システム構成図とは?種類・書き方・作成ツールを実例付きで解説

最終更新日:2026.05.25
DX・システム開発
Wakka Inc. メディア編集部
システム構成図とは?種類・書き方・作成ツールを実例付きで解説
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こんにちは。Wakka Inc.メディア編集部です。

「システム構成図、どうやって作れば良いんだろう?」
「間違った図を提出して、手戻りになったらどうしよう……」

ITプロジェクトに携わっていると、システム構成図の作成に頭を悩ませた経験があるのではないでしょうか。
特に経験の浅いエンジニアやプロジェクトマネージャーにとっては、「何を書くべきか」「どこまで詳細にすべきか」などの判断が難しい作業です。

本記事では、システム構成図の基礎知識から、誰でも分かりやすい図を作成するための具体的な作り方を解説します。
また、作成するメリットや注意点も紹介するので、システム設計や運用に関わる方はぜひ参考にしてください。

目次

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そもそもシステム構成図とは

システム構成図とは、システムを構成するハードウェアやソフトウェア、ネットワークなどの要素と、それらの接続・連携方法を視覚的に表現した図です。
システム構成図があることで、エンジニアやプロジェクトマネージャー、さらには営業担当者まで関係者全員がシステムの全体像を正しく共有できます。

複雑なシステム開発プロジェクトにおいて、認識のズレを防ぎ、円滑なコミュニケーションを実現するために欠かせない存在です。

システム構成図が果たす3つの役割

システム構成図は、単なる「絵」ではなく以下のような実務上の役割を果たします。

共通言語としての役割エンジニア、PM、営業、経営層まで、立場が異なる関係者の認識を一致させる
設計レビューのベースとしての役割単一障害点や性能ボトルネックを早期に発見する
運用・保守のドキュメントとしての役割障害発生時の影響範囲特定や、引き継ぎの基礎資料となる

なぜ今システム構成図がますます重要なのか

現代のシステム開発において、構成図の重要性はかつてないほど高まっています。その背景には、ITインフラの劇的な変化があります。

かつては自社内にサーバーを設置する「オンプレミス」が主流であり、構成要素も物理的なサーバー数台とネットワーク機器という、比較的シンプルなものでした。
しかし現在は、AWS・Azure・GCPといったクラウドサービスの普及により、仮想サーバー、サーバーレス(Lambdaなど)、マネージドデータベース、外部API、さらには多様なSaaSとの連携が当たり前になっています。

このように「クラウドネイティブ化」や「マイクロサービス化」が進んだ結果、システムの境界線は曖昧になり、依存関係は幾何学的に複雑化しました。
この複雑な構造を一人の頭の中だけで管理するのは不可能です。

変化の激しいビジネス環境に対応し、迅速かつ安全にシステムを拡張し続けるためにも、構成図による可視化は現代のエンジニアやIT担当者にとって「必須のスキル」と言えます。

アーキテクチャ図やシステム設計図とは何が違うのか

システム構成図とよく似た言葉に「アーキテクチャ図」や「システム設計図」があります。
各図では視点や目的が異なり、それぞれ別の役割を持っています。

それぞれの図が「誰に」「何を」伝えるためのものなのかを理解し、適切に使い分けることが重要です。

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図の種類視点粒度主な読み手
システム構成図What(何で構成されているか)エンジニア・PM・営業
アーキテクチャ図Why/How(なぜその構成か)高(抽象的)経営層・アーキテクト
システム設計図内部構造・処理ロジック低(詳細)開発者

アーキテクチャ図との違い

システム構成図は何(What)で構成されているかを具体的に示した図です。
一方で、アーキテクチャ図は、、ビジネス/非機能要件を満たすための構成要素(What)とその関係、設計方針(Why/How)を適切な抽象度で示す図を指します。

例えば、システム構成図には「AWSのEC2インスタンス」が描かれますが、アーキテクチャ図では「なぜマイクロサービスアーキテクチャを採用したのか」といった背景や概念が表現されます。
より抽象度が高く、ビジネスサイドへの説明にも用いられるのがアーキテクチャ図です。

システム設計図との違い

システム設計図は、主にソフトウェアの内部構造に焦点を当てた、より詳細な図です。
UML(統一モデリング言語)で描かれるクラス図やシーケンス図、データベースのテーブル構造を示すER図などがシステム設計図にあたります。

