自社ECとECモールの違いとは?メリット・デメリット、構築費用・成功事例を比較

最終更新日:2025.08.25
EC開発
安藤 大海
自社ECとECモールの違いとは?メリット・デメリット、構築費用・成功事例を比較
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こんにちは。Wakka Inc.のWebディレクターの安藤です。

自社ECサイトとECモールのどちらが適しているか分からない
導入前に特性や違いを理解してから選択したい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。

オンラインで売上を拡大するには、自社ECサイトとECモールとの併用が鍵です。
しかし両者の特性を活かして売上を最大化するには、それぞれを理解する必要があります。

本記事では自社ECサイトとECモールの違いをメリット・デメリット、構築費用などから比較しています。

自社ECサイトとECモールの導入において、検討のヒントになれば幸いです。

Wakka Inc.ではECサイトを構築する場合のガイド無料配布中です。
目的や売上規模に応じたEC種別選定や最適な構築手法についての診断を受けたい方は、「料金目安もわかるECサイト構築ガイド」をご確認ください。

目次

自社ECとモール型ECの違い

まずは自社ECサイトとモールECの違いを比較してみましょう。
※表は横にスクロールできます

自社ECサイトモールEC
コスト構築費用によって初期費用が高い初期費用を抑えやすい
ランニングコストが高い
メリット独自の戦略を実施できる
ユーザーの体験を向上できる
モール型と比べて利益率を伸ばしやすい
プラットフォームのルールに左右されにくい
モールの信用を活用した集客が可能
出店が簡単
短期間で売上につながりやすい
デメリット集客費用がかかる
運営ノウハウが必要
人材確保の難易度が高い
ユーザーが他店に流されやすい
カスタマイズができず独自性が出にくい
ランニングコストが高額
運用のポイント運営方針を明確にする
運営体制を整える
ユーザーの体験を向上させる
決済手段を確認する
ECモールのルールを理解する
集客力をモールに頼りすぎない

自社ECとは会社や個人の独自ブランドや商品を販売するサイトです。
自社ECは集客できるまでに時間がかかるものの、多様なマーケティング戦略を立案・実施できるのが特徴です。

対するモール型ECとは、複数のショップが集まっているECサイトを指し、さまざまなショップが集まるため、百貨店のオンライン版のようなプラットフォームになっています。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどが代表的なモール型ECです。

自社ECサイトのメリット

自社ECサイトのメリットは下記の3つです。

  • プラットフォームのルールに左右されない
  • モール型と比べて利益率を伸ばしやすい
  • 独自の顧客体験を作りやすい

本章では、それぞれのメリットを解説します。

【自社ECのメリット1】プラットフォームのルールに左右されない

モール型ECサイトでルールが変更された場合、ビジネスに影響が出る可能性があります。
一方で自社ECサイトは、独自に構築していてプラットフォームに入っていないため、ビジネスがプラットフォームに左右されません。

例えば、販売手数料の値上げや出品できる商品数の変更などがあると売上や利益に影響します。
また安定した基盤で運営されているとはいえ、プラットフォーム自体がなくなる可能性も否めません。

しかし自社ECサイトなら販売のルールなどは自社で決められます。

【自社ECのメリット2】モール型と比べて利益率を伸ばしやすい

自社ECサイトは中長期的に利益率を伸ばしやすいのもメリットです。

購買データを分析して合理的なマーケティングができるため、商品を欲しい人に適切に届けられます。
独自のユーザー体験の実現によって、満足度が向上し、会社やブランドのファンになりやすいためです。

満足度の向上によって客単価が上がったり、リピートにつながったりして長期的な売上を獲得できます。

【自社ECのメリット3】独自の顧客体験を作りやすい

独自の顧客体験を作りやすいのも自社ECサイトのメリットのひとつです。

自社ECサイトは、ユーザーインターフェースの工夫やカスタマイズによって、ユーザーにとって利便性の高いサイトを構築できます。
またECサイト構築後もユーザーの購買行動に合わせて、機能を追加・変更できるため、独自の体験の提供につながります。

例えばクレジットカードを登録して、ユーザーが欲しいと思ったときに購入ができる仕組みなどです。
購買の導線を考えたうえで機能の実装やサイト改善をし続けると、独自の体験を作れます。

自社ECサイトのデメリット

自社ECサイトのおもなデメリットは以下の通りです。

  • 集客費用が必要
  • 運営ノウハウが必要
  • 人材確保の難易度が高い

本章では、自社ECサイトのデメリットを解説します。

【自社ECのデメリット1】集客費用が必要

自社ECサイトは集客までに時間がかかり、ユーザーを一定数獲得するまでは集客費用が必要です。
例えば自社ECサイトの認知とサイト訪問を増やすために、広告を運用する費用がかかります

