ソーシャルコマースとは?活用するメリットや導入事例を解説!
こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。
ソーシャルコマースを活用すれば、オンライン接客や投稿を通して商品への興味関心を惹きつけたり、ECへのスムーズな導線で購入を促せたりします。
中には、
「ソーシャルコマースとECの違いについて詳しく知りたい」
「ソーシャルコマースのメリットを知りたい」
上記のような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回はソーシャルコマースとECの違いや、活用するメリットと成功のポイントも詳しく解説します。
ソーシャルコマースを導入してリピーターやファンを増やしたり、ブランディングを強化させたりしたい方は、ぜひ本記事を参考になさってください。
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ソーシャルコマースとは
ソーシャルコマースとは、ECとソーシャルメディア(SNS)を掛け合わせ、商品やサービスを宣伝したり、共有したりして販売を促進する仕組みです。
従来のECサイト運営におけるSNSは、マーケティング施策のみに使われており、商品やサービスの紹介、広告の出稿やブランディングなどの役割を担っていました。
しかしソーシャルコマースはマーケティング施策だけに留まらず、商品の販売を担うプラットフォームへと変化しています。
近年では、若い世代を中心にSNSを活用するユーザーが増加し、企業がビジネスに活用するツールとしても存在感を増しています。
顧客とコミュニケーションを図る際も有効なツールであるため、今後さらにソーシャルコマースを導入して自社ビジネスに活用する企業が増えるでしょう。
ソーシャルコマースとEコマース(EC)の違い
ソーシャルコマースとECでは商品購入までの導線や、SNSの活用目的が大きく異なります。
ECにおけるSNSは商品やサービスの宣伝を行ったり、ブランディングをしたりするために活用されてきました。
しかしソーシャルコマースにおけるSNSでは、インフルエンサーや企業が普段から商品やサービスに関する投稿を行ってユーザーの購買意欲を刺激し、ECまでスムーズに導く役割を担います。
ソーシャルコマースでは、SNSをとおしてユーザーと双方向のコミュニケーションが図れる点や、販売が可能な点もECと異なるポイントです。
ソーシャルコマースの種類
ソーシャルコマースは扱う商品やサービスによって適したタイプが異なるため、利用する前にそれぞれの特徴を理解しておきましょう。
今回は、代表的な5種類のソーシャルコマースを解説します。
- SNS・ソーシャルメディア型
- CtoC型
- ユーザー参加型
- レコメンド型
- ライブコマース型
自社に適したタイプを見極めましょう。
SNS・ソーシャルメディア型
SNS・ソーシャルメディア型は、ソーシャルコマースの代表格です。
SNSのプラットフォーム上で商品の紹介や共有ができるだけでなく、タグ付けすれば直接ECへスムーズな導線設定ができるため広く活用されています。
サービス例には、「Instagram」や「Facebook」、「Pinterest」があげられます。
アカウント内のプロフィールや投稿欄で商品を紹介できるだけでなく、ストーリーズやライブ配信も宣伝に使えるため活用シーンは多様化しています。
CtoC型
CtoCとはConsumer to Consumerの略で、ユーザー間で商取引を行うソーシャルコマースの一種です。
ユーザーは用意されたプラットフォーム内で商品を出品したり、購入したりする仕組みであるため、基本的に企業側の介入はありません。
代表的なサービス例には、「メルカリ」や「ヤフオク!」、「Amazonマーケットプレイス」が当てはまります。
貴重な商品が安価で入手できるメリットがある反面、価格交渉でトラブルに発展するケースもあるため節度ある利用が求められます。
ユーザー参加型
ユーザー参加型は消費者が商品を購入するだけではなく、クラウドファンディングを通して商品を企画したり、投資をしたりするタイプのソーシャルコマースです。
企画された商品は、目標の寄付金額に達すると製造・販売が行われる仕組みです。
「CAMPFIRE」や「Makuake」が代表的なサービスに挙げられます。
クラウドファンディングの登場によって、個人でも商品の企画・投資するハードルが下がった点は大きな魅力です。
レコメンド型
他者のレビューや評価を判断材料にして商品購入を促すタイプは、レコメンド型のソーシャルコマースです。
過去の閲覧履歴や購入履歴から、関連商品をおすすめ表示する仕組みもレコメンド型に該当します。
レコメンド型の有名なサイトには「Amazon」や「楽天」、「アットコスメ」が挙げられます。
