえに、対応言語も幅広いため、不慣れな方でも手軽に使用できます。
それだけでなく、チャットボットでいつでも質問できるなど、サポート体制も充実しています。
Decap CMS

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特徴 | 金額 |
使いやすいUIデザインと簡単操作 | 基本プラン:無料 プロプラン:月額45$ ビジネスプラン:月額1000$ |
オープンソース型のDecap CMSは、無料で使えるヘッドレスCMSです。
使いやすさを重視したUIデザインを採用しており、操作も簡単なので短期間での定着が可能です。
また、複数人でサイト管理ができるなど、業務用としても役立つ機能が多数搭載されています。
無料で利用できますが、有料プランを導入すれば転送量やビルド数を増やせます。
無料プランも用意されているため、トライアルを経た導入が可能です。
Ghost

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特徴 | 金額 |
ブログ型のWebサイトに特化 | STARTER:月額9$ CREATOR:月額25$ TEAM:月額50$ BUSINESS:月額199$ |
Ghostはブログ型のWebサイトに特化したヘッドレスCMSであり、WordPressに近い構造を持っています。
シンプルで使いやすいので、ヘッドレスCMSに慣れていない場合にもおすすめです。
また、SasS型(Software as a Service)だけでなく、無料で使えるオープンソース型も使用できます。
そのため、自社の課題に合わせた使い分けが可能です。
Flamelink

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特徴 | 金額 |
Firebaseと高いシナジー効果を発揮 | Firestarter:月額25$ Bonfire:月額75$ Inferno:月額195$ Wildfire:月額495$ |
FlamelinkはGoogleが提供しているヘッドレスCMSであり、Webアプリケーションの制作で使用されるFirebaseと連携しています。
そのため、Firebaseを導入している会社におすすめです。
スピーディーに開発できるので、多くのエンジニアから注目を集めています。
12種類のおすすめヘッドレスCMSをご紹介しましたが、「そもそもヘッドレスCMSとは何か?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
次の章からは、ヘッドレスCMSの概要や、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
ヘッドレスCMSとは

ヘッドレスCMSとはバックエンドとフロントエンドが完全に切り離されているCMSを指します。
そもそもCMSは、WebサイトのコンテンツをHTMLやCSSを使わずに編集・変更ができるシステムです。
有名なものには、WordPressやWixなどがあります。
CMSにはコンテンツを入稿・管理するバックエンドと、コンテンツを映し出すフロントエンドがあります。
フロントエンドがなく、バックエンドのみになっているのがヘッドレスCMSです。
ヘッドレスCMSではフロントエンドを省くことで、レスポンスの円滑化やサイバー攻撃リスクの回避などのメリットが期待できます。
ヘッドレスCMSは2018年ごろから注目され始め、2020年のコロナ禍を境に多くの会社で使用されるようになりました。
メタバースに応用できることもあり、今後ますます利用者が増加する見込みです。
WordPressとヘッドレスCMSの違い
WordPressは世界でもっとも普及しているCMSで、管理画面(バックエンド)と表示部分(フロントエンド)が一体化している”通常型CMS”の代表格です。
記事や画像を投稿すると、そのままテーマやテンプレートを通してWebページとして表示されます。
一方、ヘッドレスCMSはバックエンドとフロントエンドが完全に分離しており、データ管理の機能のみを備えています。
コンテンツはREST APIやGraphQLなどのAPIを介して配信され、フロントエンドはReactやNext.jsなど任意の技術で自由に構築できる仕組みです。
ヘッドレスCMSはフロントエンドを持たず、コンテンツのデータ管理に特化したバックエンド機能しか持たない点が、WordPressとの大きな違いです。
ヘッドレスCMSが必要とされている理由
ヘッドレスCMSが登場した背景には、コンテンツ消費の多様化があります。
従来はPC向けWebサイトが中心でしたが、現在はスマートフォン・タブレット・スマートウォッチ・IoT機器、さらにはメタバースなど、多様な配信先が急速に拡大しました。
従来型CMSでは、このようなマルチチャネルへの対応が難しく、開発や更新の負担が増大してしまう点が課題です。
対してヘッドレスCMSは、コンテンツを一元管理しつつAPIで異なるチャネルへ配信できるため、開発効率や運用効率を大幅に向上できます。
また、フロントエンドを自由に選べるため、最新技術や高速表示の仕組みを柔軟に取り入れられることも大きな理由です。
ユーザーは表示速度の速さやWebページの操作性を重視するようになり、SEO・マーケティングの観点でも質の高いUIやUX(ユーザー体験)が求められる時代へと変化しました。
豊富な機能性と膨大なデータ処理機能を備えたヘッドレスCMSであれば、ユーザー満足度の高いWebサイトを構築できるため、注目されているのです。
ヘッドレスCMSがおすすめなケース
以下のようなケースでは、ヘッドレスCMSの導入を検討しましょう。
複数のWebサイトで共通のコンテンツを管理したい
1つのCMSで管理した記事や画像を、複数のWebサイトやサービスに同時配信でき、更新作業の重複を防げます。
スマートフォンアプリやIoT機器など、Webサイト以外でもCMSを利用したい
API経由でコンテンツを配信できるため、アプリ・デジタルサイネージ・音声アシスタントなど多様なデバイスに対応できます。
独自開発の比率が高い
フロントエンドを自由に設計できるため、自社の要件やブランディングに合わせた独自仕様のUI/UXを構築できます。
ヘッドレスCMSの強みは、バックエンドをAPI連携によって異なるチャネルへ配信・活用できるできる点です。
複数のWebサイトを運営する企業は、ヘッドレスCMSを導入しましょう。
ヘッドレスCMSの種類

