ベトナムと日本、2つの拠点を持つシステムエンジニア遠藤さん
こんにちは。人事部の林田です。
9月も後半に差し掛かり、ようやく秋を感じられるようになりましたね。
今回の社員インタビュー4人目は、日本とベトナムの2つを拠点とされている遠藤さんです。
Wakka Inc.の社員数は現在169名。日本には36名、ベトナムの子会社であるLampartには133名以上が在籍しており、システム開発の上流工程(要件定義~設計)を日本、下流工程(製造~テスト)をベトナムと、分業体制で行っております。
ベトナムとの時差は2時間ですが、時差に合わせた出社時間(【日本】10:00~19:00、【ベトナム】8:00~17:00)に設定することでタイムラグなくやり取りができています。
分業体制を取る上で大切になってくるのが、ベトナムメンバーとのコミュニケーションです。
オフショア開発と聞くと、コミュニケーションはどうとればいいのかな?言語は?文化は?国民性は?など分からない点も多くあるのではないでしょうか。
ベトナムとのやり取りや文化を身近に感じてもらい、オフショア開発への苦手意識を緩和してもらえたらと思います。
はじめに、遠藤さんについて
10年前、ベトナムに拠点を置いていた日本のベンチャー企業でエンジニアとして働いていた遠藤さん。
そして、運命の出会いもありベトナムでご結婚もされました。
その後、妻の亜矢子さんがベトナムでカカオのテーマパークを起業することとなり、2人はベトナムと日本を行ったり来たりの生活をされています。
同じころ、Wakka Inc.はベトナムでの子会社設立に向けて奔走していました。
遠藤さんとWakka Inc.が出会ったのもこのころでした。
ベトナムオフショア開発について
先ずはベトナムの子会社、Lampart(ランパート)のいいところをお聞かせください
遠藤:Lampartとの仕事ってすごくやりやすいと思うんですよ。日本人だけとか日本だけでやるよりもやり方がしっかりパッケージ化されてるから、言語の差とか考えなくていいぐらいスムーズにやり取りができるんですよね。言語もLampart側にITコミュニケーター(通訳)がいて、こちらは日本語のみの利用でいいし。
他の企業さんと比較してるわけじゃないですけど、ベトナム駐在の日本人メンバーもしっかり現地で協力して作り上げてくれているから、よくオフショアでありがちなスケジュール遅延は多くないですし、あっても必ずアラートをあげてくれます。むしろ向こうの方がしっかりしてる。
「遠藤さん、情報はまだですか!」とか「これどうなってますか?」というようによく怒られるし(笑)。
だからそういったコミュニケーションや業務の進行についてはむしろ抵抗感持ってもらいたくないなと思います。
日本人同士だと、なんとなくニュアンスで伝えすぎてしまった結果、後で面倒なことになっちゃうことなんかがありますけど、一度国をまたぐと、コレもしかして相手は知らないかもしれないよねってという思いやりを持ってコミュニケーションを取るから、お互いに丁寧で良いやり取りができるようになっていて、そうした相互協力ができる環境が非常にいいところだと思います。
「なんとなく」で伝えるやり取りは無理。夫婦もそうですよね。
最初からスムーズにやり取りができていたわけではないですよね?
遠藤:初めはよくあるオフショアの会社みたいに、日本側がノウハウとか考え方を下ろしていくっていう作業が最初あったと思います。今も多少はありますけど。
でも今では、一つ一つの技術に関しては、Lampartの方で自発的に調べたりもできてるし、今後組織としてどうするかとか、採用をどうするかとか、そういったところも日本からの指示なしで自立した形で進められている印象です。
海外だと、従業員のレベルは高いけれども契約に入っていない業務はやらないとか聞きますよね。設立当初はLampartのスタッフも仕事が途中でも時間になったら帰っちゃうっていうこともあったんですが、長年一緒にやってきたベトナムのメンバーもみんな年を重ねて、いい仕事をしないと顧客満足にならないのを分かってきてくれたっていうのもあるし、ベトナム社会全体としても仕事をしっかりと進行する人が増えてきてる印象がありますね。
そもそも国民性的に真面目な方が多いですしね。特に若い人は意識が高いです。
次のタスクはいつ来ますか?って、フレッシュで前のめりな姿勢で斜に構えずやってくれて、その姿勢が非常に気持ちいいです。
ベトナムのオフショアのいいところを聞かせてもらいましたが、大変なところはありますか?