またユーザーを一定数獲得してからも、集客は必要になるためマーケティングコストは発生します。

【自社ECのデメリット2】運営ノウハウが必要

自社ECサイトを運営して成果を出すにはノウハウが必要です。
ECサイト運営には、次のノウハウがあると良いでしょう。

  • インターネット上で集客するためのマーケティング全般の知識
  • ユーザーの体験を向上させるための企画力
  • データ分析と改善
  • Web上で上位に表示させるためのSEOの対策

自社に足りないノウハウがある場合は、専門的な人材を外部から補充するか、外部委託するなどしましょう。

【自社ECのデメリット3】人材確保の難易度が高い

今まで説明してきたように自社ECサイトは、専門的なノウハウが必要です。
そのためノウハウを持つ人材を確保する必要があります。

しかし高度な専門ノウハウを持つ人材は希少で、採用の競争が激しいため人材確保が難しいです。

自社ECサイト構築の種類

自社ECサイトを運営するために種類について知っておくと、構築の際に目的や戦略に合ったECサイトを選択できます。
自社ECサイトを構築する方法の種類は以下の3つです。

  • フルスクラッチ
  • ASP
  • パッケージ

【自社ECの構築方法1】フルスクラッチ

フルスクラッチとはゼロからECサイトを構築する手法です。
ECサイトに必要な機能を1つひとつ開発し実装していくため、オリジナルなECサイトを構築できます。

サイトのデザインや機能を自由に決められるため、ブランディングや多様なマーケティングの戦略を実施し、データを活用も可能です。
上記によってユーザーの満足度が向上し、売上増加も見込めます。

ユーザーの購買体験における価値を高められるメリットがある一方で、ECサイトをゼロから構築するため構築費用は高く、開発時間を要する傾向があります。
構築に費用や時間がかかっても、ユーザーに高い価値を提供したい企業に適しているでしょう。

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【自社ECの構築方法2】ASP

ASPとは、アプリケーションサービスプロバイダー(Application Service Provider)の略称で、ベンダーが提供するサービスをインターネット上で利用する方法です。
ECサイトではカートASPがあり、ECサイトに必要な機能が揃っているため、契約すればすぐにECサイト運営を開始できます。

ベンダーが提供しているサービスを使用するため、構築費用を抑えたECサイト構築が可能です。
ECサイトの保守についても、ベンダーがシステムの更新をするため、自社でアップデートしなくても、最新の機能を利用できる特徴があります。

しかし、カスタマイズや機能の拡張性が3つの構築方法の中でも低く、自社のシステムとの連携やオリジナル機能の追加は簡単ではありません。
ASPは大きく投資する前に、スモールスタートしたい企業に適しています。

【自社ECの構築方法3】パッケージ

パッケージ開発とは、ECサイトに必要な機能を開発しパッケージ化されたものを購入してECサイトを構築する方法です。
パッケージ開発は既製のプログラムを利用するため、フルスクラッチに比べて構築費用や期間を抑えられます。

パッケージ開発はフルスクラッチほどではないにしろ、カスタマイズなどはある程度可能です。
サービスを継続的に利用するための月額費用は発生しませんが、代わりに自社でシステムの更新や保守を行う必要があります。

パッケージ開発は構築の初期費用は抑えつつも、自社に合ったカスタマイズをしたい企業に合っている構築方法です。

モール型ECサイトのメリット

次はモール型ECのメリットについて解説します。
モール型ECサイトのメリットは次の3つです。

  • モールの信用を活用した集客が可能
  • 出店が簡単
  • 短期間で売上につながりやすい

【モール型ECのメリット1】モールの信頼を活用した集客が可能

モール型ECのプラットフォームは大規模な会社が運営しているため、モール自体に知名度があり信用を活用した集客が可能です。
同じ商品を買う場合、サイト利用者数が多く販売実績もあり、普段から使っているサイトをユーザーは選ぶ傾向があります。

その点モール型ECは信頼があるため、多くのユーザーが集まります。

【モール型ECのメリット2】出店が簡単

モール型ECサイトは出店が簡単です。
モールによって異なりますが、出店のためのテンプレートが決まっています。

テンプレートに沿って情報を入力すれば、出店は完了です。
出店後は商品情報ページの作成をしたら事業を始められます。

【モール型ECのメリット3】短期間で売上につながりやすい

前述のようにモール自体の信頼がありユーザーが多いため自社も認知されやすい点に加えて、モール自体もプロモーションを行うため、より集客をしやすい環境です。
そして自社の商品購入が目的ではないユーザーもサイトを回遊しているうちに、自社商品にたどり着き、ついで買いが発生する可能性もあります。