ヘッドレスCMSには大別して以下の2種類があります。
- CaaS型
- Self-Hosted型
いずれのタイプも同じヘッドレスCMSですが、それぞれ設置するプロセスなどに違いがあります。
導入するヘッドレスCMSを比較するときの基準になるので、ぜひ参考にしてください。
CaaS型
CaaS型は、運用会社がサーバーやデータベースを提供しているタイプのヘッドレスCMSです。
ユーザーが月額料金を支払うことで必要機能を利用できる、いわゆるサブスク型のサービス。
クラウド上にサーバーやデータベースが存在しており、これらの保守はベンダー企業(提供企業)が請け負います。
そのため、導入企業がサーバーの設置やデータベースの保守をする必要がありません。
また、CaaS型は、ベンダー企業のサポートサービスを受けられる点も魅力です。
導入支援やトラブル時の対応などをしてもらえるため、専門的な知識がない場合でも安心して利用できます。
Self-Hosted型
Self-Hosted型は、自前でサーバーやデータベースを用意できる会社におすすめなヘッドレスCMSです。
Self-Hosted型は、自前で用意したサーバーやデータベースにヘッドレスCMSを設置し、使用する形態のことです。
サーバーやデータベースのコストはかかりますが、無料で提供されるオープンソースのCMSを使えばコストを抑えられます。
また、CaaS型よりもカスタマイズ・拡張性が高い点も魅力です。
Self-Hosted型ではCMSを自社が所有するため、自由にコードを書き換え仕様を変更できます。
運用には専門的な知識が求められますが、社内のリソースで実施できればCaaS型よりもコストを抑えられます。
ヘッドレスCMSのメリット6つ