システム構成図がシステム全体を示す骨格である一方、システム設計図は個々の機能やコンポーネントの内部構造を詳細に記述し、主に開発者が実装時に参照します。

システム構成図の主な種類

システム構成図は、目的や表現したい情報の粒度に応じて、いくつかの種類に分けられます。
プロジェクトの状況や説明する相手に合わせて、最適な図を選択することが大切です。

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図の種類目的主な記載内容主な読み手
Webシステム構成図サービス全体の処理フローと連携を視覚化する。ユーザー、Web/APサーバー、DB、LB、外部API、キャッシュ開発者、PM、営業
ネットワーク構成図通信経路、セキュリティ境界、IP設計を明確にする。ルーター、SW、FW、VPC、サブネット、IPアドレス、VPNNW管理者、セキュリティ担当
サーバー構成図個々のサーバーの役割、スペック、内部構成を管理する。OS、CPU/メモリ、ミドルウェア(Apache, MySQLなど)、役割インフラエンジニア、運用担当者
インフラ構成図クラウドや物理拠点を含めた基盤全体の構造を俯瞰する。クラウドサービス(AWSなど)、ストレージ、DR構成、物理拠点インフラ責任者、運用担当

Webシステム構成図

ユーザーのリクエストがどのサーバーを経由し、どのようにデータベースへ到達するかという「処理の流れ」に主眼を置いた図です。

ロードバランサー(LB)による負荷分散や、CDN、外部SaaSとの連携など、サービスを構成するコンポーネントを網羅します。
システムの全体像を非エンジニアを含めた関係者間で共有したり、開発フェーズでデータの流れを確認したりする際に役立ちます。

ネットワーク構成図

ネットワーク構成図には、物理的な配線を示す「物理構成図」と、VLANやサブネットなどの区切りを示す「論理構成図」があります。

IPアドレスの割り当て、ファイアウォールのルール適用範囲、VPN接続ポイントなどを正確に記述します。
ネットワークの設計段階はもちろん、通信トラブル発生時の切り分けや、セキュリティ監査の際にも中心的な役割を果たします。

サーバー構成図

システム内の各サーバーがどのような役割(ロール)を持ち、どのようなスペックで動作しているかに焦点を当てた図です。

単に「DBサーバー」と書くだけでなく、OSのバージョン、CPU/メモリ、インストールされているソフトウェア(ミドルウェア)の構成まで踏み込んで記載することがあります。
リソースの増強計画(キャパシティプランニング)や、パッチ適用などのメンテナンス計画を立てる際に不可欠です。

インフラ構成図

サーバー、ネットワーク、ストレージといったシステム基盤(インフラ)全体を包括的に示す図です。

クラウド活用シーンでは、AWSのVPCやAzureのVNetといった「仮想ネットワーク」の中に、どのようなマネージドサービス(S3、RDS、Lambdaなど)が配置されているかを描写する「クラウド構成図」としての側面が強いです。
オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッド構成の全体最適を検討する際にも適しています。

システム構成図を作成する5つのメリット

「構成図の作成は工数がかかる」と敬遠されがちですが、適切に整備された図はプロジェクトのコスト削減と品質向上に直結します。

主なメリットを5つ紹介します。

システムの全体像を可視化できる

複雑に絡み合ったサーバー、ネットワーク、外部サービスの関係性も、図解することで一目瞭然になります。

最大の利点は、関係者全員が「同じ地図」を持てることです。
エンジニア間だけでなく、非エンジニアのステークホルダーとも共通認識を持てるため、「思っていた構成と違う」といった初期段階でのコミュニケーションロスによる事故を未然に防げます。

問題点が早期発見できる

頭の中のイメージだけで設計を進めると、どうしても死角が生まれます。

構成図を作成することで、特定のサーバーに負荷が集中する箇所や、壊れると全停止してしまう「単一障害点(SPOF)」、セキュリティ上の境界線の曖昧さなどが客観的に浮き彫りになります。
実装前の段階でこれらを発見できれば、手戻り工数を最小限に抑えることが可能です。