上記の理由から、モール型ECサイトはノウハウが蓄積されていない場合も運営しやすく、短期間で売上につながると言えます。

モール型ECサイトのデメリット

モール型ECサイトのデメリットは、おもに下記の3つです。
本章では、モール型ECサイトのデメリットを解説します。

  • カスタマイズができず独自性が出にくい
  • 顧客が他店に流れやすい
  • ランニングコストが高額

【モール型ECのデメリット1】カスタマイズができず独自性が出にくい

モール型ECサイトはカスタマイズに制限があり、オリジナリティのあるデザインやショップ独自機能の追加が難しいため、ショップの独自性が出しにくい一面があります。
ショップの独自性が出にくいため競合との差別化も難しいでしょう。

しかし商品自体の価値を高め口コミを獲得できれば、徐々に独自性などが確立できます。

顧客が他店に流れやすいのもデメリットです。
モールの信用を活用した集客ができる一方で、モールの信頼が先行しやすく、販売実績が自社に帰属しにくいためです。

またモール型ECサイトには競合も多く存在します。
同じような商品が多くあり、競合との差別化の難易度が高いためリピーターを獲得しにくく、顧客が他店に流れることも少なくありません。

【モール型ECのデメリット3】ランニングコストが高額

モール型ECサイトは初期費用が抑えられますが、ランニングコストが高額になりがちです。
サービス利用にかかる月額費用や販売手数料などが発生します。

また注意したいのがマーケティングコストです。
前述したように差別化やリピーター獲得が難しい点から、モール以外でも継続的にマーケティングを行う必要があります。

広告は数か月から半年単位で成果が出るため、その分継続して費用を支払います。
モールに支払う月額費用や手数料とマーケティングコストによって、ランニングコストが高額になる可能性に注意が必要です。

モール型ECサイトの種類

モール型ECサイトは次の2つです。

  • テナント型
  • マーケットプレイス型

モール型のECサイトで、自社独自のデザインやユーザーインターフェースを実装するのは難しいですが、プラットフォームの規約違反に抵触しなければ、独自の色を出せます。
そのため、モール型ECサイトを運営する場合は、プラットフォームの規約はしっかりと確認するのが重要です。

本章では、テナント型とマーケットプレイス型の特徴を解説します。

【モール型ECの種類1】テナント型

テナント型ECサイトはインターネット上に構築されたモールに出店する形態です。
オフラインの百貨店や商業施設のように、企業が販売エリアを契約して商品を販売する仕組みで、テナント型のモールECでは出店料がかかります。

プラットフォーム側はインターネット上で販売エリアを提供するため、商品登録や受注・商品配送、問い合わせ対応などは自社で行う必要があります。

【モール型ECの種類2】マーケットプレイス型

マーケットプレイス型ECサイトは、商品単位で販売できるのが特徴です。
商品単位で取引が可能なため、出店ではなく出品の方がイメージしやすいでしょう。

マーケットプレイス型では注文が入ると、購入者の情報と商品データが送信されます。
モールから購入情報を受信したら、発送作業を行う流れです。

モール型ECサイトでは、手数料を支払えば商品の保管・ピッキング・梱包・発送などを代行するサービスを提供している企業もあります。

他方で、マーケットプレイス型では、商品を出品すれば事業を始められる手軽さからさまざまな企業や個人が出品しているため競合が多いのが特徴です。
またサイト全体でデザインのトーンアンドマナーが決められているため、ブランドの個性を打ち出すには工夫を要します。

自社ECサイトとモール型ECサイトの構築費用

前述した自社ECサイトとモール型ECサイトメリット・デメリットを踏まえて、構築費用を比較します。
自社に適した構築方法や費用を比較するための参考にしてください。
※表は横にスクロールできます

初期費用月額費用/月額出店料システム利用料
ASP(自社EC)無料~数十万円無料~数万円
パッケージ(自社EC)数百万円~数万円~数十万円
フルスクラッチ(自社EC)数千万円~0~数十万円
楽天市場(モールEC)66万円十万円月間売上の2~4.5%
Amazon(モールEC)無料4,900円売上の8~45%
Yahoo!ショッピング(モールEC)無料無料無料