ヘッドレスCMSは、従来のCMSでは得られないメリットがあります。
解説するメリットは以下の6つです。
- UI/UX変更やシステム機能変更が柔軟にできる
- 複数のデバイスやチャネルに配信しやすくなる
- チームでの並行作業がしやすくなり、開発のスピードが上がる
- セキュリティ対策が必要な範囲を絞れる
- 画面の表示速度が向上する
- サーバーのコストを抑えられる
ヘッドレスCMSのメリットを知っておけば、導入した際にどのような影響があるか具体的にイメージできます。
【メリット1】UI/UX変更やシステム機能変更が柔軟にできる
ヘッドレスCMSの最大のメリットは、カスタマイズのしやすさです。
従来のCMSは、フロントエンドとバックエンドが連携しているため、フレームワークの変更では双方を同時に編集する必要がありました。
その点、ヘッドレスCMSはフロントエンドとバックエンドがそれぞれ独立しており、編集内容が他方に作用する恐れがありません。
なお、フロントエンドとバックエンドが切り離されたことで、フォーマットに縛られずにコンテンツモデルを自由にカスタマイズできたり、任意の開発言語を使用できたりと、自由度の高い編集が可能です。
こうした編集のしやすさや自由度の高さから、WebサイトのみならずECサイトなどにも利用されています。
【メリット2】複数のデバイスやチャネルに配信しやすくなる
ヘッドレスCMSはフロントエンドが独立しているため、各デバイスに最適化したUIを構築できます。
従来のCMSもPC・モバイルに最適化するレスポンシブ対応が可能ですが、画面サイズに合わせる程度なので機能に限界があります。
その点ヘッドレスCMSは、フロントエンドがAPIを利用してデータをやり取りするため、Webサイト・アプリケーション・メタバースなど、ユーザーの環境に応じて最適なサービスを実現できるのです。
【メリット3】チームでの並行作業がしやすくなり、開発のスピードが上がる
ヘッドレスCMSは、フロントエンドとバックエンドが独立しているため、開発チームとコンテンツ編集チームが同時進行で作業できるメリットがあります。
従来型CMSでは、テンプレートや構造の変更がコンテンツ部分に影響を与える可能性があり、作業手順の標準化や調整が必要でした。
その結果、開発と編集のどちらかが待機する時間が発生し、全体の開発スピードが低下してしまいます。
ヘッドレスCMSであれば、バックエンドではコンテンツの入力・管理、フロントエンドではデザインや機能開発をそれぞれ独立して進行可能です。
フロントエンドとバックエンドをそれぞれ並行作業すれば、工数の削減や納期の短縮につながり、アジャイル開発や短期間でのリリースにも柔軟に対応できます。
【メリット4】セキュリティ対策が必要な範囲を絞れる
ヘッドレスCMSは、バックエンドとフロントエンドが分離している構造上、攻撃対象となる範囲を限定できるのもメリットです。
WordPressなどの従来型CMSでは、管理画面と公開サイトが同じサーバー上に存在するため、脆弱性が見つかると不正アクセスや改ざんのリスクが高まります。
一方、ヘッドレスCMSでは管理画面を非公開環境に置き、フロントエンドを静的ファイル配信サーバーやCDNに分離できます。
そのため、攻撃者が直接CMS本体にアクセスする機会を減らせます。
さらに、公開APIの認証やアクセス制限を適切に設定すれば、高いセキュリティレベルを保ちながら運用できる点もメリットです。
【メリット5】画面の表示速度が向上する
ヘッドレスCMSは、画面の表示速度が速い点もメリットです。
ヘッドレスCMSは動的ファイルを使わずに静的ファイルでコンテンツを表示するので、データ処理の負担が少なく、その分表示速度が速められます。
そのためコンテンツのユーザビリティが向上しやすく、Googleやbingなどの検索エンジンから評価されやすくなるのです。
【メリット6】サーバーのコストを抑えられる
通常のCMSと比較すると、ヘッドレスCMSは処理が少ない分、サーバーのコストを抑えられます。
一般的なCMSは閲覧用のファイルを形成するため、サーバーに負荷がかかります。
ストレスなく作業にするには、性能の良いサーバーが必要になるケースも多いです。
ヘッドレスCMSなら、処理するデータ容量を抑えられるため、より費用を抑えてサーバーを管理できます。
なお、システム構築や改修も比較的手軽に行えるため、業務にかかる人材コストも抑えられる点もメリットです。
ヘッドレスCMSのデメリット3つ