将来的なシステムの拡張が容易に行える

システムはビジネスの成長に合わせて変化し続けるものです。

構成図があれば、新機能を追加する際の影響範囲の特定や、リソース増強の判断を迅速に行えます。
依存関係が可視化されているため、「Aを変更したら予期せぬBに影響が出た」といったリスクを減らし、長期的な運用における保守性を高められます。

オンボーディングが高速化する 

新しくプロジェクトに参加したメンバーにとって、数万行のコードや大量のテキスト仕様書を読み解くのは至難の業です。
適切に整備された構成図があれば、口頭で数日かかるレクチャーも、短時間の確認で全体像を把握できるようになります。

「どのサーバーが何を担当しているのか」「データはどこに保存されるのか」といった基本構造を即座にインプットできるため、業務開始までのリードタイムを大幅に短縮できます。
人材の流動性が高い現代において、特定の担当者に依存する「属人化」を防ぐための強力な武器となります。

外部ベンダー・監査対応の証跡になる 

企業の信頼性を担保する上で、構成図は「公的な証明書」に近い役割を果たします。
ISMS認証やPマーク、PCI DSS、SOC2といったセキュリティ監査において、システム構成の提示はほぼ必須要件です。

普段から最新の構成図を整備しておけば、監査直前に慌てて資料を作る手間を省き、対応工数を大幅に削減できます。
また、外部ベンダーへの業務委託やシステム移管(マイグレーション)時にも、正確な構成図は情報の「正解」として機能し、スムーズな連携と責任境界の明確化を支えます。

システム構成図の作り方7ステップ

本章では、実際にシステム構成図を作成するための手順を7つのステップに分けて具体的に解説します。
システム構成図の作成は、単にアイコンを並べる作業ではありません。

以下の7つのステップを踏むことで、正確で「使える」ドキュメントを効率的に作成できます。

STEP①目的と読み手を明確にする

まずは「誰が、何のために使う図なのか」を定義します。

読み手によって、必要な情報の抽象度(細かさ)がまったく異なるため、このステップを飛ばすと「細かすぎて伝わらない」あるいは「大まかすぎて役に立たない」図になってしまいます。

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読み手目的適切な粒度 / 記載すべき情報
経営層・営業システムの投資対効果や概要把握高(抽象的) / 主要機能、ビジネス価値、外部サービスとの大まかなつながり。
プロジェクトマネージャー・他チーム進捗管理、境界責任の明確化 / サブシステム間の連携、担当範囲の境界、データの主要な流れ。
開発・インフラエンジニア設計、実装、障害対応低(詳細) / インスタンス名、IP、ポート、スペック、ミドルウェアVerなど。
新規参画メンバー迅速なキャッチアップ / 標準的な処理フロー、コンポーネントの役割、主要な接続先。

STEP②図に含める範囲と構成要素を洗い出す

目的と読み手が決まったら、図に記載すべき構成要素をすべてリストアップします。

サーバーやデータベースだけでなく、ロードバランサー、DNS、CDN、外部API、SaaS連携など、「データの入り口から出口まで」を網羅することがポイントです。
既存の設計書やインフラ設定(IaCコードなど)を参考に、情報の抜け漏れを防ぎましょう。

STEP③構成要素間の関係性を整理する

洗い出した要素が、互いにどのように関係しているのかを整理しましょう。
物理的な接続状況、論理的なデータのやり取り、システム間の依存関係などを線で結びながら明確にしていきます。

以上のプロセスを通じて、システムの動作原理を再確認できます。

STEP④ツールを選び、下書き(ラフスケッチ)を作成する

最初から作図ツールで作り込むと、修正が億劫になりがちです。
まずは手書きやホワイトボードで大まかな配置を検討しましょう。

特にクラウド構成の場合、「ネットワークの境界線(VPCやサブネット)」を先に描くと、その後の要素配置がスムーズになります。

STEP⑤アイコンや記号を使って清書する

下書きをもとに、誰が見ても直感的に理解できるアイコンや記号を使って清書します。
特にクラウドサービスを描く場合は、AWSやAzureなどが提供している公式のアーキテクチャアイコンを利用すると、分かりやすさが格段に向上します。