モールECはもっとも費用がかかるプランで比較しています。

なおYahoo!ショッピングは、初期費用・月額出店料・システム利用料が無料ですが、ユーザーへのポイント付与の際に手数料が発生するため注意が必要です。

次章では、自社ECサイトの成功事例を解説します。
自社ECサイトを運営したときの姿をイメージしながらご覧ください。

自社ECサイトの成功事例

自社ECサイトの成功事例を知ると、ECサイト運用のヒントが得られます。
自社ECサイトの運用をお考えの方は参考になさってください。

イケア・ジャパン株式会社

画像引用:イケア・ジャパン株式会社

イケア・ジャパン株式会社は郊外の大型店舗で家具を販売する会社です。
イケア・ジャパンはオンライン・オフライン問わず、あらゆる媒体で顧客との接点を作り、販売促進を行うオムニチャネル戦略を実施しEC運営に成功しています。

家の巣ごもり需要が増えた際に、家具の組み立てやオンラインでの購入の仕方などの問い合わせも同時に増加しました。
そこでニーズに対応するため、インテリアのアドバイスやプランニングをビデオ通話を用いて相談できるサービスを実施。

その結果、ユーザーは店舗と同じようにインテリアの配置イメージができ、ユーザー体験が向上しました。

猿田彦珈琲株式会社

画像引用:猿田彦珈琲株式会社

猿田珈琲株式会社は東京・恵比寿発のスペシャルティ・コーヒー専門店です。

1人ひとりのユーザーを大切にするため、受注時に備考欄に何か記載があれば可能な限り対応し、ECサイトでも店舗同様に細やかなサービスを提供しています。
オフライン店舗と同じく細やかなサービスを行うことで、ファンを獲得し成功した事例です。

モール型ECサイトの成功事例

モール型ECサイトの成功事例を紹介します。

株式会社小島屋

画像引用:株式会社小島屋

株式会社小島屋は東京でナッツとドライフルーツを販売している会社です。
楽天市場をはじめ、AmazonやYahoo!ショッピングなどさまざまなECモールに出店しています。

いずれのプラットフォームでも、同社の店主をモチーフとしたキャラクターが登場。
商品の魅力をコミカルに伝え、ショップのブランディングにつなげています。

商品の魅力が伝わりやすいよう、ランディングページにも力を入れています。
ユーザーの反応を見てページを改善する試行錯誤をし続けており、過去には、楽天ショップ・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。
差別化が難しいとされるモール型ECで、独自のブランディングを成功させている事例です。

株式会社バルクオム

画像引用:株式会社バルクオム

株式会社バルクオムはメンズ用スキンケア商品を展開している企業です。
株式会社バルクオムでは自社ECサイトを構築したのと同時期に、モール型ECサイトも開設しました。

ユーザーとの接触ポイントを増やすためにモール型ECサイトを開設しましたが、今や自社ECサイトに次ぐ売上規模となっています。
モール型ECサイトを潜在的な認知獲得の場として運営した結果、自社ECサイトと相乗効果が生まれ売上拡大に成功しました。

自社ECサイト運営時のポイント・注意点

自社ECサイト並びにモール型を運営する際のポイントと注意点を理解しておくと、効果的に運用できるでしょう。
本章では、自社ECサイト運営のポイントと注意点を解説します。

【自社EC運営のポイント1】運営方針を明確にする

自社ECサイトを運営する前に方針を明確にしましょう。

戦略やカスタマイズを自由にできるからこそ、目的や運営方針が定まっていないと、実施することに一貫性がなく、ユーザーに価値を提供できないものとなってしまいます。
ECサイトのコンセプト、デザインや機能なども緻密に考え設計することが大切です。

【自社EC運営のポイント2】ユーザーの体験を向上させる

自社ECサイトではユーザーの体験をいかに向上できるかが重要なポイントです。

商品の表示速度や見つけたい情報にアクセスしやすいデザイン、支払い方法の充実さなどユーザーにとって利便性が低いサイトは離脱され、ユーザーが離れてしまいます。

ユーザーの体験はサイトの設計だけでなく、ユーザーへの対応も体験価値を向上させる要因です。
ユーザー目線でのサイト運営を心がけ、どうしたらユーザーが喜ぶのかを徹底的に考えることが大切です。