ヘッドレスCMSはメリットが多い反面、無視できないデメリットも存在します。
本記事で解説するデメリットは以下の3つです。
- エンジニアがいなければ導入・運用が難しい
- プレビュー機能を別途用意する必要がある
- 場合によっては外部ツールが必要になる
デメリットを知っておけば、ヘッドレスCMSを使用する際のミスやトラブルを回避できます。
また、自社の環境にヘッドレスCMSが本当にマッチしているかも確かめられます。
【デメリット1】エンジニアがいなければ導入・運用が難しい導入のハードルが高い
ヘッドレスCMSはサーバーやデータベースを自社で設置し、専門的な知識を持ったエンジニアが設計・構築することで初めて運用できます。
また、フロントエンドがないため、自前で作成しなければなりません。そのため、ノウハウやスキルがないと導入のハードルが高まります。
ただし、ヘッドレスCMSにはCaaS型のように導入しやすい形態もあるため、自社にあった製品を選びましょう。
【デメリット2】プレビュー機能を別途用意する必要がある
プレビューの表示に手間がかかる点も、ヘッドレスCMSのデメリットです。
ヘッドレスCMSは構造上フロントエンドがないため、作成したコンテンツのプレビューの表示ができません。
そのためプレビュー表示も自分達で追加しなければならないうえに、構成が複雑化するリスクがあります。
ただし、製品によってはあらかじめプレビュー表示機能が付加されているものもあるため、搭載機能を確認しておきましょう。
【デメリット3】場合によっては外部ツールが必要になる
ヘッドレスCMSは動的ファイルを使用しないため、動的コンテンツの作成やフロントエンド内のコンテンツ反映などをする際には外部ツールが必要です。
とりわけSelf-Hosted型のように大規模なカスタマイズができない形態は要注意です。
あらかじめ追加したいコンテンツと必要な外部ツールを把握しておかないと、想定よりコストや手間が発生するので気をつけましょう。
ヘッドレスCMSを選ぶ3つのチェックポイント

ヘッドレスCMSを比較する場合、以下のポイントで選ぶのが効果的です。
- コンテンツ作成や管理の機能が充実しているか
- フレームワークの範囲や対応言語が自社にマッチしているか
- 料金体系が自社の運用にマッチしているか
昨今はさまざまなヘッドレスCMSがあるため、ポイントを押さえ自社に適したものを選定しましょう。
【ポイント1】コンテンツ作成や管理の機能が充実しているか
ヘッドレスCMSを比較する際は、まず機能の充実性を確認しましょう。
ヘッドレスCMSには予約投稿機能やプレビュー表示機能など、さまざまな機能が搭載されています。
自社の運用体制や構築したいコンテンツに合わせ、必要機能を明確にすることが大切です。
なお、多機能なヘッドレスCMSは、初期費用や月額コストが高めに設定されているケースが一般的です。
もちろん搭載機能の充実さも重要ですが、導入後の費用対効果も考慮しましょう。
【ポイント2】フレームワークの範囲や対応言語が自社にマッチしているか
APIを利用するヘッドレスCMSは、フレームワークの範囲や対応言語が異なります。
ヘッドレスCMSのフレームワークの範囲や対応言語が幅広いと、エンジニアがスムーズに作業しやすくなるのです。
汎用性が低い言語にも対応したヘッドレスCMSもあるので、ぜひ確認してください。
【ポイント3】料金体系が自社の運用にマッチしているか
料金体系は実際に導入するヘッドレスCMSを想定するうえで、必ず知っておきたいポイントです。
ヘッドレスCMSの料金体系は月々で決まった金額を支払う定額制と、PVの数で金額が変動する従量課金制に大別されます。
従量課金制は想定以上のコストが発生するリスクがありますが、すぐれた付加機能が搭載した製品が多いため、機能性を重視したい場合におすすめです。
もし、できるだけリーズナブルにヘッドレスCMSを導入したいなら、オープンソースの製品を選びましょう。
オープンソースのヘッドレスCMSは、対応言語の設定をしなければならないなど手間がかかりやすいですが、無料なのでコストを最大限抑えられます。
ヘッドレスCMSの選定にお悩みの方へ。
自社に必要なヘッドレスCMSがわかる下記資料もぜひご確認ください。
独自選定の代表的なヘッドレスCMSの特徴をもとに、誰でもヘッドレスCMSの選定ができるポイントを押さえた資料を作成しました。