商品購入の際に、レビュー記入を条件に割引や特典を付与する仕組みもレコメンド型の特徴です。
ライブコマース型
ライブコマース型は、ライブ配信を通して商品の使い方から視聴者の疑問までをリアルタイムで答えられるソーシャルコマースです。
従来ECでは困難だった、柔軟な接客を提供できる点が大きなメリットです。ライブ配信を行うのはインフルエンサーや企業の経営者だけでなく、一般の方でも多くの金額を売り上げる事例もあります。
使用されるプラットフォームは、「Instagram」や「Facebook」、「SHOWROOM」が有名です。
近年は感染症の拡大やインターネットの発達も寄与して、オンライン接客が求められているため、ライブ配信で商品を紹介・販売する文化が今後さらに浸透していくでしょう。
ソーシャルコマースを利用するメリット
ソーシャルコマースの活用によってECへの導線がスムーズになったり、SNS時代の新たな商習慣へ対応できたりするメリットがあります。
ソーシャルコマースの利用で得られるその他メリットは下記のとおりです。
- 顧客を囲い込みやすい
- ECへの集客に活用できる
- 実店舗に近い顧客体験を提供できる
- ECよりも構築・運用に掛かるコストが少ない
ソーシャルコマースを導入する際の参考にしてください。
顧客を囲い込みやすい
ソーシャルコマースが持つ強みを活かせば、顧客と長期的な関係を築け、囲い込みにつながります。
SNSで商品紹介やブランドの世界観、おすすめの使用例などを継続的に発信することで、魅力を感じたユーザーがリピーターやファンになる可能性が高いです。
リピーターやファンが自社商品の投稿を行えば、投稿を見た新たなユーザーを獲得できるきっかけになります。
リピーターやファンには、定期的な投稿を通して長期的に情報を届けられるため、さらなるエンゲージメントの向上が期待できます。
ECへの集客に活用できる
ソーシャルコマースを活用すれば、ECへの集客が期待できます。
なぜならソーシャルコマースの活用によって、さまざまなプラットフォームから商品の訴求が可能になったためです。
さらにソーシャルコマースで新たな顧客体験を提供できれば、商品の価値や魅力を感じてもらえる場面も増えるでしょう。
ECへの集客を増やすには、ソーシャルコマースの活用が有効です。
実店舗に近い顧客体験を提供できる
ソーシャルコマースには、ECと異なる顧客体験を提供できる強みがあります。
ECと異なる顧客体験には、ソーシャルコマースのプラットフォームを通したオンライン接客や、双方向のコミュニケーションが挙げられます。
SNSの発信を通して商品の実際の活用シーンや感想などのコメントを確認できたり、ライブ配信ではリアルタイムで商品への質問ができたり、実店舗に近い購入体験を実現できます。
インフルエンサーによる商品レビューを充実させれば、商品の細かな質感やオススメのスタイリングの確認もできます。
ECよりも構築・運用に掛かるコストが少ない
ソーシャルコマースは、ECサイトを一から構築するよりも、低コストでショップを開設できます。
現在日本では、主要なSNSに決済機能が搭載されていません。ただ、外部の決済機能を連携させれば手軽にショップ開設が可能です。
具体的には、管理画面で作成した決済用のURLを商品の投稿ページに設置するだけで、ユーザーがクレジット情報を入力すればオンライン上で決済できます。
しかし自社のブランディングを強化し、叶えたい要件を実現したい場合にはフルスクラッチの自社ECがおすすめです。フルスクラッチなら拡張性も高く、外部システムとの連携も可能です。
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ソーシャルコマースの代表的なプラットフォーム
日本で利用されている代表的なプラットフォームは、以下のとおりです。
- Amazon
プラットフォームによって機能や特徴が異なるため、利用する前に確認しておきましょう。
Instagramは、メタ・プラットフォームズが所有する日本でも人気の高い写真投稿SNSです。
「インスタ映え」が流行語を受賞するなど、若い世代を中心に多くの方に利用されています。
アプリ内のInstagramショップを開設すれば、投稿した商品の写真や動画にタグ付けが可能になって、タップすれば自社ECへ直接移動できる仕組みです。
フィード投稿やストーリーズにもタグ付けをしたり、インスタライブで商品販売を行ったりなど、さまざまな販売スタイルも確立しています。
FacebookもInstagramと同様に、メタ・プラットフォームズが所有する代表的なSNSです。
2020年にサービス開始されたFacebookショップでは、無料のショップページを開設できたり広告を配信できたりしますが、Instagramと同様に決済機能は搭載されていません。