図の凡例(アイコンや線の意味を説明する注記)を作成し、要素をきれいに整列させるなど、レイアウトにも配慮しましょう。

STEP⑥関係者でレビューし、フィードバックを反映する

作成した図が正確で、誰にでも理解できるものになっているか、複数の関係者でレビューを行いましょう。
設計者以外のメンバーに見てもらい、初見で構造が理解できるかを確認してもらうのが効果的です。

また、運用担当者に「この図で障害対応ができるか?」という視点でチェックしてもらうことで、実戦的な図へとブラッシュアップされます。

STEP⑦完成した図を書類化し、保管・共有する

レビューで得たフィードバックを反映し、図が完成したら、正式な書類として保管・共有します。

重要なのは、「常に最新の状態に保つルール」を決めることです。
Confluence、Notion、GitHubなどのドキュメント共有ツールを活用し、「構成図を見れば現状が分かる」状態を維持しましょう。
ファイル名には必ず更新日やバージョンを含めるようにします。

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分かりやすいシステム構成図を作成する8つのポイント

ただ要素を並べるだけでなく、もう一歩進んだ「伝わる」システム構成図を作成するための8つのポイントを紹介します。
本章で紹介するコツを押さえるだけで、図のクオリティが格段にアップします。

役割を明確にする(製品名より役割名)

Amazon EC2やOracle Databaseといった具体的な製品名を書くだけでなく、各要素がシステム内でどのような役割を果たしているのかを併記しましょう。

例えば、「Webサーバー ”Amazon EC2”」や「顧客データベース ”Oracle Database”」と記述することで、専門知識がない人に各要素の機能が伝わりやすくなります。

情報を整理し、適切な粒度で描く

一枚の図にすべてを詰め込むと、重要なポイントが埋もれてしまいます。

全体像を示す図では細部を大胆に省略し、特定の機能やコンポーネントを深掘りしたい場合は、別途「詳細図」を作成しましょう。
情報の「引き算」ができるかどうかが、図の分かりやすさを左右します。

詳細は別紙に記載すること

IPアドレス一覧、サーバーのスペック、ミドルウェアの設定値などの静的なデータは、図の中に書き込みすぎないのが鉄則です。

こうした情報は別紙や補足資料にまとめ、図から参照リンクを貼る方がスマートです。
図はあくまで全体の関係性を理解するためのものと割り切り、シンプルさを保つことを心がけましょう。

表記ルール(記号・色・線)を統一する

図全体で、記号や色、線の種類といった表記のルールを一貫させることが重要です。
例えば、以下のようなルールを最初に決めておきましょう。

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項目ルール
外部サービスは青、自社システムは緑
データの流れは実線、制御や命令の流れは点線
アイコンクラウドサービスは公式アイコンを使用

ルールを図の隅に(凡例)として記載しておくことで、誰もが迷わずに図を読み解けるようになります。

データの流れと制御の流れを区別する

システム構成図には、主にデータフローとコントロールフローと呼ばれる2つの流れがあります。
データフローは、ユーザーが入力したデータの処理方法や、データベースに保存されるまでといったデータの流れです。

一方コントロールフローは、システムが別のシステムを呼び出すAPIコールなどの制御の流れであり、両者では意味合いが異なります。

システム構成図を作成するには、線の種類(実線と点線など)や矢印の形で区別して描きましょう。
そうすることで、システムの動的な振る舞いをより正確に表現でき、処理順序や依存関係の理解も深まります。

テンプレートやアイコン素材を活用する

作図ツールには、一般的なシステム構成に対応したテンプレートが多数用意されています。
また、AWSやAzure・Google Cloudなどの主要なクラウドベンダーは、自社サービスの公式アイコン素材を無料で提供しています。

こういったツールは、ゼロから作成する手間を大幅に削減できるため、ぜひ積極的に活用しましょう。
また、誰が見ても分かりやすい、見栄えの良い図が効率的に作成できます。

ゾーニング(信頼境界)を明示する 

セキュリティ設計の観点から非常に重要なのが「ゾーニング」です。

「インターネット(パブリック)」「DMZ」「内部ネットワーク」といった境界を枠で囲み、信頼できる範囲を明確にしましょう。
どこにファイアウォールがあり、どこで通信が遮断されているかが一目で分かるようになり、セキュリティレビューの精度が格段に向上します。