【自社EC運営のポイント3】運営体制を整える

自社ECサイトの運営には専門的なノウハウを必要とし、さまざまな業務があります。
多岐にわたる業務を効率よく行うために運営体制を整えましょう。

ユーザーを獲得するまではマーケティングに強い人材を確保し、受注が増えてきたら発注業務をアウトソーシングするのも有効です。

モール型ECサイト運営時のポイント・注意点

モール型ECサイト運営時のポイント・注意点は下記が挙げられます。

  • 決済手段を確認する
  • ECサイトのルールを理解する
  • 集客力をモールに頼りすぎない

順番に解説します。

【モール型EC運営のポイント1】決済手段を確認する

モール型ECサイトはプラットフォームごとに、対応している決済手段が違うため、事前に確認が必要です。
ユーザーの利便性を考えると、多様な支払い方法に対応しているものが望ましいです。

【モール型EC運営のポイント2】ECモールのルールを理解する

ルールもモールごとに異なるため、しっかりと理解してから運用しましょう。
出店・出品に関する規制や手数料・ランニングコストに関するルールを確認します。

またECモールの運営を開始したら、変更されたルールはないか、今後変更される予定はないかを定期的に確認しましょう。

【モール型EC運営のポイント3】集客力をモールに頼りすぎない

集客力をモールに頼りすぎないことも、モール型ECサイトを運営する際に注意すべき点です。
モールの信頼を活用した集客が可能ですが、頼りすぎてしまいマーケティングを怠ると、集客力が減少する可能性があります。

たとえプラットフォーム自体が販促を行っていても、すべてのユーザーが自社の販売ページに訪れるわけではありません。

モール自体が販促を行って集客をしていても、自社でもマーケティングをし継続的に集客できるようにしましょう。

自社ECサイト・ECモールのよくある質問(FAQ)

自社ECサイトやECモールで出店を検討する際に、ふとした疑問がわくこともあるのではないでしょうか。
本章では、自社ECサイト・ECモールのよくある質問にお答えします。

Q1.ECモールに複数出店するメリットは?

ECモールに複数出店すると、販路拡大・売上リスク分散・広告効果の相互活用・仕入れ交渉力向上といったメリットが得られます。一方で、在庫管理の煩雑化や手数料増加のデメリットもあるため、利益拡大とリスク分散を狙いつつ運営体制に注意が必要です。

Q2.自社ECの集客には何から始めれば良い?

自社ECの集客は、まず広告で新規顧客を獲得するのが王道です。あわせて、SNSで共感を生む発信を行いリピーターを育成したり、CRMやメルマガで顧客をフォローしたりして、LTVを高めましょう。同時にSEO記事やFAQを整備すれば、長期的に安定した集客基盤を築けます。

Q3.個人店や小規模事業者は、自社ECサイトとモール型ECのどちらを選ぶべき?

個人店や小規模事業者はまずモール型ECで需要調査と売上の種まきを行い、粗利が伸びた段階で自社ECを立ち上げてメールやSNSなどで顧客との関係性を強化すると良いでしょう。自社ECが一定規模に育ったら、モールとの比率を調整し、ブランド価値と利益率の最適なバランスを目指してください。

ECビジネスを成功させるには自社EC・ECモールの併用がカギ

自社ECサイトとモール型ECサイトには、それぞれメリット・デメリットが存在します。
自社ECサイトは、自由度が高く魅力が多い一方で、集客の難易度が高いです。

またモール型ECサイトはモールの信頼を活用できるため比較的集客がしやすいですが、競合との差別化が難しい特徴があります。
そのためECサイトはどちらかのみで運営するのではなく、自社ECとECモールを併用するのが効果的です。

例えば集客力のあるモールECで新規ユーザーの獲得を目指し、自社ECサイトでファンを増やしリピーターを獲得するどがあります。
それぞれ目的を分けて運用すれば、特徴を活かした集客ができるでしょう。

またECサイトのみで集客を行うのではなく、SNSなどのメディアや実店舗などと連携するとさらに集客効果が高まります。

一気に実施しようとすると、業務過多になる恐れがあるため、徐々に施策を増やすか外注するなどして調整しましょう。

●料金目安もわかるECサイト構築ガイド
>新規事業などでECサイトを構築する場合のガイドを作成しました。目的や売上規模に応じたEC種別選定や最適な構築手法についての診断を受けることができます。

この記事を書いた人
安藤 大海

学生時代にWebサイトを自作したことがきっかけでWebの世界に。制作会社でデザイン、WordPressテーマ開発の実務を経て、テクニカル・ディレクターとして大規模サイト構築のディレクションを経験。2021年からWakka Inc.の日本拠点でWebディレクターとして参画。最近はブロックエディタになったWordPressをもう一度、勉強しています。

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