Facebookショップを導入している企業例には、UNIQLOやRIZAPが挙げられます。多くの著名人をモデルに起用し、ひと目で商品の魅力が伝わるように工夫されています。
リアルタイムで商品の販売を行う、Facebook Liveなどのライブコマースも注目を集めています。
Amazon
AmazonはCtoCタイプ型のAmazonマーケットプレイスや、ライブコマース型のAmazon Liveを展開しています。
Amazonマーケットプレイスは、公式以外の第三者が販売から決済まで一貫したやり取りができるシステムです。
Amazon Liveでは、配信中にユーザーとチャット機能を使って双方向のコミュニケーションが取れたり、商品購入へのリンクを表示させたりできます。
Amazon Livenの利用に関しては、特定のアプリをダウンロードしたユーザーや、Amazonストアを持つ事業者に限られています。
ソーシャルコマースの成功事例
ソーシャルコマースを活用して成功した事例を2社紹介します。
- KiwiCases
- 株式会社クラシコム
それぞれの活用事例を見ていきましょう。
KiwiCases
KiwiCasesは、2019年にニュージーランドで創業されたスマートフォンケースを手がける会社です。
Webサイトでの購入を促進させるため、Facebookの写真広告や自動配置・測定を行いました。
結果的にWebサイトでの購入が27%増加しました。
広告をクリックしてWebサイトに移動した割合も36%増加しています。
Facebookの機械学習機能を使用して、パーフォーマンスの高い広告セットへ自動的かつ継続的に配分できたため今回の成果につながりました。
株式会社クラシコム
株式会社クラシコムは2006年に創業され、衣料品から調理器具まで幅広い商品を販売するECの運営や、フォロワー向けにライフスタイルに関する情報も発信している会社です。アプリのインストールを増やしつつ、インストール単価を抑えて効率的に予算を消費したい考えがあったため、Facebookのアプリ自動広告を利用しました。
結果的にアプリのインストール単価は23%減少、インプレッション単価は44%減少、クリック単価も26%の減少を実現させています。
ソーシャルコマースの活用によって、コストを抑えつつ効果的なソリューションの獲得に成功した事例です。
ソーシャルコマースの成功のポイント
ソーシャルコマースは、ビジネスの目標を達成させるためのツールですが、導入すれば良いというわけではありません。
意識するポイントを理解して、ソーシャルコマースが持つ可能性を引き出す必要があります。
ソーシャルコマースを行ううえで特に重要なポイントは、以下の3つ。
- 継続的に情報を発信しエンゲージメントを向上させる
- ターゲットを明確にする
- ソーシャルコマースに精通した人材の確保
順番に確認しましょう。
継続的に情報を発信しエンゲージメントを向上させる
ソーシャルコマースにおいて継続的な情報発信は、ユーザーと良好な関係を築く大事なポイントです。
継続的な情報発信がエンゲージメントの向上につながり、顧客のリピーター化やファン化に結びつきます。
リピーターやファンが増えれば、継続的な商品の購入・売上の確保につながります。
しかしターゲット層やニーズを捉えた投稿でなければ逆効果になるため、コンテンツ作成の際には注意が必要です。
ターゲットを明確にする
ソーシャルコマースで抑えたいポイントは、ターゲットを明確にして戦略を練る点です。
ソーシャルコマースは商品を「売る」だけではなく、ユーザーが「買いたくなる」魅力的な体験を提供する必要があるため、ターゲットに刺さるコンテンツ作成が重要です。
ターゲットが決まれば、利用するプラットフォームから活用するツールや戦略まで明確になります。
ソーシャルコマースを活用する際には、ターゲットを明確にする工程は重要です。
ソーシャルコマースに精通した人材の確保
ソーシャルコマースの成功には、専門的な知見を要した人材の確保が欠かせません。
自社が扱う商品やサービスを考慮したうえで、相性の良いソーシャルコマースの選択から、使いこなせるリソースまで求められます。
具体的には、SNS運用のノウハウなどの専門的な知識が当てはまります。
しかしSNS運用などのミクロな視点に留まらず、自社の課題やターゲット、KGIを含めた全体設計も意識すると成功に近づくでしょう。
ソーシャルコマースを活用してビジネスの拡大をはかろう
今回はソーシャルコマースを利用するメリットや成功のポイントを解説しました。
変化の激しい現代において、SNSを活用した新たなマーケティング手法は注目を集めています。
ソーシャルコマースの市場は年々拡大しているため、自社のブランディングやビジネスの拡大に活用する企業も増加傾向です。
この機会にソーシャルコマースの活用を検討して、新規顧客の獲得を目指しましょう。