【番外編】WordPressをヘッドレスCMSとして利用できるサービス

WordPressを使い慣れており、どうしてもそのまま使いたい方は、WordPressをヘッドレスCMSとして利用しましょう。
“Shifter Headless”を利用すれば、WordPressの管理画面をそのまま使いながら、ヘッドレスCMS化できます。
APIを通じてWordPressのデータをフロントエンドへ提供できるため、追加学習なしでヘッドレスCMSを導入できます。
無料トライアルを設けているので、WordPressをヘッドレスCMS化したい方は、まずはお試しで利用しましょう。
ヘッドレスCMSに関するよくある質問

ヘッドレスCMSを導入する前に、下記のよくある質問に対する回答を確認しておきましょう。
- Q1. ヘッドレスCMSとは何ですか?従来型CMSとの違いは?
- Q2. ヘッドレスCMSを使うメリット・デメリットは?
- Q3. 無料で試せるヘッドレスCMSはありますか?
- Q4. WordPressをヘッドレス化する方法は?プラグインで簡単にできますか?
- Q5. ノーコードやローコード開発でもヘッドレスCMSは使えますか?
- Q6. ヘッドレスCMSはSEOに不利ですか?
Q1. ヘッドレスCMSとは何ですか?従来型CMSとの違いは?
ヘッドレスCMSは、コンテンツの管理(バックエンド)と表示(フロントエンド)を切り離し、API経由で配信する仕組みです。
WordPressなどの従来型CMSは両者が一体化しており、ヘッドレスCMSとはコンテンツを管理・配信する構造が違います。
Q2. ヘッドレスCMSを使うメリット・デメリットは?
メリットは、UI/UXの柔軟な変更、複数チャネルへの配信、高速な表示などが挙げられます。
対して、エンジニアへの依存度が高くなることや、プレビュー環境の準備が必要になることがデメリットです。
Q3. 無料で試せるヘッドレスCMSはありますか?
microCMS、Newt、Contentfulなどは無料プランを提供しています。ただし、料金上限や機能制限があるため、事前に比較検討しましょう。
Q4. WordPressをヘッドレス化する方法は?プラグインで簡単にできますか?
WP REST APIと静的サイトジェネレーターを組み合わせる方法や、Shifter Headlessなどのサービスを利用する方法があります。導入のしやすさは手法やツールによって異なります。
Q5. ノーコードやローコード開発でもヘッドレスCMSは使えますか?
可能です。
microCMSのカスタムフィールド機能や、NewtのビジュアルUIなど、非エンジニアでも扱いやすい機能を備えたサービスがあります。
Q6. ヘッドレスCMSはSEOに不利ですか?
静的サイト生成(SSG)やサーバーサイドレンダリング(SSR)を採用すれば問題ありません。
むしろCore Web Vitalsの改善に役立つケースもあります。
自社に合ったヘッドレスCMSを選んでユーザー体験の質を向上させよう

ヘッドレスCMSを導入すれば、フロントエンドの自由な設計と表示速度の向上により、ユーザー体験の質を向上させられます。
ヘッドレスCMSはフロントエンドとバックエンドがそれぞれ独立しており、編集内容が他方に影響する心配はありません。
またバックエンドで管理するデータをAPI連携でフロントエンドへ提供できるため、異なるチャネルに対応でき、複数のWebサイト運用を効率化できます。
ヘッドレスCMSを選定する際は、機能性や対応範囲・料金形態を比較検討し、自社に合ったサービスを選びましょう。
理想的なヘッドレスCMSを導入し、より効率的なWeb制作を実現してください。
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お役立ち資料の無料DL

【資料DL】ヘッドレスCMS選定ガイド
特徴のある4つのヘッドレスCMSの紹介と、選定するためのポイントを記載しています。
以下のような方にオススメです。
・従来のCMSからヘッドレスCMSの移行を計画している方
・クライアントにヘッドレスCMSを提案する制作会社の営業職の方
・ヘッドレスCMSの特徴や概要を知りたい方