やり取りが大変そうなどのイメージがありますが、いかがですか?
遠藤:もうLampartも12年目の会社なので、僕はむしろ現在の体制以外で業務をしなければならないとなるとしんどいなと思うんだけども、敢えて言うなら休みがずれてるところぐらいかな。
向こうが休みの時に日本が仕事だったり、特に正月がずれてるので(ベトナムは旧正月)、その時に緊急対応を取れる人一部に出社をお願いするのが申し訳ないですね。
あとは、やり取りについての大変さはやっぱりあるかもしれない。もはや慣れちゃったけど。
ベースのシステムがあって、そこに機能を加えますというのであれば、割と単純な指示でいけるんですが、新規システムを作るときは大変ですね。
特に障害があったときとか、原因がわからないときの対応の優先順位のつけ方とかスピード感とか、日本とベトナムでそれぞれ進め方や計画もあるし、新規システムだからこそ一個一個の技術的な要素とか、あんまり普段は気にしないような、微妙な技術のところだったり、ITコミュニケーター(通訳)にも、ニュアンスが変に伝わっちゃったりするとか、そういう注意しなければならない点は確かにあるかも。
対策としてはもう、ねちっこくやるしかないですね。通じていないと思ったら、しつこく伝える。
この業界の人はみんなねちっこいと思うんだけど、やはり性格がねちっこい人の方がいいかもしれない。
遠藤さんはねちっこくなさそうですけど、そこは頑張ってねちっこくしているんですか?
遠藤:いや、僕ねちっこいですよ。何度も何度も同じことを言うタイプですね。
わかってるよって言われても、何度も確認します。
わかってもらってないと大変なことになりますからね。まあ、エンジニアあるあるだと思いますよ。そのぐらいじゃないと多分、仕事にならないんじゃないかな。
”ねちっこさ”って言葉の印象が少しネガティブな気がするのですが言い換えると?
遠藤:粘り強さ。まあ、粘り強いってことを空気吸うようにできるみたいな人ですかね。
でも多分できると思うんですよ。熱意のある人はきっとみんなそういうふうになっていくと思います。職業的に。
ただ、それを家庭に持ち込むと、家庭不和になるので気を付けなきゃいけないですね。(笑)
仕事でも家庭でもしつこくすると信頼を損ねかねないので、大事なところだけ、これヤバい!と思った時だけしっかりねちっこくするようにしてます。
相手を信頼して「やってみなはれ」って挑戦してもらうことも大切かなと思ってまして。
ベトナム人はどんな方が多いですか?
遠藤:ベースに家族があります。家族第一です。
あとは、本業以外にも自分で小さななビジネスやってる人が多いですね。
お店持ったりカフェ経営したりだとか。
副業で起業した会社は人に任せたりもしてますね。たまに本業の方が疎かになる人もいるけれども。
投資とかも大好きですよ。一番多いのは不動産投資ですね。
自分でビジネスを作って、それをまた売ってみたいなのを前提にしてガンガンやるっていう人が多いです。
自分の売り方も知ってるみたいな感じですね。
遠藤:採用面接とか、僕もベトナムにいた頃はやってましたけど、できないことでも「やります!」「できます!」って言ってしまう方がいたりします。自信があるように見せないといけないっていう国民性みたいなものがあるせいだと思います。
みんな人の前でスピーチするのも上手いですね。
Lampartの方と一緒に仕事するのはメリットが多いなと感じました。
遠藤:まあそうですね。それはもっと伝わったらいいなーっていうのは思いますね。
もっと、伝えられたらいいんですけどね。
Wakka Inc.について
Wakka Inc.の組織はトップダウンじゃなくて、ボトムアップな雰囲気ですよね
遠藤:僕はトップダウンが好きなんですけどね(笑)
まあでも、Wakka Inc.のいいところとして、確かにボトムアップなところというのはありますよね。
だからどんな人がWakka Inc.に合ってるかって言ったら、トップダウンしかダメっていう人は無理なんじゃないかな。
横で連携を取って、そこから答えを出して進めようみたいなやり方でないとちょっとやりづらいかもしれない。
一人だけガンガンやっていくよりはみんなでこうしていこうってことですか?