凡例(レジェンド)を必ず入れる 

「この青い線はどういう意味か」「このアイコンは何を指すか」が初見で伝わるよう、図の隅に必ず凡例を設けましょう。

自分たちには当たり前の記号でも、他部署の人や将来の担当者にとっては未知の記号かもしれません。
凡例は、図の正確性を担保し、誰にでも開かれたドキュメントにするための「最低限のマナー」です。

システム構成図の作成に役立つツール

システム構成図の作成を効率化し、共同作業をスムーズにするためのツールは数多く存在します。
本章では、現場での採用率が高く、初心者からプロフェッショナルまで広く使われている4つのツールを紹介します。

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ツール名特徴料金おすすめのユーザー
Miro無限キャンバスのホワイトボード。共同編集が圧倒的にスムーズ。無料プランあり
チームで議論しながらリアルタイムに図を仕上げたい方。
Cacoo
国産ツールで日本語UIが完璧。シンプルで操作が直感的。
有料(無料トライアルあり)日本語サポートを重視し、操作の学習コストを抑えたいチーム。
Lucidchart
高機能なオンライン作図ツール。クラウド構成の自動生成機能が強力。
無料プランあり
大規模構成の可視化や、AWSなどとのデータ連携を重視する方。
diagrams.net(draw.io)完全無料で高機能。ログイン不要でも使え、拡張性が高い。無料コストを抑えつつ、プライバシーやオフライン作業を重視する方。

Miro

Miroは、無限に広がるキャンバスを持つオンラインホワイトボードツールです。
リアルタイムでの共同編集機能が強力で、複数人で同時にアイデアを出し合いながら図を作成するのに最適です。

システム構成図専用のテンプレートやアイコンも豊富に用意されており、ブレインストーミングから清書まで、Miro一つで完結できます。
近年はAIによる作図補助機能も充実しており、スピード重視のプロジェクトに最適です。

参考:Miro公式

Cacoo

Cacooは、日本の企業が開発・運営しているオンライン作図ツールです。
国産ツールならではの親しみやすいUIと、日本語による手厚いサポートが最大の魅力です。

Backlogなどの外部ツールとの連携もスムーズで、日本のビジネス現場のワークフローに馴染みやすい設計になっています。複雑な機能よりも「使いやすさ」と「共有のしやすさ」を優先したいチームにおすすめです。

参考:Cacoo公式

Lucidchart

Lucidchartは、世界中で利用されている高機能なオンライン作図ツールです。
特に、既存のAWS環境の情報を読み込んで、自動で構成図を生成する機能は強力です。

複雑な構成もきれいに描画でき、大規模なシステムを扱うプロフェッショナル向けの機能を多数備えています。

参考:Lucidchart公式

diagrams.net (旧draw.io)

diagrams.net(旧draw.io)は、すべての機能を完全無料で利用できるオープンソースの作図ツールです。
無料でありながら、有料ツールに引けを取らない豊富な機能と図形ライブラリを備えています。

Webブラウザ上で使える手軽さに加え、オフラインで利用できるデスクトップアプリケーション版もあり、セキュリティを重視する企業でも導入しやすいのが特徴です。

参考:diagrams.net 公式

よくある失敗例と注意点

システム構成図を作成する上で、初心者が陥りがちな失敗例と対策について解説します。
これから紹介するポイントを事前に知っておくことで、手戻りのない質の高い図を作成できます。

情報が不足して理解できない

作成者本人にしか分からないような、情報が不足した図は意味がありません。
サーバーやサービスの名称や役割に加えて、システム間の連携内容が分かるように記述しましょう。

また、図の中で使われているアイコンや線の種類が何を意味するのかを「凡例」として記載することが重要です。

複雑すぎて読み手が混乱する

良かれと思って情報を詰め込みすぎた結果、かえって全体像が把握しにくい、複雑怪奇な図になってしまうケースです。
一枚の図ですべてを表現しようとせず、全体概要図と詳細図のように、目的や階層に応じて図を分割しましょう。

読み手が必要とする情報レベルを見極め、適切に情報を整理・抽象化することが必要です。

更新が止まり古い情報のままになる

システム構成図は、一度作って終わりではありません。
システムの改修やインフラの変更があったにもかかわらず図が更新されず、実態と乖離してしまう陳腐化がもっともよくある失敗例です。