遠藤:まあ一人で突っ走る人もいいと思うんだけれども、やっぱり多少横と連携して、自分のプロジェクトだけじゃなく、他のプロジェクトでどうなってるのとかの状況をみて、いろいろ聞いて知っていく姿勢は大切かなと。色々共有して、じゃあその技術使わせてもらいますみたいな感じの関係性ができると、成長があるんじゃないかなと思います。
一人でやってても、結局限界が来て煮詰まっちゃうじゃないですか、そんなに一人で全部できるわけないから、みんなでやったら絶対に大きくなるからって。僕がそうしたいっていう気持ちがちょっと半分出てるのかも。
そうじゃないと無理ですもん、僕。
プライベートについて
お休みの日は何をしていますか?多趣味とのお噂が。
遠藤:有給休暇とって妻の仕事の手伝いをしたり、、、
あとはバンド、DJ、登山…かな。登山は楽しいですよ。
僕は人と会いたくないから山行きます。絶対人いないだろうなってところに行きます。
秩父とか行くと、1時間以上誰とも会ってないなみたいな、ちゃんと山頂があるんだかないんだか分からない山があって、そんなちょっと危険なぐらいがいいかな。
誰にも会わないのがリフレッシュみたいな感じもあります。
妻と行くこともあるけれども、変な山に連れて行くと怒られる。
喧嘩にはならないけど、無言にはなります(笑)。
今後について
今後の目標やキャリアプランはありますか。
遠藤:キャリアプランについてはちゃんと考えてません。考えてないけれども自分だけがどうのこうのということよりも、Wakka Inc.は今このぐらいの規模だけどもっと大きくなるから、もうちょっと人の円滑化は工夫しないといけないなと。
自分がレベルアップとかいうよりも、Wakka Inc.がもっと成長するためにといったところを考えてます。
Lampartはグングンと人数が増えて大きくなっているイメージですが、日本の人数とのバランスはどうなんでしょうか?
遠藤:日本側が全然足りてないですよね。でもベトナムもどんどん増やしていくぞみたいな勢いがあるし。向こうは組織としてもカチッとやってますね。
Wakka Inc.は会社組織としては、まだちょっとふわふわっとしていますかね。全体的に。
遠藤:Lampartだと、上にリーダーがいて、さらにサブリーダーがいて、ちゃんと上長がみんなのケツを拭くっていうのをやってるけど、Wakka Inc.はまだお互いのケツ、お互いで拭きますよって感じだから。一人がそれやらないって言い出したりすると、ちょっとバランスが崩れたりするだろうから、人が増えればもうちょっと組織的にする必要はあるだろうなっていうのはありますね。
Lampartに追いつけ!がテーマです。
Wakka Inc.のいいところは?
遠藤:なんだろうな…
みんな多分完璧な人は一人もいなくて。でもこの人とこの人組み合わせればこの問題は解決できるよねみたいな担保はあるし。プロフェッショナルって言葉だとちょっとありきたりな言葉だけれども、ちゃんとやりきる感が強いですね。
問題が起こった時も、無理なことは無理なんですけれども、無理だったら無理を交渉するとかも含めて。ちゃんと突き詰めてやる文化かなって思います。
最後に求職者の方に向けて一言いただけますか?
遠藤:『飲みに行きましょう』とかそんなところでしょうか。
ビールからの、日本酒も好きだし、ワインとかウイスキーとかアルコールが飲めればいい系なんで(笑)
まとめ
今回は日本とベトナム2つの拠点を持つ遠藤さんにお話しを聞きましたが、ベトナムでのオフショア開発に対する理解が深まったのではないでしょうか?
Wakkaのロゴはキレイなまん丸ではなく、少しいびつな輪っかが重なり合っています。
それと同じように、完璧ではない一人ひとりが重なり合うことで、得意を活かして苦手をフォローし、これからもっと、強くしなやかで頼もしい大きな輪っかになっていくのだと遠藤さんへのインタビューを通じて感じました。
それはもちろん、海を越えて。
オフショア開発にご興味を持っていただけましたら是非ご応募ください。
入社後、希望者にはベトナムメンバーとのコミュニケーションを取ってもらうべく、ベトナム研修も実施しております。
それではまた👋
◎遠藤さんの妻、亜矢子さんの経営されるカカオのテーマパークについては、こちらをぜひご覧ください!
100%ベトナム生まれのチョコレートです。
Binon Cacao Park
https://binon-cacao.com
長らくサービス業に従事していましたが、結婚を機に営業事務職へ転身。Wakka Inc.では、管理部兼ライターとして働いています。 最近、明鏡止水 〜武のKAMIWAZA - の影響で、5歳の息子と一緒に合氣道を始めました。 5級への昇級審査のため技5つを猛練習中です!