書類の保管場所をチームで共有し、システムに変更を加えた際には必ず構成図も更新するといったルールを徹底しましょう。
更新の担当者を決めておくのも有効です。

よくある質問(FAQ)

システム構成図に関して、よく寄せられる質問と回答をまとめました。

システム構成図とネットワーク構成図の違いは何か

システム構成図は、サーバーやソフトウェア、クラウドサービスなどを含めたシステム全体の構成や連携関係を視覚的に示す図です。
対して、ネットワーク構成図は、ルーターやスイッチ、ファイアウォールといったネットワーク機器の接続関係やIPアドレス体系など、通信インフラに特化した詳細情報を表現します。
なお、システム構成図の中にネットワークの概要を含めるケースも多く、目的や読み手に応じて両者を使い分けることが重要です。

誰が作成するべきか

システム構成図は、システム全体をもっともよく把握しているインフラエンジニアやアプリケーション設計者が作成するのが一般的です。
一方で、プロジェクトマネージャーやディレクターが関係者から情報を集めながら全体像を取りまとめるケースもあります。
いずれの場合も重要なのは、一人で抱え込まず、チームでレビューを行い内容の正確性を担保することです。

無料で使えるツールは何?

diagrams.net(旧draw.io)は、すべての機能を完全無料で利用できる作図ツールで、機能面でも有料ツールに引けを取りません。
また、MiroやLucidchartにも無料プランが用意されており、機能に制限はあるものの、個人利用や小規模チームの用途であれば十分に対応可能です。

ExcelやPowerPointで作れるか

はい、作成可能です。多くの人にとって使い慣れたツールであり、簡単な構成図であれば手軽に作成できます。
ただし、図形同士の接続線を保ったまま移動するのが難しい、バージョン管理が煩雑になるなどのデメリットもあります。

更新はどのようなタイミングで行うのか

システム構成図の更新は、以下のようなタイミングで速やかに行いましょう。

・システムの仕様変更や機能追加があったとき
・サーバーの増設やクラウドの構成変更があったとき
・定期的なメンテナンスや棚卸しのタイミング

また、変更作業のチケットやタスクに「構成図の更新」を明記し、チェック項目として組み込むことで、更新漏れを防止できます。

システム構成図はどこに保管すべきか

Confluence、Notion、SharePoint、社内Wikiなど、関係者が常時アクセスできる場所に保管しましょう。
ファイル名に「YYYYMMDD_v1.2」のように日付とバージョンを入れるルールを徹底すると、履歴管理がしやすくなります。

バージョン管理はどのようにすれば良いか

PlantUMLやMermaidなど「Diagrams as Code」のツールを使えば、Gitでコードと同じ感覚でバージョン管理できます。
GUI系ツールを使う場合は、ファイル名にバージョン番号を付ける運用、又はConfluenceの履歴機能を活用しましょう。

英語表記と日本語表記、どちらが良いか

社内利用のみなら日本語、海外メンバーや外部ベンダーが関わるなら英語が無難です。
クラウドサービス名(Amazon EC2など)はそのまま英語表記にし、役割名のみ日本語にする「ハイブリッド表記」も実用的です。

AIでシステム構成図を自動生成できるか

2026年現在、AWS構成情報からの自動生成(Lucidchart、AWS Application Composerなど)や、テキスト指示からの図生成(ChatGPT、ClaudeなどのAI)が実用レベルに達しています。
ただし、AI生成された図は必ず人間がレビューし、誤りや欠落を修正する前提で活用しましょう。

まとめ:システム開発の流れがすぐ分かる!RFPテンプレートを無料配布中です

本記事ではシステム構成図の基本的な概念から具体的な作り方、分かりやすく描くためのポイント、そして便利なツールまでを解説しました。

システム構成図は、単に構成を可視化するだけの図ではありません。
プロジェクト関係者の認識を一致させ、円滑なコミュニケーションを促し、システムの品質や生産性を高めるための強力な手段です。

最初に取り組むべきは、本記事で紹介した7つのステップを使って、「誰に何を伝えたいのか」という目的を明確にすることです。
分かりやすいシステム構成図を描けるスキルは、エンジニアとして、またプロジェクトを率いる立場としてのあなたの価値を確実に高めてくれます。

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